人理修復はプロトマーリンと共に   作:ゼノ丸

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お久しぶりです。活動報告に書いた通り、無事に諸事情も終わったので執筆を再開します!
久しぶりに書いたので色々間違えあると思いますので見つけた時は、そっと誤字報告していただけると助かります、


発狂する円卓の騎士

「そ、そんな…ランスロット卿…どうして貴方が」

 

突如強襲してきたかつての部下に、アルトリアは動揺を隠せなかった。

 

直ぐに自らの剣を抜くが、ランスロットの攻撃に対して、防戦一方になっている。

 

何処からから奪ってきたのだろう。ランスロットは背中に背負った無数の槍を使い、アルトリア()()を狙って攻撃していく。プロトマーリンもこれを良いことに魔弾をランスロットに向けて放っているが、彼はそれを器用にいなしていく。流石は円卓最強と呼ばれているということか。

 

――しかし、アルトリアはZEROの記憶が無いのだろうか?どちらにしろ、このままではアルトリアの精神が壊れてしまうだろう。

 

「アルトリア、このサーヴァントは何かを強制的に付けられてやらされているかもしれない…早く倒して楽になってもらおう」

 

「…分かりました。ランスロット卿、お覚悟を!」

 

ここは無理にでもそういってアルトリアを納得させるしかない。まぁ今のランスロットは、バーサーク属性を足されてバーサーク・バーサーカーになっているので間違ってはいないのだが。

 

「Arrrrrrrrrrrrrrrrrrr‼︎‼︎」

 

アルトリアの動きが鋭くなったのを感じたランスロットは背中に背負っていた槍を両手に装備し、投擲し始める。『騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)』によって強化されたそれは、一つ一つが宝具となる。並の英霊ならば、ひとたまりもない攻撃だ。しかし、アルトリアは持ち前の直感と剣技で槍を撃ち落としていく。この槍では倒せないと感じたランスロットは、雄叫びをあげながら次の手を繰り出した。

 

「Arrrrrrrrrrrrrrrrrthurrrrrrrrrrrrrrrrrr!!」

 

ランスロットは2つの宝具を解除し、右手に漆黒の剣を作り出す。『無毀なる湖光(アロンダイト)』エクスカリバーと同等の力を持つと言われている魔剣。それを大きく振りかぶり、アルトリアに突撃していく。

 

アルトリアは正面から受け止めるが、ランスロットの力に押され始め、再び防戦を強いられていった。

 

「マーリン」

 

ここで、俺と共に、静観していたプロトマーリンに声を掛ける。

 

「うん、これは僕も動くしかないようだね。本当はこういうの性に合わないんだけどなー」

 

そう言いつつ、プロトマーリンは杖で床をカツンと叩く。すると、叩いた場所を中心に花が咲いていった。

 

「それでは、花の魔術士マーリンがナビゲートをしてあげよう。さぁ、別世界のアーサー王よ。君の物語の鱗片、私に見せておくれ」

 

プロトマーリンが手を翳すと、周りに咲いた花から花びらが飛んでいき、アルトリアを包む。『英雄作成』。元の世界ではゴリラ作成とネタにされてきたが、実際には馬鹿にならない(と思う)強さがある。

 

「…!これなら!」

 

プロトマーリンによる力の増量を感じたアルトリアは、風の護りから黄金の剣を露出させる。解き放たれた宝剣は、光を呑み、金色の光を放っていた。

 

「thurrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!!!」

 

対するランスロットも、雄叫びをあげながら暗黒の剣を掲げ、魔力を凝縮させる。刹那、大地を蹴り立てて突進した。

 

瞬き一つで間合いを走破し、放たれる一閃。だがしかし、騎士王に迷いはない。限界まで圧縮させた魔力を解き放ちただ一度、振りかざす――

 

 

 

 

 

「はあああああああぁああ!!!」

 

 

 

 

 

アルトリアの一閃が、ランスロットの剣を撃ち落とし、見事に打ち倒した。

 

 

「…素晴らしい、流石だねアルトリア」

 

「はい、マーリンもありがとうございます」

 

