毎度、誤字報告感謝の極み!!私では気づけていない時とても助かっている!ありがとう!!
さて、今回はまたしてもギャグっぽくなりましたが腹の探りあい(下手くそ)です
私が三段突き破りを試みた日から4日後、私とメイドさん、並びに藤堂さんの3名は木々の生い茂る山中の屋敷の前に立っていた。
「……では、準備はいいかな?グラハム君」
「ああ、いつでも構わない」
藤堂さんが私に確認をとるかのように行ってきたので、大丈夫という意味を込めて返す。私の返事に深くうなずいた藤堂さんは、その手で屋敷のドアに手をかけた。
「失礼いたします!藤堂鏡志朗大尉、グラハム・エーカー殿と付き人1名を連れて参りました!」
扉を開け、畏まった挨拶とともに敬礼をした藤堂さん。その開けた扉の先には
「うむ、待っていたよ。こんな山奥に来てもらってすまない。ここなら襲撃の心配もいらないだろう。先日のお詫びだ、今日は存分に食べていってくれ!」
Yシャツにエプロン姿の枢木ゲンブ首相が、フライパン片手にたっていた。
…………うん、絵面が凄いんだが
私は先日の枢木ゲンブ首相からの電話で、会食の件で改めて話したいというので、
安い所、旨い所、そして人目につかない所ならばどこでもいいと無理難題を言いつけた結果
「ならば、私の別荘などどうだろうか?坊主にはちと歩く距離がキツいかもしれんが、一応近しいものしか知らん場所だ。料理も何とかしよう」
と提案してくれたので、それでいいか、大丈夫大丈夫鍛えた体にキツい距離などそうそう無いわ!の気持ちでOKしたのだが……。キツくは無かったよ?藤堂さんもメイドさんも適度に休憩入れてくれたし、歩幅もなるべく合わせてくれたから然程辛くはなかったさ。そこは問題なかったんだが…………
どうにかするって、貴様が作るのか。しかも地味にエプロンが似合っていて笑うに笑えんわ。新手のジョークだとしたら、拍手してもいいが。確かに自炊した方が安いし、自分の料理の腕を信じるなら旨いと言えそうだが……
……おい、絶句しているこちらも悪いが器用に卵をかき混ぜるなシェフか貴様。藤堂さんなんて敬礼したまんま固まってるじゃないか!おい、しっかりしろ師匠!傷は浅いぞ!!
「……は!枢木首相自ら昼食をお作りになられておるのですか!?な、何故!?」
我に帰った藤堂さんがゲンブに問い掛けるが、ゲンブ自身苦笑いしながらフライパンを持ち上げ……
「ははは、実は妻に頼もうと思ったんだが、つい1ヶ月前に退院したばかりで……あまり無茶はさせられないと、医者に言われてね。となれば私がやるしかあるまい。こう見えて昔はよく料理をしていたからな。味の保証はしよう」
ほほう……1ヶ月前に退院とな?……時期的にはそうか、今か
「枢木ゲンブ首相、奥方はどこか体の具合が悪いので?」
まぁ、シャルルがあんなニコニコする世界だし、もし間違っていたら怖いので、あくまで体調を気遣うように聞いてみる。
「いや?坊主、妊娠って知ってるか?」
「その程度、熟知している」
「え、熟知してらっしゃるのですか?」
メイドさん、そこに疑問を挟まないでいいから。グラハムさんの台詞、ちょっと言ってみたくなっただけだから。
「そうか、知ってるなら話は早いな。つい4ヶ月程前にな、私の息子が生まれたんだ」
それはもうものスッゴク嬉しそうに、顔をほころばせながら言うゲンブ。うん、嬉しいのはわかるがその厳格そうな顔でニコォッと笑うと何か怖いよ。……最近怖がってばかりな気がしてきた。大丈夫か、私……
ふむ、しかしやはりか……4ヶ月程前ということは7月頃。そして原作においてこの枢木ゲンブの嫡男、枢木スザクの誕生日は皇歴2000年の7月10日。これは運命か……やはり君たちと私は運命の赤い糸で結ばれていたようだ……そう戦う運め(割愛)
「ほう。ご子息がお生まれになられたのですか。それはおめでとうございます」
「おう、祝いの言葉ありがとう。ま、そんなわけで実は君が日本に来る前から、家事は何とかやれるように頑張っていたからな。今日は気にせず上がってくれ」
「は!グラハム君以下3名、お邪魔します」
そして、藤堂さんを先頭に私たちは屋敷に入っていく。
ゲンブの先導に従うまま、廊下をしばらく歩いていくと、随分と広い居間にたどり着いた。なるほど、今日はここで会食と洒落混むのだな。床は一面畳だし、襖の障子には色とりどりの花が描かれている。なんと風情のある屋敷よ。私もグラハムさんロードの途中でこんな屋敷でも獲得したいものだ。無論庭にはフラッグの発着場を立て、いざというときの為に地下には、ブレイヴを3機待機させて置いてだな……(夢の世界)
そうして、案内された席に座って妄想に浸っていると、いよいよ料理が運ばれてきた。
皿を見るに、ほぼ全て和食で彩られているが、ちらほらとブリタニアで食べたことのあるケバブのようなものや、先日藤堂さんと一緒に食べたパフェのようなものまである。まさに豪勢な食卓……このグラハム、感服したぞ!ゲンブ!
