独自設定、独自解釈が多量に含まれておりますのでご注意ください。
「りんさん……」
「わ、わかば……!?」
わかばが真剣な顔つきで見つめてくる。鼓動が早くなり、頭が熱くなってくる。
りんは自身の顔が真っ赤になっていることを自覚しながら思わず目をつむった。
ああ、どうしてこうなったんだ?
それは現実逃避か、これまでのことを走馬灯のように思い返すのであった……
「説明しよう! あたしはりり! 美少女天才ケムリクサ少女!
なんやかんやあって赤い木がフネを壊してもー大変!
あたしもワカバも一度は死んじゃったけど、あたしが生み出したケムリクサ姉妹たちが頑張って赤い木を倒し、裏世界の冒険であたしたちを助けてくれたんだよ! さすがだよね!
フネはもうボロボロだったので修復するまでの間、外の世界に出て麓の町で生活を始めたんだ!
そして正月! 初詣! みんなで新年を祝うんだけど……今日は一味違うの!」
「りり? 誰に何を言ってるんだい? しかしこれ、大丈夫なのかなぁ……」
熱を帯びた表情でしゃべる黒髪の少女りり、それを不安げな表情で眺める白衣の青年ワカバ。
それなりに大きな神社の前……その脇で、というか茂みの中でなにやら作業している。
ケムリクサ、主にダイダイを複数展開しており……そしてメッセージを打ち込み始めた。
「もう、なにボーっとしてるのワカバ! もう始まるよ! すべては奥手なあの二人のためなんだから!」
「はいはい、とりあえずりりの思った通りにやってみるといいよ。でもやりすぎないようにね?」
「りんさーん!」
「来たか……遅いぞわかば!」
抜けるような青空と朝の日差しがまぶしい、神社の鳥居の前で佇む振り袖を着た少女……りん。
そこに駆けてきたのはコートを翻し息を切らす少年、わかばであった。
「すいません、色々あって……」
「まぁいい。姉さんたちも来ていないし……いったいどうしたんだ?」
「え、そうなんですか?」
二人して顔を見合わせて困惑の表情を浮かべる。すでに約束の時間になっており、姉妹たちが約束に間に合わないことなどそうはない。あったとしても連絡があるはずなのだが……。
と、そのとき
「あ……りりさんからメッセージが」
振動するダイダイを取り出しメッセージを表示させる。
二人でのぞき込むと、そこには……
「りつさんは気持ちよくなるお水を飲み過ぎてダウンして、兄さんとりりさんはその介抱。
りくさんはモフモフを見つけたとどこかへ行ってしまい、りょうさんとりょくさんはその捜索。
りなさんたちは商店街の皆さんに色々ご馳走になっていて足止め……!?
ボクたちだけで初詣に行ってきてほしいそうです……」
「みんなしてなにをやっているんだ……」
呆れた表情となるりん。一年の初めからこの有り様、当たり前である。
わかばも戸惑っているものの、
「……仕方ないですね、そういうことならボクたちで行くしかみたいです」
「あ、ああ……そうだな」
わかばの言葉にりんも気を取り直す。
そして二人は鳥居をくぐって境内に進むのであった。
……それを物陰から窺う影が……
『ピピ~』
「シロからの偵察映像ヨシ! 感度良好!」
「ミドリちゃんの根を周囲に張り巡らせたにゃ。音声ヨシにゃ」
ダイダイを複数展開し、いよいよ前線基地の様相を
後からやってきた猫耳姉さん……もとい少女のりつもミドリによって偵察の準備は万全。
それを半ば呆れた様子で見守っているワカバ。
賢明な読者の皆様ならお分かりだろう。わかばが受け取ったメッセージ、真っ赤な嘘である。
「ここまでしてあの二人に初詣デート? とやらをやらせたいの?」
「そうだよ! こうでもしなきゃあの二人は進展しないじゃない! 母親としてあたしは心配だよ!」
「りりちゃんは私たちの母親にゃ? まぁ間違ってないけど……」
