変態だけど異世界で美少女になったので赤髪少女や巨乳エルフ、その他大勢とたわむれます。   作:ナムヲ

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16 下着!?

 何度目だろう、俺がこんな事をしているのは、多分5回目か6回目だったはず。

 1回目は魔が差したのを覚えている、すぐに立ち去った。

 2回目は少しだけ手に取ったりしていた、10分も居なかったと思う。

 3回目は慣れて来て、持って見たり眺めたり。

 それ以降は完全に調子に乗りまくり、履いたりパクって遊んだりしてた。

 

 夕日が窓から差し込みカーテンを閉め切った少し薄暗い部屋の中。

 俺はタンスの中をゴソゴソと漁っている。

 これは俺のタンスじゃない、フレイのタンス。

 

 俺は童貞故に女の子の部屋に興味があった。

 可愛い女の子のパンツ漁りをしてみたかった。

 もう癖になっちゃったこの行動、たったそれだけの理由でここにいる。

 

 今、俺は頭にパンツを被りながらハイテンションでブラジャーを握った。

 

 「……うひょぉぉぉ……ピンク色だぁぁぁ……」

 

 それをブンブン振り回し遊び出す俺は最高にスリリングなこの状況を楽しんでいた。

 

 場所が場所故に大声が出せないのがもどかしい。

 

 ハイテンションのままで大声を出しちゃうと他の部屋にいるアイギスにバレる。

 まぁ、あの子チョロいし、なんとか出来るけどめんどくさい。

 

 「……うひょぉぉぉ……」

 

 もう腕や足にもパンツとブラジャーを巻き付けたりして遊んでいる、最高だった。

 タンスの奥から赤色のパンツを見つけたので手に取る。

 フリフリが付いた赤色レースのパンツだ。

 

 「……おほぉぉぉ……フリフリだぁぁぁ……」

 

 それを持ち上げ小声で喜びながら腕へと通す。

 身体に纏うはフルパンツアーマーだ、いやフルブラパンツアーマーだ。

 

 すげぇ! 防御力高そう!!。

 今のメイド服の恰好と合わせて超防御力高いかもしれない!!。

 

 そんな事をしつつ頭のパンツを被り直して思う。

 

 ……フレイも大胆なの持ってるなー、やっぱり可愛い女の子だしなー、よし何個かパクッていこう、いやもう付けてる奴全部持っていこう、んで後で履いてみて鏡見ながらポーズしてみよう!!。

 

 今の俺は可憐な少女の姿だ、メイド服が似合う少女なんだ、精神は男だけど。

 

 ブラジャーを握り締め『この姿を見られたら終わる』、そんなギリギリの緊張感が俺の欲望を掻き立てる……。 

 

 こんな事が出来るのは最近フレイの帰りが遅いから。

 お貴族様だったフレイは休日、お貴族さまのお家へとお呼ばれしているみたいであんまり構ってくれない。

 『何しに行ってんの?』と聞いて見たら『ちょっと用事が……』と言っていた。

 だからこれ幸いとパンツをパクって遊んでる。

 

 赤色のパンツとピンクのブラジャーを両手で掴み持ち上げた。

 ジッと見つめて思ってもない事を突然口に出してしまう。

 

 「……これ売れるんじゃね?」

 

 その一言はある種の閃きだった。

 まさに今、天啓が俺に舞い降りた瞬間だった。

 

 「アルバイトしつつ、フレイの下着もついでに売ったらすぐにチンコの魔道具買えるんじゃね? やっべぇ!!」

 

 ……可愛いフレイと言う名の女の子のパンツだ、多分変態達には需要があるはず。

 あ、それならアイギスのも売ろう! 最近すっごく良い匂いするし需要あるかもしれない!!。

 いやどうせならセット売りしてみるか? それとも単品? 値段はどうする? やっふぅぅぅ!!。

 

 とんでもない事を思いついた俺はすかさず白く細い指で下着をごっそり掴む。

 そしてメイド服の前掛けのポケットにいっぱい下着を捻じ込むと頬が緩んでしまう。

 罪悪感を少し感じてしまうけど、チンコを優先してしまう俺はイケない奴だ、色んな意味で。

 

 「お金は入ったらバレないように適当にパンツ補充しとけばいいだろ……よっし、そろそろ引き上げよー、もうこれ以上は持てないよなぁ………よし、これを一旦俺の部屋に置いてきて脱衣所とアイギスの部屋へ行こう!!」

 

 そう自分に問いかけながら、まだまだたくさんあるタンスの中身を見た。

 

 名残しいけど立ち上がり、最高の気分でドアへと歩く。

 両手いっぱいポケットいっぱい、さらには身体に巻き付けた下着をパクってウハウハしつつドアを開けた瞬間だった。

 

 ポトリと一つのパンツが落ちた、俺の心はそのパンツのように地獄へと転がり落ちていく。

 

 「ねぇ、ミソギ……どうしてアタシの下着を持ってたり身体に着けてるの?」

 「!?!?」

 

 ドアの先には笑顔を浮かべたフレイの姿。

 無言で佇む俺の額から流れる汗は止まらない。

 言い訳を考えるも現行犯なこの状況。

 すでに頭はフル回転していたけど魔道具3割とチンコ7割にリソースを割いていた。

 

