あの日に会った君は愛しくて   作:レイ1020

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五等分の花嫁セカンドシーズンが始まったと言うことで、乗り気になりましたので書かせていただきたいと思います!基本的には原作沿いです。間違ってる!違うだろそこ!と思うところは指摘してもらえるとありがたいです!


帰国、そして再会

 

「ふぅ・・・・・・やっと着いた・・・・・・日本」

 

 

 

満点の青空の下、日差しを防ぐために日傘をさしたその少女はそうぼやく。

 

 

 

「病気の療養のためにアメリカに発ってもう5年・・・・・・。あの子達は元気にしてるのかしら?」

 

 

 

今彼女がいるのは、日本でも有数の大きな国際空港の前だった。彼女はとある病・・・・・・というより、元から病弱な体質もあり、しばらくの間アメリカで療養をしていたのだ。そして、ある程度の療養が済み、担当医からの許可も出たこともあって、彼女はこの度、父と()()のいる日本へ帰国して来たのだ。

 

 

 

彼女の名前は中野百合香(ゆりか)。爽やかな赤い髪をポニーテールでアップにしていて、海のように青く澄んだ双眼が特徴的な少女だ。

 

 

 

「お父さんからはここで待つように言われたけれど・・・・・・・・・・・・あっ!」

 

 

 

百合香は目的の車・・・・・・もとい黒いリムジンを見つけると、すぐさまそこへ移動をした。すると、そのリムジンの中から、一人のスーツをビシッと着こなした男が出て来た。

 

 

 

「お父さん!」

 

 

 

「・・・・・・百合香君。久しぶりだな」

 

 

 

百合香はその男を『お父さん』と呼びながら、抱きついた。彼の名前は中野マルオ。近くの大病院を運営している資産家だ。

 

 

 

「体調は大丈夫か?もし悪いのであればわたしの病院で・・・・・・」

 

 

 

「大丈夫よ。向こうのお医者様もだいぶ良くなってるって話してたから・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・そうか。ならばいいが・・・・・・」

 

 

 

無愛想に言うマルオだが、本心では久しぶりに見る愛娘のことを本気で心配し、気にかけているのだ。百合香は先ほども話したが、小さい頃から体が弱かったため、風邪や病気にかかることなどが多々あったのだ。それを危惧したマルオは、自身の伝でアメリカにある有名な病院で百合香を療養させるよう提案したのだ。こう振る舞っているのは・・・・・・・・・・・・ツンデレ?

 

 

 

「これから一緒に家に戻るの?」

 

 

 

「いや、わたしはこれからまた仕事なのでな。君を家に送り届けた後、すぐに病院に向かう予定だ」

 

 

 

「そう。相変わらず忙しいのね?・・・・・・少し残念だけど、わかったわ。それじゃあ江端さん。車お願いします」

 

 

 

「かしこまりました。お嬢様」

 

 

 

秘書兼運転手でもある江端に声をかけ、百合香とマルオはリムジンへと乗り込む。それからリムジンは目的の高層マンション・・・・・・百合香の妹達が住う場所へと移動を開始するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

百合香と5()()の妹達の邂逅は近い・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

 

 

「本当に久しぶりね・・・・・・」

 

 

 

空港を出て数十分後、リムジンは無事に目的のマンションに到着し、百合香はその前で降ろされた。約5年ぶりに見るそのマンションは、前に見た時よりもさらに大きく見えた(気のせい)。

 

 

 

「では、百合香君。何かあればすぐに連絡して来なさい。それと、学校のことは・・・・・・」

 

 

 

「ええ、大丈夫よ。詳しくはあの子達に聞いてみるから」

 

 

 

「そうか・・・・・・」

 

 

 

マルオはまだ何か言いたげな顔をしたが、リムジンはそのまま病院へと出発して行った。

 

 

 

「さて、あの子達・・・・・・私がいきなり帰って来たらどんな反応するかしら?」

 

 

 

大方見当はついているが、多分驚く。百合香は自分が日本に帰ってくることを妹達には話していないからだ。もちろんマルオにも口止めはしてある。理由としては・・・・・・単に百合香が驚かせたかっただけのようだが。

 

 

 

「えっと・・・・・・番号は〜・・・・・・・・・・・・これでよし」

 

 

 

百合香はマンションの自動ドアの前の機械に妹達の部屋の番号を打った。このマンションはオートロック機能が作動しているため、家主の許可がないと入ることができないのだ。だからこうして部屋番号を入れて中の人に連絡を取る必要がある。

 

 

 

『はーい?どちら様でしょう?』

 

 

 

「(この声は・・・・・・五月ね)あの〜、中野マルオさんの知り合いの者なのですけど?彼から連絡は行ってますか?」

 

 

 

「あ、はい。父から連絡は受けています。今開けますね!」

 

 

 

通話が途切れると、目の前の自動扉が開いた。中に入った百合香は、エレベーターに乗り部屋がある最上階へと登って行った。このマンションは他のマンションと比べてもワンランク高い物件であるが為、多少のコスパはかかるのだが、そのマンションの最上階の部屋はそれの倍以上のコスパがかかると言う話らしい。そんな部屋に娘達だけを住ませている事を許している中野マルオの力は凄まじいものだ。

 

 

 

エレベーターに乗る事数分、ようやく最上階についた百合香は、妹達の待つ家のインターホンを鳴らした。すると、何やら中が騒がしくなったと思ったら、急に静かになり、そしてようやくドタドタと玄関に足を運んでくる音が聞こえて来た。百合香は少し身を引き締めて出てくるのを待っていた。どんな反応でこようと対応しようとしているからだ。

 

 

 

・・・・・・そして、ゆっくりと家のドアが開いた。

 

