人理修復はプロトマーリンと共に   作:ゼノ丸

4 / 14
誤字脱字報告ありがとうございます。めっちゃ助かってます。


プロトマーリン

「…君がマスターだね?」

 

プロトマーリンは妖艶な瞳でこちらを覗いてくる。その瞳は俺の全てを見透かされているように感じた。そして10秒ぐらいだろうか。俺を見続けていたプロトマーリンが口を開いた。

 

「――うん。君をマスターとして認めよう。今から僕は君の手足となる、よろしく頼むよ、マスター!」

 

「…あぁ、よろしく頼むよ、マーリン。天道健だ」

 

 

なんだかよくわからないが天道はマスターとして認められた様だった。しかし、何故プロトマーリンが出てきたのか、そもそも何故マーリンが召喚出来たのか、と沢山の疑問が溢れてくる。

 

「うわぁ凄いね!こんな美人を召喚するなんて天道君やるじゃないか!」

 

 

フラットはプロトマーリンを見てはしゃぎつつ、俺の背中をバンバン叩いてきた。痛いですフラットさん…

 

「いやぁ君にそう言って貰えるとお姉さんも嬉しいよ、えっと君の名前は?」

 

「フラットです!」

 

「フラット君。君はいい性格してるね、気に入ったよ!」

 

「えへへ、ありがとうございます!」

 

なんか秒で仲良くなってるし…魔術の天才同士、波長が合うのだろうか?…

と言うかプーリンは俺が召喚したんですけどー

 

そう思いながらフラットを睨みつけているとマーリンはそれを見てクスクス笑っていた。

 

「おやマスター、もしかして嫉妬しているのかな?大丈夫だよ、お姉さんはマスターの英霊(もの)だ!」

 

と揶揄ってくる始末だ。いやー性格悪い!流石グランドクソゲフンゲフン…

 

「あははははは!!!ごめんね天道君!話し込んじゃって」

 

――フラットまで笑ってくる。絶対に許せねぇ、ドン・サウザント!

 

「あ、やばい…じゃあ僕もそろそろ行くね、これから先生と会わなきゃいけないんだ!召喚儀式、楽しかったよ!またどこかで会おうね!」

 

そう言い残しフラットは去っていった。先生とはウェイバーの事だろうか、もっと色々聞いてみたいことがあったが、もう本人はいない。本当に嵐の様な男だった。

 

そして俺は待っててくれたプロトマーリンと向き合う

 

「マーリン、いくつか聞きたいことがあるんだがいいか?」

 

ここでさっき疑問に思っていた何故マーリンが召喚出来たのかについて聞いてみることにした。

 

プロトマーリンによると、今召喚に応じてくれたプロトマーリンは天道も知っている通り、別世界のマーリンだった。なのでそれとは別に、この世界にはちゃんと男のマーリンが居るらしい。だから居ないはずの私はサーヴァントとして現界できる。と言われた。

 

つまり…

 

 

 

この世界には男のマーリンが居るんだから女のマーリンが居る訳がない

 

     ↓

 

女のマーリンは存在しない

 

     ↓

 

存在しないということは実質死んでいる

 

     ↓

 

サーヴァント擬似現界 V

 

 

 

 

と言うことらしい。

 

 

――なんということだ。屁理屈じゃないか!これにはもう流石としか言いようがない…なんでもありだな単独顕現…

 

「さて、マーリン。早速お願いがあるんだけど…」

 

ここで本来の目的であるレフ爆弾の回避、ついでに人理修復について話してみた。

 

「爆弾の件ならお姉さんに任せてくれたまえ!人理は…後から考えるとするよ♪」

 

と、人理修復の件については濁されたが、爆弾の心配は無くなった。やったね。これで安心してカルデアに行けるようになった。

 

気持ちを切り替えた天道は早速人理修復に向けての活動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

「――あ、マーリンはファーストオーダーが始まるまで霊体化生活だからね」

 

「な、酷いじゃないか、鬼!悪魔!陳宮!」

 

