コードギアス Gの軌跡(笑)   作:木下 瀬那

17 / 23
いやぁ、仕事も一段落したので投稿です。

1日ぶりとはいえ待たせたな同士よ!!



また、ざっとはしょったかなぁ……


初めましてだな!妊娠!

 私が日本に来てから3年の月日がたった……2003年の3月の中頃にその報告は来た。

 

「妊娠した、だと!?」

 

その驚きの報告は、電話ごしにメイドさんから行われたものだった。

彼女は去年の春に実母の容態が悪いという手紙が届いた日に、緊急で首相に殴りk……相談をしブリタニアに帰国させていたのだが……。え、いつの間に彼氏できてたのさ?え、既に結婚してる?夫は軍人で単身赴任中?……なるほど、だから君たまに夜に長電話してたのね。納得。

 

そうかぁ、妊娠かぁ。子供かぁ……やっぱりあれかなぁ、お祝いで何か贈らないとなぁ……何がいいかなぁ……?やっぱり、未来ある赤ちゃんには手製のフラッグ人形(SDサイズ)かなぁ(ないない)

 

「……そうか。うむ、こういうとき何て言えばいいかはわからんが。とにかく、目出度いな!おめでとう!!」

 

「殿下から、祝いの言葉をいただけるとは……私は…私は果報者にございます」

 

うーむ、果報者は言い過ぎじゃないかな?まぁ、喜んでもらえて悪い気はしないが!

 

「出産の日取りは、もう目処がついているのか?」

 

「……いえ、今年中ではと言われておりますが。まだ何とも」

 

 そうか……そんなものか。うーん、今年中に出産となるとまだ帰国できる段階でもないしなぁ……やっぱりどうにかしてブリタニアに何かを送れないか模索するか。

 

「ならば、その時が来るまで体を大事にするのだぞ。また連絡する」

 

「はい、養生して御待ちしております」

 

 その言葉でに笑顔で手を振り返し、映像通信が切れる。

うーむ、それにしても今の言い方だと、私が来るのを待ってるみたいで申し訳ないな……。私が今帰るとただ死にに行くだけになる。さすがに無意味に死ぬつもりはない。

 

 

 

 それにしても、3年経ったと簡単に言ってしまったが、全然簡単じゃない3年間だったと言わせてもらおう。

 

 まず最初の1年に関しては、完全に修行三昧だった。

藤堂さんに教わる剣術に武術。それ以外にも私の思い付きという名の前世知識を元にした、普通できないだろうと思う技を一緒に作ってもらったりした。いやぁ、コードギアスの世界でも少しはできるんだな東方○敗。知らなかった。思い付きで言うんじゃなかった。藤堂さんが習得できなくてほんとよかった。危うく早期に原作breakするところだった。……こんなところでガバはしたくないんだ、カタギリ。もう少し待ってくれ、私のフラッグ。

ま、まあそんな修行の合間にゲンブとの会食(たまに桐原翁が来たりしたが別段話は無かった)。コーネリアやシュナイゼルとの電話(たまにシャルルが乱入してきて困った)。そして、藤堂さんとの釣りしたり(たまに桐原翁が一緒にいたりしたがやはり会話はなかった)と結構充実していたものだ。

 

 そして、2年目。とうとう藤堂さんから「道場のみんなにも会ってみないか?」と言われたため。藤堂道場の門下生の皆さんと一緒に修行する機会も生まれた。……生まれたがみんな私を遠ざけているように感じられ、あまり会話は無かった。少し寂しかった。まぁ、年代が大分離れた人ばかりだったから、話せてもフラッグ談義にはついてこれなかっただろうし仕方ない。ハワードやダリルがこの世界に居てくれれば、存分に語り合ったものを!!……まぁ、ハワードとダリルと言えば、この世界に来て初めて夢の中でこの2人と熱く語り合い、一緒にフラッグに乗るというまさしくフラッグファイターにとっては心踊る夢のような一時を体験できたことがあった。これはもう生涯の宝と言っても過言ではない。……何分、この夢を見る1ヶ月前ぐらいから道場の周りで、見覚えのあるような金髪を何度も見掛けて気が張っていたからな……その分夢の中で発散するかのように語ってスッキリしたのもあるだろうが。