冷静なツッコミを入れるりつ。確かに間違ってはないが、母親かと言われると違うようにも思えるが……それも些末な問題だろう。
そんな中、追加でやってきた少女が一人。
「わかばがちゃんとりんねえねをエスコートできるのか確かめてやるナ!」
「あ、りなじ、ありがとうね。一人でも居てくれるとりな玉で人手が増やせるから助かるよ~」
「りなたちがご馳走になってる中わざわざ抜け出してきたんだから、後で埋め合わせはしてもらうナ」
そう言いつつ、振り袖の下からボトボトと落とすようにしてりな玉を出撃させていく。
偵察用のダイダイを一枚ずつ持ったりな玉たちは茂みへと消えていった。
「普段はスカートにくっついてるりな玉だけど……今どうなってたんだろう? 気になるなぁ」
「乙女の秘密ナ」
変な好奇心を発揮しているワカバとスルーするりなじ。
それを見ながらりりは軽く笑うと、
「でもあれでしょ? りなじはわかばが大好きだもんね~。気になってたんでしょ?」
「む~……そういう下世話な話ではないナ! わかばは抜けてるからりんねえねに迷惑かけてないか気になるというだけナ」
頬を膨らませて不満を表明するりなじだった。もっともりりは特に気にしていないようで、
「あはは、まぁそういうことにしといて……りな玉からの映像も来たね。これで万事OK!」
「うーん……わかば君は大丈夫かな?」
ワカバもいつも間にやら乗ってきたようで、ダイダイを経由して表示されている映像を確認している。
そこには参道を歩いている二人が映し出されていた……。
「う~……やっぱり寒いですね。りんさんは大丈夫ですか?」
「ああ、この程度なんてことはない。元々暑さ寒さの感覚も鈍いしな」
涼しい顔をして答えるりん。実際無理はしていないようで、スタスタと先に進む。
わかばも急がないと置いていかれてしまいそうだ。
「あ、待ってくださいよりんさん~」
「ん? ああ、すまないな……ところで、初詣って何をするんだ? お参りだけでいいのか?」
「えーと……ボクもよく知りませんけど、お参りとか……あと、おみくじとか?」
「知らないのか? 私が言えたことじゃないが……」
そんなことを言いながら歩いていく二人。当然これもすべて聞かれていた。
「そ、そこからか……想定ミスだよ……」
「あはは……まぁ仕方ないよ。以前何度か来ただけだし、初詣は初めてだし。僕もわからないし」
「調べとくべきだったにゃ? 外の世界の知識はりりちゃん任せだったにゃあ……反省にゃ」
そんなことを言い膝から崩れ落ちるりり。しかしりつの言う通り、外の世界の知識は殆どりり頼りだったのも事実。
保護者役のワカバでさえそこまで詳しくないのだ。こうなるのも自明の理であった。
「あらぁ~! りんちゃんにわかば君じゃないの! 二人で初詣?」
「若者は初々しいねぇ。いいじゃねーか」
「あ、パン屋のおかみさん! こんにちは」
参道の向こうからやってきた、コートとマフラーで固めた年配の夫婦。
わかばたちもちょくちょくお世話になっている、商店街のパン屋さんである。
「アンタなにジジ臭いこと言ってんのよ、新年早々!」
「はいはい、年はとっても気は若くってか?」
「あはは……」「ふふ、相変わらず仲がいいな」
そんな言い合いをしている両者を苦笑しながら眺める二人。
いつものことなので気にはしないのである。
「それじゃこの辺で邪魔者はお暇させてもらうわよ。またウチに買いに来て頂戴ね」
「寒いんだからさっさと済ませて……いやいや、お熱いお二人にゃ余計なことだねぇ」
そう言うとそそくさと去っていく夫婦。
それを眺め一息つくと、
「相変わらず元気なご夫婦だね……」
「ああ、少し憧れる」
そんなことを呟いたりんの横顔を見るわかば。
その整った顔を見つめ、ふいに視線を逸らす。
「えーと、それは……」
