東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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魔女教大罪司教は調べた限り能力だけでも強すぎるので、此方はそれらに対抗するメカを用意しました。普通に戦えばザ・キングダム側がどれだけ強くても負けてしまうので、此方もその対策をオリジナルで用意しました。


勧誘編・その11:古手梨花、フォルトナ、レム・後編

ドロンボーはメカに乗り込んで、コックピットでレパードがボヤッキーに指示を出す。

 

「ボヤッキー!魔女教大罪司教なんて頭オカシイ奴等をコッテンパッテンにやっておしまい!!」

 

「合点!食らえ!『そのチート、チーットマッター攻撃』!ポチッとな!」

 

ヴォルトカッツェがボタンを押した。

 

その瞬間、ドロンボーメカの乗るチートマッターの細長い体に纏う標識が全て、『STOP!!』と描かれた標識になり、魔女教大罪司教の二人であるレグルス・コルニアスとライ・バテンカイトスに向かって光を放つ。

 

「人を照らしておいて、何の真似かな?」

 

「なにこれ?笑わせるねぇ!」

 

レグルスとライは自分達を照らす標識からの光を浴びたが、特に何も変わったように感じない。標識は光を放つのを止めるが、標識はSTOPのままだ。

 

『どうぞ皆さん!完全に無力化は出来ないでしょうが、それでも弱体化した筈です!』

 

ヴォルトカッツェがそう伝える。そして、十三組(サーティンパーティー)のメンバーである小夜、シズさん、結芽に桜、彩奈にナナが動き出す。

 

「ハァ……全く君達は野蛮だなぁ。僕は争いなんて嫌いなんだ――」

 

その瞬間、ナナの闇の力が込められた拳がレグルスの顔に向かっていく。レグルスは何時もの様に体に触れて強欲の権能『獅子の心臓』によって無敵化し、5秒後の欠点を離れた妻達に植え付けた『疑似心臓』で克服している。そのため、この拳も全く効かない………筈だった。

 

「ぐぼあっ!?」

 

ナナの拳がレグルスの顔に命中する。レグルスは鼻が凹みそうになり、鼻や口から大量の血を噴き出した。今まで受けたことのない痛みを受け、更にダメージを受けなかった為に、この出来事に対して、レグルスは顔を片手で抑えて自分から流れ出てくる血に触れる。

 

「な、何だ……これは!?何故僕が!?何故だ!!何故だ!?権能は間違いなく発動させていた筈だ!?」

 

レグルスはどうしてか理解出来なかった。しかし、その原因が彼女達の背後に立つ珍妙なメカの仕業だと理解した。

 

「くそぉ!!くぞおおおおおっ!!」

 

レグルスは無数の標識を体に着けたメカに腕を振り下ろす。しかし、何時もなら一瞬にしてどんな物も切断してしまうが、何故か数秒経過してもまだ到達してないように感じる。そして、チートマッターにレグルスの飛ばした不可視の刃が当たる。しかし、チートマッターには通用しなかった。金属音が響いた後に不可視の刃によってよろけてしまい、後ろへ倒れて尻餅をついただけだ。

 

チートマッターのコックピット内でも、ドロンボー三人がそのせいでズッコケている。

 

「は、反撃だよ!」

 

レパードが起き上がってヴォルトカッツェに指示を出す。しかし、ヴォルトカッツェより思わぬ真実を告げられる。

 

「実はこのメカ防御特化の為、武器とか一切無いんです」

 

「「ポペー!!」」

 

レパードとエレパントゥスがズッコケる。

 

「なので、ドロンジョ様にメカをいくつか召喚させて頂きました」

 

「……成程、この為なんだね。私に最強クラスのメカを召喚させたのは」

 

レパードは此処に来る前、ドロンボーメカを3機も召喚していた。登場作品を間違えてたであろう、装甲を纏った豚顔の最強メカ『イカリブターン』。ドロンボーの代表的メカであり、レパードが乗ったのとは違い、メカの素を調理して破壊した『ダイドコロン』。そしてゾロメカを生み出してヤッターキングを追い詰めた『イカタゴサク』。この3機はどれもヤッターマンを追い詰めた最強メカの一角であり、レパードもこの3機の強さは知っている。

 

「レパード!もしもの事があれば、俺も出るぞ!」

 

「うん!さあドロンボーメカ達、やっておしまい!!」

 

レパードが指示を出すと、チートマッターの背後のメカ達が走り出した。イカリブターンは背中のブースターを飛ばし、足を地面に引きずりながら、レグルスとライに迫る。ダイドコロンは軽快な走りでライに迫り、イカタゴサクは二本足で走ってレグルスに迫る。

 

「悪いけどメカだけにやらせないわよ!」

 

彩奈がカルミラバトンを振り下ろして放つ鞭状の光線『カルミラウィップ』をレグルスに向けて伸ばし、レグルスを叩く。レグルスは再び吹き飛ばされたが、更にイカタゴサクが触手でレグルスを掴み、地面に投げ飛ばして叩き付けた。