 

そして、その年の暮れにメイドさんを帰国させて、私は藤堂さんと2人暮らしになり…………

 

 

 

 

 

 

 3年目。藤堂さんを拝み倒して戦闘機に乗せてもらえることになったのだ。

 

いやぁ、メイドさんがいたときは藤堂さんがOKサイン出してくれていても、メイドさんに無表情で

 

「なるほど、殿下は死に急ぎたいの?また危ないめにあいたいの?へぇ、育ての親の前で?へぇー」

 

と、感情の籠ってないような声で淡々と言われるので断念していたのだ。フラッグに乗る夢を見たときからずっと自身で飛行機を操縦したくて堪らなかったのだ。

 

あの空を自由に駆ける、高揚感。

 

どこまでも広がっている空に浸る、安心感。

 

何より同士と共に飛べるという、圧倒的な幸せ!!

 

夢とはいえ、あれを体験してしまってはフラッグに乗る前に、実際の空を飛んでみたくて堪らなくなったのだ!

 

メイドさんが帰国後、藤堂さんと「勝った方が負けた方に何でも頼める権利」をかけて模擬戦を行い、道場内が半壊しかけるほど暴れてなんとか勝利を掴み取ったときは、思わず涙がこぼれたものだ……藤堂さんは何故か反対に笑っていて内心ビックリした。

 

今年に入って、とりあえず同伴者付で2人乗りようの戦闘機の後部座席に乗せてもらったが……良かった。自分で飛びたくて堪らなかったのが、まぁ……良かったよ。自分で飛びたいが。

 

と、まぁこんな感じの3年間を過ごし、妊娠の報告を受ける今に至ったわけだ。ふ、電話の度に笑うシュナイゼルと怒鳴るコーネリアにはいい加減慣れたいものだ。どっちもいろんな意味で恐い。

 

 

 さて、とりあえずは藤堂さんにでも相談……は既婚者でもないからやめた方がいいか?ふむ、既婚者で言うと後は………………ゲンブしか知り合いいないな……………………ふむ、

 

 

 

 

 

「あれ?私って、実は友達全然いないのか?」

 

 

 

 

 

 今、衝撃の事実が明らかになったぞ…………いや、待て決めつけるのはまだ早い。よく考えろ。

シュナイゼルとコーネリアは兄と姉だから除外するとして、メイドさんは……育ての親のようなものだし。ギルフォードは話したことはあるが、いつも悲しそうな顔でいるから友達にはまだなれていないのだろう。ダールトンとは話も気も合うが、あれは友達というより、近所の気のいいおじさんみたいなものだな。カノン殿はロボット語りができるから友達でいいとして……藤堂さんは友というより師の面が強い。ゲンブもダールトンと似たようなポジションに感じるし……………………………………

 

 

私の友達ってまだ1人しかいなかったんだぁ……へぇ……

 

 

 

え?V.V.?あれは友達でもなんでもないよ。あれはラス…ボ…sってああ!!そうだよ!そもそも私が1番人と接する機会が有った幼少期に外に出れなかったの、V.V.のせいだったな!?

 

やっぱり、私の順風満帆フラッグよろしくグラハムさんロードの目下最大の障害物はV.V.だな……早く計画決行の準備が整わないものか。準備さえ整えば、すぐにV.V.の目からは逃れることができるのだが……急いても意味はないな。やはり気長に待とう。待ってメイドさんの出産でも盛大に祝おう。

 

そう考えをまとめた私は、藤堂さんのいる台所に向かう。私がメイドさんと映像通信をしている間に、昼食の準備をすると言っていたのでここにいるだろう。

 

「藤堂殿、今よろしいか?」

 

