東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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この後にもっと登場させる予定でしたが、流石に長すぎるのである程度飛ばしてターニングポイントであり、この物語の始まりの舞台となった、博麗神社まで戻ります。


第140話

こいしは幻想郷各地を巡るが、その都度邪魔が入り、こいしは一時撤退を選ばざるを得なくなった。

 

こいしが次に降り立った場所は、なんと博麗神社近くの森である。其処に待ち受ける強い生命体を求めて、博麗神社近くの森までやって来たのだ。

 

「・・・とうとう来たか。おい紫、隠岐奈、建御名方神に洩矢神、そしてさとり。準備したかい?」

 

ぬらりひょんは若い姿となり、そしてその身体を大きく変化させていく。その身体は四十メートルにまで巨大化し、その姿も大きく変化していた。

 

頭部は竜骨の頭となり、耳には蝙蝠の翼を生やしていた。胴体は膨張した筋肉質な瓢箪のようになり、両腕も筋肉質な瓢箪のようになっていた。両足は太股に鎖が巻き付いていた。

 

『・・・さあ行くぞ!』

 

「ぬらりひょん。今の貴男がその姿以上になれなくなるなんて・・・」

 

「老いとは悲しいな・・・その姿でも充分私や紫が勝てなかったのにそれ以上が見れんのは・・・」

 

紫と隠岐奈は、哀しみの目でぬらりひょんを見ていた。

 

紫と隠岐奈はかなりの年月を生きているが、それでも全盛期の力は保てている。とはいえ、永遠ではないのも確かだ。しかし、嘗てそんな二人をも上回っていたぬらりひょんも、第三形態までの進化が限界であった。

 

「・・・ぬらりひょんかぁ。嘗てはあんなに強かったのに今じゃそれ止まりなんだね。私や神奈子と互角に闘った形態はそんなんじゃないでしょ?」

 

「諏訪子、栄枯盛衰は文明だけでなく人や妖怪、神も含まれる。私も、ぬらりひょんとは決着を着けたかったがな」

 

『・・・やれやれ。困ったものだな。だが、今は古明地こいしを止めるぞ』

 

そして、ぬらりひょんを筆頭にした五人の幻想郷最強の存在が、こいしに向かって走り出した。

 

『推奨BGM:月に叢雲華に風』

 

「私は・・・見てるだけしか出来ませんが・・・こいしをお願いします!」

 

さとりは、この戦いに着いて行けるか不安になった。しかし、こいしを元に戻して欲しい願いは変わらず抱いている。

 

「任せて頂戴。妹さんは必ず助けてみせるわ。貴女達姉妹にはそれなりの償いをしてもらうけど、その前に宴会を皆でしましょう」

 

紫はさとりにそう告げた。

 

そして、ぬらりひょんがこいしに拳を繰り出した。そして、こいしは何時ものように避けようとした。

 

しかし、こいしは全身でぬらりひょんの拳を食らってしまった。そのまま吹き飛ばされたこいし。しかし、ダメージを負ってないのか何時ものように左右へ揺らめくだけだった。

 

「ならば!」

 

隠岐奈は怪獣娘形態となり、かのウルトラマンゼロがロボット化したような特空機4号ウルトロイドゼロを纏った。紫は刺々しい服を身に付け、鎌状の右手を構えた姿となり、巨大ヤプールを身に纏った。

 

隠岐奈が頭部のスラッガーを飛ばして、こいしに攻撃を仕掛ける。こいしはスラッガーを避けて、その場から姿を消した。無意識を操って彼等に見えなくなるように姿を眩ませた為だ。

 

しかし、ぬらりひょんに通用しない。無意識の中だろうと、ぬらりひょんは関係無く侵入出来る。

 

ぬらりひょんはこいしを蹴り飛ばした。こいしは上空へ飛ばされるが、怪獣娘形態となった神奈子が雷を落とす。しかし、こいしは雷に当たる事無く避けていく。

 

