東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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日常編・その6:ハロウィンパーティー

『『『トリック・オア・トリート!!』』』

 

人里の子供達が、大人達にそう告げた。そう。外の世界では定番となっている『ハロウィン』のイベントである。守矢が幻想郷に来てから、ハロウィンが本格的に取り入れるようになったのだ。

 

子供達は様々な仮装を行い、お菓子を貰いに行く。しかし、まだ浸透してない為から大人側が悪戯される割合が多かった。

 

そして、そんな光景を眺めていた麟は、参加してみたいという意欲が湧いてきた。

 

麟「ハロウィンかぁ。子供じゃなくてもお菓子貰えるかなぁ・・・僕も良い歳だし、流石に難しいかなぁ」

 

萃香「おーい麟ー!」

 

其処へ萃香が現れた。更に、ラステルや最近麟の元で居候している恵里も現れた。萃香以外の二人は恥ずかしげも無く仮装をしており、ラステルは恥ずかしそうにしていた。

 

ラステルは首回りに黄色いトゲを生やし、背中から二対六枚の太い線のような形をした光の翼を生やしていた。お腹と二の腕、太股を露出したファッションである。それは、ラステルが纏った『巨神兵』の怪獣娘形態だ。贖罪の為にラステルが巨神兵を纏い、こうして怪獣娘形態となれるようになったのだ。

 

恵里は背中に煌めく背鰭を背中から尻尾に掛けて生えており、頬の部位に紺色のトゲを生やしたドラゴンのようなフードを被っていた。オレンジ色の腹を持つ紺色の鱗を纏ったスーツを体に身に付けた怪獣娘形態だ。自身の身長をも超える長い尻尾を持つ。その姿はまるで羽の無いドラゴンであった。中村恵里が宿した怪獣・・・もとい猛獣の名前は『ウルフファイアードラゴン』。嘗てある世界に住んでいた、世界の全てを喰い尽くす大魔獣。通称『エンドロス』。その怪獣娘形態だ。

 

そして萃香もマガオロチを纏い、マガオロチを模した鎧を纏う怪獣娘形態になった。

 

ラステル「わ、私はこの姿になるのは、戦い以外じゃなかったから・・・は、恥ずかしい////」

 

麟「の、ノリノリだね?」

 

萃香「まあそう言うなよ。此れから麟もハロウィンに参加しないか?」

 

麟「い、良いのかな?僕も参加しちゃって・・・」

 

萃香「何言ってんだ!こういうのに大人も子供も関係無いだろ!良いから楽しもうぜ!」

 

恵里「先生。僕、先生も一緒に参加してほしいんです!ううん、麟先生が一緒じゃなきゃ嫌だ!」

 

恵里は幻想郷に招待されて、麟の家でお世話になる事になった。境遇を知った麟は、恵里を快く受け入れてくれて、勉強だけでなく二胡を教えて演奏の楽しみも学ばせた。お陰で恵里は麟になつくようになり、麟から家事も教わって、今ではすっかり冴月家の一員となった。

 

麟「・・・もう、しょうがないなぁ。僕も参加させてもらうよ」

 

麟は怪獣娘形態に変身する。ビキニに四肢を覆う怪物のスーツ、そして尻尾に仮面という、如何にもハロウィンに相応しい姿となった。

 

麟「早くお菓子を貰いに行こう!」

 

ラステル「ふふっ、麟もノリノリね」

 

萃香「幻想郷中巡るぞぉ!」

 

恵里「おー!」

 

こうして麟も参加する事になった。そして人里のある場所でも、光の三妖精が怪獣娘形態となってお菓子を貰いに来ていた。

 

光の三妖精『トリック・オア・トリート!』

 

モルド「むっ?それはなんだ?」

 

ジュダ「どうやら守矢が広めたハロウィン?の合言葉だそうです。『お菓子くれなきゃ悪戯するぞ』という意味が込められております」

 

モルド「菓子か。ならばこの煎餅ならどうだ?」

 

モルドは煎餅を差し出した。

 

サニー「えっ?煎餅?」

 

ルナ「・・・なんだか斜め上の物が来たわね」

 

スター「まあ、良いかな?」

 

