OP:『色は匂えど散りぬるを(幽閉サテライト)』
第1話
あらゆる世界に存在する、巨大な生命体『怪獣』。
怪獣の定義とは、常に生き物だけとは限らない。ロボットや植物、果てには地球の守護者、闇に堕ちた光の戦士さえも、怪獣に当てはまる事があるのだ。
そして、かつて光の戦士によって、はたまた怪獣の王によって、或いは地球の守護者によって、或いは同じ怪獣によって、または事故によって、死を迎えた怪獣達。そして、未だに生存している怪獣達。
彼等は、誰がやったのか、突然転生した。
幻想の楽園に居る者達に憑依し、その力を与える形で。
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「・・・ふあぁぁ。昨日は変な夢を見たわね」
博麗神社で大きな欠伸を行う霊夢。博麗の巫女である彼女は、昨夜から変な夢を見た。夢の内容は自分が絶対に見る筈の無い、とある巨大な生物の夢であった。その生物は地球を守護する為に戦い続け、時に人々から攻撃されても、それでも地球を護る為に戦った亀の姿をした怪獣である。名前は『ガメラ』。そんな彼が戦った怪獣達は、『ギャオス』、『レギオン』、『イリス』の三体との壮絶な戦いを、霊夢は夢として見たのである。
「でもなんか、悲しい夢だったわね。ガメラは助けられたり、敵として攻撃されたり、なんか他人のような気がしないのよね。立場も役割も、私と似てるんだもの」
自分は幻想郷の秩序を護る博麗の巫女だ。だからガメラの立場と辛さは嫌でも解る。
「・・・でも、それでもやらなくちゃならないのよね・・・って、なんで私、ガメラと話してるみたいになってんのよ・・・」
霊夢は不思議な感覚を体験していた。すると、空から神社に向かって、ウェーブの効いた金髪の魔女の服装を着た少女が箒に乗って空から飛んできた。
「よお霊夢!遊びに来たぜ!」
「あら、いらっしゃい魔理沙」
彼女は霊夢の幼馴染みにして、努力家な普通の魔法使い『霧雨魔理沙』。彼女とは小さい頃からの付き合いで、いつも神社へ遊びに来てくれる。
平屋に魔理沙を上げた霊夢は、いつも通り雑談に入る。
「なあ霊夢。昨日私、変な夢を見てな。なんか背中の背鰭を青白い電撃を走らせた怪獣の夢だけど」
「あら奇遇ね。私も巨大な亀の怪獣の夢を見たのよ」
「おっ!霊夢も怪獣の夢を見たのか!なら私が見た怪獣・・・確か、ゴジラ・フィリウス・・・だっけか?名前は何となくで名付けたぜ!」
「何となくで名付けたのね・・・でも、なんか違和感を感じない気がするわね」
「だろ?で、私が夢で見たフィリウスってのはな・・・」
霊夢と魔理沙は、お互いに夢で見た怪獣について語り合う。魔理沙が見たゴジラ・フィリウスは、フィリウスと同じ容姿と能力を持つ母『ゴジラ・アース』から分裂して産まれた亜種であり、人類に対して激しく敵対的である事を語る魔理沙。そのゴジラ・アースも、人類文明が起こした環境問題によって誕生した存在らしい。人間に対して、強い怒りと憎悪を抱いてると魔理沙は語る。そのフィリウスは、人間達が連携を取った作戦によって打ち倒されたようだ。しかし、人間に憎悪を抱いているが、地球を破壊したい訳ではないらしい。
霊夢の語るガメラは地球だけでなく人類も護る為に戦ったが、魔理沙の語るゴジラ・アースもフィリウスは人類も怪獣も破壊して地球を護ろうとしていた。いや、アースとフィリウスは地球その物と呼べる怪獣の為、彼等の怒りは地球の怒りなのだろう。
「何て言うか、そのゴジラ・アースもフィリウスも、完全にガメラとは正反対よね」
「だなー。まあアースもフィリウスも星その物と呼べる怪獣だし、星が人類を滅ぼしたがったのかもな」
「・・・そうね」
霊夢と魔理沙は、お互いに話し合っていく。その時だった。二人は、空が赤い霧に包まれていく様子を見て驚愕する。
「な、なんだあの霧!?」
「異変ね、魔理沙。全くゆっくりさせてほしいものだわ」
「まっ!最近退屈してたから、丁度良いぜ!んじゃ霊夢!おっ先!」
「あっ!こら魔理沙!突っ走るんじゃないわよ!」
魔理沙は箒に乗って空へ飛び立ち、二秒後にそれを追って霊夢が飛び出した。
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紅い館。紅魔館に存在する玉座の間。其処では玉座に座る幼い少女の姿をした吸血鬼が、紫のローブを身に付けた紫ロングヘアーの魔女と話をしていた。魔女の手には本が握られている。
「レミィ・・・赤い霧で幻想郷をこのまま覆い続けるのね?」
「ええっ。私達吸血鬼は日光の元を歩けないからね。それに・・・あの子の為よ」
「フランの事ね・・・やっと能力の件が解決が出来そうだったのに・・・私達はある日突然宿してしまったのだから」
「・・・怪獣。求めても無いのに宿しちゃったんだから。でもパチェ。貴女にとっては喜ばしい事じゃないの?」
「まあ、そうね。あまり戦闘向きじゃないけど、喘息と体力の無さが治ったのは有り難いわ」
「気を付けなさいよ。この幻想郷の人外の強さが、まだ解らないんだから。それと、パチェに無理してほしくないもの」
「・・・レミィ、それってコクってる?」
魔女は顔を赤くする。吸血鬼の少女はクスクス笑った後、玉座から立ち上がる。そして、吸血鬼の少女はその場から一瞬にして姿を消した。後に続くように魔女も足元に魔法陣を展開して、その場から魔法陣ごと姿を消した。玉座の間は静寂に包まれ、外から風の吹く音だけが響いた。
ED:『紅蓮華(鬼滅の刃ED)』
活動報告にて、東方キャラと怪獣の組み合わせを募集してます。