東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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第177話

「小傘?何で此処に居るのよ?」

 

霊夢が尋ねた。

 

「何で?それは簡単だよ。霊夢や守矢の巫女が面白そうな事をやろうとしてるからさ。からかいに……来たのは冗談だよ。私の本当の狙いは、二人を試しに来たんだよ」

 

「……ハァ?今はアンタに構う暇は無いのよ」

 

「霊夢、この子は?」

 

「多々良小傘。人里でたまにマジックショーとかやったり、最近変な手品で皆を驚かせてるありがた迷惑な奴よ。まあ、アンタ鍛冶も出来るから針とか作ってくれるし、お世話になってるけど」

 

「後半は嬉しいけど、前半は聞き捨てならないなぁ。私のマジックショーは評判良いんだよ?ヘカーティア様からザ・キングダムに誘われて、外の世界の手品学んでから毎日満腹三昧!いや〜善きかな善きかな〜」

 

しかし、霊夢も早苗も気付いていた。小傘かそんな雑談をしに来た訳では無い事に。

 

「……さて、雑談は此処までにして、単刀直入に言うよ。さっきも言ったけど、霊夢と守矢の巫女を試しに来たんだよ。何故かって?ヘカーティア様から聞いたんだよ。あの船が迎えに行く女が、魔界で神降ろしに成功したそうだよ」

 

小傘の言葉に驚愕する霊夢と早苗。

 

「何を降ろしたのかは秘密だけど、多分宿した怪獣と相性が良いんだろうね。二人だけで勝てるかな?それを試しに来たんだよ。博麗霊夢、東風谷早苗。私は二人に2対1のモンスターバトルを求める!」

 

「それは、私達を同時に相手するって事?」

 

「霊夢と私を相手にして、無事で居られるかしら?」

 

「勿論だよ。まああの白黒魔法使いも一緒になったって平気だね」

 

「「随分余裕そうね」」

 

小傘は自信満々に語っており、そんな挑発とも取れる彼女の態度に敢えて乗る霊夢と早苗。

 

「さて、お喋りはこの辺にして、モンスターバトルやるの?やらないの?」

 

「やるわ。その自信満々な顔に一発ぶち込んでやるわ」

 

「霊夢ったら。でも、調子に乗った悪い子にはお仕置きしないといけないわね!」

 

霊夢と早苗はそれぞれの怪獣娘形態に変身した。ガメラの頭部を模したフードを頭に被った巫女服を身に着けた霊夢。早苗は青と黒に黄色の三つのカラーリングがメインの頑丈な装甲を身に纏い、右手には一メートル程の長いキャノン砲を搭載している。霊夢はガメラを、早苗はキングジョーストレイジカスタムを纏っていた。

 

そして、小傘も自分に宿った怪獣であるバリケーンを纏い、傘がクラゲのようになり始めた。体がスケスケである液体状のエロい衣服を身に付けており、彼女の程好く大きく形が整った胸に細いお腹に加えて、丸みのある大きめなお尻が露になる。小傘がナイスバディである事を二人にも伝えている。スケスケな服に加えて、大事な箇所は下に着たマイクロビキニで隠している。

 

「な、ななななななな何よその格好!?は、破廉恥にも程があるわよ!///////」

 

霊夢は顔を真っ赤にした。両手を慌てて上下に揺らしている。小傘が破廉恥な格好になったのを見て恥ずかしくて慌てたのもそうだが、小傘がナイスバディである事も動揺した理由の一つだ。

 

「此れは私の宿した怪獣バリケーンの怪獣娘形態だよ。スケスケだけど、下にビキニあるからね。この格好になったら色んな人達が驚くし、私の体がナイスバディなのを自慢出来るしね!」

 

小傘は頭に片手を回し、上半身を前に傾けながら胸を突き出した。胸は見る限り麟や霊夢よりあって、早苗より下のサイズだが、一目で巨乳と理解出来る。

 

「………////」

 

「霊夢!」

 

「あいたっ!そ、そうね!モンスターバトルね!/////」

 

小傘のナイスバディに惚れてた霊夢だが、早苗に背中を叩かれて正気に戻る。

 

「でも、審判は誰がやるのよ?」

 

「ほら。真上に居るよ」

 

霊夢が質問をすると、小傘が真上を指差した。其処には巨神兵を纒った怪獣娘形態に変身したラステルが、光る翼を展開しながら空を飛んでいた。

 

「私が審判を務めます!」

 

ラステルが三人にそう叫ぶ。

 

「麟が前に紹介してくれたラステルね?今麟の家に居候してるらしいけど、あの人が審判を?」

 

「そうだよ〜。ラステルに頼んでおいたんだ」

 

「……でも正直言うと、アンタと戦う理由が無いのよね。だって私達がこうしてる内に、船が何処かへ行くかもしれないじゃない」

 

霊夢の発言を聞いた小傘は、ある事を提案した。悪い笑みを浮かべた後に、霊夢と早苗に告げた内容は、二人が小傘と闘わなくてはならない理由としては、充分過ぎる程だ。

 

「……な〜ら仕方無いね。二人共、私と戦わないと言うのなら、()()()()()()()()()()()()()()

 

「「ッ!!」」

 

すると、小傘は傘を回転させた。中棒を回転させておらず、一つ目に長い舌のあるクラゲ状の傘の部分のみが回転している。前に桜を助け出した際には中棒ごと両手で器用に隠し芸的なノリで回転させていたが、あのやり方で起こせるのは精々原爆150万発分の台風程度だ。それでも威力は強いが、本来の威力を出し切れない為、手加減する時のみああする。

 

しかし、此れからやるのは自動で傘のみを回転させる事。此方のやり方の方が、バリケーンの起こせる本来の台風の威力を発揮出来るのだ。

 

その証拠となるように、霊夢と早苗は気付く。気が付けば自分達に強い風が吹き、雨も降ってきた。更に秒が進む度に雨風も徐々に強くなり始めている。

 

「…本気なのね!なら、仕方無いわ!」

 

「貴女が幻想郷を滅ぼすつもりなら、手加減しません!」

 

霊夢と早苗も小傘に向かって飛んだ。

 

「ラステル!もう良いよね?」

 

「ええっ。認めるわ!モンスターバトル、始め!!」

 

ラステルが掛け声を上げた。こうして、小傘対霊夢&早苗のモンスターバトルが始まり、先程の時間軸に戻る。

 

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「何よこの風ェ!?雛よりも強いじゃない!?」

 

「まさか、ストレイジカスタムを纏った私までこんなに…」

 

「ほら!私を早く倒しなよ!倒さないと幻想郷がヤバいよー!!」

 

小傘は傘の回転を速めた。更に台風が強くなり始めて、規模も拡大していくのだった。




この作品の早苗は、年下には基本女口調です。
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