「さて、待たせてしまってすまない。さ、料理は全て出来上がった、みんな食べようじゃないか」
そう言いながら最後に卵焼きの乗った皿を持ってきたゲンブは、そのまま皿を机の真ん中に置くと、自身も上座の席にどっしりと座り込む。
「さ、みんな手を合わせて……」
この手を合わせるという動作も、最初のうちは懐かしさに目がうるうるしたものだが、今ではメイドさんも慣れて一緒にニコニコして行っている。……食事なのだから笑顔でもおかしくあるまい?
「「「「いただきます!!」」」」
そして、感謝の言葉とともにみんなで仲良く食べ始めるのだった。
尚、玄関からこのご飯を食べ終わるまで、終始エプロン姿のゲンブを必死に顔をピクピクさせながら堪えている藤堂さんは中々に見物だった。……というか、こっちはこっちで眉間に皺をずっと寄せているので若干怖かったが。
大分箸が進んでいき、料理が半分程なくなった頃ゲンブが口を開いた。
「さて、坊主。先日の襲撃の件だが。犯人がわかった」
「ほう。それは
「うむ、どうやら我が日本の政治文官の1人だったようだ。今回は国内の問題で迷惑をかけた。申し訳ない」
「いえいえ、私はただのブリタニア人のグラハム・エーカー。日本の首相が態々頭を下げるほどのことはありません」
ほう
襲撃にあった翌日にシュナイゼルと話した通り、裏で手を引いているのはほぼ間違いなくブリタニアだが。……実のところ、まだその確証は得られていないのだ。要職に就いている一部の幹部にしか渡されなかった、特製のニードルガン。確かにこれは立派な証拠となりうるが、それはあくまでもそれを
誰が、何の目的で、誰を狙ったかがこれだけでは明確に指摘できないのだ。例えブリタニアの貴族が裏で命令していようと、人を使わしたのが日本人で、実際に行動を起こしたのも日本人なら、疑いの目は日本人で止まってしまう。誰かが口を滑らせたところで、日本側からはブリタニアを一方的に非難することも国力的に難しい。……だからだろう。あえて犯人を指定して、日本側に非があるとし、それを餌にお詫びという名の
まぁ、私としては犯人がブリタニアでなければ計画が狂うので困るのだがな。
「しかし、今回の襲撃者の中にはブリタニアでまだ正式採用されていない銃を持っている者もいたとか。これはこちらの領分。もしや犯人は複数いるのではと、愚考しますが」
「ほう、複数か。……そうきたか」
私の発言にゲンブは、ニヤリと笑う。……どことなくシャルルとの謁見の時と同じ様な笑いに見える。これはあれだ、
「これはあくまで一ブリタニア人としての意見ですが。ゲンブ殿も注意されたほうがよろしいかと。自国の人間だろうと他国の人間だろうと、誰を狙うかなど予想がつきませんので」
「ふむ、忠告痛み入る。坊主も気を付けてな、実は身近な人間がその狙っているやつかもしれからな」
どことなく意味深なことを言ってやると、向こうも意味深なことを言ってくる。……腹の探りあいとかほんと苦手なんだが!!なぁ、やっぱり全部戦いの中でわかり合うのが一番な気がしないか!?グラハムさんもそうしてきたし!やっぱそれが私にはいいと思うんだが!だが!!
「ま、とりあえずは
「ありがとうございます。私も叶うならそんなこと、起きないことを願いますよ」
それっきり、互いに言葉はなくなり静かに食事は進んでいった。……なんか腹の探りあいしてきた腹いせに、料理にケチでもつけてやろうかとも思ったが……普通に旨かったせいで何も言えなかった……おのれゲンブ!!!(逆恨み)
食事をおえた後は、特に用事もないのでそのまま帰ることに。ゲンブが
「今度来ることがあったら、まだ小さい子だが…息子と(楽しく)遊んでやってくれ」
と帰り際言ってきたので
「承知した。その時がくれば(フラッグで)遊ぶことにしよう」
と、誓いをたてて私たちは帰っていった。
しかし、山道だけあって私たち以外に人が一切見当たらないのは怖いな……相変わらず怖がりだな私。グラハムさんロードを歩むというのにこんなんで大丈夫か?……大丈夫か!うむ、何とかなる!!こんなときは
フラッグが1機……フラッグが2機……フラッグが……フラッグが……
今日も私はフラッグで満たされている。
「殿下、コーネリア皇女殿下からの定期連絡を帰ったらお願いします」
…………私はいつになったら皇族から解放されるのか……そんなことばかり考えてしまう、冬の1日だった……別にコーネリアが嫌いなわけないんだからね!(裏声)
うん、ふざけすぎた
スザクのお母さんは作品中登場した記憶がないので、とりあえずまだ生きていることにしてます。さぁ、スザクとの出会いフラグを立てたところで、コーネリアとの電話回……と考えていますが……
明日は結構真面目に仕事が忙しい日なので、最悪更新が遅れます。ご容赦下さいませ。ほら不定(割愛)