まさか、お気に入り250いってたとは……嬉しいぞ!フラッグファイター、ソルブレイヴス!
さて、今回ですが、割りと独自解釈っぽいのというか妄想っぽいの入ってます。あと、後日ちょっと書き直すかも……
あの刺激的な(?)誕生日から一月たった10月10日。私はとうとう日本へ向かうことになった。この一月の間にコーネリアから再三ほんとに従者をつけなくていいのかと言われたり(姉上についてきているギルフォードが泣きそうな顔をしていた)、シュナイゼルには私の計画について打ち合わせしたり(とても面白がってくれて快く引き受けてくれた)、V.V.からは僕と会えなくて寂しくないようにってそっくりの人形渡されるし(ギアス関連で監視されるのも怖いので部屋に置いてきた)、いろいろとあったがもはやこれまで……
私は今日からブリタニア皇族としての死亡フラグから離れに行くのだ!!!
そして、出発予定の一時間程前に皇族専用の飛行機の前にて、仲の良かった人達が別れの挨拶をしに来ている。
「…………ほんとに大丈夫か?従者がダメならいっそのこと私が」
最初にそう心配そうに言ってくれるのはコーネリア姉上だ。その愛情はいずれ生まれてくるユーフェミアに向けてくれ……というかあんたが来たらまずいだろう皇族なのに(いやお前も皇族)
「姉上が来られては父上や兄上が寂しがりましょう。それにこの事は何度も話し合ったこと。私は一人で成し遂げて帰ってきますので」
「姫様……殿下も1人の男として覚悟が決まっているご様子、その覚悟に水をさしては……」
「わかっているダールトン!……必ず便りを寄越すのだぞ……?」
「ええ、必ず。ダールトン殿、ありがとうございます。……姉上をよろしくお願いします」
コーネリアが泣きそうな顔で私と抱擁を交わし、離れていく。心配はいらないと思うがダールトンに姉上をお願いして、私の覚悟を理解してくれたことに対して敬礼をする。ダールトンも何処か涙ぐみながら「命に代えましても!」なんて返礼してくれる……。うん重いのだよ……君が命を捨ててやっちゃったことその真反対だからな?いくらギアスのせいとはいえ、真反対やっちゃってるからな?
「コーネリア、もう少し毅然とした態度で見送ってあげなきゃね」
「そういう殿下も、昨日は柄にもなくソワソワしてらしたのに」
次に私の前に来たのはシュナイゼルとカノンだ。相変わらずの爽やかフェイスだな。まぁ、グラハムさんのほうが数千倍カッコいいがな!!
「兄上、いただいた五輪書……本当にありがとうございました。読み終えてはおりますが…日本にも持っていき、これを励みにいたします」
「へぇ……あれをもう読み終わったのか……まぁ原本じゃなくて大衆向けに書き直した本らしいから、もしかしたら日本で原本が読めるかもしれない……その時は遠慮なく捨ててくれて構わないよ」
「ふ、御冗談を……兄上、後のことは頼みます」
私の言葉に兄上は一層深く頷き、
「ああ、任せてくれ。
あの原作で見た、まるで何もかも見透すような視線で私を見つめる。
「ああ、必ず。……しかし兄上、その顔はあまり人には見せないほうがいい。心臓に悪い」
ああ、ほんとに心臓に悪い。……私はグラハムさん派だがその顔はギアスファンとしてドキドキしてしまう。
「うん、忠告ありがとう。カノンや君ぐらいだよ、僕に言いたいことを臆すことなく言ってくれるのは」
「殿下の性格を理解して付き合えるのは、私かグラハム殿下ぐらいですからね。仕方ありません」
「うむ。カノン殿の言う通りだな……では、また会える日までさらばだ。兄上」
「……体には気を付けてね。こっちは任せてくれて構わないからさ」
シュナイゼルとは抱擁ではなく、しっかりと握手を交わし離れていく。カノンとは拳を付き合わせて、
「殿下のことは任せなさい。グラハム殿下も、理想のために頑張ってね」
「ああ、頼むぞ友よ」
ニヤリと互いに笑いながら別れの挨拶を済ませる。カノンとはこの一月の間に何度か話しをし、理想のロボットの話しで何故か意気投合し友となった。……やはり不良のトップでいただけあって、男の浪漫に一定の理解はあるようだ。叶うことなら彼にもフラッグの良さを理解してもらい、そのままフラッグファイターへの道を歩んでほしくもあるが……今はまだ無理だろう。彼にも原作での大事な役割があるのだから……
「うむ、別れの挨拶は済ませたな。ならば最後にワシからも餞別をくれてやろう」
そして、言葉どおり最後に私の前に現れたのは、あの特徴的な声にどこか喜びの色を感じさせながら来るシャルル皇帝だ。……だからそのキラキラでニコニコの顔をやめてくれ、凄みがあって少し怖い。
「は!恐悦至極にて!」
「よい。臣下の礼なぞ今はとらずともよい。グラハムよ、ワシはお前の父として言葉を告げにきた。故に面を上げよ」
シャルルが良いというのなら、と慌てて下げていた顔を上げてその目を真っ直ぐに見つめ返す。……いやだからギラギラした目をやめろというに(言えない)
「グラハム・エル・ブリタァァアニア!お前の望みとやら!果たし終えるまでは、帰らずともよい……がしかし!その苦難の道程に、もし…もしも力が足りぬと嘆いたならば。遠慮は要らん。この父の元まで帰ってくるがよい。さすればこのシャルル・ジ・ブリタニアの名に於いて、1度だけ助けてやろう」
……………………………………は?
