麟ははたてのカメラに写った厄介な怪獣の姿を見て、顔を青褪めた。そして、その怪獣が何処に居るのか確認した所、龍結晶を取り込み続けているようだ。
「不味い!不味いよ!コイツを早く倒さなきゃ!」
麟は走り出そうとするが、エレンが麟の肩を掴んで止める。
「おい待て。お前が知ってるコイツ……マイクローブだったな?コイツはそんなに危険な奴か?」
「危険どころじゃないの!コイツを放っておいたら、新大陸が食い尽くされて更に手に負えなくなるんだよ!」
麟の言葉を聞いたアリスや受付嬢は、麟の言葉と慌ただしい様子を見てただ事ではない事を知った。
「兎に角、コイツもゴーデス細胞で産まれた奴なら、尚更ほっとけない!急いで見つけに行こう!」
「任せて!私、空から探して見るわ!見つけたら腕輪で知らせるし、ティアーユにも伝えとくわよー!」
そういうと、はたては背中に烏の翼を生やし、空へ音よりも速く飛んだ。
「私は一度戻って、総司令に報告します!相棒は?」
「私はこの人達やメアリーと向かってみるよ!ヤバくなったら撤退するから!」
「分かりました!無理をなさらないように!」
そう言って、受付嬢は翼竜を呼び出した後にクラッチクローで翼竜に掴まり、そのまま翼竜に掴まったまま上空へ飛び去った。
すると、麟達の持つ腕輪から音が鳴り、映像が腕輪から出てきた。映像にははたてが映り、背後に映るマイクローブの姿を移した。
『見つけたわよ!火口で溶岩吸収してたしー!取り敢えず今撮った写真を含めて研究所に居るティアーユに報告師に行くから!』
「はたて、ありがとう!」
そして、はたては通信を切った。優秀な情報収集力を持つ者が居るのは心強い。
「急ごう!」
『うん/ああ!』
麟達は走り出した。溶岩の熱気が激しい火山の中へ入っていき、途中で出会ったモンスターには目もくれず、目標に向かって走り続ける。
そして、麟達はマグマを泳ぐその怪物と出会った。麟の宿すジラの記憶にもある強敵である、集合微生物の怪獣もといミュータントである『マイクローブ』に。
「………やっぱり生で見ると本当に強いのが解るね」
麟は冷や汗を流した。
「スライムさんみたい……いや、スライムさんの方がイケメンだったね」
シズさんは自分の大切なスライムと重ねるが、目の前の相手よりもあのスライムの方が格好いいと感じていた。
「………」
エレンはその相手を睨み付けてる。
「な、何これ……此れも古龍なの?」
「あんなのあり得ないニャ!?」
アリスとメアリーも、相手の予想外過ぎる存在感に驚くばかりだ。
その相手は、スライムのように流動体であり、赤とオレンジの色が波を描くように動いていた。体を変形させて龍結晶を取り込んで、更に大きさを増していく。
『ーーーッ!!』
マイクローブは口の形を形成し、麟達に向かって咆哮を上げる。
「……いや違う!コイツ、僕の知ってるマイクローブじゃない!この地に住んでる原生の集合微生物が、ゴーデス細胞に感染してこうなってるんだね!」
「の割には、他の奴等が感染してなさそうだが、コイツはゴーデス細胞を広めてないのか?」
「どちらにしても、コイツを倒さなくちゃね!」
麟は怪獣娘形態になり、マイクローブに向かって走り出す。
「だな!」
エレンも左手に噛み付いて傷付けて、稲妻と共に巨人の姿へ変わる。そして、進撃の巨人はデストルドスの怪獣装甲形態に変身して、マイクローブに向かって走り出す。
『ウオオオオオオオオオッ!!』
エレンはマイクローブを殴る。マイクローブの体を殴るが、トロミのある泥を殴ったような感触が進撃の巨人の拳に走る。
「このっ!」
麟は爪でマイクローブの体を裂き、口から緑色の熱線『パワーブレス』を吐いてマイクローブの口を攻撃した。口は焼き尽くされてしまうが、即座に再生して更に形を変化させる。
「ちぃ!」
すると、マイクローブが体から触手が無数伸びてきて、その上足元を広めて進撃の巨人の足を絡め取る。
『っ!?』
そして、進撃の巨人は前のめりに倒されて、更に近くに居た麟は走って逃げようとした。しかし、触手は麟に向かって伸びていく。
(っ!確かに、コイツは吸収するだけでゴーデス細胞はばら撒かない……だが!)