「……べ、別に他意は無いぞ」
「そ、そうですよね! じゃあ行きましょうか!」
「あああ、もう! そこで一発、愛の告白でもすればいいのに!」
「り、りり……落ち着いて」
「甘酸っぱいにゃあ……りんもわかば君も、好き合って付き合って、その先を意識するようになったのかにゃ?」
ダイダイに映し出される映像を人差し指でビシビシと突っつくりりに慌てるワカバ。そして冷静に分析するりつである。
「りんねえねもわかばも奥手だナ。でもまぁそれも普通のことナ。ガツガツ行く二人なんて想像つかないナ」
「そうだよね。変にお膳立てしなくたって二人のペースでやらせておけば……」
「だって見てて歯痒いんだもん……それに気になるし!」
「ついたね、よーし……」
「お参りの作法は……どうだったか?」
「あ、はい! そこは一応調べてきました」
参道の先にある拝殿の前にやってきた二人。周囲には大勢というわけではないが、それなりに参拝客がいる。
ダイダイを取り出してメモを表示するわかばであるが、それをりんものぞき込むようにして見ようとした。
「えーと……りんさん、顔、近いです……」
「あ、ああ……すまないな」
慌ててわかばから離れるりん。その顔はそこはかとなく赤くなっていた。
「それでですね……まず鈴を鳴らして、お賽銭を入れて、二礼二拍手一礼、だそうです」
「二礼二拍手一礼?」
わかばに説明をされるも、謎の言葉に頭に
「はい。二回お辞儀をして、二回手を叩く、そして一回お辞儀をするみたいですね」
「そんな決まりがあるのか……まぁとりあえずやってみるか」
よくわかっていないながらも、周囲の見よう見まねで行ってみるわかばとりん。
賽銭を投げ入れ、お辞儀をし手を叩く。
「これでお参りは終わりですかね? りんさんはどんな願い事をしました?」
「そ、それは……わざわざ言うことでもないだろう」
「そうですか? ボクは『今年も皆さんと一緒に平和に暮らせますように』でした」
「……わかばらしいな」
そう答え、顔を背けるりん。恥ずかしげもなくそんなことを言うわかばに照れたのかもしれない。
そんなりんの様子を気にしながらも、話題を変えようと辺りを見回していたわかばが弾んだ声を出した。
「あ、見てくださいりんさん! あそこで甘酒を配ってるみたいですよ!」
指差す方向には参道のそばに設置されている特設所。
そこでは参拝客へ甘酒が振る舞われているようであった。
「折角ですから頂いていきましょうよ。こう寒いと身体が冷えちゃいます」
「そうだな……私は構わないが、わかばがそう言うなら」
「ならもらってきますね! りんさんはちょっと待っていてください!」
そう言うとおもむろに駆け出していくわかば。りんは引き止めることもできずその後ろ姿を見ることしか出来なかった。
もっとも、特に引き止める理由もなかったのだが。
「まったく、わかばときたら……」
苦笑しつつ、手持ち無沙汰に髪の毛をいじるりん。
普段はいつも姉妹と一緒であるし、よく考えてみればわかばと二人っきりというようなことはあまりなかったように思える。
……わかばのことが好きだ。わかばも自分のことを好いてくれている……と思う。
しかしお互いこんな性格だ。いつぞやはともかく、改めてはっきり言葉にするのは難しかった。
でも、もしかしたら、今なら……
「りんさん?」
「なっ! わ、わかば!?」
思考の海に沈んでいたりんは帰ってきたわかばに気付かず、思わず後ずさる。
そんなりんをわかばはきょとんとした目で見ていた。
「えーと、驚かせてしまいました? 甘酒もらってきましたよ」
「いや、何でもないんだ……ありがとう」
甘酒を受け取り、それに口をつけながら二人で並んで帰路に就く。
しかしどうにも口数は少なく会話は弾まなかった。
「あああもう! どうして! もう帰ってきちゃうよ!」
