東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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早速麟の新たな力、使わせて頂きます!


第105話

霊夢は走り出す。麟も元より博麗霊夢である為に、霊夢で統一する。

 

諏訪子の怪獣娘形態は、両肩から二本ずつ合計四本の伸縮自在の触手を生やし、両腕には槍のように鋭い手甲が装着され、胴体は銀色の装甲を着けたオレンジ色のローブを身に付けていた。背中にはガメラの甲羅に似た外殻に加えて四枚の翼の突起物が生えていた。額には黄色い単眼が生えている。ローブが部分的に発光しており、その中で触手が踞って居るのが発光する度に見える。

 

「ふひひひひひひ♥️霊夢ぅぅ♥️」

 

諏訪子が舌を垂らし、更に四本の触手を伸ばしながら迫る。霊夢は諏訪子の触手を、プラズマを纏って発光する札で斬った。

 

「『『パワーショット』!』」

 

霊夢はパワーブレスを込めた緑色の札を、複数枚も諏訪子に向かって投げる。

 

「我が僕達よ。ミシャグジの大群よ」

 

諏訪子は手を叩く。その瞬間、大地を突き破って白い大蛇が姿を現した。一匹だけでなく、二匹、三匹、四匹まで増えた。頭と胴体だけでも50メートルはあり、どれだけ長いのか想像出来ない。

 

『『『シャアアアアッ!!』』』

 

ミシャグジ達が霊夢に迫る。

 

霊夢はミシャグジを蹴り飛ばし、札を張ろうとした。しかし、札を張った瞬間、ミシャグジの肉体が砂に変わって霊夢の全身を包む。

 

しかし、霊夢は全身から熱波を放出して砂を吹き飛ばした。

 

「『アンタが大地を操るというより、この蛇達を操って大地を操るのね』」

 

「当ったり~。だが、それが分かった所で意気がるな小娘共」

 

諏訪子は両手にそれぞれ一本ずつ合計二本の金属の輪を掴む。

 

「『洩矢の金属の輪』。嘗て神奈子にやられた時は鉄だからね。今度は地球上に存在する、外の世界の地球に存在する鉱石全てを使った究極の武器だよ」

 

諏訪子が霊夢に迫る。先程よりも速く動き、霊夢に輪を振り下ろす。諏訪子の能力『坤を創造する程度』の能力により、外の世界にも存在した鉱石全てを使って生み出した究極の武器だ。

 

「『金属ねぇ。なら此方も!金属には炎と熱よね!麟、頼むわよ!』」

 

『任せて!』

 

霊夢は精神世界の麟に話し掛ける。霊夢と麟は一つに戻り、本来の博麗霊夢に戻った。肉体の主導権は霊夢にあるが、麟は精神世界である物を使って霊夢をサポートする。

 

「僕達の新しい力、見せてあげる!」

 

麟は、ヒカリと霖之助から授かった『ジラライザー』を取り出し、自身の姿が描かれたカードをジラライザーに差し込む。

 

『リン・アクセスグランテッド!』

 

流暢な英語の音声が響いた後、麟は懐からゲンソウメダルを三つも取り出し、ブレードに填め込んでいく。そして、メダルを填めたブレード部分をスライドさせていくと、メダルが重なる度に音声が響く。

 

『フェニックス!イフリート!サラマンダー!』

 

そして、ジラとガメラが麟の背後に現れる。

 

「ジラ!ガメラ!君達も良いよね!」

 

『グオオオオオオッ!!』

 

『オオオオオオオッ!!』

 

ガメラとジラが歓喜の咆哮を上げる。

 

「炎の力よ!今ここに!ガメラァ!!ジラァ!!」

 

そして、麟はジラライザーを真上に掲げた後にトリガーを押した。

 

その瞬間、炎を纏う鳥が翼をはためかせて舞い上がり、炎を纏った二本の角を頭に生やす精霊が走り、そして最後に炎を纏った大きなトカゲが跳んだ。

 

『ジラ・フレイムキャスター!!』

 

