コードギアス Gの軌跡(笑)   作:木下 瀬那

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明日仕事が休みなので投稿です。

感想と評価が書く意欲に繋がるとは……ありがとうフラッグファイターとソルブレイヴスの諸君!

えっと結構進みます。むっちゃはしょった気がするけど大事なところは、ちゃんと書いていきます。


そして、とうとうシャルルとの話よ!


初めましてだな!謁見!

 あれから更に5年の月日が流れた……。ふ、はしょりすぎだと?メタイことを言うな。私は我慢弱く、落ち着きのない男なのさ。

しかし、この5年もの間起こったことは筆舌に尽くしがたく、あまりにも濃厚な日々だった。

 

まず第1に…………コーネリアとシュナイゼルから(後V.V.)勉強と鍛練を手伝ってもらい始めて2年後の皇歴1997年5月6日……シャルルの地位とやり方に異議を唱え反旗を翻した不平貴族と反シャルル派についたナイト・オブ・ラウンズの半数以上が死に、そして2500名もの人間が逮捕される事件。通称「血の紋章事件」が起きた。

私自身まだ7歳だったため、これといって何もできなかったのだが……聞いた話によると御しやすいと見られているオデュッセウスか私を次の後釜に据えるつもりで動いていたらしい。……知らなかったけど。しかしもしそうなったなら私は00のユニオン軍を作るつもりだった。無論フラッグも作って量産してフラッグファイターを沢山産み出し、その先にはフラッグの模型を全国で販売し新たなフラッグファイターの種を世界中にばら蒔いていくことも可能だったのだろう(いろいろと無理)。くっ、その未来が少し惜しいぞ!

 

 

まぁ、いろいろと私の周りで軽く事件は起こったらしいが、コーネリアとシュナイゼルとV.V.が裏で動いていたとか何とか。ぶっちゃけ知りたくない。恐い

 

 

あ、そうそう「血の紋章事件」が起こったことで知ったが、どうやら現在ナイト・オブ・ラウンズって2名だけらしい。残り全部死んでしまった(というかシャルル側が殺した)。

しかも、原作でナイト・オブ・ワンとして登場するビスマルク・ヴァルトシュタインの前任者を殺したのはあの()()()()()だって言うからビックリした。というかマリアンヌは既にナイト・オブ・シックスとしてラウンズにいたらしい。……よく今まで存在を知らなかったな私。てか、現在のラウンズはKMFとか存在しない時代なので、素の肉弾戦による実力が普通の人間よりかけ離れているらしい。可能ならその実力を身に付けられる鍛練方法を知りたいものだ。そうすれば肉体的にはグラハムさんに匹敵できるだろう。

 

 

 

 そして第2に起こった大きな出来事は、シャルルの弱肉強食主義の過激さが増したことだ。とうとうシャルル自身の口から、皇位継承権を持つ皇子・皇女同士を競わせ、勝ち残った者を跡継ぎにすると宣言したのだ。おかげで仲の良かったコーネリアとシュナイゼル以外の他の皇族はみな、私を避けるようになった。いや、元々部屋にいることが大半だった為、あの2人以外誰も私のところには来たことないのだが。まぁ、自分で選んだわけではないが原作最強格の2人が敵にならないこの現状はありがたい。一気に生存確率が上がった。

 

 

 さて、最後に3つ目だが……私の10歳の誕生日において皇帝シャルルから1()()()()()()()()()()()()()と言われたのだ。

生きるとはそれだけで、様々な物を消費していく。まして体が弱い(ことになっているらしい)私が10まで生きたことを祝して、褒美を与えてみてはという動きが裏であったらしい。現在のシャルルを動かせる人間がいるとは驚きだ。

 

だからこそ、私はこのチャンスを最大限利用させてもらうとしよう。生存確率を上げ、グラハムさんムーブの為の大きな一歩とするために。

 

 


 

 

 ようやく……ようやく粛清が終わり、ワシとマリアンヌの……兄さんの夢を叶える大きな1歩を踏み出す事ができた。

最初はまず、様々な子供を沢山産ませることが計画の1つだった。その計画のために、ワシは妻を108人も持つことになったのだが、ワシの愛する女はただ1人のままだ。

 

