東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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本来なら日常編でやる予定だったクリスマス編を、この後日談でやってしまいます。クリスマス特別編です。


後日談・その2:氷の女戦士

グロムは焼肉屋に入った。そして、店員の忍者に質問をした。

 

「ねえ地球人。此処にウルトラマンは居ないかしら?」

 

「ウルトラマンで御座るか?確か、人里離れた魔法の森に『香霖堂』という外の世界の品物を扱う店が存在するで御座る。其処の店主が、ウルトラマンヒカリを宿して居るで御座る。他にも、光の三妖精がトライスクワッドなるウルトラマンを宿したそうで御座るが」

 

「そう。ありがとう。それにしても、此処は良い匂いがするわね。此処は良い匂いがするけど、何の店かしら?」

 

「・・・お主はどうやら、外の世界から来た方で御座るか?此処は焼肉屋『SHINOBI』という、外の言葉を借りるなら飲食店で御座る」

 

「そうなのね。でもごめんなさい。ウルトラマンの事を聞き回ってただけなの。今、出ていくわ」

 

女性───グロムはそう告げると、出入口から外へ出ていった。それを見ていた麟達は、グロムが何者なのか見抜いていた。

 

「あの女、強いな。それにウルトラマンを探してたみたいだが?」

 

「・・・嫌な予感がするね。どうする?」

 

萃香は、グロムの実力に興味が湧いた。同時に、ウルトラマンを探してる様子も気になっていた。麟が全員に尋ねた。

 

「追いかけましょう!あの人が何か異変を起こすかもしれません!」

 

「同感です!麟さん、打ち上げはまた今度開いて、あの女の人を追い掛けるのが先です!」

 

響子とミスティアが追い掛ける事を提案した。

 

『そうだね。まだ食べたかったけど、あの人をほっとく訳にはいかないよ!』

 

「レイラの言う通りね。メルラン、リリカ。二人は?」

 

ルナサが尋ねた。メルランとリリカも首を縦に振って頷いた。

 

「私は賛成よ」

 

「ルナサ姉さん、メルランお姉ちゃん。私も行くよ」

 

「ありがとう。三人共。麟、私達プリズムリバー四姉妹も力を貸すわ」

 

「ありがとうルナサさん。じゃあ、打ち上げは中止します。あっ、そんなに注文してないからお代は僕だけで払う───」

 

『『それは駄目!』』

 

「・・・分かったよ。皆で決めたもんね」

 

こうして、打ち上げを中止した麟達。お代を全員で支払った後、店を出て行った女性を追って走り出した。

 

──────────────────────

 

外は雪模様。歩くのに支障が無い程度に積もってるだけだ。そして今、香霖堂では何時もの三人に加えて光の三妖精が集まっていた。

 

『ヒカリさん、本当ですか!?』

 

サニーの肩に乗るタイガが、霖之助が手を置くカウンターに立つウルトラマンヒカリにそう告げた。

 

『ああっ。先程、幻想郷に入り込む存在が確認された。以前、幻想郷に入り込んだメフィラス星人と同じルートを使った反応もある』

 

「今、連絡用の陰陽玉を付けた黒電話で、霊夢に知らせたんだ。霊夢も今、博麗大結界の綻びを見に向かってるよ」

 

「にしても、この幻想郷はモテモテだよねぇ。色んな宇宙人からも狙われてるんだしさぁ」

 

朱鷺子が皮肉を言う。

 

「良い迷惑ですわ!」

 

「ルナの言う通りよ!」

 

ルナとスターが怒る。侵略の手を伸ばされる側からすれば、特訓しつつ平穏に暮らしてる身からすれば、突然侵略されるのは堪ったものではないからだ。

 

「ああっ、それには同意するよ。でも、最終的には一緒に暮らしてる。君達三妖精も、最近はエルさんやグア三姉妹の元に遊びに行ってるそうじゃないか」

 

「そうよ!あの人達と悪戯して追いかけっこするのが楽しいのよ!最終的に捕まっちゃうけど・・・」

 

サニーは満面の笑顔でそう言うが、タイタスとフーマが呆れながらサニーにこう言った。

 

『悪戯も程々にするべきだぞ』

 

『やり過ぎたら罰が当たるぜ』

 

「むぅ!それが怖くて悪戯出来ないわよ!」

 

サニーが頬を膨らませる。その時だった。

 

香霖堂の出入口が開いて、鈴が鳴り響く。

 

「いらっしゃい」

 

霖之助は来客に挨拶をする。その相手は、髪も肌も白い美しい女性だった。

 

「貴男が店主かしら?単刀直入に訊くわよ。ヒカリ、トライスクワッドという名前のウルトラマンは何処かしら?」

 

「ん?ヒカリさんに何か用かい?」

 

「トライスクワッドって、タイガさんとタイタスさん、フーマさんの三人組の名前よ?」

 

「・・・そう。なら、手間が省けたわ。まさか会えるとは思わなかったわ。トライスクワッドが三人チームの事なのは驚いたけど、私の父の仇であるメビウスの友に、こんな形で出会えるなんてね!」

 

そして、女性は全身から肌が冷える程の冷たい殺気を放った。全員がその冷たい殺気に、鳥肌が立つ。

 

しかし、女性の殺気は数秒放たれた後にすぐに収まる。

 

「・・・でも、私はまだ、復讐したいと思ってる訳じゃない。と言うより、今の私には何が正しい事か分からなくなってる。皇帝を復活させる事も。父の仇を取る事も。だから・・・」

 

そして、女性は告げた。

 

「私と戦って。ウルトラマンヒカリ。トライスクワッド。そしてウルトラマンと怪獣を宿す貴方達も。貴方達と戦って、何が正しい事か教えて頂戴」




オリジナルアイテム
陰陽電話
外の世界の黒電話のような電話機に、陰陽玉を取り付けてプラグを繋がなくても電話を出来るようにした電話。番号を入力すれば相手の携帯と通話可能だが、電話したい相手を、受話器を取りながら強く念じれば相手の心に繋げる事が可能。

今回は短いです。
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