変態だけど異世界で美少女になったので赤髪少女や巨乳エルフ、その他大勢とたわむれます。   作:ナムヲ

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1万PVあざます!!あざます!!


28 魔道具!!

 マキシマム邸のアトミック・ブラスターさんへの自己紹介から1週間が経った。

 

 今は太陽が眩しいお昼前、大通りには様々な人々が行きかう姿がそこにある。

 いつもの路地裏前で、黒いサングラスにミニスカメイドの恰好で、俺は右手にプラカードを持っている。

 勿論その内容は、いつも通りの『前金制・1回3万G、お試し1時間1万G♡』。

 

 今日も今日とてアルバイトに励んでいるのだが。

 色んな通行人が、俺の事をジロジロと見て来るのだけど、あまり気にしてない。

 

 何故なら、俺は上機嫌。

 むしろ通行人へと笑顔を振りまく位に、テンションが高かった。

 

 ……いっぱい稼げたなぁ!! イヒヒ! イヒヒ!!。

 

 なんとなく一息付きたい俺は、プラカードを壁に立て掛ける。

 そして小さな箱に、腰を下ろした後、腰に付けた重いポーチへと手を伸ばす。

 

 その中には、沢山入っている金貨や銀貨。

 それを手でジャラジャラとかき回して、喜びを噛み締めながら俺は……。

 

 「……今日は、2時間で40万も稼いじゃった。……イヒヒ!!」

 と、ついつい笑みが零れてしまう。

 

 勿論、スキルで稼いだお金も含まれているが……、今日はそれだけじゃない。

 俺は足下に視線を移すと、大きなカバンの隣、色とりどりの下着が入っていた箱が置いてある。

 それは勿論、フレイやアイギスの下着類。

 

 その箱の正面には『セット売り1万5千G♡、バラ売り1万G♡』と自分で書いた文字。

 すんごく、売れに売れた下着達。

 もう既に、箱の中の下着は数枚しか残っていない。

 ヤバイ……ヤバすぎる……。

 それは勿論、色んな意味で。

 

 さらにテンションが上がった俺は、地面に置いた羊皮紙製のハリセンを拾って。

 「はぁぁぁい!! ラスト数枚だよぉぉぉ!! 『パンパン』 脱衣所直送、脱ぎたて新鮮な下着だよぉぉぉ!!」

 

 ハリセンで地面を叩き、大きな声で元気よく客引きをしていたら。

 「お姉ちゃん!! お客さん連れてきたよ!!」

 と不意に声を掛けられる。

 ……帰って来たか、バイトのバイトが。

 

 その方向へと営業スマイル全開で顔を向けると、元気一杯の可愛らしい12歳程の少女(TS済)が、20歳前後の大きなお友達を引き連れて来た。

 

 この子の名前はスコット君、金髪青眼の少年。

 勿論、今は『ちゃん』で『美幼女』なのだが……。

 近所の子で、俺のバイトに興味がある将来有望な子だ。

 武器屋の木剣が欲しいらしく、将来は剣士になりたいらしい。

 

 そんなスコットちゃんへと、手を振って。

 「スコット君、いや、スコットちゃん。お帰り!! ……ほら、お駄賃だ」

 笑顔で、ポーチの中から銀貨1枚を取り出して、スコットちゃんに手渡すと。

 「わぁ! お姉ちゃんありがとう!!」

 「うんうん、スコットちゃん頑張ってくれて、お兄ちゃ……お姉ちゃんも嬉しいよ!!」

 ……割とマジで助かってる。

 

 銀貨を受け取ったスコットちゃんは『また連れて来るからね!!』と元気よく走り出す。

 それに手を振り笑顔で見送る俺は、ゆっくりと立ち上がり……。

 

 さて、接客の時間だ。

 

 グラサンをクイッと上げて、またもや営業スマイル全開で。

 「いらっしゃいませー!! TSですか? それとも下着ですか? ……もしかして、……両方ですかぁぁぁ!?」

 とテンション爆上げで、大きなお友達へと言ってみる。

 すると、大きなお友達は『両方でぇぇぇ!!』と意気揚々と、俺と一緒に裏路地の奥へと……。

 

 