そして、霊夢の姿が変化した。お祓い棒が消えた後に不死鳥の翼を模した杖を右手に持ち、常に熱気を放つ灼熱のローブを身に纏った。そして、四肢にはトカゲの鱗らしいものが生えていた。

 

「『凄い!炎の力を感じる!』」

 

『此れで行けるよ!霊夢!』

 

「『行くわよ!』」

 

霊夢が諏訪子の振り下ろした輪を掴んだ。その瞬間、諏訪子の輪は溶けた後に蒸発した。どれ程の温度で熱すればそんな事が可能だろうか。

 

「今だ!行けぇ兵士達!」

 

そして、リグルがソルジャー達を差し向ける。

 

諏訪子の体全体にソルジャーレギオンが群がっていき、彼女の体が包み込まれようとしていた。

 

「こんなもので私を縛れると思うな!」

 

諏訪子が両手を合わせて合掌を行い、全身から赤黒い電磁波を発した。それは、魔理沙の遺伝子を取り込んで得た、フィリウスの能力だった。ソルジャー達が赤黒い電磁波によって焼き払われてしまう。リグルは悲しい表情を浮かべた。自分が産み出した、謂わば子供達が死んだのだから。

 

虫の、特に蟻や蜂の社会では本来、働き蟻又は蜂が一匹二匹死んだ所で、他の虫達にとっては餌でしか無い。しかしリグルは、そんな本来見捨てて良い筈の小さな命の死にも涙を流せる、虫達にとっては慈愛の王であった。

 

「『虫は苦手だけど、リグルを見てると好きになれそうな気がするわ』」

 

霊夢は杖を翳して、炎魔法を唱え始める。杖が輝き、炎を纏った光線を放つ。

 

「『エクスプローション』!」

 

諏訪子が大爆発に包み込まれる。しかし、油断をしては行けない。

 

「『シン・風魔陣』!」

 

霊夢は炎と電撃を纏った閃光で諏訪子を包み込み、熱波と電撃が周囲の境内に撒き散らされる。

 

「『大地新生』」

 

諏訪子が印を結んだ。その瞬間、諏訪子を中心にマグマが噴き出して、霊夢にマグマの津波が襲い掛かる。

 

「知ってるかな?火山の噴火は周囲に被害をもたらすだけだと思いがちだけど、実は新たな大地を生んで新たな命を芽生えさせるんだよ。火山灰は土壌に栄養を与えて、命を誕生させる」

 

そして、冷え固まったマグマを大地とし、様々な花が芽生え始めた。

 

「『誘いの花畑』」

 

その瞬間、霊夢は頭が一瞬だけ蕩けそうになった。しかし、霊夢はフード口から緑色の火球を放った。

 

「『パワープラズマ』!」

 

花畑に直撃し、諏訪子にも当たりそうになるが、ミシャグジが二匹も諏訪子を護るように覆い、パワープラズマを防いだ。しかし、大爆発が発生し、花畑やミシャグジ諸とも吹き飛ばされた。

 

「私もやるよ!『マイクロスピアシェル』!」

 

リグルは槍の先端の角を開き、青白い電撃を纏ったマイクロ波の光線を放つ。地面から産まれてくるミシャグジ達を八匹一辺に破壊し、大爆発を起こした。そして、マイクロスピアシェルを諏訪子に向けたリグル。

 

「嘗めるな虫が!」

 

諏訪子はリグルに向かって触手を伸ばし、彼女を縛り上げる。

 

「勝った!」

 

諏訪子は確信した。このままリグルから遺伝子を吸い取り、リグルの力を自分の物にしてしまおう。そのつもりだった。

 

しかし、リグルは触手に全身を縛られても余裕の笑みを浮かべたままだ。

 

「あれ?何で?」

 

諏訪子は気付く。リグルから力を吸い取れない。

 