…本当に大丈夫だろうか?なんかプロトマーリンが陳宮のネタを言っていた様な気がするが、聞かなかったことにしようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人理継続保障機関フィニス・カルデアは南極の標高6,000メートルの雪山の地下に作られた地下工房である。その正体は「人類の未来を見守る」という名の下に、極秘で英霊と人間を融合させるデミ・サーヴァントの実験を行なっていた施設だ。

 

この施設に天道が来てから一ヶ月、いよいよこの時が来たようだった。今日はファーストオーダー開始日である。ラプラスとトリスメギストスを使い、2015年までの歴史には存在しなかった“観測できない領域”である過去の特異点を発見し、カルデアはこの特異点を人類絶滅の原因と仮定し霊子転移(レイシフト)を行い特異点を破壊する事により未来を修正するための作戦を開始する日である。しかし、レフ・ライノールの手によって、その作戦は崩壊する事になるが――

 

 

(…マーリン、霊体化生活も今日で終わりだ。…ちゃんと守ってくれよ?)

 

(分かっているとも。いやぁ、この一ヶ月は暇だったからね、存分にやらせてもらうとも!)

 

天道は霊体化したプロトマーリンとコミュニケーションを取りながらベンチでお茶を飲んでいた。

 

天道は今、これから起こることに、恐怖していた。

 

いくら魔術で守ってくれる、大丈夫だ,と思っていても、爆破に巻き込まれるという恐怖が外れない。自分が爆弾の上で横になるというのが怖くない筈がなかった。

これにはプロトマーリンも(こればかりはしょうがない、我慢してくれ)としか言えなかった。

 

 

 

そんな時、声を掛けてくれた人物がいた。

 

 

 

 

「――おや、大丈夫かい?緊張しているのかな?」

 

 

 

 

キリシュタリア・ウォーダイム。

 

 

 

現カルデアAチームの一人であり、後にクリプターと呼ばれる一人だ。

 

「いえ、大丈夫です、ありがとうございます…」

 

強がって大丈夫だということを伝えると、キリシュタリアはそれを見透かしたのか、俺に語りかけてきた。

 

「我々は霊子転移(レイシフト)が初めてだ。勿論私にだって恐怖はある、でも人理を守る為には、恐怖を押し込む忍耐力が必要なんだ。我々人類に恐怖を無くせというのはナンセンスだからね」

 

なんていい奴なんだ…特に接点もない俺に対してもカウンセリングをしてくれている。同時に俺はキリシュタリアのその後が脳裏にちらついて、心が痛んだ。なんとかして、Aチームも救えないのだろうか。

 

(それは無理だね、理論上は可能だけど、…此処が新しい特異点になっても知らないよ?)

 

プロトマーリンは容赦なく現実を突きつけてくれる。そう、彼らを救うことはリスクがデカすぎるのだ。それ故に、今は彼らを救わない。キリシュタリアに言われた通り、ここは耐えなければならない。この言葉を胸にしまい、俺は返事をする。

 

「ありがとうございます、今の言葉で気が楽になりました。キリシュタリアさんも頑張って下さい!」

 

「うん、お互い頑張ろう」

 

「キリシュタリア!行くぞ!」

 

「あぁ!それではね――」

 

こうしてカドックに呼ばれたキリシュタリアは俺の所から去っていった。

 

まさかの人物から激励の言葉を貰った俺は覚悟を決めて、時間を掛けつつ、ゆっくり立ち上がる。

プロトマーリンは待ってましたとばかりに俺に声を掛けた。

 

(心の整理は終わったかい?)

 

「あぁ、バッチリだ…マーリン、俺らも行こうか」

 

(うふふ、了解した、マスター)

 

こうして俺らもファーストオーダーに向けて、移動を開始した。

 

 

 

 

――全ては、俺がこの後爆発で死n…いや、人理修復の為に…!




とりあえず連続投稿は終了です。
冬木編からは自分のペースでゆっくり頑張って行きますので、今後もよろしくお願いします!

円卓組を召喚することに決まりました、ということで具体的に誰を召喚するかも投票で決めます。星4鯖以上限定ですが投票お願いします。

  • アルトリア
  • アーサー
  • ガウェイン
  • ランスロット
  • トリスタン
  • モードレット
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。