ジラは霊夢を押し倒す。いくら相手がジラとなった自分と同じ大きさになった霊夢でも、幻影であり偽物であるなら勝ち目はある。
『あんまり使いたく無いけど、やるしか無いか』
ジラは霊夢の両腕を両手で掴んで地面に押さえ付けた後、その口の前に、緑の勾玉と青の勾玉で構成された陰陽玉を魔法陣として展開した。
『『夢想封印・炎鵬』』
そして、麟は陰陽玉の形をした魔法陣から、細長い緑と青の螺旋状となった熱線を放つ。水鉄砲のように、細い穴の方がより強く、より遠くに水が飛ぶ。それと同じ要領だ。細くしたのは、その方が威力も速さも増すからだ。
そして、霊夢は熱線に直撃し続けて、身体を貫通してしまう。そして、霊夢の身体が爆発してしまい、彼女の身体は黒い煙となった後に消滅した。
「次はモノホンの霊夢と闘って勝ってみせるよ。でも・・・ああっ、身体が痛い・・・紫の式になんか言われないかなぁ・・・あの技、霊夢みたいにバンバン放てないからねぇ」
麟は元の姿に戻り、筋肉痛に苛まれながら歩き始めた。
そして、ジュダはアンドロメロスと闘い、バットキャリバーでアンドロメロスを真っ二つに斬る。
『偽物とはいえ、アンドロメロスとケリを着けたぞ!』
そして、マガオロチとオーブの闘いもケリが着く。
マガオロチがオーブの拳を腕で払って受け止めた後に払い除けた後に、萃香の能力によって身体を巨大化させる。そして、オーブを踏み潰した。そして、口から『マガ迅雷』を放ってオーブの頭部に直撃させる。マガ迅雷を放ち続けて、軈てオーブを踏みつけるマガオロチの足元が大爆発を起こす。そして、サンダーブレスターは黒い煙となった後に消滅した。
そして、萃香は元に戻った。
「マガオロチにとっちゃリベンジ完了かな。にしてもなぁ・・・麟が博麗の巫女の技、少しだけなら使えるんだな。彼奴の本名が博麗霊夢である事と、彼奴の過去に関係あるのか?」
萃香はオーブと闘っている間、麟の様子を一瞬だけ見ていた。そして、萃香は伊吹瓢の飲み口に口を付けて酒を飲む。
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そして、エタルガーとの闘いも佳境に入る。
慧音はエタルガーの周囲を飛んで光線を放ち、牽制を続ける。エタルガーは慧音を捕まえようとするが、彼女の素早さについて来れない。
更に、スランが高速移動にて分身を生み出した。エタルガーの周囲を囲むが、エタルガーは全身から光弾を放とうとする。しかし、モルドがバットアックスでエタルガーの身体を斬る。更に、ルーミアが目から光線を放ち、エタルガーの肉体を貫通させる。
『なっ!?馬鹿な!?何だ此は!?』
エタルガーは、光線が貫通した箇所から、徐々に肉体が石になっていく。更に、彼の身体をシャドウミストが包み込んで行く。
「お前なんかすぐに飲み込んでやるのだー」
『くそぅ・・・この辺境の星の、辺境の住人共がぁ・・・この超時空魔神たる俺の───』
その瞬間、突然彼の身体の石化が解け始めた。エタルガーの全身を眩い光が包み込み、石化を解いたのだ。
『っ!?』
『いやいや、危ない所ですねぇ』
現れたのは、エタルガーと同じ身長を持つ宇宙人だった。口元が光っており、その上知的な様子が伺える。
『メフィラス星人!』
「スラン。知ってるのか?」
『ああっ。メフィラス星人は宇宙でも一、二を争う知性を持つ宇宙人達だ。だが、何故此処へ?』
メフィラス星人は、スランを見た後に『ふむ』と考え事をした。
『スラン星人をも魅了するのですか。幻想郷。伝で聞いていましたが、本当に素晴らしい世界です。正に、我等がお仕えするあの方が支配するに相応しい』
『あの方?ベリアルは復活せんぞ。地獄の女神に宿り、ダークネスファイブは彼女の傘下だ』
ザ・キングダムに所属しているのは幻想郷の住人だけではない。エリス(元イリヤ)、エミリー(元美遊)、ベル(元クロエ)、カルナは異世界から連れて来られ、そして所属している。彼等以外の異世界人も、沢山ザ・キングダムに勧誘され、所属しているのだ。
ダークネスファイブ。ベリアルに仕える宇宙人達であり、今では地球のヘカーティアの元に居る。勿論、全員少女の姿となっている。
『あの裏切り者共に用はありません。光の国が生んだ悪のウルトラマンも、所詮は偽善とはいえウルトラマンでしかなかった。しかし、我等の陛下は違います。彼の者こそ正に、闇。全てを滅ぼす真の闇なのです』