モルド「っ?おいジュダ、何だか──って何だその目は!?」

 

ジュダ「・・・モルド姉上、こういうのをあげれば宜しいのでは?」

 

ジュダが上げたのは、怪獣を型どったクッキーとビスケットであった。

 

サニー「おおっ!!これよこれ!ありがとうジュダさん!」

 

ルナ「ありがとうジュダさん!」

 

スター「ありがとう!」

 

光の三妖精がその場を去る。

 

モルド「な、何故だ・・・?」

 

ジュダ「ま、まあモルド姉上。ギナ姉上の元で食事にしましょう」

 

モルド「う、うむ・・・」

 

モルドは落ち込みながらも、ジュダと共にギナの働く定食屋へ向かうのだった。

 

そして三妖精達は、道中でタイガ達と話をしていた。タイガ達はサニー達の肩や頭に乗ったり、付近を浮いたりしながら会話していた。

 

タイガ『あれがハロウィンか。父さんやゼロの話じゃあ荒れるって聞いたけど、幻想郷では其処まで広がってないせいか荒れる様子が無いな』

 

タイタス『だが、子供達が上手く楽しめているのなら何よりだ。それより驚いたのは・・・』

 

フーマ『あのグア兄弟が女になってた事だろ?異次元人のギギにスラン星人、あのエタルガーも居るんだからな。ギギは兎も角、スラン星人やエタルガーが女になってたのは正直予想外過ぎだぜ』

 

トライスクワッドが最初に驚いたのは、グア三姉妹やエル、スラン星人にギギが居たことだ。殆どが性転換する形で、幻想郷に住んでいるのだ。

 

サニー「でも、その方が良いんじゃないかしら?もうあの人達と争う必要が無いんだし」

 

スター「昔は悪い人かもしれないけど、今は幻想郷の仲間よ」

 

タイガ『そうだな。父さん達、びっくりするだろうな!』

 

ルナ「ほら、着いたわよ。エルさんの働いてる八百屋よ」

 

六人は、エルの働く八百屋に到着した。

 

エル「むっ?いらっしゃい、新鮮な野菜を買っていくか?」

 

タイガ『よおエタルガー』

 

エル「むっ?確かタイガだったな?ウルトラマンタロウの息子よ、野菜を買うか?」

 

エルはエプロンに身を包み、その下に女袴を身に付けている。意外にも似合っている。エルは柚葉と義郎を含めた家族の働く八百屋に居候しており、そして働いているのだ。給料も貰ってるが、元より飲食せずとも生きていける体である為、お金はあまり使っていない。

 

柚葉「エルさん!野菜を仕入れてきました!」

 

義郎「ん?今日はお客さん多いな」

 

姉弟が大量の野菜を袋に入れて持ってきた。

 

サニー「それよりエルさん!トリック・オア・トリートよ!」

 

エル「むっ?何だそれは?」

 

フーマ『菓子をくれなきゃ悪戯してやるって意味らしいぜ?』

 

エル「ふむ・・・ならば俺は悪戯を選ぼう。貴様等が俺に何が出来るか、試してみろ!」

 

柚葉&義郎「「エルさん!?」」

 

サニー「・・・ふふっ。言ったわね?」

 

ルナ「悪戯で私達に挑むとは、命知らずにも程がありますわね」

 

スター「なら、私達の悪戯、受けて貰いましょう!」

 

タイガ『おいおい、店を壊すなよ?』

 

タイタス『大丈夫であろう?彼女達は』

 

フーマ『信用してんだけど、やっぱ不安だぜ?』

 

そして、光の三妖精はエルに悪戯を結構した。

 

サニー「先ずはこうよ!」

 

サニーはエルに手を翳した。その瞬間、エルが混乱し始める。

 

エル「み、見えん!?どうなってるんだぁ!?」

 

ルナ「次は私ね。私は貴女の聴覚を奪って差し上げますわ」

 

ルナが指を鳴らす。すると、エルがパニックになる。

 

エル「どなてるのだたざざがだ!?」

 

エルの言葉が支離滅裂になる。視覚だけでなく、聴覚も奪われてしまったのだ。とはいえ、サニーとルナの悪戯は五感を潰したのではない。サニーはエルの目に入る光を入らないようにして、視覚を奪ったのだ。ルナはエルの耳に音が来ないように操ったのだ。

