ハイスクールD×D 黒いウサギがお邪魔します   作:這い寄る劣等感

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おーう。
あともう少しで一巻分終わってしまいそうですねー。
これはエクストラな内容も作る必要がありますねーなんとなく。
ま、エクストラとか言っても結局8巻の内容の一部なんですけどねー。
わかる人はわかる鎧武者と甲冑騎士のお話ですよー


黒ウサギ、キチガイ神父と遭遇する

〜イッセーサイド〜

 

 

はあ……。

俺の出世街道は厳しいな……。

俺は悪魔の世界の広さに驚愕しっぱなしだった。

俺の特性と役割は兵士。一番下っ端なんて初っ端から挫かれているようなもんだ。

あ、そうそう。なんでも部長の僧侶は既にいるらしい。

今は別の仕事を依頼されていてここにはいないのだとか。機会があれば紹介してくれるらしいからそれまで待っておこう。女の子だったらいいな。

ふと考えてしまうが俺はこれで良かったのかな。

神器とかいう今のままだとただのドラゴン波発生装置が中にあるからと睨まれて殺された。俺の恋心を利用して。

で、美少女悪魔に拾われて下僕よ!だなんて言われて出世すればハーレムだなんて甘い言葉に誘われて。

部長の下僕として日々汗水垂らし、契約取り。

その契約に至っても魔方陣からのジャンプは魔力があまりにも低すぎていけないし、契約自体も取れていないときたもんだ。

 

 

 

よく考えてみれば悪魔になる前もこれといった特徴はなかったな。

え?なに?変態?そんなものそこら辺の犬にでも食わせておけ!

モテる為に色々頑張っても所詮イケメンには敵わない。

……身近に鉄とかいう例外がいる分、余計に腹が立ってくる。いや、アレはモテるんじゃなくてたった一人の女に好かれているのか。

で、これと言った夢もなし。今はハーレム王になるという夢があるからそういう意味では悪魔になって良かったのかな?

まあそもそも悪魔にならなければ青春を憂う間も無くこの世からオサラバしてたわけだが。

楽しいっちゃ楽しいけどな。美女美少女に囲まれた職場だし、みんな優しい。悪魔の割には。

リアス部長は綺麗だし、朱乃さんは怒らせなければ問題ないだろう……多分、きっと、メイビー。

小猫ちゃんも普通に接する分には問題なし。いやらしいことを考えていたら殴られるけどね!

木場はムカつくが、イケメンのくせに俺と普通に話してくれるし……意外にいい奴だ。イケメンのくせに。

人は見かけではわからないとはよく言うね。俺の中でのイケメンの法則が乱れるぜ。

……そういう意味で言えば夕麻ちゃんも見かけによらなかったんだよな。

俺は本当に彼女のことが好きだったんだ。……本当に、な……。

アーシア……シスターか。俺とは逆の位置にいる存在だ。

あの子はあの子の、俺は俺の道を行く。その最中で偶然にもパッタリ会ってしまっただけだ。

もう出会わない方がいいかもね。きっと、お互いを不幸にしそうだ。なんて、カッコいいことを思ってしまった。

 

 

「あーあ、俺、最弱の兵士です。いいとこなしですか、爵位持ちになれますかね……えぇと、魔王さまでいいのかな?って、魔王さまに相談しても意味ないか」

 

「そこは冥界とやらにいる聞いているかどうかもわからない魔王さまより近くにいる後輩に相談しましょうよ」

 

「お前、悪魔じゃないだろが。悪魔には悪魔なりの悩みがあるんだよ」

 

「そういうもんっすかねえ……」

 

 

俺と鉄の二人は悪魔を呼び出した人のところにチャリで向かっていた。なんでかは知らないが鉄はついてきている。いくら協力者つっても悪魔の仕事にまで付き合う必要はないのにな。今は深夜だし、人間である大兎にはキツイだろうしな。

 

 

 

 

 

 

今俺たちがいるのは呼び出した人のいる一軒家だ。

今まではマンションやアパートだったけどこれは一軒家。

初めてだな。つーか、どうすればいいんだ?

