東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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第139話

人里上空。こいしは人里へ降り立つが、其処へ黒いシャツとジーンズを着ており、両肩から竜の首を生やす女性が前に立ち塞がる。その隣には、ラルバと似た怪獣娘形態となった慧音が羽を羽ばたかせて滞空している。

 

そしてその隣には、輝夜が胸元には赤く丸い結晶が埋め込まれた黒い鎧を着込んで、頭部に二本の角を生やしていた。髪の毛は一房だけ水色に染まっている。

 

「妹紅!奴が聞いていたさとり妖怪か!」

 

「ああっ!八雲の狐から聞いた少女だ!」

 

「可愛いじゃない。私の物にしてあげるわ♥️」

 

輝夜はこいしに見惚れていた。慧音と妹紅も呆れているが、輝夜が二人の方を見てある事を告げた。

 

「勿論、貴女達もよ♥️慧音と妹紅、この異変が終われば私の物になりなさい♥️忘れられない夜に、し・て・あ・げ・る♥️」

 

「だ、駄目だ!妹紅にそんな事させるわけないだろ!////」

 

「慧音は誰の物でもない!お前なんかの物にされてたまるか!」

 

「ふふっ♥️まあ良いわ♥️今はあの子を止めましょう」

 

そして、三人はこいしに向かって走り出した。

 

『推奨BGM:泡沫、哀のまほろば』

 

そして、こいしは繭の状態から戦闘形態に移行する。

 

「『フェニックス大噴火』!」

 

妹紅が背中からマグマの波を噴き出し、こいしを攻撃した。こいしは身体を揺らめかせながら妹紅の攻撃を避けて、妹紅の背中へ回り込んで足を曲げて、そのまま踏んで吹き飛ばそうとしていた。

 

しかし、輝夜がトライデントでこいしを攻撃する。こいしの胸元を斬るが、傷は見当たらない。しかし、こいしは怯んだが、再び輝夜が横に振って来たトライデントの刃を回りながら避けた。

 

こいしは全身から激しく揺れる無数の花弁のような弾幕を放って、輝夜と妹紅を吹き飛ばした。

 

「どうやら強い攻撃ならある程度は通じるみたいね!」

 

「だが、効いてる様子は無いな!ダメージがあるのではなく怯むだけか!」

 

慧音が蹴りを放ち、同時に羽で裏拳の要領で殴りかかる。しかし、こいしは不規則に揺れながら羽と蹴りの隙間を潜って避けた後、膝蹴りを慧音の顔に当てた。

 

「なら、此れでどうかしら!?」

 

輝夜は五つの宝を持つ五体のスパークドールズを懐から取り出し、その身体に纏って新たな怪獣娘形態となる。超合体怪獣ファイブキングの姿を模した鎧を纏った輝夜は、左腕のガンQの頭部でこいしを吸収しようとする。

 

「その隙に、いただきま~す♥️」

 

ガンQの吸収能力で足止めした隙に、輝夜はこいしの唇にキスしようとした。しかし、こいしが全身から波動を放って輝夜を吹き飛ばした。

 

「いゃあん♥️」

 

輝夜は大通りに背中から落ちたが、すぐに起き上がってトライデントを再び構えた。

 

こいしは輝夜に迫って来る。飛んできたこいしを迎え撃とうとした輝夜だったが、其処へ黄金の鎧を纏ったエルが現れて、横から蹴りを放ってこいしの脇腹を狙う。しかし、こいしには当たらずに通り過ぎてしまう。

 

そして、こいしは頭部から稲妻状の光線を放ってエルを攻撃した。

 

「くそ!何故こんな妖怪の少女が、グリーザなんて化け物を宿しているんだ!?」

 

エルは悪態を突く。

 

「『あ・・・うぁ・・・ウァァァウウァアハハハハハハハハハハハハハハハ!!』」

 

こいしが突然苦しみ出した。しかし、こいしはすぐに左右に身体を揺らして笑い始めて、繭の形態となった後に何処かへ飛び去ってしまった。

 

「待て!」

 

「止まれ慧音!私達は人里を任されて居るんだ!此処を離れたら誰が守る!?」

 

慧音は飛ぼうとしたが、妹紅が止めた。

 

「あぁん♥️あんなに積極的な子は好きよ♥️」

 

「貴様の性癖なぞ知らん。それより、奴はどうする?」

 

「あら、それはスランが追い掛けたわ。それに、幻想郷中の勢力が追い掛け始めてるわよ」

 

輝夜はエルにそう説明した。

 

──────────────────────

 

こいしは繭のまま移動していたが、突然無数の斬撃や光弾を受けた事で地面に着地せざるを得なくなる。

 

こいしは繭から人型へ戻り、相手を見つめた。

 

それは、五人の少女又は女性であった。

 

「小町!警戒しなさい!相手は桁違いですよ!」

 

「は、はい四季様!」

 

「構えろギナ!ジュダ!我等グア三姉妹の力を見せてやれ!」

 

「「はい!モルド姉上!」」

 

それは、怪獣娘形態となった映姫と小町の二人と、グア三姉妹であった。

 

『推奨BGM:断罪ヤマザナドゥ』

 

