妖夢と鈴仙は、ペンキを拭って視界を確保したメカゴジラの振り下ろすアームを避けると、それぞれ刀や銃でメカゴジラのアームを攻撃。アームは二人の攻撃を受けて粉々に砕けるが、メカゴジラは怯んだ後に両足の付け根からミサイル砲台を展開し、ミサイルを放つ。
しかし、鈴仙はミサイルを全て、二丁に戻したルナティックガンから放った弾丸で撃ち抜いて爆発させ、妖夢は爆発させぬようミサイルを切断した。妖夢の切断したミサイルは命蓮寺の後方にある荒野に落ちて、その後に爆発する。
メカゴジラは切り札のプロトンスクリームキャノンを口から放とうとしたが、突然全身に電撃が走って身動きが取れなくなる。
『ウウウ〜』
それは、背中の二本のアンテナから黒い電撃を放つヤッターゼロの電撃装置による、機械へのジャミングだ。嘗てヤッターワンと闘った際にもこの装置を使用して、ヤッターワンのブースターを無力化して押し返した。体格の大きいメカゴジラに通用するのは、ヤッターゼロに加えて彼に同行する球体の一頭身メカ『オジョウタマ』も予想していなかった。
『おおっ!効いたでコロ!其処の半霊のお姉さんにうさ耳お姉さんも、攻撃チャンスでコロ!』
「ええっ!」
「誰かは分からないけど、ありがとう!」
妖夢は口の白楼剣をより強く咥えて、両手の刀を円を描くように回しながらメカゴジラに迫る。鈴仙は再び二丁のルナティックガンを変形させて銃口と後部を繋げて一つのライフル型に変えて、その場で片膝を付いてスコープでメカゴジラを捉える。
「目標との距離百メートル……風向きは追い風!此れなら行ける!!」
周囲の怪獣達は早苗とチルノが引き受け、ドゴラは此方に襲って来ない。更に、ドゴラと闘う四人の少女の姿があった。霊夢とユウコ、魔理沙と成美だ。彼女達も漸く合流したのだ。
そして、妖夢は空を飛び、メカゴジラに向かって真っ直ぐ飛んでいく。メカゴジラは動けなかったが、すぐに動き出した。ジャミングによって動けなくなったが、すぐに克服して動き出したのだ。
しかし、妖夢は“斬る”と決めたのだ。その時、妖夢の回転させた剣が、妖夢の周りの時空を歪めていく。この世の理さえも、妖夢の無意識に望む斬り方に従っていく。
「『三刀奥義:
その時、メカゴジラは口からプロトンスクリームキャノンを放つが、妖夢が放つ3本の刀による斬撃によって消滅し、そしてメカゴジラは音もなく全身がサイコロステーキのように崩れ落ちた。しかし、メカゴジラは最後の抵抗なのか、残ったミサイル砲台が妖夢の方を向いてミサイルを放とうとする。
しかし、最後のミサイル砲台は、突然放たれた熱線によって撃ち抜かれた。それは、鈴仙が繋ぎ合わせてライフル型に変えたルナティックガンの銃口から放たれた熱線で、空中のミサイル砲台を撃ち抜いたのだ。
「妖夢ちゃんが倒しちゃったけど、援護は任せてね」
「ありがとうございます。鈴仙さん」
鈴仙は立ち上がり、その場に降り立った妖夢とハイタッチをした。
しかし、ヤッターゼロは休まない。ヤッターゼロはタイヤを走らせてゴーデスクローラーの元へ向かった。
「ダイヤモンドミサイル!」
チルノがバックパックからダイヤモンドのように輝く氷のミサイルを放ち、ヤマノケの顔を攻撃。顔を凍らされたヤマノケはその場で倒れ、一本足のままその場に倒れた。
しかし、ゴーデスクローラーはチルノに飛びかかる。チルノは両手でゴーデスクローラーの下顎を掴んで止めるが、ゴーデスクローラーの伸ばした舌がチルノの体を縛る。
「があああっ!」
チルノは振り払おうとするが、ゴーデスクローラーの舌は更に締め上げるだけだ。
