イリヤ達は宝具を炸裂させる。どれもカオスサーヴァント化した事でパワーアップしている。
「光と闇が交わる聖剣を受けてみよ!『
カオスサーヴァントとなったアルトリアが赤い聖剣を虹色に輝かせ、ゴーデス怪獣に向けて虹色の光線を放つ。何処かの市役所を取り込んだ複数のゴーデス怪獣は、アルトリアの宝具によってあっという間に全身を消滅させた。更に、宝具による閃光は廃墟となった町を吹き飛ばし、虹色に輝く極太の光の柱を発生させ、大気圏を突き抜ける。光の柱を天の川のような虹色の粒子で構成された螺旋が囲み、柱を登っていく。
「・・・な、何ですかこの威力!?」
アルトリアはカオスサーヴァント化した自身の宝具の火力が信じられず、呆然と立ち尽くした。しかしそれは、アルトリアだけの感想ではない。
エミヤは『|混沌・無限の剣製《カオス・アンリミテッド・ブレイド・ワークス》』によって無数の剣を投影したのだが、その全ての剣が赤く禍々しい形となっており、まるで悪魔の武器のようである。そして、ゴーデス怪獣に直撃させた瞬間、ゴーデス怪獣の全身がバラバラになっていく。以前の自分では此処まで威力の高い武器は投影出来なかった。勿論ゴーデス怪獣はバラバラになってもすぐに再生してプラナリアのように復活しようとするが、其処へ『
『いやあ凄まじいですねぇ』
「でも確かに、何だか力がみなぎってくるよ!なんか今なら行ける気がする!」
ルビーを掲げて、イリヤは詠唱に入る。しかし、その隙がとてつもなく大きい。ゴーデス怪獣達がイリヤ達に向かって歩き出す。しかし、そんな事を許す麟達ではない。
「『ハイ・パワーブレス』!」
「『オキシジェン・デストロイヤー・レーヴァテイン』!」
「『カオスマガ迅雷』!」
三人がそれぞれの必殺技を放つ。麟は口から時間を掛けて溜めた熱線を放ち、フランはオキシジェン・デストロイヤー・レイの力をレーヴァテインに込めて、萃香が三つの角と口から電撃光線を放ち、ゴーデス怪獣達を蹂躙していく。
イリヤは詠唱を始める。但し、その詠唱はカオス化の影響によって追加されている所があった。
「『私はIF、数々の可能性の一つ
少女は幻想の中で戦い
理想の自分や友を夢に見る
けれど、その夢は夢にあらず
それはifの世界にて私のなしたこと
全てのif、幻想を、混沌に包まれてながらここに集結する
『
その瞬間、イリヤの周囲に魔法陣が展開された。しかし、その魔法陣は光のウイルスが魔法陣に重なるように蠢いている。
そして、その魔法陣から姿を現したのは、カオス怪獣のように異形化した少女達であった。
イリヤと同じ容姿を持つ別世界のイリヤ。その姿は今のイリヤとほぼ同じだ。違いは髪の色だけだ。別世界のイリヤは髪が赤黒く染まっている。美遊は服装が赤黒く染まっている。クロエは姿はさほど変わらないが、髪の毛が薄い赤色に染まっていた。シトナイは目以外に変化は見られないが、彼女の乗る『シロウ』と名付けられた白熊は背中に棘を生やしていた。なのはの場合、バリアジャケットやレイジングハートを含めて武器も赤い棘を生やした異形の姿に変わっていた。フェイトもまた、服が異形化しているがそれ以外に変化は無い。鹿目まどか、弓も魔法少女の姿も赤黒く禍々しい形へ変貌していた。暁美ほむら、両腕が無数の重火器で武装されており、背中に悪魔のような翼を生やしていた。共通しているのは、全員の目が赤く染まっている事だろう。
ゴーデス怪獣達はイリヤ達に向かって走り出す。一番危険なのが彼女達と判断したからだ。
「混沌に身を委ねても、私達は何も諦めない!」
そして、イリヤ達の一撃が放たれる。イリヤはその身にカオスサーヴァント化したアルトリア『カオスアルトリア』の甲冑を身に纏い、召喚された少女達もそれぞれの宝具を解放する。それも、カオスヘッダーの力によって進化又は変質した宝具を。
「イリヤ・・・この力から感じる慈愛の力。受け取って。“地に瞬く慈愛の光、混沌に満ちた月は無垢なる輝きを束ね、希望を願う”『
その瞬間、少女達を含めたその場に居る者全員に強化及び防御アップの魔術が施される。
「行くよシロウ!」
『グオオオオッ!!』
シトナイの乗るシロウが走り出し、カブトムシ型のゴーデス怪獣を前足で引き裂いた。体格では圧倒的に上回っている筈のゴーデス怪獣を爪だけで四つに裂いたのだ。
「『
そしてシトナイが弓から赤黒い光の矢を放つ。光の矢はゴーデス怪獣の体を貫通し、大爆発を起こした。