それもその筈だ。リグルの宿すレギオンは、体がケイ素化合物、即ちシリコンで出来ている珪素生物である。つまり珪素生物にとって地球上の生き物は捕食しても栄養にならず、その逆も然りである。つまり、諏訪子にとって一番相性の悪い相手は他ならぬリグルである。怪獣娘形態ならば、リグルの遺伝子を取り込めば良いと考えたのだが、やはり吸い取れない。

 

「はああああっ!!」

 

リグルは触手を掴んで、諏訪子を地面に叩き付ける。更に足で踏みつけて諏訪子を境内の地面の下に陥没させる。

 

「『マイクロスピアシェル』!」

 

再びリグルはマイクロ波シェルを、穴の中に居る諏訪子へ向かって放つ。

 

「『良いわリグル!私達も行くわよ!』」

 

『うん!』

 

麟が精神世界でトリガーを押した。そして、霊夢は必殺技を放つ。

 

「『『ヴォルカニックバースト』!!』」

 

杖の先端に先程の魔法以上の炎を発生させ、眩い光と共に灼熱の光線魔法を放つ。

 

穴の中に入り、天空にも届く程の火柱が上がった。

 

「アハッ!アハハハハハハッ!!」

 

すると、突然周囲の地面から触手が産み出され、諏訪子がボロボロの服のまま、火柱の中から歩いて出現した。

 

服はボロボロになり、帽子も目玉が無くなる程に焼けてしまった。しかし、その体は大きさを増しており、その身長は百メートルとなっており、その上子供姿から大人の姿へ変わっていた。体から生えた触手を合わせて翼を形成し、妖しくも美しい姿を見せる。そして、腰から生えた触手は大地に埋まっており、妖怪の山の植物が枯れ果てていき、地面から生えた触手が妖怪達や野生の生き物を捕らえて遺伝子を吸収していく。

 

「やるねぇ。流石に効いたよ。まさか私達が吸収出来ない怪獣が居るなんて思わなかったよ。だけど嘗めるなよ小娘共」

 

諏訪子が全身から放つ殺気。

 

「『・・・・っ!』」

 

「うぅ・・・」

 

霊夢とリグル、霊夢の精神世界に居る麟も分かった。諏訪子から感じる殺気からして、今まで戦った相手以上の力と覇気を感じた。

 

此れが神。八百万の神の一柱にして、大地を司る土着神の頂点に立つ祟り神。あの早良怨鬼が可愛く見えてきた霊夢と麟であった。

 

「お前達如きが傲るな。我は地を司る神なり。守矢を汚す餓鬼共が。我こそ守矢神社の真なる神、洩矢諏訪子なり!」

 

「『まだ行ける?麟』」

 

『まだまだぁ!』

 

「私も力を貸すよ!大きさだけが全てじゃないさ!」

 

「『そうよね!とっとと倒して、幻想郷を救うわよ!』」

 

霊夢とリグルは走り出す。諏訪子は無数の触手を大地から生やし、二人に向かって走り出すのだった。




英語面倒なので、カタカナにします。

新技集

『パワーショット』
使用者:シン・霊夢
麟の放つ火炎状の光線『パワーブレス』を込めた札を投げ飛ばす。

『パワープラズマ』
使用者:シン・霊夢
パワーブレスとプラズマ火球を合わせた火球。火力はプラズマ火球の10倍である。

『大地新生』
使用者:諏訪子
火山噴火を起こし、大地をマグマで覆う。更に火山噴火を自在に操る為、火砕流も例外無く操れる。

『誘いの花畑』
使用者:諏訪子
花畑を咲かせる。花畑の花粉には吸った相手を惑わし、花畑へ誘う効果がある。誘い込まれて花畑に入ってしまったら最後、花畑に取り込まれるように眠ってしまい、苗床にされてしまい、最終的には花の養分となって花を咲かせる。しかし、シン・霊夢には一瞬だけ惑わせただけで通用しなかった。

『マイクロスピアシェル』
使用者:リグル
槍の先端を開いて放つマイクロ波シェルその物。

『ヴォルカニックバースト』
使用者:シン・霊夢
杖から放つ灼熱の光線魔法。天にも昇る火柱を発生させる程に高い威力を持つ。
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