その頃、紅魔館からも動き出していた。紅魔館は時間が長く掛かったものの、見事に復興してみせた。怪獣を宿した故に、その技術と身体能力を利用して復興を行い、見事に紅魔館を直して見せた。この世界の幻想郷の恐るべき所である。
そして、月の異変を感付いたレミリアは咲夜と共に、元凶が居ると思われる竹林に向けて飛んでいく。
「霊夢達、もう動いてるわよね」
「ええっ、博麗の巫女として動いている事でしょう」
そして、竹林に入った所で、二人は兎達に囲まれてしまう。それも、竜のような白い兜を纏い、胸の真ん中に赤い宝玉を宿し、白い金属の尻尾を持つ分厚い全身装甲を纏った軍勢だ。
「お嬢様!」
「ギャラクトロン・・・まさか兎達が宿してたとは」
ギャラクトロン。不要な知的生命体を抹殺する事を目的とする人工知能『ギルバリス』が量産したロボット怪獣であり、ウルトラ戦士すら苦戦させる実力と硬い装甲を持っている。それが兎達に宿っているようだ。
「こんな事なら妖精メイド達を連れてくるべきだったわ。でも咲夜、此処は私一人で充分よ。危なくなったら貴女を呼ぶわ」
「はい、お嬢様」
そして、レミリアはエラーガを纏い、両肩と額に赤い角を生やす騎士風の衣服を身に纏った。
「それに、パチェが居る限り私は無敵よ。だから咲夜は安心して、其処に隠れてる兎の相手をしなさい」
「ご命令のままに」
そして、咲夜はナイフを手にして、レミリアが指差した方向へ向けて歩き出した。
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「見つけたぜ、八雲紫!」
竹林に入った魔理沙は、霊夢と共に歩く紫を見かけた。
「魔理沙?それに、アリス!?ど、どうしたのこんな所に!?」
霊夢はアリスを見て動揺する。最近だが、アリスを見る度に胸がドキドキしてしまう。
「霊夢の奴、何で慌てて・・・ハッ!?まさか霊夢、紫と組んでこの異変を起こしたんだな!」
「「・・・・・・ハイッ?」」
「ちょっと魔理沙!?貴女何を言ってるのよ!?」
「へへーん。霊夢はグルじゃなくても、紫に口止めされてんだろ?私は知ってるぜ!紫、お前が朝と夜の境界を弄ってこんな異変を起こしたって事をな!」
「ちょっと魔理沙、私達の話を──」
「問答無用!スターダストレイン!」
魔理沙は背鰭から無数の青白い光線を放つと、霊夢や紫に向かって飛ばした。霊夢と紫に向かって飛んできた光弾は、霊夢の懐から現れたユウコの展開したナノメタル粒子の霧によって防がれた。熱エネルギーを緩衝され、無数の光線は瞬く間に周囲へ飛び散ってしまう。竹林に直撃し、大爆発を起こしてながら竹を突き抜けたり、地面に当たって爆発を起こしたりした。
『霧雨魔理沙の敵性反応を確認。モンスターバトルルール違反行為と認定。霊夢様、御裁決を』
「まあ向こうが話を聞いてくれないなら、ぶちのめして話を聞かせるまでよ!」
「なら、審判は私とアリスがやるわ。それで良いわね?アリス」
「・・・まあ、此処まで来たらやるわ。今の二人を無理に止める訳にもいかないし」
「では、合意とみなします。此れより、博麗霊夢と霧雨魔理沙のモンスターバトルを開始します。両者構えて」
魔理沙は箒に乗り、片手にミニ八卦炉を装備。霊夢は巫女の払い棒を片手に持ち、更にガメラの姿を模した巫女服を纏った。
此れより始まるは世紀の対決。かつての戦いでは、人形同士の為に決着が着かなかった。その戦いに、今から決着が着く時が来た。
「モンスターバトル、始め!」
その瞬間、霊夢が走り出すと同時に甲羅から火炎を噴射してジェットのように加速し、魔理沙の前に迫る。反応が遅れた魔理沙は、そのまま霊夢に頬を殴られてしまう。ダメージは負わないが、後方へ吹き飛ばされてしまった。シールドは攻撃を防ぐ事は出来るが、質量による拘束や衝突は防げない。
霊夢の拳で吹き飛ばされた魔理沙だが、箒に乗ったまま上空へ避難する。霊夢も後を追って空へ飛ぶ。
「『プラズマ・フレイム』!」
霊夢は頭から被るフード口から、プラズマ火球を放つ。魔理沙はプラズマ火球を避けて、背後で大爆発が起きる。竹林が一気に焼き払われてしまう程の爆発が起きた。
「『プラズマスターブレイド』!」
魔理沙は箒を足場にして、回転しながら箒を蹴って跳んだ。跳んだ後、横向きに振り払われた尻尾からプラズマの刃が放たれる。霊夢は下に飛んで避けるが、プラズマの刃から星の弾幕が真上に放たれて、塵紙のように舞いながら落ちて来る。
「『業火・封魔陣』」
魔理沙は魔法陣に包まれて、プラズマによる業火の柱で全身を焼かれていく。魔理沙はすぐに業火と魔法陣から脱出し、「『マスタービーム』!」と叫びながらミニ八卦炉から熱線を発射する。その後に霊夢は「『プラズマ・フレイム』」と叫んだ後に再びプラズマ火球を放つ。
熱線と火球がぶつかり合い、大爆発を発生させた。
地上の兎達:ギャラクトロン
決着は次回に持ち越しです。