「『煉獄・封魔陣』!」
霊夢は戀鬼と戦っていた。戀鬼を『ハイ・プラズマ』の火炎で構成された炎柱で包み込み、戀鬼を焼いていく。
巫女の力で攻撃している為か、戀鬼は若干苦しそうな悲鳴を上げる。しかし、すぐに両腕を大きく振り上げて、陣と柱を吹き飛ばした。
「何よ彼奴!?」
霊夢は背中の甲羅から火炎を噴射して、空へ逃げる。腕が増えたかと思えば、鎖鎌の分銅で霊夢を攻撃してきたのだ。霊夢は鎖を避けた後、お祓い棒にプラズマ火球を込めて炎を発生させる。そして、鎖をお祓い棒の炎と熱量だけで斬る。分銅は地面に落ちた後、大量の土を空中に巻き上げた後に黒い煙となって消えた。
そして、戀鬼は更に大きくなっていく。
「霊夢!彼奴もしかして、攻撃される度にデカくなってるんじゃない!?多分、攻撃された事で僕等の事を益々恨んでデカくなって、使える武器も増えるのかも!」
地面に降り立った霊夢の隣に、麟が駆け付ける。
「何よそれ!?最強過ぎるじゃない!」
「でも、巫女の力は効いてた。霊夢、お願いがあるんだけど、少しだけ時間稼ぎをお願い!」
「時間稼ぎ?」
「僕、少し離れてイタコの儀式を行うよ。霊夢には、僕の所へ戀鬼が来ないようにしてほしいんだよ。お願い」
「イタコって・・・アンタが出来るの!?」
「うん。説明してる暇は無いよ。後で、全部話すから」
「・・・解ったわ。その代わり、ちゃんと成功させなさいよ!」
霊夢が戀鬼に向かって飛んでいく。麟は他の幻想郷少女達みたいに空は飛べない。しかし、大地を走る速さは幻想郷最速である。
「戀鬼から少し離れないと!」
麟は一時的にその場を離脱する。入れ替わるように、魔理沙と成美が霊夢と萃香、妹紅の元へやって来た。
「霊夢!ありゃ一体何だ!?」
「魔理沙!それと、確か地蔵の成美だったかしら?」
「うん。異変を感じたから魔理沙と来たんだけど、あれ・・・霊夢なら解るでしょ?」
「そうね・・・怨霊なんだけど、あれはもう祟り神ね」
『私は決して許さぬ・・・許すものか・・・』
戀鬼の足元から、死者の群れが生まれてくる。いくら死者が多いと言っても、多すぎる。戀鬼が生み出しているのだろう。
「って、なんか大所帯ね」
霊夢は周りを見渡す。
レミリアとフランが咲夜と共に空から現れ、幽々子と妖夢も同じように現れ、鈴仙が輝夜と共に大地を歩いて来た。
「れいむぅ♥️私が来たからには安心よぉ♥️」
「うぎゃあ!!離れなさいよ輝夜ぁ!!」
輝夜が霊夢に抱き着こうとして、霊夢が輝夜の頬を手で抑える。
「姫様はこんな状況でも平常運転ですね・・・」
「そんな事してる場合じゃ──」
鈴仙が呆れ、成美が注意しようとした。しかし、輝夜がダークスパークを取り出して、自分達に向かってくる死者の群れに向かって人形化光線を発射する。そして、死者の群れは全て人形になった。
『うぁっ!?』
戀鬼が驚愕の声を上げた。
「要するに彼奴が私と霊夢、そして美しい女達とのイチャラブハーレムパラダイスの邪魔をしようと言うのね?」
「何でアンタなんかと!?まあ、あの祟り神が危険なのは確かよ」
「なら、私もこの子達と一緒に行こうかしら。一緒に行くわよ。『
そして、輝夜の体は完全武装状態となった。
頭にはファイアーゴルザとメルバの頭部を模した兜を被り、ファイアーゴルザの胸部を模した甲冑を胸元に身に付けて、背中の装甲と翼はメルバの物を、右手には巨大な瓊を生やしたレイキュバスの頭部を模したガントレットを装着し、左手は巨大な禍々しい目玉を生やしたガンQの頭部を模したガントレットを装着し、下半身の装甲は超コッヴの脚と尻尾を模していた。
それは、輝夜が五つの宝に憑依した怪獣の人形をダークスパークの力でモンスライブする事によって身に纏える怪獣娘形態。『超合体怪獣ファイブキング』。輝夜が本気で戦う際に纏う怪獣である。
「な、何よそれ!?色々盛り過ぎでしょ!?逆に不安になってきたんだけど!?」
「馬鹿言わないで霊夢。寧ろ、ルギエル様を纏った姫様よりも強いのよ」
霊夢の発言に、鈴仙が冷静にツッコミを入れる。
「う、嘘だろ!?あれより強いって!?」
「あれで本気では無かったのですか!?」
「冗談も良い所ですわ・・・」
魔理沙や妖夢、咲夜も引いていた。輝夜が本気で戦ってなかったという事実を知って、益々力の差を思い知らされた。
「私も、亡霊としてあの祟り神と戦わせてもらうわね」
幽々子もハイパーゼットンイマーゴを纏い、怪獣娘形態となる。腕の先端が金色に輝く剣のような突起物となり、黒い虫の骨格のようなスーツを纏った。
「フラン、あの亡霊に誰を敵に回したか思い知らせてあげましょう。咲夜、霊夢達と待機しなさい」
「うん!お姉様!」
「畏まりました。お嬢様」
咲夜は霊夢の側に近寄る。
レミリアとフランもそれぞれ怪獣娘形態となる。レミリアに至っては大人の女性となった為、フランから妬みの目線を送られた。特に胸部へ。
「それで、私達はまた現れる死者の群れの対処ね」
「そうだな!」
「お嬢様と妹様ならご安心を。あのような祟り神に負けはしません」
「そうですね。鈴仙さん、行きましょう!」
「ええっ、妖夢ちゃん」
五人はそれぞれの怪獣娘形態となり、死者の群れに向かって走る。
後に怨霊鬼異変と呼ばれるこの異変は、いよいよ佳境に入ろうとしていた。
新技集
『煉獄・封魔陣』
使用者:霊夢
『業火・封魔陣』の上位互換。ハイ・プラズマを使った炎の柱で陣を包み込む。威力、範囲、熱量は『業火・封魔陣』を遥かに超越する。