嗚呼、マリアンヌ……。お前はとても強く、理知的で……何よりワシの……ワシと兄さんの夢を理解してくれた。他の誰にも理解されぬと……計画が全て終われば誰もが理解するのだから構わぬと思っていたワシに、お前は光をくれたのだ。嗚呼、マリアンヌ…マリアンヌよ。ワシは兄さんとお前と歩める今が、そしてすべての人々とわかりあえる過去(みらい)が叶う日が待ち遠しい……。

 

 

 

 女として愛した人はマリアンヌただ1人だが、ワシは自分の子供にたいしてはなるべく愛情を向けれるよう努めたつもりだ。

子供は良い。生まれた瞬間などは嘘など思い付きもしない、純粋無垢な子らを見る瞬間はいつも心を和ませる。しかし、余計な知恵を身に付けた子は別だ。ワシはその知恵を得意気に見せられた時に、言い様のない怒りに体を支配されたのを今でも憶えておる。

兄さんも同じ気持ちのようで、度々子供の話を肴に食事を楽しんだものだ。やれ、賢しい子供は嫌いだ。やれ、従順すぎる子供は嫌いだ。等々、実は兄さんは子供が嫌いなのではないかと思ったりしたが、違うと言われ困惑したりしたのも懐かしい……

 

 

その兄さんが、やけに構っている子供がいると聞いたときは驚いたものだ。

ワシの2人目の息子と同じ母親を持つ、5人目の子供にして3人目の息子。グラハム・エル・ブリタニア。

 

「兄さん……最近やけに構っているそうで。あのグラハムをそんなに気に入ったのですか?」

 

そう聞いたこともあるが、兄さんは笑って

 

「気に入ったと言えば気に入ったのかな?ギアスの素質があるのにギアスが生まれる余地がないなんて……随分と不思議な子供だよ……それにね、彼とても面白い子だよシャルル」

 

と、イタズラでもするように教えてくれた。

憐れグラハムよ……兄さんはこうなるととことんまでおちょくってくるだろう……。それがグラハムの人格にどのような影響を及ぼそうと知ったことではないが、それが原因でワシらに歯向かうような愚かな真似だけはしないでもらいたいものだ。

 

 

かつて兄さんが言っていたが。子の持つものは親が全て最初に与えたものだ。

皇族の子ならば、その服も。家も。食事も。皇位継承権も。全て親が与えるものだ。もし、その子が己が命を賭けて獲得したものがあるならば別だが、それが無ければ子は親に生かされているに過ぎんのだ。

生きながらにして死んでいる。何も獲得できん弱者に未来はない。死んでいるのだから、権利も持たぬ。それらは、己で獲得せねばならんのだ。

そう、ワシと兄さんのように…………

 

 

何かの誰かの気紛れでしか得られぬ物など……信用ならぬのだから

 

 

ああ懐かしくも恐ろしき、裏切りの日々よ。何も自分の手で手に入れらなかった屈辱の日々。嘘があるせいで、家族は死んだ。他者の気紛れで母さんは死んだ。己で守れぬ権利など持つから、周りが死んでいくのだ。

 

故に、嘘はいらぬ。

 

故に、生などなくても変わらぬ。

 

故に、兄さんとワシは誓ったのだ。嘘なき世界を…ラグナレクの接続を……

 

 

…………もの思いに耽ってばかりではいかんな、計画を進めねば。そう思った時、気配なく後ろに兄さんが現れた。

 

「ねぇ、シャルル。子供たちはどうだい?今何人目?」

 

「はて……まだ10人届かぬと言ったところです。この間の「血の紋章事件」で殺された子もおりますゆえ、また作り直しです」

 

「じゃあさ、ちょっとした提案なんだけど、ここらで少し空気を抜いてみたらどうかな?」

 

