東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

222 / 261
番外編・13:プリカーサー活動拠点制圧

「ヘルズフラッシュ!!」

 

16号が両腕を外し、スフィア合成獣の頭部に赤い光弾を放ち、その頭部を吹き飛ばした。16号の体は玩具のロボットを思わせる全身装甲を身に纏っている。彼の怪獣装甲形態となったロボット怪獣は『ジェットジャガー』。ジェットジャガーの姿を模した全身装甲である。とはいえ、16号にとっては自らの防御力を高める為の鎧であり、強さ自体は日々ザ・キングダムの科学者達によって調整して貰っている。

 

「「『フォーティンギネスキック』!」」

 

さとうとしおの合体攻撃。しおの妖力をさとうの左足に込めて、さとうが蹴り上げる攻撃だ。狼王ギネスの踏み付けは星そのものを波打たせる攻撃力があり、その蹴りは星をも切断する威力がある。更に、創造の力を持つフォーティンブラスの怪獣娘形態となったしおから力を与えられる事で、狼王の力を持つさとうの力を底上げする事が出来る。しおから力を与えられた上で放たれたさとうの蹴りは音をも掻き消し、空間に一瞬にして時空の穴を開けさせる程である。さとうによって蹴り飛ばされた数百体の怪獣達は肉片一つ残らず素粒子状になり、生き残った怪獣達もさとうとしおによって開けられた時空の穴に吸い込まれて行った。

 

「怪獣はまだ居る!?」

 

「はい!ですが、送り込まれる数が減り始めました!確実に戦力を削れています!」

 

「なら、畳み掛ける!」

 

「はい!アルシェ!」

 

アルシェとイヴは、スペースビースト達の大群と戦っていた。アルシェは太陽のような輝きを持つ発光体を額に装着し、先端が赤く染まった黒く長いマフラーを首に巻き、白く光沢の輝くコートを纏い、膝まで伸ばした赤いスカートを身に付け、左胸に赤い発光体を埋め込んだ姿となる。背中には、青いエネルギーで出来た悪魔のような翼を生やしている。雪国の少女姿となったアルシェの宿す『キリエロイドⅡ』の怪獣娘形態だ。杖から発した炎魔法を剣の形に変えて、スペースビーストの体を真っ二つに切断する。アルシェもカオス怪獣形態となっており、赤い目に加えて両腕には赤いトゲを生やしている。カオスキリエロイドⅡの怪獣娘形態となったアルシェは、炎の剣で怪獣を切り裂いていく。

 

イヴは青く揺らめく幽膜を纏った鎧を身に着けており、その姿はまるで異国の騎士のようで、姫様のようにも見える。イヴの宿した怪獣、もといモンスターは新大陸にて数多の古龍の生体エネルギーを吸収して孵化したムフェト・ジーヴァの幼体である『ゼノ・ジーヴァ』だ。その怪獣娘形態は、ゼノ・ジーヴァがそのまま人の姿となったような鎧だ。そして、イヴは髪の毛と幽膜を融合させて別の武器へ変形させると、一本の太刀へ変形させる。そして、カイジュウがイヴを喰らおうと口を大きく開けてイヴに覆い被さるが、青白いエネルギーを放つ太刀によって顎から胴体に掛けて真っ二つに切断される。ゼノ・ジーヴァの持つ古龍のエネルギーを使った高周波ブレード化した太刀。そのエネルギーはゼノ・ジーヴァの持つ自然が生み出した奇跡の永久機関によって無制限に齎される為、イヴの刀身は永遠に切れ味が落ちる事も、エネルギー切れになる事も無い。

 

そして、恵里は想像以上の強さとなっているシンビオートと闘い、苦戦させられている。

 

「ぐはっ!」

 

『無駄だ!お前達は私に勝てん!それに、寅も哀れだな。ダークルシフェルの言う通り我等に協力せねば、妹に植え込まれた子供が孵化してしまうのだからな』

 

「……えっ?」

 

恵里は耳を疑った。ライオットの右手を掴もうと手を伸ばすが、ライオットは膝で恵里の胸元を蹴り飛ばした。恵里は胸を押さえながら後退した。

 

「お前、何を言ってるんだよ!?」

 

『何だ?知らなかったのか?そうだな。冴月麟。博麗の巫女の博麗霊夢と分かれた存在にして、寅の最愛の妹、血の繋がりは無くとも寅は彼女を愛していたな。そんな彼女も怪獣を宿したが、寅は宿した我等の言いなりになるしか無かったのだ。そうでなければ我等が寅を操り、愛しい妹が殺されるのだからな』

 

ライオットは恵里に対して空を向くという余所見をしているが、それがブラフだと恵里は理解している。今攻撃しに行っても、ライオットに避けられて反撃される。それを見抜いていた。

 

『私はロケットを打ち上げた際にヴェノムに殺られたが、寅に宿ったのは想定外だ。だが、ダークルシフェルと意気投合した。そして我等は、怨霊異変やメカゴジラ・スフィア、そして山の妖怪に力を送り込んで突然変異させた。そして、妹は植え込まれたぞ?幾らカオスヘッダーを纏おうとな』

 

「麟から聞いた異変ばかり………お前達の仕業だったのか!それに、植え込まれた!?子供が孵化するって、ゴーデス細胞は効かなかったんだろ!?」

 

『そうだ。だが、ゴーデス細胞は効かなくとも、残された精子が受精し、本人すら知らぬ内にその体に子供を宿されたのだ。プリカーサーとヤプールの新たな体、そして我等シンビオートを全て集まれば完全体となり、シンのUキラーザウルスが誕生するだろう!ウルトラマンも、神々も、地獄の悪魔も、全てを超えた全宇宙の支配者となれるのだ!』

 

「………まさか、麟が触手に犯されても喜んで受けるのは!?」

 

『知らん。本人の性格としか言えん。さて、喋るネタも切れてきたな。私を警戒しすぎて周りを見なかったお前の負けだ!』

 

「えっ?がはっ!?」

 

恵里は突如として、背後から右肩を銀色の鋭い槍で貫かれた。恵里は「がはっ!」と口から血を吐き出した。

 

『今はあの女に知られてはならない!寅!お前の手で殺せ!でなければ、お前の愛しい妹が孕んだ子に命令を送り、その体を食い破らせるぞ!』

 

『止めて………お願い!』

 

『ではやれぃ!』

 

『……………はい』

 

こうして、ライオットは寅の皮膚から体内に潜り、寅の姿に戻る。そして、寅は右手に闇のエネルギーをかき集めて、その手を恵里に向けた、その時だった。

 

突然、寅は横から現れた黒い子供のような姿をした、ライオットそっくりな黒い人型の異形が現れた。

 

『大丈夫か?』

 

「う、うん。ありがとう」

 

それは、羽入に宿るヴェノムであった。そして、吹き飛ばされた先から、寅が一瞬にして戻ってきた。そして寅の全身が銀色の液状の生命体に包み込まれ、その姿を現す。

 

『ヴェノム!此方に着け!』

 

『断る!世界を破壊させはしない!』

 

『では、死ね!』

 

こうして、ライオットとヴェノムの闘いが、始まろうとしていた。




麟が何かの子を宿した。ゴーデスクローラー辺りですね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。