グラハムさん具合はあまりありませんが、地味に話は進みます。
マジでフラッグ考えた人天才
いつの間にかお気に入りされていってる……君たちもフラッグファイターか!?
あれからさらに2年の月日が経ち、私も晴れて5歳となった。
原作グラハムさんでいうと、孤児として劣悪環境真っ只中のはずだが、私はブリタニア皇族第3皇子とやらの身分のおかげで不自由はしていない。別に悪いことではないがこのままではグラハムさんのような気高き精神は育まれないのではないかと日々考えている。
不自由はしていないが、この2年で大きく変わったことがある。
あの唐突なシュナイゼルの訪問にたいして、何とか渾身のグラハムさん台詞を噛みながら返すことができたのだが……まさかこの世界ではじめての言葉を……ましてグラハムさんの台詞だと言うのに……!噛んでしまうとはッ!なんと情けないッ!!
いや、まぁ、情けなくはあるがそれより驚くことが起こったのだ。
あの
コードギアスファンならば考えたことがあるだろうが、彼は決して悪人というわけではない描写が原作中よく挟まれている。
彼がラスボス的ポジションに立っていたのは、その卓越した思考力とそれを
その合理的な人間性は、必要悪を容認し、その上で少数の犠牲による多数の幸福を実現しようとすることに一切の躊躇を持たない。
決して人の気持ちを理解しないのではない、
決して少数の犠牲を悲しまないのではない、
決して片寄った価値観を持っているのではない、
しかし彼は、決して己の幸福を望んでいるのではない。
人間として必要な、所謂本能的欲求がどこか致命的に欠けている。それが私のシュナイゼルにたいする評価だった。
そんなまるで自分を含めた全てを駒のように捉えることのできる男が、私にたいして興味深そうに薄い笑みを浮かべていたのだ。
はじめての弟が、反応をしたことを喜んでいるのならばまだ良い。私もただの肉親ならばその程度の情を持つ。
しかしいつからあの思考と合理性を獲得したのか不明だが、原作を知っているものとしては、警戒するべき事態と捉えても良いだろう。これが演技ならば恐ろしいものだが、逆に今だあの考えに至っていないのであれば納得のいく行動。
そこまで考えて、私は「らしくない」とその考えを捨てる。
警戒はしても良いだろう。疑うのも当然だ。だが悩みすぎてはいけない。私の知る「グラハムさん」は常に行動し、結果を出し、その先の答えを戦うという手段で模索し続けた男だ。ならば私もそうしよう、考えすぎず心のままにぶつかろうと今決めた!
その警戒心を知ってか知らずかシュナイゼルは、少し悩む素振りを見せた後、自身の名前「シュナイゼル・エル・ブリタニア」と私の実の兄であることだけを伝えると、また来るよと言い部屋を出ていった。
余談ではあるが、何故かシュナイゼルが出ていった扉の横でメイドが私を見ながら涙を流していたがあれはなんだったんだろうか?
そんなシュナイゼルとの「初めまして」のあと1週間も立たないうちに、彼は私のもとを訪れていた。
「やぁ、グラハム。元気にしてるかい?」
「ふ、ぐもんだな。みてのちょおり、げんき」
こんな感じの、実にふてぶてしい喋り方ではあったが、私との会話をしに、彼は毎週欠かさずに部屋に来ていた。
私が部屋から出る許可が出ていない間の情報は、この彼の行動によってある程度補完されていった為、警戒はしつつも楽しい会話を続けることができたのは嬉しい。
それに何より、私が話せるようになったことを聞き付けたV.V.が私の部屋を訪れる頻度が上がっていた為、精神的にもV.V.以外の会話相手がいて助かったというのも嬉しい理由の1つだ。(尚、2年経ってからわかったが、私の外出を禁じていたのはこのV.V.の独断だったようだ)
早い話がこのシュナイゼルとV.V.の行動が私の2年間の大半を埋めていたのだ。
そして2人の話によるとKMFの第一世代機の開発が進んでいるらしい。アニメでは第一世代と第二世代機は実験機のような扱いで名前も登場せず、その世代があったことだけ語られていたが、どうやら今開発の真っ最中のようだ。
となると、近い将来第三世代機にしてアニメ上ではいわく有りの機体。
マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア。またの名を「閃光のマリアンヌ」
彼女の説明はなんとも難しい。アニメにおいては最初に死亡していることが判明しているキャラクターにして、このコードギアスにおいてルルーシュの生き方を良くも悪くも決定付けていく存在の1人だ。
