東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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第20話

魔理沙に追い付いた咲夜。咲夜はいきなりメカキングギドラの姿となっており、胴体背部のスラスターと翼の反重力システムによって飛行をサポートしている。お陰で素の状態では魔理沙に追い付けないが、メカキングギドラの能力によって魔理沙に追い付く事が出来た。

 

「にしても何処もかしこも雪景色だぜ。異変の首謀者はかなり春を集めてるんだな」

 

「嫌な予感しかありませんわね。魔理沙、冥界の入り口が何処か解るの?」

 

「知らん!」

 

「何で知らないのよ・・・」

 

「咲夜は知ってるのか?」

 

「・・・お嬢様とパチュリー様、おやつ抜きですね」

 

「何人のせいにしてんだよ!?」

 

「冗談ですわ」

 

「笑えねぇ冗談を言うなよ。というかお前本当は訊くの忘れてただろ?」

 

「・・・もう少しで見えてきそうね」

 

(話反らしやがった)

 

咲夜は図星になったのか、魔理沙よりも前に飛んで先へ進む。

 

すると二人は、妖怪の山と呼ばれる大きな山の奥に建つ一軒の家と、家の入り口に立つ一匹の化け猫の少女を見つけた二人。その少女は橙であった。何故彼女が此処に居るのか?

 

「魔理沙さん。それと咲夜さんも。『マヨヒガ』へようこそ」

 

「マヨヒガ。確か迷い込んだ人間を二度と帰れなくする家だって聞いたな。知り合いの人形使いが言ってたぜ」

 

「あら?パチュリー様とたまにお話する際に言ってた人形の魔法使いね?」

 

「ああっ。それより橙だっけ?確か藍って言ってた狐妖怪の知り合いだったよな?」

 

魔理沙の問いに橙は答える。

 

「私は藍様の式神です。藍様と紫様の命で、此処のマヨヒガで修行中です」

 

「そうなんだな」

 

「所で、冥界に向かいたいのですか?」

 

「あら?よく分かったわね?」

 

「教えてあげますが、ただで教えません。霊夢さんが紅霧異変後に紫様と考案された決闘法、ご存知でしゅか?」

 

「「・・・」」

 

「ご、ご存知とお見受けしました!」

 

橙は顔を赤くしながら噛んだ事を誤魔化した。

 

「『モンスターバトルルール』。霊夢さんと紫様が考案された決闘法。基本は一対一で戦い、どちらかが降参するか戦闘不能になるまで続ける決闘法。私は二人同時でも構いませんよ?」

 

そして、橙はエースキラーを纏って、姿を紅霧異変の際に見せた黄金の鎧と赤いスク水を着た姿となった。鉤爪が輝いており、日の光を反射している事が明白である。

 

「フッ!」

 

橙は魔理沙の目の前まで跳んで、右手に持つナイフを振り下ろして来る。魔理沙はフィリウスを纏って、片腕で橙のナイフを止める。シールドと自前の防御力によってダメージを負わない魔理沙。

 

咲夜は時間を止めた後に、橙に向かって四本のナイフを投げた。頭に二本、胴体に二本、同時に投げたにも関わらず狙いは正確である。そして時は動き出し、ナイフが橙の頭や胴体に向かって飛んでいく。しかし、橙は左腕の鉤爪で飛んでくるナイフを全て切り裂いた。

 

咲夜の肩から生える二体の龍と同時に、兜の先端から雷のような光線を放つ。引力光線だ。咲夜の兜と二体の龍が同時に引力光線を放って橙を攻撃する。橙の鉤爪に直撃して火花が散るが、橙は何とも無いようだ。

 

(硬い・・・何なのよあの鉤爪!?)

 

「食らえ!『マスタービーム』!」

 

「『スペシウム光線』!」

 

魔理沙が背鰭から電光の輪を展開し、ミニ八卦炉に集束させた後に青い熱線を放つ。ヒマラヤ山脈を穿つ程の威力が橙を襲うが、橙はウルトラマンの必殺技を放つ事で相殺する。

 

「・・・まだ、やれますよね?」

 

「勿論だぜ」

 

「勝負は此れからですわ」

 

魔理沙はミニ八卦炉を、咲夜はナイフを手にして、橙に向かって走り出す。橙は二人が向かってきても、余裕の笑みを崩さなかった。




~モンスターバトルルール解説~
原作のスペルカードルールとは異なる、お互いに戦って雌雄を決める決闘法。

・一対一で戦い、どちらかが降参又は戦闘不能になるまで戦う。但し、お互いの同意を得れば複数対一或いは複数対複数も可能。
・乱入は禁止。乱入した場合、モンスターバトルを即中断する。
・殺害は駄目。事故死による死亡も双方失格と見なす。
・武器及び道具の使用はあり。
・勝者は敗者に一つだけ命令する事が出来る。複数対一の場合、勝者が複数側なら一人一人に命令権が一つずつ与えられる。
・敗者は勝者の言い放つ一つだけの命令に、絶対に従わなければならない。
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