 つまり言い訳を何にも考えられていない。

 

 「いえ、その、ほら……その……あの……パ、パンツいる?」

 「……」

 

 咄嗟にパンツを差し出す俺にフレイは満面の笑顔で見つめる、超怖い。

 

 「やっぱりミソギだったのね? ……ねぇ、リビングに行きましょう? お話はそこで聞いてあげるわ?」

 「……しゅ、しゅいましぇ……しゅいましぇ……」

 

 抱え込んだ下着をポトポト落としながらフレイの後へとついて行く俺の謝罪は虚しく廊下に響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 リビングのソファーへ腰かけるフルブラパンツアーマーを剥かれた俺と冷めた目で見るフレイさん。

 いっぱい……いや、それなりに怒られた俺はずっと謝罪を続けている。

 

 「しゅいましぇ……しゅいましぇ……」

 「もうこんな事しちゃ駄目よ? 全くミソギったら……下着が欲しいなら買ってあげるわよ?」

 

 フレイは俺の下着が少ないからと勘違いしたみたいで助かった。

 それくらい俺の下着は少ない。

 身体に巻き付けたのは『持てなかったから』と言い訳した、嘘だけど。

 男だったらもっと怒られていただろうと思う、いや多分それで済んでない。

 

 プリプリと怒るフレイは可愛いのだけどちょっと怖い顔をしていた。

 

 「まぁ、下着の事はもういいわ、それよりね? ミソギに話があるのよ」

 「しゅいましぇ…………なにー? お話聞かせて―!? 超興味あるー!! なになにー?」

 

 話題を変えて欲しい俺はすぐさま精神年齢を落としその話に飛びついた。

 だって気まずいんだもの仕方ない。

 

 「もう……調子良いんだから……えっとね、アタシの叔父がね? ミソギに会ってみたいって言ってるのよ、だから今度のお休みの日にアンタは叔父のお家に行ってきなさいな?」

 「はい! 分かりました! 行かせていただきます!」

 「えぇ、そうして頂戴? 勿論明日はクエストよ?」

 

 そう言われてフレイの顔見るともう怒ってないみたいだった、嘘だちょっとだけ怒ってる。

 そしてちょっとだけ空気は重いまま。

 その雰囲気を変えたくてフレイにオドオドしながら明日の事を聞いてみる。

 

 「……明日どうする? 何行くの?」

 「そうねぇ、ゴブリンは飽きたから次は……アタシが活躍できるのなら何でもいいのだけど、明日から5日間はクエストだから、いっその事遠出しましょう!」

 

 楽しそうに考えてるフレイ、まぁ何でも良いやと考える俺は『あ、いいっすね』と答える。

 

 勿論、俺に選択肢は無い。

 フレイのお願いは快く聞きつつ、ついて行かせて頂く。

 そして褒めて褒めて褒めちぎって今日の事は忘れて貰おう。

 

 そんな事を思っていると俺のお腹が可愛らしく『グゥ』と鳴る。

 すかさず俺はフレイへと精神年齢を落としつつ聞いてみる。

 

 「そういえばご飯まだー? 俺、お腹すいたー 今日のご飯なにー?」

 「アンタねぇ……ハァ……すぐ作るから待ってなさい、あとまだあるでしょ? アタシの下着を全部返しなさい?」

 「しゅいましぇん……」

 

 すぐさま精神年齢を引き上げてメイド服のポケットのパンツを返して謝った。

 

 それに溜息を付いて呆れながら受け取るフレイはすっごく『母親みたい』と感じてしまう。

 『フレイママ!』とか呼んだらどう反応するのだろうか。

 すっごく興味があるのだけどこれ以上フレイの機嫌を損ねたくない。

 だけどギリギリの所を攻めて見たい、だって俺は冒険者と言う名のチャレンジャー。

 

 さりげなく言ってみる事にする。

 

 「フレイっておかあ「今日のご飯はお肉ですかー?」……」

 

 なんか変な奴がリビングへやって来た。

 アイギスは俺の会話を遮り、パンツを籠へと入れていくフレイへと寄っていく。

 

 「んー? お肉もあるわよ? けどちゃんと野菜も食べなさいな」

 「えぇ……嫌ですよぉ……」

 「ちゃんと食べないと明日の朝ごはんは野菜だらけになるわよ?」

 「えぇ……僕をイジメないでくださいよぉ……」

 「もう、しょうがないわねぇ、アイギスの分はお肉多めにしてあげるからちゃんと野菜食べなさいよ?」

 「やったぁ!! 嬉しいなぁ、エヘヘ!!」

 

 呆れた様子のフレイに喜ぶアイギス、その会話を眺めつつ思う。

 

 ……やっぱりママじゃね? フレイやっぱりママじゃね?。

 

 言いたい気持ちを引っ込めて偉そうに足を組みなおしてアイギスにお茶をせがむ。

 するとフレイから冷えた視線を感じたから慌てて姿勢を伸ばしてそれを待つ。

 

 「……」

 「……しゅいましぇ……お願いしますぅ……」

 「わかりましたー! 任せてください!」

 

 そう言ってキッチンへ駆けていくアイギスの姿が可愛らしい。

 そしてフレイは怖い。

 

 ……今日は危なかった、次はもっと上手くやらないとな。

 

 そう思った一日だった。




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