「うーん、まだ二人には二人っきりデートは早かったのかにゃ?」
「いつもみんな一緒だったから二人っきりは慣れてなかったのかもしれないナ。
人間、慣れないことしてもすぐにはうまくいかないものナ」
「あー……まずは少しずつ、ということだね」
ダイダイから映される映像を眺めていた四人であったが、もはや諦めムードが漂っていた。
二人で特にトラブルもなくお参りをしてきただけで上出来……りり以外はそう考えているであろう。
「ううう、でもこっちから干渉するのはなぁ……どうしよ?」
「次に期待かな……おや?」
「……りんさん。実は二つ、謝らないといけないことがあるんです」
「どうしたいきなり? そんな神妙な顔をして」
参道を通り入り口の鳥居まで戻ってきた二人。そこでわかばが口を開きそんなことを言い出した。
その表情は少々曇っていて……
「言おうと思っていたんですけど、最初に合流した時にわちゃわちゃしてて言いそびれてました……。
りんさんの晴れ着、凄く綺麗です。思わず見惚れちゃいました」
「そ、そんなことか? 別に気にしなくてもいいんだが……ありがとう」
思わず頬を染め、視線を逸らしながらもはにかむりん。
そんな様子にわかばも自然と笑顔になってしまう。
「あと……さっきの願い事の話なんですけど、嘘ってわけではないんですが……他にもあったんです」
「願い事? 他にもあったのか」
なにやら恥ずかしげなわかば。りんも気になったのか問い返す。
「はい。『りんさんともっと仲良くなれますように』でした」
「お、お前ッ……そんなことを」
今度は頬を染めるというレベルではない。明らかに赤面するりんである。
うう……と奇妙な唸り声を漏らしていたが、顔を上げると
「そうか……わ、私も同じだ。『わかばともっと仲良くできますように』と……」
「りんさんもですか? なんだか嬉しいですね!」
恥ずかしがるりんに対して笑顔のわかば。
対照的な二人であるが、お互いに温かい気持ちが胸に満たされていたのは間違いない。
するとその時、
「りんさん、ちょっと動かないでください」
「わかば?」
おもむろにわかばがりんに近寄る。わかばとりんの顔が近づいていく……。
「りんさん……」
「わ、わかば……!?」
わかばが真剣な顔つきで見つめてくる。鼓動が早くなり、頭が熱くなってくる。
りんは自身の顔が真っ赤になっていることを自覚しながら思わず目をつむった。
「よし、取れましたよ」
「……へ?」
思わず間抜けな声を出してしまう。
わかばはりんの髪の毛に触れると、なにやら摘み上げ手を払った。
「髪の毛にゴミが付いてましたからね、もう大丈夫です!」
「……そうか……まったくお前は」
怒ったような表情を浮かべ……いや、実際怒っていたのかもしれない。
それはわかばに、そして不甲斐ない自分へのものだったかもしれない。
だから……りんはたった今沸き上がった衝動に身を任せることにした。
「わかば!」
「え、りんさ……」
わかばの胸に飛び込み……そして唇を重ね合わせた。
驚きに見開いた目が見える。それにどこか、してやったりという優越感を感じてりんはまぶたを閉じた。
「……ふん、これは罰だからな」
顔を離し、わかばの胸元に顔を埋めてそう呟く。
こんなこと、自分らしくもない……でも満足だ。
「すみません、りんさん……もっとボクが勇気を出して、自分からすべきでした」
「謝るな、バカ……お前がちょっと抜けてるのはいつものことだろう?」
わかばが両手をりんの背に回して、抱き締める。
そういえば、初めて会った頃は身長なんてわかばがほんの少しだけ高いだけで大差なかった。
なのに今りんを抱き止める身体も、抱き締める腕もすっかりたくましくなっている。
自分もわかばも、知らないうちに変わっていっているのだと、りんは熱に浮かされた頭でぼんやりと考えていた。