「……今、何と仰せられた。今一度お聞きしたい」
「……ふ、父が子を思うて何がおかしい?皇帝の立場故1度きりだがお前をワシが助けると、そう申したまでのこと」
………………え、マジ?は?嘘だろ?あのシャルルが?あの極悪非道、邪知謀逆にして弱肉強食を是とする暴君シャルル・ジ・ブリタニアが私を助ける?………………Why?
「え?頭打ったか父上?」
やべ、あまりの原作との乖離に思わず言ってしまった!!!
「打ってはおらぬ、気に入った故の気紛れよ……しかし言葉に嘘はない。この約定は必ず守る。安心せぇい……」
おお、怒られるずに済んだけど……え、マジで?何も私あんたの為に行動してないんですけど?むしろあんたの思想利用してこの願い叶えてもらっただけの男なんですが……
ま、いいか
貰えるもんは貰っておこう。頼ることはない(はずだ)が、保険としてこれ程心強いものもそうはあるまい。シャルル事態嘘を嫌う質だし、余程計画に支障がない限りはこの約束を破る必要もでないだろうし、ありがたく貰うことにしよう。
「私がそんなことに頼るとは、思えませぬが……親の気遣いを無下にするのも失礼。ならばその約定、ありがたく」
「ふ、謙虚なのか図々しいのかわからぬ息子よぉ……1人の親として、貴様の願い!叶うことを期待する!行けぇぇぇえ!!我が息子よ!!!!」
「は!」
その言葉を最後に私は飛行機に乗り込む。……ああ、何処か既視感を感じていたが、この飛行機にこの場所。ルルーシュが日本に飛ばされる前のシーンの場所か……ここでも皇族たちに見送られていたな。ダールトンと警護兵が悲しい顔をしながら敬礼していたのを憶えている。よもや、私がここにいることになるとは……乙女座の私には、センチメンタリズムな運命を感じずにはいられない。
複雑な想いを抱きながら飛行機の中に入るとそこに待っていたのは、到着までの私の世話をしてくれるいつものピンク髪のメイドともう1人……
「やぁ、待っていたよグラハム。忘れ物を届けてあげに来たよ」
ニコニコと笑うV.V.が座っていた。…………私の気ままな修行生活はまだ来ないのか?え?ここで普通、日本に向かってスムーズに行くんじゃないの?ねぇ、何でコードギアスの世界ってこんな理不尽ばかりなんだ!?えええ!?教えてくれカタギリ!!!(いや、いないから)
「まったく……折角の贈り物を置いていくなんて、よっぽど焦っていたのかな?仕方ないなぁグラハムは。ほら僕のぬいぐるみだよ。君は僕がいないとすぐ泣いちゃうからさ」
いや、君がいないとすぐ泣くの赤ちゃんのころだけで。しかも心の圧迫が無くなって嬉しいあまりに体が興奮して泣き出しただけなのだが。てか、ぬいぐるみを押し付けてくるな。
「ま、ほんとのところは僕が別れの挨拶をしたくなって来ただけなんだけどね」
ならはよ帰れ。とっとと挨拶済ませて帰ってくれ!