 

二人は悪戯を解除した。視覚と聴覚が元に戻って、エルは落ち着きを取り戻した。

 

エル「・・・ハァ。洒落にならんぞ」

 

スター「二人ともやり過ぎよ。視覚と聴覚を間接的に奪うなんて・・・」

 

タイガ『えげつない事をするなぁ』

 

タイタス『全くだ。もうするんじゃないぞ』

 

フーマ『視覚と聴覚を奪うなんて、ヤバすぎだろ?』

 

トライスクワッドも、サニーとルナの悪戯に戦慄した。

 

エル「お前はやらんのか?」

 

スター「やめておくわ。流石に二人程じゃないもの」

 

サニー「じゃあ私達は行くわね!」

 

ルナ「エルさん!今度はお菓子用意してね!」

 

タイガ『エタルガー!いや、エル!また来るぜ!』

 

スター「じゃーねー!」

 

エル「・・・今度は菓子を用意しておくか」

 

エルは光の三妖精の恐ろしさを自覚し、菓子の用意を決意したのだった。

 

──────────────────────

 

ザ・キングダムでも、ハロウィンパーティーが行われていた。全員がそれぞれ仮装したり、怪獣娘形態や怪獣装甲形態となっていた。

 

全員『トリック・オア・トリート!!』

 

と合言葉を言っているが、菓子や料理を食べて楽しむパーティーである為、菓子の受け渡しは無い。

 

ヘカーティア「さあさあ楽しんで頂戴!」

 

純狐「料理はまだまだあるわよ!」

 

クラウンピース「イェーイ!楽しもうぜ!」

 

提案したのはヘカーティアだ。

 

結芽「美味しい♥️ハロウィンケーキ♥️」

 

アーシア「そうですね!16号さんもどうですか?」

 

16号「いや、俺は食べられない。だが、皆が美味しく食べてくれれば幸せだ」

 

狛治「恋雪さん。此れがはろうぃんの料理だって」

 

恋雪「ええっ♥️美味しいです♥️こんな味がこの世にあるとは♥️」

 

ハロウィンケーキ。ジャック・オ・ランタンの頭に幽霊を型どったホイップ等々、様々な化け物を型どったお菓子で作られたケーキを堪能する結芽達。

 

ステラ「美味しい・・・こんなに美味しく出来るなんて!」

 

睦美「友達も連れてきて良かったです♥️」

 

秋の旬の食材を使った料理も味わう睦美達。睦美の友達も混ざり、ハロウィンパーティーを楽しんでいる。

 

ハイゼンベルク「ハハハッ!盛り上がろうぜおい!」

 

万由里「ちょっと飲みすぎよ。浮かれすぎて二日酔いになっても知らないわよ」

 

サチ「まあ良いじゃん。折角皆で楽しんでるんだから」

 

ティアーユ「ほら、ステラちゃんにイヴも。沢山食べてって。特にステラは沢山栄養を取らないとね」

 

イヴ「はい、ティア!」

 

ステラ「ええっ!こんなに美味しい料理は初めてよ!ありがとうティア!」

 

ステラ達は旬の野菜を堪能しており、更には海の幸も味わっている。

 

アルシェ「ほら、お菓子はまだあるわよ」

 

クーデリカ「うん!お姉様!」

 

ウレイリカ「美味しい!お姉様も食べて!」

 

アルシェ達はクッキーを食べて、美味しさのあまり手が進む。

 

しお「さとちゃんさとちゃん♥️ほら、あーん♥️」

 

さとう「あ、あーん♥️」

 

しおはチョコクッキーを、さとうの口に移した。

 

桜「美味しい♥️アリシアちゃんも食べよう♥️」

 

アリシア「うん♥️ほら、ポンズお姉さんも!」

 

ポンズ「ええっ。ハロウィンパーティーなんて初めて出たけど、悪くないわね」

 

肉料理を堪能する桜達。

 

ザ・キングダムで行われたハロウィンパーティーは盛り上がり、それぞれが最高のハロウィンを過ごせてご満悦であった。

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