 

レグルスは痛みを連続で受けてしまい、あまりにもショック過ぎて思考が追い付かなくなっていた。

 

ライはダイドコロンの振り下ろす包丁を避けたり、蹴りやフライパンによる打撃も避けた後に、両手の刃でダイドコロンの両肩の炊飯器を斬ってダイドコロンをよろけさせる。

 

ライはダイドコロンに触れた後に、ダイドコロンの鼻の部位に触れている手を舐めようとした。しかし、其処でダイドコロンに乗り込んだ結芽に背後へ回り込まれた。ライは結芽の振り下ろす大剣を両手の剣で防ぐ。しかし、その隙きをダイドコロンは突いて、そのままフライパンに二人を乗せた。そしてそのまま調理に入る。油をフライパンに掛けた後に調理攻撃『神田川俊郎攻撃』に入る。二人の乗るフライパンを胴体のコンロで焼いて炒め始める。フライパンが炎を発して二人を炒め始める。

 

「あぎゃああっ!?」

 

「良いねぇ良いねぇ!私も焼いちゃうよぉ!」

 

結芽が全身から炎を発してフライパンを熱しながら、ライの胸を足で踏んでライを押さえつける。ライは腕を伸ばそうとしたが、結芽が両腕をトワイライトで焼きながら切断した。

 

「何故だぁ!?何故お前には効かないぃぃ!?」

 

「私には効かないよーだ!炎と熱はね!」

 

結芽の体は高熱体だ。炎と高熱を自在に操るスルトの力と体を持つ。それ故に、炎や高熱のフライパンで炒められても全く効かなかった。

 

「暴食のケンノー持ちが炒めて料理されるなんて、なんていう皮肉だろうねぇ」

 

そして、ダイドコロンはコンロでフライパンの二人を炒めていくと、其処へナナが乗り込んだ。ダイドコロンの炎と結芽の炎の中でも平然と動いており、そのままライに両拳のラッシュを浴びせていく。

 

そしてレグルスは、権能が上手く働かず、シズさんや小夜の拳を受けて倒れてしまう。レグルスは癇癪を起こして両腕を二人に向けて振るが、二人には通用しなかった。チートマッターによって弱体化したのもあるが、レグルスは権能に頼ってきた為に喧嘩のやり方すら知らない為に、ザ・キングダムメンバーに実力で圧倒されているからだ。

 

そして、レグルスは小夜に蹴り飛ばされた後に背後から現れたイカリブターンによって踏み潰されてしまう。

 

「がはぁ………巫山戯るな!僕はこんな戦いなんて醜い事が嫌いなんだ……僕の平穏を――」

 

「知らないわよアンタの心情なんて。それに、私だけ見てて良いのかしら?」

 

「何―――」

 

レグルスが何かを言いかける前に、イカリブターンかレグルスを踏み付けてる足元に桜がマントを翻しながら、レグルスの前に姿を現した。

 

「頂きまーす!」

 

そして、桜はイカリブターンに踏み潰されるレグルスを、マントで覆った。そして、イカリブターンが足を離した事でレグルスは解放されたが、そのまま桜のマントに食べられていく。桜のマントは伸びてレグルスの全身を覆っていき、軈てレグルスは全身がマントに覆い尽くされてしまった。

 

そして桜がマントを元のサイズに戻した頃には、レグルスの姿は無くなっていた。桜がレグルスを喰らいつくしたのだ。

 

一方、さとうとしおは暇そうにしており、ヘカーティアと共に治療を受けているレムの元で座り込んでいた。

 

「さとちゃん。あの人達弱いね」

 

「そうだねしおちゃん」

 

「此れならドロンボーだけで事足りたかしら?いや、レグルスは兎も角ライなら彼女達を連れてきて正解だわ」

 

そして、レムはアーシアの治癒能力によって回復して、自分達を助けに来たヘカーティア達を見た。その後、ダイドコロンのフライパンによって地面に叩き付けられた後にナナに足を掴まれて空へ投げ飛ばされた後、お腹から撃ち出したニンジンミサイルによって遥か彼方へ吹き飛ばされた様子も見た。

 

「さて、邪魔者は居なくなったから、此れで貴女を勧誘出来るわ。レム、貴女に提案があるの。私達ザ・キングダムに来なさい」

 

「そんな!レムは、スバル君の元を離れるなんて出来ません!!」

 

「これを見ても同じ事が言えるかしら?」

 

ヘカーティアが両手を合わせた後、レムの額に触れてとある映像を見せた。それは、レムの存在が忘れられた事を受け入れる事が出来ず、自害をするスバルの映像だ。それを見たレムは泣き出してしまった。このままこの世界に残れば、ライの手で忘れられて、スバルは死んでしまう。ライは恐らく生きてる。レグルスは先程桜に喰われたが、ライはミサイルによって吹き飛ばされただけで、生死の確認は出来ない。しかし、何処かで生きてるだろう。彼が今まで喰らった者の技の中には、体を強化する技もある。恐らく生きているだろう。