一人暮らしはまずないだろうから家族に見つかりそうなもんだが。

ほら、俺ってば魔方陣からのジャンプが出来ないからこうして直接訪問しかないから。

と心配しつつブザーを押そうとしたらあることに気がついた。玄関口が開いている。

どくん。

俺の心臓が大きく鳴った。

ヤバイ。嫌な予感が止まらない。だけど確認しないといけない。

俺と鉄は意を決して家の中へと入り、家の中での唯一の光源らしきものが点いている場所に向かって歩き出した。

そこはリビングだったが、俺がよく知るリビングとは違った。

壁に人が逆十字に貼り付けられていたのだ。それも両手のひら、両足、腹のど真ん中に太く大きな釘を刺されて

 

 

「ゴボッ」

 

 

俺は腹からこみ上げてきたものを吐いた。

こんなの常軌を逸している。まともな神経じゃこんな殺し方出来ねえぞ!

 

 

「十字に貼り付け……釘……。まさしくイエス・キリストの処刑の仕方にそっくりだな。で、次はロンギヌスでもくんのかな?」

 

 

……?鉄はなにを言っているんだ?

あいつはこの光景を平然と眺めているのか?そんなのおかしいだろうよ!

 

 

「な、なんだ、これ……」

 

「『悪いことする人はおしおきよー』って聖なるお方の言葉を借りたものさ」

 

 

突然俺の後方から声が聞こえる。

そちらに振り向いてみるとそこには白髪の外国人がいた。

年の頃は十代、ついでにイケメン。

神父らしい格好もしている。

 

 

「んーんー。これは悪魔くんとそれの関係者じゃあーりませんかー」

 

 

その声は実に嬉しそうだった。

その時俺は部長に言われたことを思い出した。

神父だよ、教会関係者だろ。マズい……。

 

 

「俺は神父♪少年神父〜♪デビルな輩をぶった斬り〜、ニヒルな俺が嘲笑う〜♪おまえら、悪魔の首刎ねて〜、俺はおまんま貰うのさ〜♪」

 

 

突然、神父が歌い出した。

わけわかんねえよ。こいつはなんなんだよ!

 

 

「俺の名前はフリード・セルゼン。とある悪魔祓い組織に所属している末端でございますのことよ。あ、別にそっちは名乗らなくていいから。お前らの名前なんざ俺の脳にメモリしたくないしー。あ、大丈夫すぐに死ねるから。俺がそうしてやんよ。最初は痛いかもしれないけど後々快感になるから。新たな世界へ旅立とうZE!」

 

 

今までに出会ったことのないタイプだ。

つーか頼まれても出会いたくはない。言動がメチャクチャだ。

やっぱり悪魔祓いだったんだな。確実にヤバイ。だがこいつには言いたいことがある。生唾を飲み込んで俺は物申した。

 

 

「おい、お前か?この人を殺したのは?」

 

「イエースイエース。俺が殺っちゃいました。だってー、悪魔を呼び出す常習犯みたいだったしー、なら殺すしかなくね?」

 

 

なんだよそりゃ!

 

 

「あんれ〜?驚いちゃってるのかな?逃げないのかな?おかしいなぁ、変だなぁ。つーかさ、悪魔と取引するなんざ人間として最低レベル、クズ街道まっしぐらよ。その辺ご理解できないもんですかねぇ?無理?あーそうですかクズの悪魔だからしょうがないですよね」

 

 

ダ、ダメだ!こいつ話にならねぇ!

でも言いたいことは言ってやる!

 

 

「人間が人間殺すってのはどうなんだよ!お前らが殺すのは悪魔だけなんじゃないのか!」

 

「はぁぁぁぁ?何それ?悪魔の分際で俺に説教かますわけですか。そーですか。ならぶち殺されてもメチャ文句は言えませんよねぇ〜?」

 

 

そう言うと神父は懐から刀身がはまっていない柄と拳銃を取り出した。

ブィン。

空気を振動する音が聞こえた。柄だけだった剣の刀身部分に光の刀身ができている。

なんだよ、アレは。スター○ォーズのライトセーバーですか?

 

 

「じゃあ今から殺っから。殺っちゃうから。OKなんですね?了解です。今からお前を殺して解して並べて揃えて晒してやんよ」

 

 

神父がその場から駆け出した、俺に向かって!

