魔理沙とチルノが決着を着けた頃、霊夢は紅魔館の門番である美鈴と激しい激闘を繰り広げていた。
美鈴が蹴りを放ち、霊夢はガメラ化した片腕で防ぐ。霊夢は片足を掴んで美鈴の動きを封じるが、美鈴の生やす八体の龍が電撃を放つ。霊夢は巨大な札のバリアを張って、電撃を相殺する。しかし、美鈴は掴まれた足を捻った直後に体を回転させて、霊夢を空中に浮かせた。そして、そのまま空中で回転させて霊夢を投げ飛ばす。霊夢は背中から叩き付けられたが、甲羅のお陰でダメージは殆ど無い。
霊夢はフード口からプラズマ火球を放ち、美鈴を攻撃する。美鈴は額に付いている『龍玉』から念道力を放ち、火球を眼前で停止させた。火球は美鈴の目の前で爆発するが、爆発は美鈴に迫らず、美鈴から裂けるように分かれた。
「やるわね!でも、私だって負けるわけにはいかないのよ!」
霊夢は美鈴に向かって再びプラズマ火球を放つ。美鈴は龍玉から念道力を放とうとするが、火球よりも先にある物が多数飛んできた事を確認する。それは、燃え盛る札の弾幕だった。
美鈴は八体の龍から電撃を放って札を全て撃ち落とすが、札からは一枚一枚の大きさからはあり得ない大爆発が発生した。爆発は美鈴を巻き込んで後ろへ足を引きずりながら後退させる。
「ぐっ!霊夢さん・・・もしや、徐々に強くなっている!?私のバリアも意味が無い!」
美鈴は気付く。霊夢は徐々に、強さが増しているのだ。戦えば戦う程、徐々に霊夢の身体能力が上がっている気がする。先程放たれた火球も、威力が増しているように感じる。
「少しチャージした私の火球、喰らえ!」
霊夢は美鈴が怯んだ隙に、先程の連射した火球よりも更に長く喉元の『プラズマ・チャンバー』でチャージした通常より威力の高い『ハイ・プラズマ』を、フード口から放った。
「っ!?しまっ───」
美鈴にハイ・プラズマが直撃した。その瞬間、美鈴を中心に大爆発が発生。爆発は門も巻き込んで、粉々に吹き飛ばした。
美鈴も大爆発によって吹き飛ばされ、門の残った壁に叩き付けられた。
「・・・ぐぅぅ」
美鈴は大ダメージを負って、変身が解除してしまう。元のチャイナ服に戻り、叩き付けられた壁から落ちて、前のめりに地面へ倒れてしまう。
「・・・ふう。ハイ・プラズマだったわね。今の私じゃ一発撃つだけで精一杯ね」
霊夢は美鈴に触れて、彼女の怪我を治していく。其処まで治す所は無いのだが、此も怪獣の力なのだろうか?そう疑問に思った霊夢であった。
「・・・それにしても、まさか異変を起こした奴等も怪獣を宿してるのね。ねえ?誰かさん?」
霊夢は見えない何かに話し掛けた。すると、その正体不明の誰かが答える。
「流石は博麗の巫女。居たの、よく解ったわね」
「アンタは・・・そう、お母さんから聞いてた『八雲紫』ね」
現れたその女性は、容姿端麗と言うべき姿だが、怪しげな雰囲気から女性がただ者ではない事を理解させる。
「そうよ。貴女の母にはお世話になってるわ。勿論霊夢、貴女の事もよく話してくれてるわよ」
「・・・そう。全く恥ずかしい事まで話してないわよね?まあ良いわ。それより紫、アンタが此処に来てどうしたのよ?」
「単刀直入に言うわ。此れからこの館の主である吸血鬼と戦うのよね?なら、いくら貴女や貴女に宿った怪獣の力でも勝てないわ」
紫の単刀直入な発言に、霊夢は疑問を浮かばせる。
「どういう事かしら?」
「詳しくは解らないわ。でも紅魔館に私でも入れない事と、館から感じる気配の強さから、この館の主は強いだけじゃなく、危険な怪獣を宿してるわ」
「・・・でも、倒さなきゃいけないでしょ?なら、やることは一つよ」
霊夢はお祓い棒を構えて、壊れた門から館に向かって入ろうとする。しかし、此処で霊夢は危険を察知する。自分の目の前に、ナイフが迫ってきたのだ。
霊夢はナイフを掴んで、そのまま握力で粉砕する。
「じゃあ紫。行ってくるわ」
「ええっ。行ってらっしゃい」
こうして霊夢は館へ入っていく。その後に魔理沙が追いつく事になるのだが、紫の姿を見てないらしい。
今回は非常に短いです。