空気を抜く?……何かの催しをしようと言うのだろうか。ふむ、計画のためにあまり悠長にはしていられないが、そもそとワシと兄さんの計画。兄さんが望むならそれも、また計画の1部なのだろう。

 

「息抜きのようなものですかな?さて、では何をしましょうか兄さん」

 

「うん、前に話したグラハムが今度10歳の誕生日を迎えるんだけどね?あの子もあんな体でここまで生きてきたんだし、ちょっとばかり、ご褒美を上げたいと思ってね?どうかな?」

 

なるほど、今日も兄さんはグラハムを構いたいのだろう。しかし、医者からもギアス教団のものからもグラハムの体に異常はないと報告は上がっているが、何故か兄さんはグラハムをなるべく部屋に居させるようにとワシに言っていた。最初は何かコード保持者でなければ解らぬことかと思っていたが、最近はただ兄さんが気に入った子を、大事にして構っているように見えて仕方ない。

 

「……ふむ、ではこうしましょうか。あやつの誕生日に何か1つだけ願いを叶えてやりましょう。皇族のパーティとして開き、ワシ直々に叶えてやると言えば、周りの不穏分子の洗い出しにもなりますし」

 

「うん、それでいこうか。ありがとうシャルル」

 

兄さんは嬉しそうに返事を返すとまた、何処から来たのかわからぬまま、また何処かへと消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから来る皇歴2000年の9月10日、グラハムの誕生日パーティ開いてやった。マリアンヌの妊娠も今年発覚していたのでワシ自身、今年はやる気に満ちている。

特製のケーキなどを用意し、料理もいつもワシと兄さんの分を用意させる料理人に作らせた。あとはただワシの前に呼び、事前に用意しておいた台詞で望みを叶えるだけの、何とも形式だけのパーティよ。

 

「グラハム・エル・ブリタニアよ。ワシの息子よ。貴様は今日、10歳の誕生日を迎えた!貴様のような弱い体でここまで生きたことを、多少の強さは持つと認め願いを1つだけ叶えてやろう。ワシが与えるものだ。()()()()()()()()()()()()。さぁ、望みを言うがいいグラハムよ。貴様の生が獲得したこの機会。好きなように使うが良い!」

 

 少々、大袈裟に体を動かしながらグラハムを見やる。

生まれてから、あまり顔を見る機会は無かったが。見違えたように見える。身長はまだまだ伸びる余地があるだろうが、それに対して体はまるで軍人学校に行っている子供のように引き締まっている。

シュナイゼルと同じ色の金髪に、緑に近い蒼い瞳。なによりその鋭き視線。生まれて初めてワシを見てきたこいつの目も同じだったな……。

シュナイゼルから貰ったという紺色のスーツと、コーネリアから貰ったという灰色のネクタイを着用してワシの前にいるが……まだまだ服に着られているように取れて、背伸びしている子供のようで少し微笑ましくもある。

 

「では、お言葉に甘えて私の願いを聞き届けていただきたい」

 

 久しぶりに見る息子に少し、情のようなものを感じているとその息子が緊張ぎみに口を開いた。

 

……これは兄さんのことを笑えないな。どことなく、ほうっておいてはすぐに消えてしまいそうなこの息子は……少し幼い頃の()()()()を思い起こさせる。兄さんもそこを重ねて見ているのかもしれん。

 

「よい、申してみよ」

 

思わず笑いそうになるが、ここは皇帝として厳格に答えねばと言葉を促す。さぁ、お前の望みは何だ?お前はそのどこか臆病差を感じる瞳で、ワシに何を求める!

 

 

 

「ならば私、グラハム・エル・ブリタニアは、日本への長期訪問を望む!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さてさて、次回以降が悩む終わりかただな……

しかし、多少強引でなければシャルルは口説けません!

「彼、メロメロなんですよ」とは言わせん!!!


よければアンケートも見てってねー

お気に入り数100突破で何か書こっかなぁ?

  • うむ、原作前の日常とか読みたい
  • フラッグファイターとしての活躍を期待する
  • 番外編?!聞いていないぞ!シャルル!
  • それより本編を頼む。私は我慢弱い

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