光の刀身が横薙ぎに放たれる。

俺は咄嗟に避けようとしたが、刀身はこなかった。

鉄が奴の両腕を抑えていたからだ。

 

 

「剣にしろ、銃にしろ、腕を抑えたら何もできないよな?」

 

「はぁ?お前何様のつもりですか?なんですか?正義のヒーローのつもりですか?そんなもんは理想に溺れて死んじまえばいいんですーーーーよっ!」

 

 

神父は腕が今は使えないと判断すると鉄に膝蹴りを放った。鉄はそれを腕を放すことで回避。だがそこで神父は銃を撃ってきた。銃声こそしないが目にはしっかりと光の弾が見える。鉄は大きく後ろに跳ぶことで躱して神父に飛び掛かった。神父も鉄に飛び掛かる。

丁度交差すると思った時に聞き覚えのある女性の声がした。

 

 

「やめてください!」

 

 

鉄は殴りかかろうとする姿勢のまま、神父は剣で斬ろうとする姿勢のまま動きを止めた。視線だけを声のした方に向ける。

俺もそれに倣い視線だけをやった。

ーーーーっ。

アーシアじゃないか!なんでこんなところに。

 

 

「おんやぁ?助手のアーシアちゃんじゃあーりませんか。どったの?結界は張り終わったのかにゃ〜?」

 

「!い、いやぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「かわゆい悲鳴をありがとうございます!そっかー、アーシアちゃんはこの手の死体は初めて見るんだったんですかねぇ。なんなら、じっくりジロジロと見てくだすって構いませんですのことよ?悪魔くんに魅入られたダメ人間はそうやって死んでもらうんですからねぇ」

 

「……そ、そんな……」

 

 

ふとアーシアの視線が俺と鉄を捉える。それを見て彼女は驚いていた。

 

 

「……フリード神父……その人たちは……」

 

「人?あー、違う違う。こいつは悪魔でこっちは悪魔に加担するダメ人間。いや、駄犬の方がいいかな?ハハハ、何を勘違いしているのかな」

 

「ーーーーっ。イッセーさんが……悪魔……」

 

「え?なになに?キミら知り合い?わーお。これは驚き桃の木山椒の木。悪魔とシスターの許されざる恋ってやつですかぁ?」

 

 

知られてしまった。

あのままで良かったんだ。何も知らないままで良かった。俺は二度と会うつもりはなかったのに。

ただの案内しただけの親切な男子高校生で良かったんだ。

 

 

「アッハッハッハ!悪魔と人間はひっじょ〜〜〜〜に残念なことに相容れることはできまっせーん!特に教会関係者にとって悪魔とか天敵だしね!そーれーにー。俺らは神さまに見放された異端の集まりなんだぜ?堕天使さまさまのご加護がないと生きていけない半端者ですぞぉ?」

 

 

堕天使だって?いったいどういうことだ。

神父もアーシアも神さまの下で働いているんじゃないのかよ。

 

 

「まあそれはいいとしてぇ……。俺的には邪魔してきたコイツとあっちの悪魔くんを滅殺しないといけないわけよ。じゃないとお仕事完遂しないのね。じゃあ覚悟はOK?」

 

 

今まで話していた神父が改めて鉄に剣を突きつける。

相対するように鉄も拳を構える。両者の空気は一触即発って感じだ。

その間にアーシアが割り込んだ。

鉄の前に立ち庇うように両手を広げている。

それを見た神父の表情は険しくなる。

 

 

「……オイオイ。マジですかー。アーシアたん、キミ、自分が何をしているかわかっているんでしょうかねぇ?」

 

「……はい。フリード神父、お願いです。この方ちちを許してください。見逃してください」

 

 

ーーーーつ。

アーシア?俺たちを庇ってくれるのか?

悪魔とその協力者である俺たちを?

 

 

「もう嫌なんです……。悪魔に魅入られたからと人間を裁いたり悪魔を殺したりするだなんて……そんなの間違っています!」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁあああああ⁉︎ナマ言ってんじゃねえよ、クソアマが!悪魔はクソだと教会で習っただろうがよぉ!お前、マジで頭にウジでも湧いてんじゃねえのか⁉︎」

 

「悪魔にだっていい人はいます!イッセーさんがその証拠です!」

 

「うるっせえんだよ、このクソガキャ!」

 

 

バキッ!

神父の野郎は拳銃を持った方の手でアーシアを横薙ぎにぶっ叩きやがった。

床に転ぶアーシア。

俺はそちらに駆け寄り様子を確認したところ、顔面にアザができていた。

あの野郎……。マジで殴りやがったのか……。

 

 

「……堕天使の姉さんからはキミを殺さないように念を押されているけどねぇ。ちょっとムカつきマックスざんすよ。殺さなきゃいいみたいなんで、ちょっとレ○プ紛いなことまでしていいですかねぇ?いいですよねぇ?だってそうしないと俺の傷ついたハートは癒せませんものねぇ!……ああ、でもその前に俺に楯突くコイツをどうにかしなきゃなあ」

 

 

神父はそういうと鉄に光の刃を向けた。

俺はどうすべきだ?アーシアを置いて逃げる?そんなのできるわけないだろ。ならこうするしかないよな!

