東方怪獣娘ー怪獣を宿す幻想少女達ー   作:ちいさな魔女

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外の世界がどんな世界なのか、判明します。


後日談・その3:モンスターバース

香霖堂にて、朱鷺子と霖之助は小さくなったヒカリから話を聞いた。小さくなったと言ったが、ヒカリ自体は霖之助に憑依したままだ。どうやら光エネルギーを使って小さな体を構成し、その分身を介して話をしているようだ。視覚や五感は共有しており、霖之助に憑依したままでもその場に居るように動けるらしい。

 

ヒカリから、無数の宇宙が存在するマルチバースの事や光の国の事、そして外の世界がどんな地球なのか説明してくれた。

 

『幻想郷で言えば外の世界だったな?外の世界には地球の本来の支配者として怪獣が存在して、人類は彼等を“タイタン”と呼んでいた。殺したがる者も居るが、最近では共存の道を歩み始めている。タイタン達を調べて解ったが、彼等はそれぞれ自然や生命を司る能力を持ち合わせている。まるで地球の免疫その物だ』

 

「そうでしたか。外の世界に怪獣・・・いえ、タイタンでしたか?そんな生き物が存在していたんですね」

 

「幻想郷は怪獣を宿す奴が多いけど、まさか外の世界にも怪獣が多いとはねぇ。あっ、タイタンだっけ?」

 

『そうだ。霖之助が理解してるだろうが、スフィアが憑依したあの巨大なロボットも、外の世界の地球人が造った人工のタイタンだ。あれは、“メカゴジラ”と呼ばれるタイタンを倒す為の、特にゴジラに対する兵器だ』

 

「でも、ギドラの意志に乗っ取られたそうです」

 

『そのギドラという怪獣は、私が調べた限り怪獣墓場に眠る強力な怪獣達にも並ぶ力を持っている。それでギドラは地球を乗っ取ろうとしたが、ゴジラと人間が協力した事で倒された。人間と怪獣が共に戦うとは、まるでレイを思い出す』

 

レイ。光の国を救ってくれたレイオニクスの地球人。彼がもし、この幻想郷がある地球に来て、タイタンが地球を護って人間も協力する世界を見せたら、きっと喜ぶ事は間違い無いだろう。問題は山積みかもしれないが、上手くやれてると言えるだろう。

 

「そうですか。外の世界も大変ですね」

 

すると、出入口が開いてある人達が入ってきた。

 

「霖之助さん。また来たわ」

 

「失礼しまーす」

 

それは、二人の少女だ。一人は阿求。もう一人は飴色の髪を鈴が付いた髪留めでツインテールにした少女だ。紅色と薄紅色の市松模様の着物に緑色の女袴を履いている。彼女は『本居小鈴』。人里の貸本屋『鈴奈庵』を経営する父親の娘だ。小鈴が鈴奈庵を経営しており、実質店の経営を担当してるようなものだ。

 

「おや、阿求君に小鈴君じゃないか。また何か用なのかい?」

 

「ええっ。小説の執筆に使えそうな筆を探してるのよ。前に使ってた筆が駄目になっちゃって」

 

「ふむ。なら、此れを使ってみると良いよ」

 

霖之助がカウンターの引き出しから取り出したのは、一本のボールペンであった。それを阿求に手渡す。

 

「此は何ですか?」

 

「不思議な鉛筆ね」

 

「それはボールペンだよ。中に黒のインクが入っているんだ。それで文字を書く事が出来るよ。此処にボールペンのインク入りの軸が予備としてあるから、一緒に買えばお得だよ」

 

阿求がボールペンのボタンを押すと、ペン先が出てきた。それを見た阿求は目を輝かせる。霖之助からも予備のインクが入った軸を貰い、お金を支払う。

 

「ありがとう霖之助さん。それにしても・・・」

 

阿求は朱鷺子とヒカリを見た。

 

「朱鷺子ちゃんは霖之助さんと何時も居るわね。もしかして通い妻?」

 

「阿求!失礼よ!」

 

