東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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次回から地霊殿編に入りたいと思います。此処でまたいくつかカップリングしそうになるよう調整したいと思います。


日常編・その7:門番に恋するメイド

紅美鈴。紅魔館の門番兼庭師を務める妖怪だ。妖怪とは言ったものの、美鈴自身も何の妖怪か解ってないが、美鈴自身にとってはどうでも良い事だ。

 

今日、花壇の手入れを行う美鈴の元に、咲夜がやって来た。ジョウロの水を花にやっていた美鈴に、差し入れを持ってきたのだ。

 

美鈴「あっ、咲夜さん」

 

咲夜「お疲れ様。美鈴」

 

その時、咲夜は紙袋を持っており、人里での買い物を終えた後である。咲夜は食糧の買い出しに出ており、今帰ってきた所である。

 

咲夜「あっ」

 

その時、咲夜は転けそうになるが、美鈴が支えた。

 

美鈴「大丈夫ですか?」

 

咲夜さん「あ、ありがとう・・・助かったわ///」

 

咲夜は美鈴の顔が近くなり、恥ずかしさに目を反らす。

 

美鈴は手に紙袋を乗せており、中の食材も無事であった。

 

美鈴「・・・もしかして咲夜さん、休みを取れてませんね?」

 

咲夜「えっ!?いや、そんな事は・・・」

 

美鈴「失礼します」

 

咲夜「えっ!?い、いや大丈あああ!?///////」

 

美鈴は自らの額を、咲夜の額に当てる。美鈴の顔が更に近くなり、益々顔を赤くする咲夜。

 

咲夜(め、美鈴の顔が近くに!?完璧で瀟洒なメイドと呼ばれる私がこんな事で・・・でも美鈴・・・やっぱり綺麗で素敵ね・・・/////)

 

咲夜は美鈴の顔を見て、美鈴の魅力を改めて理解する。

 

美鈴「ふむ。顔は赤いですが熱がある訳ではありませんね。ですが、過労による肉体の負荷と生命力の乱れを感じます。咲夜さん、今から休みましょう。私が部屋まで抱えてお連れします。この後の家事は妖精メイドやホフゴブリン達にお任せください。私も彼等を支えますので」

 

咲夜「い、いや私は・・・/////」

 

美鈴「駄目です!」

 

咲夜「っ!?//////」

 

美鈴「咲夜さんは屋敷の中を任されて居るのです。お嬢様や妹様、パチュリー様にこあさんも心配してましたよ。無理矢理にでも休んで頂きます」

 

咲夜「・・・ふふっ、分かったわよ」

 

美鈴「全く咲夜さんは。無理はしないでくださいね。()()()()()()()()()()()()()()()()

 

咲夜「・・・ありがとう、美鈴」

 

咲夜は、美鈴の優しさに触れて、ある事を思い出した。それは、メカキングギドラを宿す前であり、そして此処のメイドとなる前、吸血鬼ハンターとして活動してた幼い頃にまで遡る。

 

──────────────────────

 

十数年前の、ルーマニアの何処か。

 

紅魔館の門前にて、一人の幼い少女が全身に傷を負い、大量の壊れたナイフを地面に落とし、紅魔館に通じる道の真ん中で倒れていた。

 

???『・・・そんな、時間を止めてまで戦ったのに屋敷に入れないまま此処で・・・・・・』

 

美鈴『・・・貴女、人間ですね?ただの人間なのに時間を操る力を持ってるのは驚きましたよ』

 

そして、門を護っていたのは美鈴だ。スカーレット家の門番兼庭師を勤めて長い美鈴は、優れた格闘能力と武術を持ち合わせていた。美鈴が門番となったのは、パチュリーや小悪魔達が紅魔館を襲撃してから数週間後だ。その後も十年間門番を勤めており、未だに敵の侵入を許していない。

 

そして、紅魔館に襲撃を仕掛けた少女は、生まれつき時を操る力を持っていた。戻す事は出来ないが、加速したり止めたり出来る上に、応用して空間を自在に操る事も可能であった。そんな反則能力を目につけた人達から、生きる術を知らなかった少女は、吸血鬼を含めた異形を滅ぼすハンターとして訓練させられた。自らの生き方すら選べる自由も与えられず。そして今日も、吸血鬼の住む屋敷に赴き、何時ものように屋敷に住む吸血鬼を倒そうとした。

 

しかし、少女は油断した。しくじってしまった。

 

少女は何時ものように時間を操って攻撃を繰り出したが、美鈴とは力の差があった。幼い少女は美鈴に歯が立たず、返り討ちにあってしまう。

 

美鈴『・・・貴女、名前は?』

 

???『・・・名前なんか無いわよ・・・私はハンターとして化け物を狩らなくてはならない!』

 

美鈴『・・・もし良かったら、屋敷で暮らしませんか?此処の主であるレミリアお嬢様とフランお嬢様にお仕えすれば、今よりずっと良い人生を送れますよ』

 

???『・・・』

 

美鈴『大丈夫ですよ。()()()()()()()()()()()()()()

 

???『っ!?』

 

こうして少女は、美鈴によって紅魔館へ招待され、レミリアより『十六夜咲夜』の名前を授かった。

 

この時美鈴が掛けた言葉は、今でも咲夜の頭に残っている。

 

──────────────────────

 

咲夜は美鈴に抱えられて、自室のベッドに座らせてもらった。

 

美鈴「咲夜さん。今日はゆっくり休んでください。明日はお嬢様に頼んで休暇にしてもらうよう頼んでみます」

 

咲夜「・・・ねえ、美鈴///」

 

美鈴「なんですか?」

 

咲夜「・・・い、いや何でも無いわ!////」

 

美鈴「っ?分かりました。では、失礼しますね」

 

咲夜を部屋に残し、美鈴は部屋を出た。

 

咲夜「ああぁぁーーーーーー!!何で言い出せないのよ私はーー!!!////////」

 

咲夜「・・・・『美鈴の事が好きだ』って言うだけじゃない。何やってんのよ私・・・//////」

 

咲夜はベッドにふて寝した。顔を赤くしながら、恥ずかしさと後悔で枕を濡らしてしまった。

 

咲夜が告白出来る時が来るだろうか?それは、彼女次第である。

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