ハイスクールD×D 黒いウサギがお邪魔します 作:這い寄る劣等感
つまり、少なくとも三話分投稿しないと読者さまたちは認めてくれないわけだ!今日曜だけど!一日一話だと既に足りないけどぉぉぉぉ!
ま、いいや。楽しんでくりゃれ!
〜イッセーサイド〜
「二度と教会に近づいちゃダメよ」
アーシアと名乗るシスターを教会まで送った夜。俺は部室で部長に強く念を押されていた。部長の表情はひどく険しい。
なんでも教会に踏み込んだだけで天使たちから光の槍をお見舞いされてもなんらおかしくはなかったらしい。
だがそうとわかると教会に近づいた時に感じたあの寒気も説明がつく。そりゃ悪魔が教会に近づくなんて領土侵犯ものだよな。
「教会の関係者に関わっちゃダメよ。特に『悪魔祓い』は我々の仇敵。神の祝福を受けた彼らは私たちを滅ぼしうる力を持っているわ。神器持ちが悪魔祓いなら尚更。もうそれは死と隣り合わせるのと同義だわ、イッセー」
紅の髪を揺らしながら部長は青い双眸で俺を直視してくる。
迫力がある。凄まじいまでの眼力。それだけ真剣ってことだな。
「人間としての死なら悪魔への転生で免れるかもしれない。けれど、悪魔祓いを受けた悪魔は完全に消滅するの。無に帰すの。ーーーー無。何もなく、何も感じず、何もできない。それがどれだけのことかあなたにはわかる?」
……無。正直わからない。
無だ。虚無だ。畢竟無だ。
……?なんだ今のフレーズは。なんでかは知らないけど急に頭に浮かんできた。それと一緒にイメージも。
……あれが無って感覚なのか?本当に何もない。どれだけ時間が経ったのかわからない。自分が今何をしているのかもわからない。
こんな感覚に陥るのか?だとしたらとても怖い。あんな空間に少しでもいたら狂ってしまいそうだ。
「…………セー。…………ッセー。…………イッセー!どうかしたの?」
「うおっ!部長驚かさないでくださいよ!」
「私は何度も名前を呼んだわよ?」
何だって?つまり俺はさっかのイメージのことについて集中しすぎて何も聞こえてなかったのか?
いけないいけない。今は部長から注意を喚起されてるんだから。しっかりと話を聞いていないと。
「あらあら。お説教は済みました?」
「おわっ」
いつの間にか俺の背後に朱乃さんが立っていた。
いつものニコニコフェイスだ。
「朱乃、どうかしたの?」
そう部長が問うと朱乃さんは顔を曇らせこう言った。
「大公から討伐の依頼が届きました」
ーーーーはぐれ悪魔。
そういう存在がいるらしい。
なんでも爵位持ちの悪魔の下僕としてもらった者が、主を裏切り、または主を殺して主なしとなる事件が極稀に起こるようだ。
で、悪魔の力は人間に比べて強大だ。その力を自分の為に使いたくなる者がいる。そんな奴らが各地で暴れまわる。それが『はぐれ悪魔』。
見つけ次第、主人、もしくは他の悪魔が消滅させることとなっているそうだ。、それが悪魔のルール。
これは他の勢力についても同じだ。
はぐれ悪魔ほど危険な存在ない。その為、天使と堕天使も見つけ次第殺すようにしているという。
俺たちは町外れの廃屋に来ていた。
毎晩はぐれ悪魔が人間を誘き寄せて食らっているというのだ。
それを討伐するのが今回部長に届いた依頼。
「……血の臭い」
小猫ちゃんがそう言い鼻を制服の袖で覆ったけど俺には血の臭いなんて一切しない。
単純に小猫ちゃんの嗅覚が凄まじいのか。
辺りは静まり返っている。
俺でもこれだけはわかる。辺りに満ちている敵意と殺意がハンパじゃない。
足がガクガクして震えているよ。マジで怖い。仲間がいなけりゃ即逃げ出しているね。
こんな状況なのに平然と腰に手を当て立っている部長が頼もしい!
「イッセー、いい機会だから悪魔としての戦いを経験しなさい」
「マ、マジっすか⁉︎お、俺、戦力にならないとおもいますけど!」
「そうね。それはまだ無理ね」
そこは嘘でもいいからそんなことないって言ってほしかったなー。それはそれで哀しいんだから。
確かに悪魔成り立てだから戦力に数えられないんだけどね。そこはわかってるんだけどね。
「でも悪魔の戦闘を見ることはできるわ。今日は私たちの戦闘をよく見ておきなさい。そうね、ついでに下僕の特性を説明してあげるわ」
で只今講義を受けています。
なんでも主となる悪魔は下僕となる存在に特性を与えるらしい。
で、それを与える役目を担うのが悪魔の駒と呼ばれるものらしい。
この悪魔の駒は人間界のボードゲームであるチェスのの特性を取り入れたらしい。
で、悪魔の駒で転生させた悪魔を使ってやるゲームがレーティングゲームと呼ばれるものらしい。
今では大会も行われているようだ。
このレーティングゲームだけじゃなく、優秀な人間を自分の手駒にすることも最近流行っているのだとか。
部長はまだ悪魔として成熟していないため公式な大会には出場できず、するとしても様々な条件をクリアしないといけないらしい。つまり俺たちがレーティングゲームをするのは当分先のということだ。
で、俺は自分の駒とその特性を知る為に部長に訊こうとしたらそこにはぐれ悪魔が現れた。
「不味そうな臭いがするぞ?でも美味そうな臭いもするぞ?甘いのかな?苦いのかな?」
地の底から聞こえてくるかのような重低音。
何よりも不気味さはハンパじゃない。声を聞くだけで恐怖が頭を支配しやがる。
「はぐれ悪魔バイサー。あなたを消滅しにきたわ」
部長すげえ!