「君は本当に面白い子だよグラハム……ずっと一緒にいるのに変化しない僕を気味悪がることもないし、疑問をぶつけても来ない…………ほんとうにおもしろい子だよ」
………………………………。
「…………」
「ほんとは何か気づいてるんだよね?でも、あえて知らないふりをしている……それに僕の知らないことも知っているんじゃないかな?何となくだけど」
「だとしたら?」
私は自分の舌がカラカラに渇いていくのを感じる。ああ、だから嫌なんだ、こいつと関わるのは。日本に行くことでこのラスボスから離れたいってのに、最後の最後にこうやって踏み込んでくる。……シュナイゼルも恐ろしいが、奴よりこの子どものほうがよっぽど恐ろしい。無邪気ゆえのエゴイズム剥き出しの子ども。
「ああ、勘違いしないでね。別に怒ってるわけじゃないし、今さらどうこうしようと何て考えてないからさ。ただね……」
……だが10年間こいつにただ振り回されていた訳じゃない、こいつの性格は知っている。それこそ、あのシャルルと同じくらいには知っているつもりだ。
「その知らないことを知らないままで行かせるのが寂しいだけさ」
だから、ここでどう切り抜ければ良いかもわかってる。
「ならば、この私の生を見届けるがいい。恐らく不老不死の人間なのだろう貴方は。私はこれから私の為だけに生きる。私の理想の為に。理想の自分になる為に。私は必ずここに戻ってくる。その時まだ貴方が興味を失っていなければその時は……」
「君についていけって?」
「このグラハム・エル・ブリタニアが生きていれば」
「…………ふふ、ふふふふ。アハハハハハ!やっぱり面白いね君は!僕から逃げるには死しかないとわかってるのにそれを選ぶなんて!」
ああ、そうだ、その為の計画なのだ。お前は興味を持った以上はそれで遊ばないと気がすまない子どもだ。故に……
「いいよ!君がどうやって死ぬのか見てあげるよ!どんな風に僕から逃げるのか楽しみだ!!」
そう、彼はこの挑戦をのむ。V.V.そっくりのぬいぐるみが彼の手で引きちぎられていく…………いや、自分のぬいぐるみ引きちぎっていいの?何か呪われそう何だけど……
「じゃあね、グラハム。次に会うときが楽しみだよ。僕の興味が尽きるのが先か……君の命が尽きるのが先か。ふふふふ」
ぬいぐるみの成れの果てを持ったまま、私が入ってきた所とは違う扉からV.V.が出ていく。……てか、ほんとにぬいぐるみあんなにしちゃって良いのだろうか……作った人泣かないかな?
「では殿下、席にお着きください。もうすぐ発進しますので」
呆然としていると、メイドに促されたので言われた通り椅子に座る。……メチャクチャふかふかだこれ……やばい、気持ちいいぃ………………あ、そういえば、
「君はあの少年のことを知っていたのだな……何も言わないのか?」
まぁ、考えれば当然か……昔から私の部屋を訪れていたのだから知らないはずがないか。
「ええ、皇帝陛下からいろいろお聞きしていましたから」
やはりそうか。…………もしや、このメイドもシャルル側のスパイとかなんじゃ……
「自分のことを偉いと勘違いしている中二病持ちのショタが行くだろうが、あまり気にするな、と。まさかほんとにずっと幼いままとは思いませんでしたがね……いやぁ、ビックリです」
どことなく感情がこもってないその声で言われても……と、普段なら思うが。うん、こいつ素で驚いた時はこうなるんだったな……てことはシャルルのV.V.を見る印象って……いや、やめておこう。これ以上はファンとしては考察してはいけない……
「さ、殿下。日本に着いてからもお世話させていただきますので。もう暫しの時間よろしくお願いいたします」
「………いや、私は日本には1人で向かうと父上と約束を」
「その皇帝陛下からのお達しでして。覚悟あるものにはそれ相応の慈悲をと。さ、お疲れでしょう、向こうに着くまでお休みくださいませ」
「……そうか。ありがたく休ませていただこう」
もしや、シャルルの言っていた「餞別」って彼女のことか……
この世界、実はコードギアスの原作とは違う世界なのでは……と思いながら、私はメイドに毛布を掛けてもらいながら、眠りに着くのであった。
……いろいろやっちゃった感あるなぁ
後悔はしていない!!今はまだな!!!
ちなみに、友達にも聞いたけどみんなはこの作品中のキャラで誰が好き?
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グラハム・エル・ブリタニア
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ピンク髪のメイド
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シャルル・ジ・ブリタニア
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V.V.
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シュナイゼル・エル・ブリタニア
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コーネリア・リ・ブリタニア
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Graham Aker
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カノン・マルディーニ
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ギルバート・G・P・ギルフォード
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アンドレアス・ダールトン