 ……薄暗い路地裏で『んほぉぉぉ!!』と叫び声が響き、ピンクの光が周囲を照らす。

 

 その後、フレイの下着を付けた貧乳美女が、ホクホク笑顔で満足しながら帰っていくのを、俺は『うんうん、良い感じ!』と笑顔で見送った。

 

 「うーん、今日も頑張ったなぁ……」

 

 伸びをしたら、俺の額からキラリと汗が零れ落ちた。

 不快じゃない、寧ろ労働意欲がさらに高まるのを感じる。

 ……働くっていいなぁ!!。

 クエストでフレイ達を応援するのもいいけども、こうやってお仕事をするのも生きている感じがしてとても良い。

 

 額の汗をメイド服の裾で拭い、満面の笑顔で小さな箱に腰を下ろす。

 

 「もう一働きするか!!」

 

 上を向くと、まだまだ太陽が真上を差している。

 ちょっと一息ついた後、再度プラカード持って立ち上がり、キリッと表情を変えてお仕事モードへと移る。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 あれから、スコットく……ちゃんがまた何人か、連れて来てくれた。

 年齢はバラバラで、下は10代半ばから、上は50代までと様々だった。

 ……ふーむ、やっぱりロリが勧誘すると違うのか?。

 俺の時は大半が40代だと言うのに……。

 

 腕を組んで、そんな事を考えながら下着が入った箱へと視線を移す。

 箱の中はもう既に空っぽで、完売しているのが伺える。

 それを眺めていると……。

 

 ……。

 ………まっ、いっか!!。

 

 頭の中から『ロリが勧誘すると年齢がバラバラ』とか言う。

 どうでも良い疑問は彼方へと消し飛んだ。

 

 興味が無くなった俺は、ポーチの中の売り上げ金を数えていると。

 スコットちゃんが、ニコニコと笑顔を作る俺のメイド服の袖を引っ張り。

 「お姉ちゃん、完売だね? それじゃーボク、そろそろ帰るよ!」

 「あぁ、今日はお疲れ様!! 今度はお友達も連れてくれると、お姉ちゃん嬉しいなぁ!」

 労いつつも、さりげなく人手の確保をしてみる。

 

 「うん! わかった! 次はランド達も連れて来るね!! ……それじゃーねー」

 

 スコットちゃんは、手を振って帰っていく。

 「またなー、……それじゃ、俺も帰るか……」

 手を振り返して、帰り仕度を始める。 

 

 大きなカバンの中に、プラカードを詰めようとしていた所だった。

 「こんにちわ」

 背後から、誰かが俺へと話しかけてきた。

 ……なんだろう嫌な予感がする。

 

 「まだ、やっているだろうか? フヒヒ!!」

 

 ……何故か聞き覚えがある、その笑い声。

 俺のシックスセンスがビンビンと警音を奏でる……。

 

 すぐさま声色を変えながら。

 「いえー、もう閉店しましたー、またのお越しをぉぉぉ……!? や、やめろぉぉぉ! 胸を揉みながら抱き着くなぁぁぁ!! 人が、人が見てるからぁぁぁ……」

 「……人が見ていなければいいのだな?」

 

 ……違う、そういう意味じゃない!!。

 

 大通りへと指を差し、叫び声に近い悲鳴を上げる。

 なんとなく誰かは予想出来た、それはアンネだ。

 

 後頭部に当たる、大きな胸の感触と。

 いきなり、俺の胸を揉んで来るのはアンネしかいない。

 

 俺の両胸を揉みつつ抱え上げながら、アンネはいつもの笑い声で。

 「フヒヒ……!! ずっと見ていたよ……、ミソギちゃんがアルバイトをしている所をな!!」

 

 ……えっ? ずっとだと?。

 まじかよこの女、4時間もずっと見てたのかよ!!。

 

 アンネに抱え上げられている俺は、藻掻きながらも言ってみる。

 「……お前、暇人過ぎるだろ!! 何やってんだよ、まだ引っ越しの荷物、ひも解いてないだろ!!」

 「それは後でやるから問題ない!! ……見ていて飽きなかったぞ? 楽しそうに働いていたじゃないか。……さぁ!! 私にも、そのような笑顔を向けておくれ!!」

 