映姫と小町がそれぞれ変身した。映姫は背中に無数のトゲを生やし、胸元が開いて赤い器官が見えている。そして、右手はトゲを生やす巨大な棍棒となっており、左手で専用の笏『悔悟棒』を持っている。映姫が宿した怪獣は『閻魔獣ザイゴーグ』。

 

小町は全身に赤い道着を身に纏い、背中には赤い翼を生やし、翼膜は薄い紫色である。そして頭には鳥の嘴のようなフードを身に付けており、天辺からは黒い角を一本生やしている。小町が纏ったのはウルトラマンパワードが嘗て戦ったバルタン星人が送り込んだ宇宙怪獣『パワードドラコ』である。武器は袖に潜めた黒い鎌と、あらゆる攻撃を跳ね返す『生体反射外骨格』である。

 

モルド、ギナ、ジュダの三人も走り出して、こいしに迫る。

 

こいしは映姫の振り下ろした笏を横に回りながら避けた後に、拳で殴って映姫を数歩下がらせるが、映姫は怯んだだけで棍棒となった右腕『ゴーグレグジス』を輝かせてこいしに殴り掛かる。こいしは再び避けて、平手で映姫の右腕を叩いて真下に弾く。

 

「映姫様!無事ですか!?」

 

「小町!油断しないで!」

 

小町は鎌を投げてこいしを狙うが、こいしは鎌を避けながら小町に迫り、頭を突き出して小町の腹へ突撃する。小町の襟を掴んで引き離した映姫。小町に攻撃が当たらなくて済んだが、こいしは更に追撃を続ける。

 

こいしは回し蹴りを放とうとするが、背後からギナがバットウィップを振り下ろし、鞭による攻撃を行う。こいしは鞭を避けた後に頭部から二重螺旋状の光線を放ち、更に頭部から小さな光の玉を複数も取り出すと、自身の周りに浮遊させて光線を放つ。

 

「ギナ姉上!」

 

「ジュダ!」

 

ジュダがバットキャリバーでこいしの光線を防ぐが、全て防ぎ切れずにその身体に光線を受けて、十メートルも吹き飛ばされた。しかし、ジュダはバットキャリバーを振り上げて斬撃をこいしに向けて放つが、こいしに当たらずに地面へ反れた。背後が大爆発を起こし、大爆発を背景にしながらこいしはモルドへ迫る。

 

モルドはバットアックスを振り下ろすが、こいしは瞬時に避けて拳の連打をモルドの顔に浴びせた。最後の一撃を受けたモルドは数十メートルも吹き飛ばされて地面に膝を着くが、すぐに走り出してこいしの元へ迫り、蹴りを放つ。こいしは蹴りを避けた後にモルドの腹に蹴りを食らわせて、モルドを怯ませる。

 

「『キャハヘハヘヘヘヘ───』」

 

こいしはモルドへ迫るが、突然自分を高速で斬る者が現れた。目にも止まらぬ速さで動く存在は、こいしに当てられなくてもこいしの動きを止めていた。但し、攻撃は当たらない。

 

「くっ!此れがグリーザを宿す者の力か!」

 

それは、スランであった。彼女は五人の目の前で両手の刃を擦らせながら、こいしを睨む。

 

「無事か!?」

 

スランが五人に尋ねる。

 

「何とかねぇ。でも彼奴、覚り妖怪の癖に強すぎるんだよ」

 

「小町、怖じ気づいては駄目です。此処で止めなくては、幻想郷だけでなく外の世界が滅んでしまいます!」

 

そして、映姫達は再びこいしに向かって走り出すが、こいしは再び繭のようになって空へ逃げ出した。

 

「逃げるか!?追うぞ!」

 

「落ち着けジュダ!今は人里へ戻るぞ!それに、彼方の方向に居るのは草の根ネットワーク達だが、彼女達も強い!簡単にヤられるような女ではない!」

 

ジュダが走り出そうとしたが、モルドが止める。その時、映姫は腕輪を通じて誰かと会話していた。すぐに腕輪の通信を切って、周りの皆に伝える。

 

「それに、先程ヘカーティア様より報告がありました。今から伝えた事は人里を含め、可能な限り幻想郷中に伝えてください。八雲紫にも情報が行き渡って居る筈ですが、必ず伝えるように。それほどに悪い情報と思ってください」

 

そして、映姫の口から出てきたのは、事態がより悪化するかもしれない最悪の情報だった。

 

「外の世界で、“ゴジラを含めたタイタン達が、日本に向かっている”そうです。ザ・キングダムは、その足止めに向かっています」

 

──────────────────────

 

外の世界。日本海の何処か。

 

その海中では、とある巨大な怪獣が日本に向かって泳ぎ始めていた。

 

それは、モンスターバースの地球を守護する怪獣もといタイタンの一匹であるゴジラである。

 

上空では炎の悪魔を含めたタイタン達が、地上や海を移動出来るタイタン達も、日本に向かって進み始めていた。

 

彼等の目的はただ一つ。()()()()()()()()で起きてる異変を感じ、危険を感じた為に、ゴジラの指示の元、其処へ向かっていたのである。

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