「りんさん……好きです」
「私の方が好きだ」
「……愛してます」
「私の方が愛してる」
「ずっと……一緒に居たいです」
「そんなの……当たり前だ」
今だけは、普段は恥ずかしくて言えないようなことをいくらでも言える。そんな気分だった。
「やったッ! 第3部完!」
「りんも成長したのね……私、ちょっと感激しちゃった……」
「りつねえね、キャラ崩れてるナ! まぁ確かに、このりなじの目をもってしても見抜けなかったナ」
「うんうん、良かった良かった。お互いの気持ちを通じあわせるのは大切だよね」
そんなわかばとりんの様子を見ていた出歯亀組も、やはり応援していただけに喜びもひとしおであった。
しかしそこで重要なことに気がつく。
「満足……あ。わかばとりんがもう帰ってくるよ! 撤収! 撤収ー!」
映像の中では、さすがにいつまでもくっついていられなかったのか、身体を離した二人が鳥居をくぐって神社を出ていくのが見える。
つまりこの場からもうすぐそばである。
「おーい、そろそろ二人のデートは終わったんだべ?」
「適当に時間潰すつもりが、アホ姉が本当に駆け出してどっか行くから参ったじゃん……はぁ」
「いやいや、それでもまぁいい運動になったねぇ~。ほら、この振り袖ってのだと動きにくいから逆に効果ありそうだし?」
「あああ、この忙しいときに!?」
「あれ、りんさん……あそこ、皆さん集まってませんか?」
「本当だ。全員やっと合流か……」
わかばが指差す先にはワカバとりりを含めた姉妹全員が揃っていた。
どこかわたわたしているような、ゴタついている雰囲気なのは二人も首を傾げたが……。
「りんにわかば君、二人ともお参りは終わったかにゃ?」
「終わったけど、姉さん……大丈夫なのか? 酒の飲み過ぎで倒れたって……」
「え、ええと、大丈夫だにゃ。ミドリちゃんパワーですっかり元気元気にゃ!」
未だに嘘を信じているりんが心配そうな声をかける。
もちろん、いや多少は飲んでいたが、りつは元気そうだ。
「わかば、これ見るべ! 新しいモフモフだから大きく育てるべ!」
「何でしょうこの生き物……害はなさそうですけど」
「いやー、怪しいじゃん。りくはすぐ変な生き物拾ってくるじゃん」
「まぁもし危ないようなら? 私がばっつーんとやっつけるからさぁ」
わかばに何やらプイプイと鳴く大きなネズミのような生き物を見せるりく。
それに警戒するりょく、楽観的なりょう。
よく考えればいつものことであるので、わかばもあははと苦笑を返すしかなかった。
「りなじ、どうだったナ。わかばとりんねえねは上手くいったのナ?」
「まぁ……おいおい話すナ。やっぱり、あの二人はお似合いのカップルだナ~」
「おお、りなじが
りなっちからりなむまで、五人揃ってりなじを囲むも当の本人はどこか遠い目をしているだけであった。
自称賢いりなじがこの気持ちに整理をつけるのはいつの日になるのだろうか。それは誰にもわからない。
「ふふ、いやいや~まあ? お疲れ様二人とも?」
「悪いけど僕たちもこれからお参り行ってくるから、一足先に帰っていてくれるかな? あ、これ鍵ね」
何やらニヤニヤと笑顔を浮かべるりりが二人に声をかける。
さすがの二人もその妙な態度を不審に思うが、口には出さなかった。
「そ、それじゃボクたちは先に帰ってますね……?」
「変なりりだな……いや、いつもか? 妙な企みでも考えてそうだな……」
ワカバたち一行は鳥居をくぐり神社へ。
わかばとりんは町の方へと歩いていく。
こうして新たな一年の、新たな日々が始まっていく……
「……うん、やっぱりあの二人は素敵だな」
ワイワイ騒ぎながら先行く皆をやや早足で追いかけるワカバがふと振り向くと、わかばとりんがしっかりと手を繋いで歩いていくのが見えた。