「ん?電話は終わったのか?ちょっと待っててくれ、もうすぐ一段落つくから」

 

「承知した。……ふむ。いや、私も手伝う故、やりながら話を聞いてほしい」

 

 私の言葉にリズムよく動かしていた包丁の手を一瞬止めると、少しだけ視線を私に向け

 

「……重要な話なのだな」

 

と、一段と低くした声で問いかけてくる。

 

「無論だ。人生において重要な話だ」

 

メイドさんのだが。

 

「わかった。ではまずは話を聞こう。手を動かしてはいるがしっかりと聞く。心配はいらん、好きに話してくれ」

 

……思えば、大分藤堂さんの口調も柔らかくなった気がする。

やはり同じ釜の飯を3年も食えば、互いにある程度打ち解けれるものだな。私個人としては、既に最初の1年で存分に木刀や拳をぶつけ合ってわかりあった気になっていたな。やはりテレビと現実は違う。わかった気で見ていたあの頃と、実際に生きる彼らと接するのでは、予想はついても決してそれだけで終わることはないと実感する毎日だ。

 

「ああ、実は妊娠が発覚してな」

 

早速本題を話し始める。やはり何事も単刀直入が一番わかりやすいだろう。

 

……ん?何故包丁の手が止まるのだ?やってて構わないのだが

 

「……そうか、ふむ。妊娠かぁ。相手のことはしっかりと解っているのか?」

 

相手か……軍人ってことは聞いてはいるが詳しくは知らないな

 

「ふむ、職業については理解しているが詳しくは知らん」

 

ダンッ!っと今度は先程のリズム感はまったく感じない、荒々しい手で包丁を降ろしていく。……どうした、藤堂さん。何を怒っている。

 

「そうか……よくわからないのに妊娠か……覚悟はできているのか?」

 

覚悟?無論できているとも、私のできる限りのことで祝ってやりたいさ。相談する以上頭ごなしに否定はしないつもりだ

 

「無論だ!私に出来ることなら何でも!!」

 

私の言葉に、包丁を完全に下ろし。私に向き直る藤堂さん。いつにもまして真剣なその表情は、以前初めて本物の刀を使って素振りをさせてくれた時に似ている。

 

そして、深ーく深呼吸をした藤堂さんは左手でがっしりと私の肩を掴み、

 

 

 

「覚悟があれば、何も言わん!!しかし、男ならばちゃんと責任を取るんだぞ!グラハム!!!」

 

 

 

なんて言ってきた。

 

は?へ?……どゆこと?

 

 

「ずっと修行ばかりで……たまに会うのも皆既婚者やおっさんばかりで、色々と心配していたが……まさか既に手を出しているのとはなぁ」

 

いや、あの……もしかして、スッゴい勘違いをしてるんじゃ

 

「私に出来ることなら助けてやるから、しっかりその相手と生まれてくる自分の子供を守るのだぞ!グラハム!!」

 

 

 

やっぱめっちゃ勘違いしているではないかこの男ぉぉおおお!!!

 

 

 

「いや、あの私の子供ではなくて」

 

「何!?まさか認知しないつもりだったのか!?いや、さすがにそれはいかんぞ!大変なのはわかるがしっかりと責任はだな……」

 

いや、だから……!

 

「認知とかそういのじゃなくて」

 

「は!?まさか違う人の子かもしれんのか!?うむ、それは難しい問題だが、今の日本では……」

 

あああもうッ!!

 

 

 

 

 

 

 

「早とちりするな!私の話を聞いてくれ藤堂ぉぉおお!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私の叫びの後で、メイドさんのことであること。私が相談したいのは祝いの品のことであることを、一時間かけて説得した。

 

 

 

 

 

 

 

グラハムさんの台詞で「聞く耳持たぬ」というのがあったが、私はちゃんと聞くようにしよう……いや、まぁ台詞としてはいいか

 

 

 

 

 

 

 

 




うーん、戦闘とかシリアスがないとギャグっぽくなってしまう……はやくフラッグ作りたい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。