 

 

 

 

 

 

「はい。お待ちしておりまし・・・・・・・・・・・・た?」

 

 

 

 

出て来たのは百合香と同じ赤い髪をした少女だった。”星のヘアピン”が何とも可愛らしいこの少女は、百合香を見た途端、大きく目を見開きながらまるで石のように硬直していた。

 

 

 

 

「・・・・・・久しぶりね。私のことわかる?・・・・・・五月」

 

 

 

 

「え・・・・・・あ、あぁ・・・・・・・・・・・・も、もしかして・・・・・・・・・・・・百合香・・・・・・です・・・・・・か?」

 

 

 

まるで魚のように口をパクパクさせながらそう問う少女に、百合香は優しく微笑んだ。

 

 

 

「ええ。・・・・・・大きくなったわね〜五月。5年経って急にお姉さん・・・・・・・・・・・・っに!?」

 

 

 

百合香が話していると、突然その少女”五月”が百合香に抱きついて来た。先ほど百合香がマルオに対してやったかのように。・・・・・・よく見ると、五月の青い瞳からは大粒の涙がいくつもこぼれ落ちていた。百合香もまさか泣かれるとは思っていなかったのか、戸惑いを覚えていた。

 

 

 

「あ、あい・・・・・・会いたかった・・・・・・・・・・・・ずっと会いたかった・・・・・・んですよ?・・・・・・百合香」

 

 

 

「・・・・・・ごめんなさいね。ずっとあなた達を放っておいて・・・・・・」

 

 

 

「療養だったのだから仕方・・・・・・ありません。でも、私はこうしてまた百合香と会えて・・・・・・・・・・・・嬉しいです」

 

 

 

「私もよ?またこうして・・・・・・あなた達と触れ合うことができるのだもの・・・・・・」

 

 

 

そう言いながら百合香は昔やっていたように、五月の頭を優しく撫でた。

 

 

 

「他のみんなは元気?」

 

 

 

「ぐすっ・・・・・・ええ。みんな元気です。・・・・・・立ち話も何でしょうから中に入りましょう。きっとみんな驚きますよ・・・・・・」

 

 

 

「ふふ・・・・・・そうね」

 

 

 

ようやく少し落ち着いた五月は、百合香を家の中へと招き入れた。家の中はやはりと言うか・・・・・・当然と言うべきか、5人が過ごすにしては随分と広かった。リビングが騒がしいことから、他の姉妹達はリビングにいるのだろうと百合香は考えていた。

 

 

 

 

「五月〜?随分と玄関にいたけど、お客さんと何話して・・・・・・・・・・・・!!?」

 

 

 

「どうせあんたのことだからお客さんとお喋りでもし・・・・・・・・・・・・っ!」

 

 

 

「・・・・・・いくら五月でもそれぐらいの常識はあるで・・・・・・・・・・・・!!」

 

 

 

「あ、お客さんいらっしゃいですー!とりあえず飲み物を・・・・・・・・・・・・えっ!?」

 

 

 

「あら?どうしたの?まるで幽霊でも見るみたいな目をして。妹達にそんな目で見られるとお姉さん悲しいわよ?」

 

 

 

 

百合香と五月がリビングに入ると、リビングが沈黙に包まれた。当然と言えば当然だが、いきなり5年も疎遠になっていた姉がこの場に現れたら誰でもこのような反応になる。百合香は妹達のこのような反応を見て楽しんでいるようだが・・・・・・。

 

 

 

「百合・・・・・・香?」

 

 

 

「ええ、一花」

 

 

 

「本物・・・・・・なの?」

 

 

 

「本物よ、二乃」

 

 

 

「夢じゃ・・・・・・ないよね?」

 

 

 

「夢でもないわよ。正真正銘、私はあなた達の姉の中野百合香よ、三玖」

 

 

 

「何で・・・・・・ここに?」

 

 

 

「向こうでの療養も何とか終えてね?日本に帰国していいことになったのよ、四葉。・・・・・・だから、今ここにいるのかしらね?」

 

 

 

妹達一人一人名前を呼びながら丁寧に答えていく百合香。徐々に状況が理解でき始めた妹達は・・・・・・次第に先ほどの五月のように涙を零し始めた。

 

 

 

「・・・・・・全く、再会早々泣かないでよ。綺麗な顔が台無しよ?」

 

 

 

「誰の・・・・・・せいよ・・・・・・もうっ」

 

 

 

「ふふ、ごめんなさいね。さぁ・・・・・・もっとみんなの顔をよく見せて?」

 

 

 

百合香がそう言うと同時に、妹達は一斉に百合香の前に集まった。そして集まったところを見計らって百合香は、静かに妹達に抱きついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま。みんな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「お帰り(なさい)!!百合香!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





中野百合香 


【年齢・学年】18歳 高校2年生(しばらく海外で療養していた為、学年を一つ下にずらして貰った)


【誕生日・血液型】3月23日生 A型


【身長・体重】160cm 40kg


【好きな食べ物】オムライス


【嫌いな食べ物】辛すぎるもの・味が薄い食べ物


【趣味】読書 人間観察


【風太郎の呼び方】風太郎くん



本作の主人公で、一花、二乃、三玖、四葉、五月の姉。小さな頃から体が弱く、病にも度々かかっていたこともあり、しばらくアメリカで療養をしていた為、妹たちとは5年近く疎遠となっていたが、担当医の許可も出て、日本に戻ってくる。面倒見が良く、頭も良いため、妹達からは深く慕われているが、本人はそこまでの自覚はないらしい。病弱な体質なため、長時間の勉強、運動等は出来ないが、彼女自身はすでに慣れているのか、特に気に留めてないらしい。


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