俺じゃビビってしまうはぐれ悪魔にも臆さずに言い渡しやがった!
そこに痺れる憧れるゥ!
ケタケタケタケタケタケタケタ。
あー、今ので完全にわかった。
こんなのは人間が発するものじゃなく俺が知る悪魔が出すものでもない。
ぬぅ……。
暗がりからはぐれ悪魔バイサーは姿を現した。
最初は女性の上半身が浮かんでいるような感じだったがそうではなかった。
下半身が巨大な獣のそれだったのだ。
女性の上半身とバケモノの下半身を持った、形容のしがたい異形の存在がそこにはいた。
両手に槍らしきものを携えている。
「主のもとを逃げ、己の欲求を満たす為だけに暴れまわるのは万死に値するわ。グレモリー公爵の名においてあなたを消し飛ばしてあげる!」
「こざかしいぃぃぃぃ!小娘ごときがぁぁぁ!その紅の髪のように、お前の身を鮮血で染め上げてやるわぁぁぁぁ!」
結果だけ言えばはぐれ悪魔バイサーは死んだ。
……いや、死んだと言うより消滅したと言った方が正しいだろう。
まず木場が騎士の特性であるスピードを活かして奴の両腕を切り飛ばした。その次に小猫ちゃんに対して踏みつけが行われたが、小猫ちゃんは戦車の特性である屈強な防御力で受け止めた後、バカげた力で大きく後方に吹っ飛ばした。で、朱乃さんなんだが…………かなり怖かった。
倒れたはぐれ悪魔にも何度も何度も死なない程度に雷を浴びせてそれを見て笑っていたよ。部長はSとか言っていたけどあれはもうSなんてものじゃない。
トドメは部長だ。部長が掌から奴を飲み込むほどの大きさの魔力の塊を放ち文字通り消し飛ばしてしまった。
体の一片も、血の一滴も残さないその威力に俺は驚愕した。
あ、そうそう。俺、あの後自分の駒がなんなのか訊きに行った。そしたら兵士だとよ。
俺は、一番下っ端だった。
〜大兎サイド〜
「さて、ここだな……。ヒメア、いるか?」
「うん!私はいつでも大兎の側にいるよ〜」
「いや、そう言うことじゃなくてね……」
と、こんな会話を繰り返しながら俺たちはあのシスターを送った古ぼけた教会に来ていた。
……うん。今も気配を結構な数感じるな。
どうしようか。潜入中にバレそうになった時だけ倒そうとは思うけど、こんなにいるんじゃかなり倒してしまうかもしれない。
まあ、いいか。取り敢えずまずは宿舎に向かおう。何かあるかもしれないしね。
結果、宿舎には何もありませんでした。あ、けど人は一人いたな。誰かはわからないけど。
さて、聖堂にお邪魔しまーす。うわっ、神父大量。十何人かいるな。こりゃバレないようには無理だな。しょうがない。全員倒しますか。
俺はちょっとだけ力を解放してから神父を無に帰させた。
証拠も残らないって殺人事件にかなり便利だよな。
一人消した時点で他残り全員気づいたけど耳をぐるっと一回り。それだけで全員首がおさらばしました。
そりゃ首を物理的に飛ばせば血がドバドバ出るわけだから力で消しました。本当便利だなー。
おっ、祭壇の隠し階段はっけーん。じゃ、行って来まーす。
隠し階段を下りるとそこは地下だった。いや、まあ、下りるとかいう描写してるんだから地下以外のなにものでもないけど。
歩いていて何度か両脇に扉を見つけたけど多分重要なものじゃないと見切りをつけて一番奥に行った。そこから気配を4つ、それもさっきの神父どもも及ばないほどの力を感じるな。
流石にここで扉を開けるとバレるだろうな。聖堂の時はセーフだったけど。じゃあ聞き耳をたてるか。
「ついにあの子が来たようね」
女の声だな。つーか、これ天野夕麻とか名乗っていた奴じゃね?
あの子って言うとアーシアとかってシスターか。
「うむ。我らの計画も滞りなく順調に進んでいる」
こっちは男の声だ。いや待てこれはドーナシークとか名乗っていた奴じゃん。
「これでいいのだろうな?レイナーレよ」
今度は女の声だな。喋り方が男らしいけど。
「もし計画が失敗したら私たちが危ないですよ〜」
こっちはどっちかというと女の子の声かな?妙に間延びした口調だ。
「えぇ。後はあの子から神器を抜き取るだけ。それで私はアザゼル様やシェムハザ様からの寵愛を賜ることができるわ。その際にはあなたたちも位が上がるでしょう」
ここまで聞ければ充分かな。
どうもアーシアって子から神器を抜き取ろうとしているらしい。
で、それを使ってさっきの名前の感じだとボスかな?それからよく思われたいってことかな?
別になにも悪い事をしようってわけじゃないからいいか。
あの子も神器に関して辛い記憶があるようだしな。
俺はそう思い、この場を後にした。
その行動が間違っていたことも知らずにーーーーーー。
どやった?どやった?
今回は大兎くんちょっと暴れたで。
質問がくるかもしれない(そう思うのならそうなのだろう。お前の中ではな)で言っておきますがここでおけるはぐれ悪魔祓いは私はだいたい100はいるんじゃないかなーと思っています。
今回はその内の10人位殺したよ!これで支障が出ないね!
さて、次回の『ハイスクールD×D〜黒いウサギがお邪魔します』は『黒ウサギ、キチガイ神父と遭遇する』でお送りさせていただきまーす。
ではでは皆様さよなライオン!