アサルトリリィ ヒュージとリリィのFusioner 作:アイリエッタ・ゼロス
「さて、とりあえず銀華には私が作ったこれと戦ってもらうわね」
練習場にある観客席にいる百由は下のフィールドにいる私にそう言ってきた。
すると、フィールドの一部が動き出してそこから機械っぽいヒュージが出てきた。
「(ヒュージじゃないか....)」
「百由、コイツって機械?」
「そうよ! 私が作ったメカヒュージ。一応言っておくけど、普通のヒュージと変わらない
ぐらいの性能よ」
「へぇ....」
「じゃ、早速スタート!」
そう言って、百由が端末を操作するとメカヒュージの目は光り、私に向かって触手で攻撃を
仕掛けてきた。
「(....普通の奴よりは少し攻撃速度が速いか)」
私はステップを取りながら攻撃を躱し、メカヒュージの性能を見計らっていた。
「(....うん。大体見計れた)」
躱して数分後、私はメカヒュージの大体の性能が分かりCHARMを構えた。
「百由、アレ壊しても良い?」
「別に良いわよ」
「OK。じゃ....死んでもらおうか」
そう呟き、私は縮地で一瞬のうちにヒュージの背後に回り、一撃でメカヒュージを破壊した。
「う、嘘でしょ....」
「....百由、コイツ等もう少し出せる? 一体じゃデータが全然取れそうな感じしないよ」
「わ、わかったわ!」
すると、さっきメカヒュージが出た場所から五体の追加のメカヒュージが現れた。
「(さて、少しこちらも趣向を変えるか)」
そう思いながら私はCHARMを握って特定のマギクリスタルコアにマギを流し込んだ。すると、
CHARMは自動的に変形していき鎌の形に変わった。そして、私はこう呟いた。
「ユーバーザイン」
~~~~
夢結side
「っ! 消えた....」
練習場の死角から私は彼女の戦いを見ていた。
「(一体どこに....)」
そう思っていると、突然メカヒュージがメカヒュージ同士で戦いだした。
「(暴走? いや、暴走にしては動きが....)」
「盗み見してないで観客席で見たら?」
「っ!?」
すると、突然背後から声をかけられた。私は驚いて背後を見ると、そこにはさっきまで
メカヒュージと戦っていた彼女がいた。
「あなたっ....!? 一体どこから....!?」
「普通にそこの入り口から入って来ただけだよ。ま、ユーバーザインを使ったけど」
そう言いながら、彼女は戦っているメカヒュージに目を向けた。
「メカヒュージにもユーバーザインは有効か。これは良い情報を知れた」
彼女はそう呟くと笑みを浮かべていた。
「あなた....一体何者なの?」
「話しても良いけど、色々と面倒になるからね。だから今はまだ秘密。知りたければ百由や
生徒会の三人、理事長代行に聞いてみなよ。もしかしたら教えてくれるかもよ?」
「....」
「ま、これからこの学園にお世話になるから。色々とよろしく」
「あなた、それはどういう....」
そう言った瞬間、彼女の姿は一瞬にして消えた。そして、同時にメカヒュージが斬り刻まれて
大爆発を起こした。そして、その爆心源の近くには鎌を回している彼女がいた。
「(今はこれ以上聞けそうにないわね....)」
そう思い、私はこの場から離れた。
~その日の夜~
「ただいま~....」
部屋で本を読んでいると、同室の祀さんが帰って来た。だが、普段に比べて祀さんが帰って
来るのは随分と遅かった。
「今日は遅かったのね」
「まぁね。ちょっと色々と仕事が重なったからね」
「それって、例の彼女の件?」
「え、えぇ」
「そう。そういえば彼女、この学園にお世話になるそうね」
「っ!? どうしてそれを....」
「彼女と会ってね。そう教えてくれたわ」
「勝手に喋ったか....」はぁ
祀さんは呆れたようにため息をついていた。
「それで祀さんは彼女について知っているのでしょう? 何を知ったか教えてもらえないかしら」
そう言うと、祀さんの表情はどこか微妙そうな表情をしていた。
「うーん....できたら教えてあげたいんだけど箝口令が敷かれたからね。下手に話すと私が
罰せられるから」
「そう。....それなら仕方ないわね」
「ごめんね。....あ、でも。これなら言っていいかも」
「?」
「彼女の名前は銀華よ。まぁ、私が付けてあげた名前なんだけどね」
~その頃~
百由side
「これは....」
「百由さん....これは本当なの?」
理事長室にいた私は銀華のデータを理事長代行と史房様に見せていた。
「えぇ。疑いたくなると思いますがすべて事実です」
銀華の戦闘センスに判断力、CHARMの使いこなし、マギの保有量、どれを取っても現在
存在しているリリィのレベルとは遥かに違っていた。
「正直、銀華一人でレギオンとして成り立ってますよ」
そう言いながら、私は笑ってしまった。
「確かにその通りじゃな....」
「でも、どうするの? このまま報告するわけにはいかないし、そもそも銀華をどのような
扱いにするの?」
「報告は適当に書き換えますよ。それと銀華についてですが、強化リリィの子達のケアと
学園にいるリリィへの戦闘訓練、そして一部のレギオンへの予備メンバーに回ってもらうと
いうのが良いかと。後は私の助手をしてもらおうかと」
「それを銀華君には?」
「言いましたよ。本人は全て別に構わないと」
「そうですか....代行、これで行きますか?」
「....銀華君本人が良いというのならそれで行く方が良いな。百由君、その方向で頼む」
「了解しました。では、明日にでも銀華の紹介をできるように準備しますね」
「頼んだよ、百由君」
そう言われ、私は理事長室を後にした。
「さて、今日も徹夜かしらね....」
そう呟きながら、私は銀華が待っている自分の部屋に向かって歩き出した。