「ごめん小鈴。ついからかいたくなってね」

 

阿求のからかいに対し、驚いてるのはヒカリだけだ。

 

『君達そういう関係なのか!?』

 

「違いますよヒカリさん」

 

「確かに霖之助は良い男だけど、私の好みじゃないね。というか弟に欲情する変態じゃないよ?私は」

 

「その言い方は傷付くよ朱鷺子」

 

「霖之助はもう少し相手の好意に素直になれば良いんだよ」

 

その様子を見ていた阿求と小鈴は、姉弟みたいな二人の雰囲気に思わず微笑んだ。

 

「じゃあ霖之助さん、私達は此れで」

 

「失礼しました」

 

こうして阿求と小鈴は店から出た。

 

『ん?』

 

すると、ヒカリはある物を見つけた。それは、何かの装置だった。

 

『霖之助、此は何だ?』

 

「それは『オルカ』です。特殊な生体音を発してタイタンや怪獣とのコミュニケーションを可能とする装置です。元々は鯨が岸に上がらない為に使う装置でしたが、改造されてタイタン、というか怪獣とのコミュニケーション用になりました。ゴジラの生体音に人間の生体音も混ぜてるお陰で、怪獣達に新たなボスの声と認識させられるようです」

 

『成る程・・・朱鷺子?』

 

「・・・うん。確かに何か、引き寄せられる感覚がする。私というか、グエバッサーが」

 

『怪獣が・・・兎に角、この装置は店の奥に隠した方が良いだろう。後で私が調べてみよう』

 

「僕も手伝いますよ」

 

「私もね。見届け人が必要だろ?」

 

香霖堂で僅かに動きが起きた。そしてオルカが、今後ある怪獣の襲来に役立つ事になるとは、今は誰も思わなかった。

 

──────────────────────

 

『父さん!何かご用ですか?』

 

M78星雲、光の国。其処で三人のウルトラマンが集められていた。タイガ、タイタス、フーマの三人だ。

 

『トライスクワッド。良く来た』

 

赤いブラザーズマントを纏ったウルトラマンが、三人の前に立つ。タロウだ。

 

『先程、ヒカリからウルトラサインを通じて報告が有ったのだ。君達には此れから“モンスターバース”という宇宙に出向き、其処の地球にある“幻想郷”へ出向いて貰いたい』

 

『幻想郷ですか?』

 

『噂で聞いた事がある。U40にも存在していたが、其処は忘れ去られた者達が最後に行き着く世界であると』

 

『成る程なぁ。旦那は知ってた訳か。で、俺達はそのモンスターバースに向かえば良い訳か』

 

『その通りだ』

 

すると、タイガがある事を聞いた。

 

『でも父さん。ウルトラリーグの仲間集めはどうするんですか?』

 

『それはギャラクシーレスキューフォースと、ウルティメイトフォースゼロが引き継ぐそうだ。それに、幻想郷には君達と相性の良い変身者が、きっと見つかるだろう。そしてあわよくば、君達には幻想郷に住む者達にも、ウルトラリーグへ勧誘してほしい』

 

『分かりました!父さん!』

 

そして、タイガはタイタスとフーマの元を向いた。

 

『タイタス、フーマ!行こう!幻想郷へ!』

 

『ああっ!』

 

『見せてやろうぜ!』

 

『『『俺/私達、トライスクワッドの力を!』』』

 

こうして、新たにウルトラマンが三人、モンスターバースに存在する幻想郷へ向かった。そして三人は、嘗て自分達が憑依した人間よりも遥かに相性の良い者達に憑依するとは、誰も思わなかった。




タイガ、タイタス、フーマの三人が憑依する幻想郷の住人は?もう決めてますよ。一人ではありませんが。

それと、後一、二話で風神録です。えっ?天子の異変は?天子自身はザ・キングダムに属して満足なので、起こす理由がありませんよ。それと、最後の後日談は麟が主役で、彼女が新たな力をヒカリから入手します。どんな力、というかアイテムが来るかはお楽しみに。
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