アルトリアはプロトマーリンと言葉を交わした後、アルトリアは地に伏しているランスロットに近づく。ランスロットの体からは、光が溢れ出している。既に力を使い果たし、退去をする直前のようだった。

 

「…ランスロット卿。あなたは…」

 

この時のアルトリアは、何故彼がバーサーカーになったのか、誰に操られていたのか等、沢山の疑問が渦巻いていた。

 

「我が王よ…」

 

退去する寸前だからか、狂化が解除されたランスロットはアルトリアに向けて、声を絞り出す。

 

「私は、貴方に…」

 

そう言い残し、円卓最強の騎士は座へと還っていった。

 

 

「――お疲れ様アルトリア、マーリン」

 

この重い空気に、俺はお疲れと声をかけることしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――どれくらい時間が経ったのだろうか。沈黙していた俺たちの時間が動き始めたのはカルデアから通信が掛かってきてからだった。

 

『やぁ、さっきは戦闘、お疲れ様。今、藤丸達が凄いスピードでそっちに向かってるから、暫くそこで休んでおくといい。それではね』

 

どうやら藤丸達ともう合流できるらしい。それを聞いた俺たちは、合流する為に広げていた荷物(ワイバーンの肉)を回収し、即座に移動できるよう支度を始めた。

 

 

「…マスター」

 

 

片付けが終わった頃にアルトリアから声が掛かる。

 

「先程のランスロット卿は最後何を伝えようとしていたのでしょうか…」

 

それは小さな疑問だった。あの時の言葉が最後まで聞けなかったのだから、疑問に思うのは当然である。

 

そして、俺はその問いにほぼ完璧に答えることができる。あの言葉の全貌は「私は、貴方に裁いて欲しかった」だと考えている。不忠の罪を犯したにもかかわらず、アルトリアに許されてしまったのが原因で、バーサーカーとして現界していたので、間違いではないだろう。

 

しかし、これをそのまま伝えたら、アルトリアがどんなことを思うのかはわからない。どうしたものかと沈黙していると、プロトマーリンが察したのか代わりにアルトリアの問いに答えてくれた。

 

「多分、彼はかつて仕えた者に剣を向けてしまったことを悔やんでいるんじゃないかな?

 

「…そうですか。はい、もう大丈夫です。ありがとうございます」

 

少し強引だったが、アルトリアは納得してくれたみたいだった。プロトマーリンには後でありがとうと言っておこう。そう思いながらプロトマーリンを見ると、彼女はこちらを見ながら何回もパチパチとウインクをしていた。なんだろう、ムカつく。

 

「他の英霊を強制的に操るとは、許しては置けません。マスター、必ずや元凶を討伐してみせましょう」

 

「あぁ、そうだな」

 

こうして、改めて指揮が上がった俺たちは、藤丸達の到着を待とうと近くの木に腰掛けようとした時、突然大地が振動し始めた。

 

「…!マスター、下がって」

 

アルトリアは非常に不味い事態だと認識し、俺の前に立ち剣を構えた。しかし、隣にいるプロトマーリンは千里眼で迫ってくる物を見たのか、クスクス笑っていた。

 

「マーリン、戦闘前に笑うとは何事ですか!しっかりして下さい!」

 

「いやぁ失敬失敬。見えた物がとても愉快な物だったからね。ほら、見えてきたよ」

 

そう言ってプロトマーリンは前を指差す。…おや、あれは。

 

 

 

なんと俺の視界には、巨大な鉄の馬っぽいなにか(トロイの木馬)がガッシャンガッシャンと音を立てながらこちらに向かって疾走してくる様子が映し出されていた。

 

そしてその上には――

 

 

「ちょ、危ねぇ!もうちょっと乗り心地どうにかならないもんかねこれ!」

 

 

「確かにそうですね、私たちはサーヴァントだから大丈夫ですが…きゃあ!」

 

 

「…あ、居ました!天道さん達です!おーい!」

 

 

「フォーウ!!!」

 

 

マシュとフォウ、キャスニキに聖女様が激しく揺られていた。




何故かシリアスになってしまいました。次回は多分藤丸sideを書くと思います。
3日に1話更新できればいいなーって思いながら頑張ります!

藤丸sideの話欲しいすかね?

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