ブリタニア帝国において、「皇帝の剣」「ブリタニア最強の騎士達」と呼ばれる称号「ナイト・オブ・ラウンズ」の一員にして、そのラウンズにおける最強「ナイト・オブ・ワン」に、恐らく特殊な力一切無しで土を着けた唯一人の人物。そのKMFの腕と容姿、性格全てをシャルルに気に入られ、唯一シャルルが愛した女性として描かれている。
主人公ルルーシュの母である時点で、キャラクターとしては重要度が高いと考えられるが、後々明らかになる情報が濃すぎて魔女を通り越し悪女とすら呼んでも間違いのないキャラクターになっていた。
まぁ、今はこのマリアンヌ某はどうでもいい。戦う機会が有れば同じ強キャラ設定を持つもの同士(?)として、存分に力をぶつけさせて貰うが、今はどうでもいい。(よくない)
私が気になっているのはこの「ガニメデ」のほうだ。
正確にはこのガニメデの腕の機構なのだが、私の指標……いや、この際目標と言い換えよう。
私の目標、「グラハムさんのように生きる」その為に必要なものの1つ。「フラッグ」が作れる可能性を秘めているのがこのガニメデの腕なのだ。
「フラッグ」という可変機はその背中の特徴的なウイングもさることながら、頭部のセンサー内蔵型のオレンジのバイザーと形!なにより人形形態時と飛行形態時の機能的で尚且つカッコよさの際立つ洗練されたフォルム!!そしてその変形時のフォルムを保っていると言っても過言ではないパーツが腕と足なのだ。(無論、もっと突き詰めれば正しく黄金比とも呼ぶべ(割愛))
このフラッグの腕や足は変形時に軽く折り畳まれるのだが、その腕の中や足の関節部に武器が収納されているため、無理のない、しかし流動的な関節を再現しなければならない。その点で言うと、先ほどのガニメデというKMFは待機状態の時、その両腕をなるべくコンパクトに畳んでいるのがアニメでは見受けられた。
ならばその腕の機構を参考にし、無理のない武装格納型の関節を早期に開発できるのではないかと思う。
実際アニメに登場する第四世代以降のナイトメアは肘や膝といった関節部にも武装を標準装備しているため、早いか遅いかの違いであると考える。
あとは、私の理想の「フラッグ」の実現が可能な開発者の発掘だが…………それは最悪シュナイゼルが後に自身の資産で立ち上げる予定の研究組織でも利用しよう。
さてここまで考えたところで、私は自身の立場を改めて考える。
あの
ならばそろそろ、この皇族という身分を捨てて、孤児という栄光あるグラハムさんロードの第一歩を踏み出すべき時が近いのではないだろうか(何故そうなる)
このまま、皇族のままで居続ければいずれマリアンヌと出会い、ルルーシュやその妹ナナリーが生まれ、いろいろと厄介な原作事件が発生していくのだろう。そしてその果てに私はルルーシュかシュナイゼルに殺される未来が待っている。
このまま第3皇子で居続ければ、恐らく日本侵攻作戦後に日本占領後の総督として原作通りに送り込まれる可能性が高い。その場合アニメのクロヴィスよろしく、私がルルーシュに殺される。
逆に、どこにも行かず皇族のままでこのブリタニアの首都ペンドラゴンに居続ければ、皇帝となったルルーシュのギアスで強制労働の果てにシュナイゼルによる攻撃で首都ごと殺される。
こんな結末しか待っていないのだから、皇族なんて辞めちまおう。それが私の結論だ。
仮にこれ以外の結末が待っていたとしても、そもそもシャルルにシュナイゼル、そしてV.V.というラスボスの魔窟の中、グラハムさんムーブで生き延びる自信は
ならば多少なり強引に自身を谷底にでも突き落として、グラハムさんムーブを磐石にしつつ、運命をねじ曲げて切り開くの理想だ。
そこまで決めれば、後は行動に移すのみ。さてどうやって皇族を辞めるべきか…………私はそれを考えながら、
いつの間にか、体を鍛え始めている5歳児
いったい何処を目指しているのやら……()
基本思い付いたら書くタイプなので更新は不定期になるかも……
お気に入り数100突破で何か書こっかなぁ?
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うむ、原作前の日常とか読みたい
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フラッグファイターとしての活躍を期待する
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番外編?!聞いていないぞ!シャルル!
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それより本編を頼む。私は我慢弱い