 そう返されて、地面に降ろされた。

 そして、アンネへと振り向いて。

 「……俺のスマイルは高いから……、俺のスマイル高いからぁぁぁ!! 安くないからぁぁぁ!!」

 ちょっとだけ混乱しているみたいで、自分で何言っているのか、分からなくなっている。

 俺を見るアンネは『そうか……』と言いつつ、肩に掛けたバッグから財布を取り出した。

 

 「……ほら、1万Gだ。これでミソギちゃんのスマイルを見せておくれ?」

 と、俺の手を掴み、金貨を握らせて来る。

 

 ……!? スマイルで金貨1枚かよ!!。

 この女、正気なのだろうか……。

 

 不安になりながらも、俺は恐る恐るアンネへと引き攣った笑顔を作り……。

 「……ニコー!! どうよ? 満足したか!!」

 「うーむ……、まあいいだろう。それより……、最初から気になっていたのだが。売っているのだな? 下着を……」

 

 俺の足元にある『セット売り1万5千G♡、バラ売り1万G♡』と書かれている箱へと、視線を向けるアンネ

 

 ……何故だろう、完売しているのに、何故それを見つめるのだろう。

 その疑問と同時に、俺のシックスセンスは最大級の警音を奏でている。

 

 ……あれ?

 …………これヤバくね?。 

 

 なんとなくわかってしまった俺は、自分の身体をガードしながら。

 「う、売り切れですから……、もう下着は売り切れですから……、これ非売品ですから……」

 弱弱しく、か細い声で、アンネへと言ってみるのだけど……。

 

 「……あるだろう? まだそこにな? フヒヒ!!」

 俺の身体へと指を差し、すぐさま俺の手を握って、満面の笑顔で答えるアンネ。

 

 「……う、売り切れだって!! これ非売品んんん!! あぁ……、引っ張らないで!! 抱え上げないで!! 裏路地に行かないでぇぇぇ!! ああああああぁぁぁぁ……」

 

 その叫び声は、裏路地へと響き渡る。

 

 その後、満足気なアンネが戦利品を握り締め、帰っていく様子を眺めながら。

 上下の下着を剥かれた俺は、地面に置いてある金貨を拾い、涙目になりつつ荷物をまとめる……。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「痴じょーちゃんかい? いらっしゃい、久しぶりだねぇ……」

 「……痴じょーちゃんはやめてくれよ、ばーちゃん店主さん……」

 

 溜息を付きながら、魔道具店の入り口のドアを閉める。

 

 ここに来た理由は、勿論銀の腕輪……、いやチンコの腕輪の為。

 アンネの借金? ある時払いでいいんじゃね? 的な意気込みで来た。

 

 フレイと一緒に来た以来のこの場所は、やっぱりちょっとホコリ臭い。

 そのまま中へと歩きながら、肩に掛けたカバンを降ろしつつ、中身を確認する。

 

 ……よし、あるな。

 

 預かり屋で、お金を降ろたカバンの中には、150万Gと言う大金が入っている。

 今日はそれを手付金として、チンコの魔道具を予約しようと思っていた。

 

 店主がいるカウンターへと、大きなカバンを降ろして。

 「なぁ、店主さん。この間にフレイが使ってた腕輪って、まだある? あるなら予約しておきたいんだけども……」

 

 すると店主は、ちょっとだけ黙り込んだ後、申し訳なさそうに……。

 「あぁ、アレは売れちまったよ……。ちょっと前の事さね……」

 と、俺に絶望を叩きつけてきた。

 

 「……」

 

 ……マジか……。

 チンコ無くなったのか……。

 

 無言のまま、引き攣った俺の顔を伺う店主は、ちょっとだけ同情したような表情を作り。

 「……すまないねぇ、あれが欲しかったのかい? ……買って行ったのは、円大陸の忍者の者だねぇ……」

 

 ……えっ? 異世界に忍者いるの?。

 

 「ちょっと詳しく聞きたいんだけど!!」

 

 少しだけ元気を取り戻した俺は、詳しくその事を聞いてみる。

 

  




なんで冒険してないんですかね、ファンタジーなのに。

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