 

 

「庇ってくれた女の子前にして逃げ出すなんざカッコ悪いよな!鉄!こいつを倒すぞ!」

 

「イッセー先輩……」

 

 

俺たちは頷き合い、神父と相対した。

鉄はともかく、俺はここで殺されてしまうかもな。

と、そんなことを思っていた時に床が青白く光り出した。

青い光は徐々にとある形を作っていく。ーーーー魔方陣だ。

しかも俺はこれを知っている。グレモリー眷属の魔方陣!ま、まさか!

 

 

 

「兵藤くん、助けに来たよ」

 

「あらあら。これは大変ですわね」

 

「……神父」

 

 

朱乃さんに小猫ちゃん!あと木場も。

そう、俺の仲間たちだ。こんな時に来てくれるなんてタイミングがいい!

 

 

「ヒャッホウ!悪魔の団体さんに一撃目!」

 

 

神父が構わず斬り込んできた。

 

 

「させるかよ!」

 

 

それを鉄が動きまた腕を抑える。

しかし鉄は強いな。確実に俺よりは強い。

 

 

「おい、木場先輩!早くイッセー先輩を連れて逃げてくれ!」

 

「させると思ってんですかぁ⁉︎俺は悪魔をぶっ殺したいだけなんですから邪魔しないでもらえませんかねぇ!」

 

 

腕を抑えられている最中でもこいつは舌をベロンベロン出しながら頭を揺らしていた。

完全にこちらをバカにしている!

木場も珍しく嫌悪の表情を浮かべた。

 

 

「……下品な口だ。とても神父とは思えない……。いや、だからこそはぐれ悪魔祓いをやっているわけか」

 

「あいあい!下品でごぜーますよ!サーセンね!だって、はぐれちゃったんだもーん!追い出されちゃったんだもーん!てゆーかー、ヴァチカンなんて糞食らえっしょ!俺的に快楽悪魔狩りができれば満足満足大満足なんですからぁ!」

 

 

鉄と神父は互いに力で押しあっていた。

その間も木場の眼光は相手を捉えている。

少年神父フリードはケタケタと不気味に笑いながら楽しんでいるようだ。

 

 

「一番厄介なタイプだね、キミは。悪魔を狩ることだけが生き甲斐……僕たちにとって一番の有害だ」

 

「はぁぁぁ⁉︎悪魔さまには言われたくねーでござんすねぇ!俺だっておまんま食べるために精一杯一生懸命今日を生きてるの!てめぇら、糞虫みてぇな連中にどうこう言われる筋合いなんざぁねえっての!」

 

「悪魔だってルールはあります」

 

朱乃さんは微笑んではいるが、その視線は鋭い。

敵意と戦意をフリードに向けている。

 

 

「んー!いいねぇいいねぇ、最ッ高だねぇ!殺意は向けるのも向けられるのも堪んねえなあおい!」

 

「なら消し飛ぶがいいわ」

 

 

スッと俺の横に現れたのは紅の髪の少女ーーーーリアス部長だ!

 

 

「イッセー、ゴメンなさいね。まさか、依頼主のもとにはぐれ悪魔祓いの者が訪れるなんて計算外だったの。大兎、イッセーを守ってくれてありがとう」

 

「イイってことですよ。俺は協力者なんですからね。それよか、今すぐこここら逃げてください。あともうちょいで多分堕天使ですかね?が来ます」

 

「!部長、堕天使らしき者たちが複数近づいてますわ。このままではこちらが不利になります」

 

 

鉄と朱乃さんは何かを感じ取ったのかそう言った。

堕天使が近づいてくる?あの黒い翼の奴が?

部長はそれを聞きここから出る判断をした。

俺の視線は不意にアーシアの方を向いた。

 

 

「部長!あの子も一緒に!」

 

「無理よ。魔方陣を移動できるのは悪魔だけ。それにこの魔方陣は私の眷属しかジャンプできないの」

 

 

そ、そんな……。

俺とアーシアの視線が絡み合う。彼女はニッコリと笑うだけだ。

 

 

「アーシア!」

 

「イッセーさん。また、また会いましょう」

 

 

それがこの場における最後の会話だった。

次の瞬間には詠唱が終わり、床の魔方陣が輝き出す。

 

 

「逃がすかって!」

 

 

神父が斬り込んでくるがそれを鉄が抑える。

あいつは俺たちを逃がすつもりだ。だけどあいつはどうなるんだ?

