東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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クレナイクレハ・2:コラボ・7

モルドとジュダ、そしてギルの前に光と共に巨大な怪獣が姿を現した。それは、麟が宿した怪獣の姿その物だった。

 

『グオオオオオォォォッ!!』

 

ジラが声を上げる。その後、ある声が響いた。

 

『なんか思わず吠えちゃったけど、姿が変わってるしなんか地面が遠いなぁ』

 

「えっ!?り、麟!?アンタなの!?」

 

「嘘だろ・・・怪獣になっちまった・・・」

 

「・・・マジかよ」

 

霊夢、魔理沙、萃香の三人は驚くあまり体が固まっていた。

 

「おおっ!デケーッ!」

 

「此れです!此れ此れ!新聞のネタになります!」

 

チルノと文は興奮している。特に文は、何処から取り出したのかカメラをジラへ変身した麟に向けて、シャッターを切り続ける。

 

「貴様・・・その姿は、先程の小娘か!」

 

「モルド兄上!此処は私にお任せを!」

 

ジュダが前に出る。すると、モルドの肩へ移っていたギルが逃げ出そうとする。力を失った今の自分では、怪獣の相手は厳しいからだ。

 

「・・・グア三兄弟は諦めよう!ノアを探して──」

 

すると、彼の元へ銃弾が振ってくる。ギルは地面に降り立ち、目の前の敵と相対する。それは、腰のベルトに手を翳すクロエだった。

 

〔ピピッ!ジャッジメントの起動を確認。『Chloe von Einzbern』適正ユーザーです〕

 

ロックが外れたような音がして、ジャッジメントの柄となる部分をスライドさせ、右手で持ち胸の辺りで横薙ぎにするよう構えるクロエ。

 

「この手で貴男を殺したかったのよ」

 

〔Starding by〕

 

音声が響き、待機音が発生する。

 

「これは、我が主神より賜りし神の剣。真名解放、起動せよ(Start up)生命を司る神ノ剣(ジャッジメント)

 

詠唱後、手にした剣、ジャッジメントを横薙ぎに振るうとジャッジメントから光の刀身が展開されて剣となる。

 

起動(Complete)

 

「この剣に見覚えがあるでしょ?」

 

「・・・何でだよ!なんで俺の剣が!俺が、俺の方がノアより優れてる!なのに・・・何で誰も俺を評価してくれない!」

 

クロエは変身を止めない。ジャッジメントに埋められた透明な宝玉に手を翳し、新たな姿へと進化する。

 

封印、解放(シール、リリース)。我が身は贋作を越え天へと至る。熾天使状態(モード セラフ)

 

クロエの体の魔術回廊が開き、ジャッジメントを通して何かが背中と頭に流れて、三対の翼が展開された。『神の眷族の証である輝く黄金色の翼』『眷族となり天へと至ったモノの純白の翼』『父から受け継いだ漆黒の翼』の三つだ。頭部の上には光輝く光輪が現れ浮かび上がった。

 

「何で!何で彼奴ばっかり!ノアばっかり評価されて!何で俺だけ!」

 

「・・・詳しい事は後で聞くわ」

 

クロエはジャッジメントを『戦闘形態』に変えて、麟と変わらない速度で走り出した。ギルはクロエの振り下ろしたジャッジメントを、片手に投影した剣で受け止めた。

 

そして、モルドとジュダ、ギナの三人はジラと戦い始めた。ジュダがバットキャリバーを振り下ろすが、ジラは身体を横にずらして避ける。そして、ジュダに爪を振り下ろすが、ジュダはバットキャリバーでガードする。その隙に、モルドがバットアックスを振り下ろして回転する斬撃波を放ってジラを攻撃する。ジラはモルドに向かって走り、斬撃波を跳んで避ける。しかし、モルドは空中に跳んだジラへ向かってバットアックスを振り上げて、更にギナがバットウィップを自在に操ってジラを攻撃する。ジラはウィップに直撃したが、モルドのバットアックスを両手で掴んで止めた。更にモルドを背中から地面に押し倒し、背鰭を光らせた後に喉元を光らせ、口を大きく開いてパワーブレスを吐く。

 

『まだまだだぁ!』

 

麟が声を上げる。モルドはジラのお腹を蹴り飛ばして距離を離す。ジラは空中で回転して、地面に足を着いて勢いを殺す。

 

「おのれぇ!アンドロ警備隊と決着を着けねばならぬ時に、貴様を相手にする暇は無い!」

 

すると、三兄弟に攻撃が飛んできた。三兄弟に全て直撃するが、さほど効いてる様子は無い。それは、スキマから姿を現した紫と藍、そして橙の三名だった。

 

「アンドロ警備隊ですって?貴男達がアンドロ警備隊と戦ったのは、ずっと昔の筈だけど?」

 

ヤプールの知識にある、アンドロ警備隊とグア軍団の戦いの知識。そのお陰で、モルドの発言の矛盾に気が付いたのだ。

 

「紫様。恐らく奴等は時間軸を越えて来たのだと思われます」

 

「時間軸って、どういう事ですか?藍様」

 

「橙。つまりだな、あの巨人達は過去の世界から来たという事だ」

 

「過去・・・成る程」

 

橙は藍の説明を渋々理解した。

 

「それにしても、まさか怪獣の姿になるなんて。もしかしたら、私も行けるかしら?」

 

「紫様。私は大きさの都合上変身は敵いません。ですので、橙に紫様の援護を任せます。橙、紫様を援護しろ」

 

「はい、藍様!」

 

その瞬間、紫と橙の姿も変化した。紫は巨大ヤプールの姿に、橙はエースキラーの姿となり、グア三兄弟と同じ姿へと変身した。

 

「馬鹿な!?ヤプールにエースキラーだと!?」

 

「何故だ!?この地に異次元人とその兵器が此処に存在するとは!?」

 

「モルド兄上!ギナ姉上!お気をつけくだされ!」

 

三兄弟はそれぞれの武器をヤプールとエースキラーに向ける。

 

『霊夢!魔理沙!萃香!僕が八雲紫達と相手をする!三対三!これで互角になった筈!君達は、クロエをお願い!』

 

「・・・悔しいけど、そうする方が良いわね!」

 

「麟!任せるぞ!」

 

「任せておけよ!私は鬼だ!この手で神を殴って見たかった所だ!」

 

三人はその場から移動した。クロエの援護に向かう為だ。

 

「あやや、じゃあ私達も行きますかね」

 

「うん、文!」

 

「ホントにチルノちゃんは文さんにゾッコンだね。チルノちゃん。私は人里に行って、リグルちゃんやルーミアちゃんの様子を見てくるね」

 

文とチルノは、霊夢を追った。大妖精は人里に向かって飛び始めたのだった。




コラボ、後二回で終わります。
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