メフィラス星人はそう語る。
『しかし、エタルガーには期待していましたが、まさか幻想郷を我が物にしようとするとは、あの方を裏切るつもりでしたね?』
『俺はエンペラ星人の部下ではない!貴様等とは利害が一致した為に組んだだけだ!』
『言い訳等無用です。最早貴方は不要。消えてください』
その瞬間、エタルガーは本来なら敵ではない筈のメフィラス星人によって、竹林へと投げ捨てられた。
『馬鹿な!?何故だ!?何故貴様がこれ程の───』
その瞬間、エタルガーは竹林を巻き込んだ大爆発に襲われてしまう。彼等は知らない。それは、竹林を守護する兎達が放った一撃だという事を。そして、エタルガーは爆発に巻き込まれてしまう。
『ぐぎゃああああああっ!!馬鹿なああああああああああああっっ!!??』
エタルガーの全身が消滅していく。そして、彼が死んでいく姿を見たメフィラス星人は、ジュダやモルド、そして麟達に視線を戻してこう告げた。
『近い内に、我々はあの方を復活させ、この幻想郷を初めとして全宇宙を支配します。それまで、その娘は生かしておきますよ。最も、依代を殺しても意味はありませんがね』
メフィラス星人はルーミアを指差した後、その場から消えた。
モルドとジュダは人間体に戻り、再び少女の姿となった後に、メフィラス星人の言葉の意味を考える。そして、彼等は寺子屋に戻り、村長や阿求に全てを説明する事に。
「エンペラ星人だと!?奴が蘇る・・・ルーミアが依代にしようというのか・・・」
「モルド姉上、奴等は更に言ってました。“ルーミアを殺しても意味は無い”と」
「私が依代・・・なあ、エンペラ星人って何者なのかー?」
「私にも聞かせてください」
「私にも話してくれる?文が居ない今がチャンスね!」
ルーミアと阿求がモルドに尋ねる。その時、隣にはツインテールで携帯電話型のカメラを持つ少女が、メモを取り出して素早く文字を書いていく。かなり手慣れている。
「昔、全ての宇宙を制圧しようとした暗黒宇宙大皇帝の事だ。嘗てはウルトラの父に、そして地球人と力を合わせたウルトラマンメビウスによって完全に倒された筈だ。だが・・・・・・おい待て、誰だ貴様は!」
モルドはツインテールの少女を指差した。少女は自分の事だと分かり、自己紹介をする。人里でも重鎮が揃っている中で、明らかに場違いな感じがする少女であり、外の世界で言う「イマドキのギャル」の雰囲気を纏っていたのだ。
モルドの怒声にも全く怯まない所を見るに、覚悟か白痴か、兎に角少女は動じないまま自己紹介を行った。
「ん?ああっ、アタシの事?」
少女の声は雰囲気に反して大人びたお姉さん風だが、それが逆に彼女のギャルらしさを強調してしまっている。
「アタシは姫海棠はたて。新聞記者よ。『花果子念報』っていう新聞を発行してるの」
「花果子念報。ああっ、ギナ姉上が射命丸の新聞より優先して見てたからな。内容が良かったのは覚えている」
ジュダがそう言った後、はたてが目を輝かせて彼女の手を握る。
「マジ!?いやー良かったわー!そう言ってくれてマジ良かったわー!あの変Tシャツに勧誘された時は胡散臭いと思ってたけど、ホントに勧誘されて良かったわー!うふふ」
「・・・変Tシャツ?もしかして、はたてだっけ?まさか、君もザ・キングダムに?」
麟の言葉に、はたては首を縦に振る。
「そうよ。アタシもヘカーティアに勧誘されたのよー。ザ・キングダムに勧誘されてマジ良かったしー」
はたてはご機嫌上々であった。
その後、永夜異変が静まり、彼等は宴会に赴いた。文は永夜異変の事で取材に応じたが、はたてはその裏で起こったエタルガーの異変について記事にした。
そしてある日、幻想郷の住人達が集められた。此れから始まるあるゲームに、強制参加させられる事になる。
新技集
『夢想封印・炎鵬』
陰陽玉を魔法陣のように展開し、其処から細長い熱線を放つ。今まで放った熱線より速さや威力もある。直撃した相手を熱してダメージを与え、その上力を封じるという効果があり、特殊な能力のある怪獣や妖怪にとっては天敵と呼べる技。但し、特殊能力の無い怪獣や妖怪にとっては、ただ熱くなり続けるだけの熱線である。しかし、熱され続ければ肉体を貫通してしまう。
そして次回から、番外編や後日談とは別に、『王様ゲーム編』を開始します。活動報告にて、王様ゲームの命令内容を募集しまーす!