「神奈子!」

 

諏訪子は触手を伸ばす。自身から伸びた四本の触手に加えて、大地から生やした無数の大蛇をこいしに向けて伸ばす。こいしは胸元から無数の白い腕を伸ばし、大蛇達を吸収していく。

 

「させないわ!」

 

紫が闇の力を纏った斬撃を放ち、こいしを攻撃する。こいしは斬撃を受けて怯む。しかし、傷は負わない。

 

「ダメージを受けた様子が無いな!どうすりゃダメージが入るんだ!」

 

隠岐奈が悪態を突きながら、蹴りや光弾を放って攻撃を開始した。更に諏訪子が無数の金属で構成した輪を二つも生み出し、両手でそれぞれ一つずつ持ち、こいしに向かって投擲した。

 

そして、神奈子は第二の形態へ姿を変えようとした。

 

その時だった。

 

突然、こいしが立つ地面から水が勢いよく噴射した。火山の噴火を思わせるその大噴射によって、こいしは吹き飛ばされた。

 

それは、霊夢と麟、レミリアとフラン、咲夜の五名がさとりの元へ到着した頃だった。

 

そして、噴射した穴から水が出なくなり、代わりに一人の少女が飛び出してきた。

 

「・・・よお、間に合ったらしいな」

 

『・・・お主は・・・そうか、成功したか』

 

ぬらりひょんは元の老人姿に戻り、紫や隠岐奈も戦闘状態を解いた。

 

「紫、此処は彼女達に任せよう」

 

「・・・そうね」

 

それは、神奈子や諏訪子も同じだ。

 

「若い者達よ。見せてもらうぞ」

 

「そうだね。霊夢ー!頑張ったらデートしようね♥️!」

 

「今はそんな事は良いでしょ!?/////」

 

霊夢は顔を赤くしながら、諏訪子にそう言った。

 

「魔理沙!成功したのね!?」

 

「良かった・・・でも凄い!まるで本物の神様みたい!」

 

「へへっ!ポセイドンが私に力を貸してくれたんだ!針と融合したから見ろよ此れ!私のミニ八卦炉とトライデントが合体して、こんなにデッケェ槍になっちまったぜ!」

 

魔理沙の姿。背鰭は変わらないが、服装は金色の冠を頭に被り、白いギリシャ神話の神々の衣装を纏っていた。青と白の模様がミスマッチしており、神々しさを醸し出している。

 

トライデントの柄には陰陽玉が描かれており、青と白の色を持っていた。

 

「素敵ですわ、魔理沙。本当に強くなったのね」

 

「本当ね。それが神降ろしの力・・・私も習ってみようかしら?」

 

「私もやりたーい!」

 

咲夜、レミリア、フランも魔理沙の姿に惚れ惚れとしていた。

 

「おっと、こいしだっけか?彼奴、私を凝視してるぜ」

 

魔理沙が霊夢達の前に立つ。こいしは魔理沙を見た瞬間、何時もよりも高く大きな笑い声を上げた。

 

「『キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』」

 

「笑ってるが、怖がってるのがバレバレだぜ!」

 

「『私が貴女!』」

 

「『僕が君!』」

 

「『私/僕達は二人で一人!今こそ一人に戻る!』」

 

そして霊夢と麟は、ジラとガメラが融合した怪獣娘形態となりながら、金髪の髪を揺らしたシン・霊夢へと姿を取り戻した。両手の甲には、ガメラの勾玉とイリスの勾玉がそれぞれ埋め込まれている。

 

こうして、こいしを取り戻す戦いが今、始まろうとしていた。




名前:ぬらりひょん・最終形態
別名:妖怪総大将
体高:40メートル
体重:1万トン
ぬらりひょんの第三形態だが、現在では実質的な最終形態。全盛期ならばこの先の形態にも進化出来たのだが、老いに勝つ事は出来ず、この形態までの進化が限界である。
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