あいつは悪魔でもなければ部長の眷属でもない。

一体、あいつはーーーー。

そう考えたとこで俺たちは部室へと転移していた。

 

 

 

 

 

〜大兎サイド〜

 

 

 

「いっや〜。残念でござんすねぇ?協力してたのにその悪魔さんたちから切り捨てられてさあ?」

 

「これでいいんだよ。これでやっと本気が出せるってもんだ」

 

「はぁ?なんですか?俺が本気を出すと周りに影響を与えてしまうぜ!ってやつですか?今時そんなの流行んねえすよ。おとなしく俺に捌かれましょうや」

 

「いや、別にそういうわけじゃなくてね。ただ俺があいつらに知られたくなかっただけ」

 

 

俺はそこで力を使う。

今までだったら心の中でせーの!とか言ってたんだけどもうその必要もなくなった。

俺の姿は徐々に変質していく。

右の瞳は漆黒に染まり、左腕や顔面の左半分に黒い呪詛が出てきて、頭頂部からは薄桃色のまるで刃のように薄く鋭いウサギの耳のようなものが生えた。

その状態で俺はフリードを一睨みする。

フリードは何かの重圧を受けたかの如く、その場に膝を屈した。

 

 

 

 

この時フリードは相手の実力を侮っていた。

いや、この場合は侮っていたわけではなく、わからなかっただけだ。

彼は悪魔祓いとしてエリートの部類に入る。

当然、そんな彼だからこそ彼我の実力差を測るくらいは出来るのだ。その彼が先程まで戦闘していた際は確かに強くはあったが倒せないほどではないぐらいであった。

それが今はどうだ。

確かに殺意は向けるのも向けられるの堪らないとは言った。それに対してゾクゾクと快感を覚えるからだ。

だがこれは違う。これはもう殺意なんて形容していいものじゃない。これは既に別の何かだ。

圧倒的な実力差を感じる。それこそ会ったことも見たこともないが魔王や、堕天使総督や、熾天使のそれに近いか或いはそれ以上だろう。

故にフリードは膝を屈してしまったのだ。

 

 

 

 

ん。無力化できたな。

じゃあわざわざ殺す必要もないし、このまま放置でイイか。

アーシアはっ…………と、ありゃ。気絶してら。

流石にこの姿になったのは早まったかね?まあ、今から起こる惨状を見せないって意味なら丁度イイかもだけど。

 

 

「何者だ、貴様は!」

 

 

おっ。

堕天使さんが一人入ってきたな。

名乗る必要もなし、殺すか。

俺は入ってきた堕天使に一瞬にして詰め寄り手刀で貫いた。貫いてすぐに俺の力である『黒』も流し込む。

すると相手はそもそもその存在がなかったかのように消えてしまった。

本当、『黒』便利だよな。0か100しかないのがあれだけど量さえ調節すればある程度しか無に帰さないし。

よーし、外に出てみるか。

俺は外に出て上空を眺めた。

ザッと七人の堕天使がいる。さっきの奴は偵察に来たのだろう。

今後の為にも全員殺ってしまうか。

俺はウサギのように跳んだ。

それは堕天使からすれば驚きだったんだろう。そして声を上げる間も無く俺は堕天使を殺した。

その死体を足場にして次の堕天使、また次の堕天使へと跳躍を繰り返し、ついに堕天使は全員いなくなった。少なくともこの場にいるのは。

 

 

「証拠隠滅っと。堕天使の死体見られでもしたら俺が怪しまれるしね。自由に動けなくなる」

 

 

自由に動けないせいで兵藤一誠を殺されるのはゴメンだ。

……いや、まあ仲間から足止め食らったせいでその間に殺られたんだけどね。

今回もヒメアにはついてこないでと言ってあります。よって今日はヒメアに奉仕しなくてはなりません。

俺は『黒』の力を止めてから自分の家まで向かって頭を掻きながら歩いていった。




あれ?
書いてて思ったけど遭遇どころじゃなくね?
ちゃっかり戦闘もしてますよね?
ま、まあいいか!


今回も大兎くん暴れたねぇ。
やっぱ神滅具なしに神を滅ぼせる存在は強いわ(確信)


さて次回の『ハイスクールD×D〜黒いウサギがお邪魔します〜』は『黒ウサギ、己の間違いを知る』でお送りさせていただきます。
それでは皆様、グーテンターク!
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