しかし、進撃の巨人は全身から白い無数のトゲを生やし、マイクローブをバラバラにした。
そして、シズさんもカオスヘッダーを全身に纏い、カオスウルトラマンの怪獣娘形態に変身した。目が赤く染まり、服装もカオスウルトラマン及びカオスウルトラマンカラミティを思わせるパーツをそれぞれ取り付けたスーツを身に着け、目元には青と黒のラインが描かれている。そして、胸元にはカラータイマーが取り付いていた。
進撃の巨人は足を切り離して距離を取るが、マイクローブは硬質化によって作られた無数のトゲを取り込んでいく。
(確かにコイツは厄介だ。普通に戦えば先ず勝てないな)
「………ニックさん。あっ」
しかし、此処で思わぬ不運が襲う。麟の体に、マイクローブの体が食い付いた。
「しまった!?うわああっ!!」
麟は慌てて上半身の服を破り捨てて、マイクローブの近くに投げ捨てた。上半身の服がマイクローブの一部に吸収されて、本体へ集まって更に大きさを増していく。
「麟ちゃん!?大丈夫なの!?」
「大丈夫だよシズさん。でも……厄介だね。此処にヒートシーカーが居れば……彼奴倒せたのに………」
此処に、自分が宿す怪獣が世話になったチームが居ればマイクローブをすぐに倒せたかもしれない。そう思った麟は、顕になった胸元を両腕で隠しながら距離を取った。
しかし、マイクローブは進撃の巨人の全身に絡み付き、エレンを包み込もうとする。
「ッ!ヤバい!!エレンを窒息させるつもりだ!!」
麟は走り出し、シズさんも浮いてエレンの援護に掛かる。
アリスとメアリーはお互いに顔を見て頷いた後、それぞれ武器を抜いてマイクローブに向かって走り出した。
そして、はたてはマイクローブの写真を研究所のティアーユに見せに来たのだった。そして、麟はヒートシーカーにも負けないティアーユのサポートに、助けられる事になるのだった。
オリジナル怪獣
『マイクローブ・ドラゴン』
別名:集合感染微生物
全長:ミクロ〜無限大
体重:ミクロ〜無限大
龍結晶の地にばら撒かれたゴーデス細胞に感染して暴走した集合微生物の怪獣。龍結晶の地にある強力なエネルギーを持った結晶やマグマを取り込んでいく事で古龍のエネルギーを得てしまい、進化速度がオリジナルより速まった。周囲のあらゆる物体を吸収し巨大化・変化していく能力に加え、乾燥や冷気への耐性、再生能力の高さと進化速度の速さと無制限ぶりは原作の『ゴジラ・ザ・シリーズ』と同じだが、更に厄介な事に微生物が吸収した物体の情報から得た能力を扱える事であり、生物ならば細胞を僅かに吸収しただけで能力を会得出来るが、無機物の場合は完全に取り込まなければならない代わりに取り込んだ無機物の特性を会得する。また、この集合微生物はゴーデス細胞をばら撒く事はしないが、それ故に吸収する力に長けており、天然の微生物が集合した怪獣である為に原作での弱点であったコンピューターウイルスの対策は効かない。
本編のドゴラのように分裂しても再び集合するだけだが、再生能力はドゴラを遥かに超える。