「このっ!」
チルノは極低温の冷気を放って舌を凍らせようとした、その時だった。突然ゴーデスクローラーは横から蹴り飛ばされた。ヤッターゼロが飛び蹴りを食らわせたのだ。
『ゴアアアアッ!!』
『テン……ソウ……メツ……』
ヤマノケは起き上がり、ゴーデスクローラーも二本足で立ち上がって吠える。
『ウオオオオオゥッ!!』
すると、体勢を立て直したヤッターゼロは左脚に取り付けたロケットランチャーから、ロケット弾を二発、一発ずつ発射した。ロケット弾は二体の怪獣にそれぞれ一発ずつ直撃した。その瞬間、二匹は煙幕に包み込まれる。ヤッターゼロが放ったロケット弾は、非殺傷兵器の煙幕弾だ。人に当たっても気絶させるだけでなく、煙幕による目眩ましも行う。
「今だ!!『
チルノが隙を突いて、胸元の砲台を開けて其処から絶対零度の光線を放ち、二体の怪獣を凍らせていく。
そして、凍った怪獣は砂の城のように崩れ落ちて、先程の怪獣二体は氷の砂山となってしまった。
「おいお前!強いな!アタイの子分にしてやる!」
『グルルウウウウッ!!』
すると、それを言われたヤッターゼロがチルノを睨む。表情はあまり変わらないが、黄色い目の部分を赤くしており、怒っている事をチルノにも理解させた。そして、ヤッターゼロの腹部にしがみつくオジョウタマも怒る。
『ヤッターゼロは子分じゃないコロ!ミユちゃんとデクちゃんの相棒なんだコロ!』
「お、おう」
しかし、ドゴラがまだ残っている。早苗が早良怨鬼を引き付けているお陰で上手く対処出来ているが、正直ドゴラは霊夢達だけではどうしようがない。チルノが全力を出して冷凍光線を放っても、ドゴラの巨体全てを凍らせられない上に崩れた所から再生するだけだ。
『ワタチに任せるでコロ!』
オジョウタマがヤッターゼロの体をよじ登り、腕の付け根から一つの骨型の小さなアイテムを取り出した。本来骨型メカの素は持ち手の部分が赤くなっているのだが、ヤッターゼロのメカの素は黒く染まっている。
『ヤッターゼロ!メカの素でコロ!』
そして、オジョウタマが投げた骨型アイテム『メカの素』を、ヤッターゼロが食べた。
メカの素はヤッターゼロの体内に入ると、ローラーで運ばれて液体の中に入る。その瞬間、メカの素が内部で輝きを放ち、紫色の輝きが装置に繋がるパイプを通る形で放たれる。そして、スタンプ型の装置がローラーに、紫色に輝く四肢のない人型の物体を精製して乗せた。ローラーに運ばれた人型は、軈て跳ねながらヤッターゼロの体内を進んでいく。
『ウオオオオオオオオオオオオンッ!!』
そして、ヤッターゼロは目を金色に輝かせた後に咆哮を上げる。
すると、ヤッターゼロの腹部が開いたかと思えば、其処から和の道着を身に着けた3体の狼のぬいぐるみが、一つの太鼓を囲むように立っていた。そして、両手のバチで規則的かつ熱いドラムを奏で始める。そして、狼達はヤッターゼロの腹部に戻り、腹部は蓋を閉める。
そして、ゼロは前に屈んで口を開き、口からローラーを伸ばして地面に突き刺す。
そしてその口から、小型のメカ達が姿を現すのだった。
オリジナル技図鑑
『絶剣冥王龍星凰』
使用者:妖夢
『冥王龍星光』がより進化し、全ての刀が黒く染まりながら輝いて放つ、妖夢の“望む斬り方”を因果律や時空さえも越えて“必ず”実現させる、剣術の究極の領域。謂わばゾロの剣術とジョニィのタスクを合わせて2で掛けた技。しかし、一発しか放てない上に無意識の内にしか出来ず、しかも放った時の記憶は必ず飛んでしまうが、本来なら記憶は飛ばない上に意識して放てる技。妖夢がまだ未熟な証である。