 

「その代わり、貴女と一緒に来てほしい所があるの。あの菜月昴という青年を助けに向かうわよん」

 

「本当ですか!?」

 

「ええっ。但し、違う時間軸の菜月昴君よ?」

 

「構いません!」

 

すると、レムの元にやって来た結芽やナナがザ・キングダムへの介入を勧めてきた。

 

「レムおねーさんも一緒に来てよ。そのスバルって人を助けに行こう!」

 

「私も行こう」

 

すると、しおもさとうに抱き締められながらレムを勧誘した。

 

「レムちゃんも行こう!レムちゃんのだいすきな人、助けに行こう!」

 

そして、チートマッターから降りて来たレパードも、レパードの肩に乗るオダ様も、レムにザ・キングダムへの介入を勧めた。

 

「レム。私達も歓迎するよ。オダ様も来てほしいって」

 

「ブヒッ」

 

「皆さん………分かりました!レムも入れてください!ザ・キングダムに!」

 

レムは決意した。そして、ヘカーティアがナラクへの穴を展開した。

 

「じゃあ行くわよん。貴女の愛する人を助けに」

 

「はい!」

 

こうして、レムの運命は変わった。レムは最愛の人を助け出す為にザ・キングダムへの介入を決意し、ヘカーティア達と共にナラクへ入っていく。

 

そして、レムはシャークトパスというモンスターを宿すのだが、その際にレムはヘカーティアに文句を言う。

 

「どうしてこんな珍獣なんですか!?」

 

「此れしか適合するのが無かったのよレム。ホントにゴメンね……」

 

レムは渋々シャークトパスを受け入れ、スバルの救出にヘカーティアやエレン、ポンズにクラウンピースと向かった。しかし、この時の彼等は知る由も無かった。レムの思いや願いを、胸糞悪い最悪の形で裏切ってしまう事になるとは。

 

『勧誘編・その10:菜月昴』に続く。




新技集

『そのチート、チーットマッター』
使用者:チートマッター
標識を全て『STOP!』と表示された標識に変えた後に放つ光。その懐中電灯のように方向を変えて一点を照らす。その照らした対象の持つ異能力を無力化する。物理的に鍛え上げた身体能力は無力化出来ないが、異能力による身体能力強化は無力化出来る。但し、あまりにも強過ぎる異能力の場合、その効果を弱体化させる程度に留めるだけだが、それでもチート能力者にとっては天敵と呼べる攻撃である。弱体化したチート能力は、精一杯のゴリ押しで突破出来るようになる。

真相
チートマッター
対チート能力者用にヴォルトカッツェとエレパントゥスが、ヘカーティアから与えられたアブソリュート粒子と紙の権能、そしてザ・キングダムに所属する神々の能力が込められた道具を材料にし、更に多数のメカニックと共に完成させた異質なメカ。異能力に対する防御特化、そして味方のサポートに長けており、標識から放つ光で相手を照らす事で相手の能力を無効化するか弱体化させる。例えそれが神からの権能だろうと。但し、物理的な攻撃に弱く、標識以外に攻撃が加わればそれだけで粉々に砕けて爆発する。また、異能力とはいえ防御特化の為、武器と呼べる物が一切無く、移動速度も遅い。

レグルスの場合:『獅子の心臓』による時間停止による防御は、攻撃する側の腕力を含めた物理的な力がレグルスより強ければ突破可能である。腕を振って放つ不可視の刃も常人が腕を振って発生する風圧程度の速度に落ちる上に、鋼鉄以上に硬い物や光又は闇のように実体のない物は切断出来ない。『小さな王』の疑似心臓は本体が即死に繋がる事をし続ければ別の人に植え付けた疑似心臓が解けてしまい、その状態で即死に繋がる何かを受ければそのまま本体も死ぬが、植え付けられた者には何の影響も無い。

ライの場合:『名前』を食べたら周囲の人からその人の記憶を消せるが、『名前』を食べられた本人と親しい存在からはその人の記憶が消え無い。『記憶』を食べても全ての記憶は奪えず、半分しか奪えない。また、何らかの方法で『永遠』を得ている相手からは奪い切れず、物理的にも嘔吐する。また、もう一つの『蝕』の二つの能力も不完全となる。『月食』の場合は他者の記憶から技や知識を特定出来るが、我が物のように利用する事は出来なくなる。『日食』は『名前』を取り込んでも相手を丸ごと再現する事が出来なくなり、その肉体で磨かれた技も本人の技量の百分の一にしかならない。また、『蝕』で『永遠』を得た相手の知識や技を得ようとすれば、ライ自身が耐えられずに砕け散る。
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