東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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第260話

霊夢とユウコ、魔理沙と成美は霊廟の中に入った。大昔の日本に建てられた豪華な和風建築の建物と呼べる程に大きく、そして威厳のある場所だ。

 

夢殿大祀廟。墓場にしてはかなり大掛かりな場所である。

 

「此処、とんでもない霊力で溢れてる。特に地面の下から感じるエネルギーは凄まじいわ」

 

『どうやら地球の核からエネルギーを吸い取っているようです。外の世界にはゴジラと呼ばれるタイタンの王が居り、奴も地球の核からエネルギーを得ています』

 

「成る程。この場所も、そのゴジラみたいにエネルギーを得ているのね。でも此処まで強いエネルギー……普通なら肉体が焼けてしまう筈だけど……………」

 

4人は床に降り立つ。紅魔館にも負けない豪華な霊廟の姿に見惚れてしまうが、そんな最中に4人へ攻撃が降り掛かる。

 

無数の雷が降り注ぎ、皿が四方八方から飛んでくる。更に蛇のような肉体を持つ無数の化け化けが襲い掛かる。

 

ユウコが両手をマシンガンに変えて、皿を全て撃ち落とす。また、雷は魔理沙がミニトライデントを回転させて弾く形で防いだ。

 

『霊夢様!ご無事ですか?』

 

「ふう。危ない危ない」

 

魔理沙はミニ八卦炉を変形させて完成させた、ミニトライデントの柄を片手で撫でる。ユウコは両手を元に戻す。

 

「………偉大なる太子様は間もなく復活する!」

 

そして、4人の前に現れたのは、体に黄と緑の衣の上に「水干」や「狩衣」を思わせる白装束を纏い、紺のスカートを身に着けた少女であった。愛らしい雰囲気を醸し出す

 

「我は物部布都!お前達も道教を信仰する者か?我は嬉しいぞ!」

 

「違うだろ布都」

 

もう一人の女性は、下半身が幽霊となっている女性だ。胸の大きさは一見するとCカップだが、着痩せしてる事を示すように引っ張っているシワが見られる。実際は幽々子に近いサイズだろう。

 

「此奴等は太子様と私のランデブーを邪魔しに来たんだよ。折角私と太子様の熱い熱い熱い熱い熱い熱い幸せ相思相愛イチャラブ生活を邪魔しようとしてんだからな♥ハァ太子様太子様太子様♥すぐに邪魔者共を皆殺しにして、すぐに復活へ立ち会います♥」

 

屠自古の様子を見た霊夢達引いていた。特に霊夢は、屠自古から諏訪子と輝夜を重ねる。

 

イリスの影響で狂った諏訪子と、変態レベルがとんでもない輝夜。その二人を足して二で割ったようなスケベ女だ。しかし、二人とは何かが違う。諏訪子と似てるようで何処か危ない気配があった。

 

「な、何だ彼奴……輝夜よりヤベェぞ」

 

「う、うん………」

 

魔理沙と成美は顔が青ざめている。

 

「……絶対ヤバイわ。一途な分、輝夜より危険かもしれない」

 

『霊夢様!あの亡霊は危険です!』

 

霊夢とユウコも、屠自古からとんでもない何かを感じる。何か危険だ。根拠は無い。しかし、屠自古からは危険な感じがする。もし下手して太子様と呼ぶ存在と会わせてしまえば、何をしでかすか分からない。

 

此処で退治しなくては。

 

霊夢が札の弾幕を屠自古に向けて投げる。すると、屠自古が両肩や背中、そして四肢に赤い無数の棘を生やし、長い尻尾を腰に生やした怪獣娘形態へ変身し、片手から生み出した雷で札の弾幕を全て相殺した。

 

更に、屠自古の体からリングが生え、リングには太鼓が四つも取り付いている。片手には金の棒を所持していた。

 

「おい。太子様復活の邪魔をする気か?布都、お前も戦えよ」

 

「わ、分かっておる。屠自古………無理はするなよ」

 

布都はそう言った後、自身の姿を変化させた。目覚めた時から何故か宿していた怪獣の力で、青娥とはまた違った死者蘇生の力を持つ。

 

布都は光と共に、自身の怪獣娘形態へ変身する。緑色のレオタードのような衣装を来た活発な雰囲気を身に纏い、元の髪も赤髪に変わった上に赤い羽根を多数生やした冠を被る。バレエのレオタードを身に着けた魅惑の衣装を纏い、両腕には白い無数の紐を垂らす、ダンサーのような衣装となった布都。怪獣ジェロニモンの怪獣娘形態だが、布都の姿はまるで魅惑のダンシングガールだ。南のリゾート又はサンバの舞台で活躍出来そうな姿だ。

 

更に布都は両肩に天女のような衣を身に着け、片手に大きな布を持つ。

 

「さあ、やろう♥太子様と安心出来る幸せ三昧生活の為に♥もう太子様は私以外が愛してはならないのだから♥」

 

「と、屠自古……………」

 

屠自古はやる気であったが、布都は何処か哀しそうだ。

 

しかし、此処で彼女達を止めなくてはならない。

 

霊夢と魔理沙、成美とユウコは、襲い掛かる布都と屠自古と対峙する。

 

地面に流れる無数の血管のようなエネルギーが、奥へ奥へと続いていた。

 

――――――――――――――――――――――――

 

その頃、夢殿大祀廟の奥にある神霊廟。その中に一人の老人が侵入していた。いや、その老人は頭が後ろへ伸びている。

 

地底に居る筈の妖怪の総大将、ぬらりひょんだ。

 

そして、ぬらりひょんは一つの棺の前に辿り着く。

 

「神子。何時まで眠ってるつもりじゃ。ほれ、起きんか!」

 

ぬらりひょんが棺を蹴ろうとした。しかし、棺を蹴ろうとした瞬間、棺の縁が内側から砕かれ、中から出てきた手がぬらりひょんの足を掴んで蹴りを止めた。

 

そして、棺は内部から粉々に破壊され、中で眠っていた女性が目を覚ました。

 

彼女こそ、蘇我屠自古が愛した太子様こと『豊聡耳神子(とよさとみみのみこ)』だ。ヘッドホンに獣のような髪型といった特徴的な容姿をしているが、その肉体からはぬらりひょんすら冷や汗を流す圧倒的オーラを放っていた。

 

ぬらりひょんは冷や汗を流しつつ、口を開いた神子の話を聞く。

 

「…………お久しぶりです。お師匠様」

 

「お主に道教や術を教えたのはあの邪仙じゃろ」

 

「しかし、拳法や体術、剣術は貴男から教わりました。しかし、真に残念です。よもや貴男から教えて頂いた技術で………」

 

巫女は腰に携えた鞘から剣を抜き、ぬらりひょんに斬り掛かる。

 

「貴男を殺さなくてはなりませんから!!」

 

ぬらりひょんは若い姿に変身し、妖刀『村雨』で神子の剣を防ぐ。しかし、防いだ瞬間に神子の剣から発せられた青白いエネルギー波によって、ぬらりひょんは吹き飛ばされてしまう。

 

「私は復活を遂げました!我々の野望を邪魔するならば、死んでもらおう!!ぬらりひょん!!」

 

「やれやれ。お主にはちと痛い目に遭ってもらう必要があるのう」

 

もう一つの闘いが、始まった。

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