「私も行かせてもらうわ!今なら行ける気がする!」
クロエは弓を展開し、エミヤが持っている双剣を異形化したような双剣をそれぞれの手に二つずつ展開して持った後、ゴーデス怪獣に向けて投げる。クロエは四つの回転する剣より先にゴーデス怪獣の頭上に回り込んだ。
更に、なのはやフェイトも全力の一撃を解き放つ。虹色に輝く極太の光線をなのはが、電撃を大剣に纏った一撃をフェイトが、まどかが弓を構えて無数の光の矢を放ち、ほむらが無数の重火器の砲口を輝かせて、ツヴァイイリヤとなった別世界のイリヤは全力の一撃を解き放つ。それぞれの全力を纏った攻撃を、一斉に解き放つ。
「山を貫き、海を割り、なお墜ちる事無き混沌の両翼『混沌・鶴翼三連』!!」
「全力全開!!『カオススターライトブレイカー』!!」
「雷光一閃!!『カオスプラズマサンダーブレイカー』!!」
「『
「『カオスウェポンバスター』!!」
「此れが私の全て!!『
「『
少女達の全力の一撃、カオスヘッダーの力で強化された宝具の力が、ゴーデス怪獣の群れに炸裂した。その瞬間、街に蔓延るゴーデス怪獣の群れが街を包み込む光と共に消滅していく。その際、少女達は生き物ベースのゴーデス怪獣達から抜け出た魂が笑顔になって『ありがとう』と告げるように手を振り、天に登っていくのを見たのだった。
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一ヶ月が経過した。
麟、萃香、フランの三名が現れてから、ゴーデス怪獣達が地上から徐々に消えていった。一日たりとも休む暇は殆ど無かったが、その頑張りがゴーデス怪獣を駆逐していく事が出来たのだ。三人は怪獣を宿している為、スタミナ切れが殆ど無いのだ。
「こいつで最後だ!」
「食らえ!!」
「いっけえええ!!」
萃香が分銅を振り下ろしてゴーデス怪獣を吹き飛ばす。最後の一匹であるゴーデス怪獣は、鯨の姿をした怪獣だ。陸上を走破出来る足も持っており、本当に怪獣となっていた。麟がブレスを吐いて、ゴーデス怪獣の焼いていく。最後にフランが腹部から赤黒い光線を出して、ゴーデス怪獣の全身を貫いた。光線を当て続けられたゴーデス怪獣は大爆発と共に消滅した。
「・・・ふう。終わったな」
「地球上のゴーデス細胞の消滅を確認。此れでもう、この星は大丈夫だと思うよ」
「・・・でも、誰がこの世界にゴーデス細胞をばら蒔いたんだろ?」
フランの疑問は最もだ。二人もその疑問を抱いていたが、今は仕事が終わってイリヤ達と合流する所だ。
「・・・ん?」
萃香は気付く。そして、ある場所に向かって歩いて行く。麟とフランも萃香の後に続いて歩き出した。
二人は萃香に着いて行くと、話し声が聴こえてきた。
『くそお!失敗した!もうゴーデス細胞のストックが無い!折角あの方から授かったというのに!』
それは、空っぽのカプセルを装着した蝙蝠のような羽を生やす異星人であった。
『あの方に命じられてゴーデス細胞をこの地球上にばら蒔いたのに、何故逆転されたんだ!?それも、あの謎の三人の地球人が邪魔したからか!?くそ!此れではルシフェル様に顔向け出来ない!』
そして、萃香が異星人の肩を掴んで話し掛ける。
「なあ、詳しく聞かせてくれよ」
『えっ?』
そして、地球上にゴーデス細胞をばら蒔いた元凶を捕まえた三人。バット星人グルムと名乗ったその者は、ダークルシフェルと名乗る人間の女性の姿をした者からゴーデス細胞を手渡されて、それを地球上にばら蒔くよう命じられていたらしい。
とはいえ、ゴーデス細胞の犠牲者は世界中の人間や文明が殆どで、動物や魚類も多数やられた。生き残った人類は、恐らく限られた資源の中で生きていくしか無いだろう。冥界も天界も、そして他の神話勢力もゴーデス細胞の犠牲に遭って崩壊しており、此れからは人間と共に協力して行くらしい。
イリヤ達もそれは同じだが、サーヴァント全員と協力して文明を建て直していくようだ。
この世界の地球は、恐らくゆっくりと回復していくだろう。
そして、麟達とイリヤ達が別れる時が来た。
決して間違えて書いた訳ではありませんのであしからず。ほむらに関してはオリジナルです。
バット星人が言っていたルシフェルは、番外編・コラボ編で今後も暗躍する、ウルトラマンネクサスの本来のラスボスです。
次回でコラボが終了し、一つだけ番外編を挟んで春雪異変の章に入ります。