人理修復はプロトマーリンと共に   作:ゼノ丸

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誤字脱字報告ありがとうございます!
マシュメインです。これすっ飛ばすと色々おかしくなるので丁寧に書きました。


宝具、展開します!

「――俺の話を聞いてくれねぇか?」

 

 

 

謎の声は俺らに話し合いをしようと語りかけてきた。

 

 

「話し合いをするんだったら、まずは姿を見せることね」

 

 

オルガマリー所長は強気に言い返す。俺は正体が分かっているから心配はしていないが、もしこの言葉に怒り、襲いかかってきたらどう対処するつもりだったのか。守るのは俺たちなんですけどね…

 

 

 

「吠えるじゃねぇか!まぁ、そうだな。姿ぐらい見せなきゃな。」

 

 

 

声の主はそう言うと奥の方から堂々と俺らの前に姿を見せた。こんにちは、キャスニキ。

 

「俺はキャスターのサーヴァントだ!今は訳あってあいつらと敵対中でね、暫くの間協力しないかって提案しに来たんだ」

 

『また新しいサーヴァント反応が現れたんだけど…ってあれ?』

 

キャスニキの登場によりドクターもカルデアから通信してきた。…いつもちょっと遅いよな。

 

「…ちょっと、ロマニ。アレ、どう思う?」

 

『うーん。とりあえず事情を聞こう。彼はさっきのとは違ってまともな英霊のようだからね』

 

 

「お、話のわかる奴もいるじゃねぇか。なら、早速話し合いさせてもらおうかね――」

 

 

 

 

ここで俺らはキャスニキと情報交換を行うことにした。カルデア側の事情を説明し、キャスニキからは、ここの特異点ができた経緯、セイバーが大暴れしていること、セイバーにキャスター以外のサーヴァントが倒されたこと、倒されたサーヴァントが聖杯の泥に汚染されたことを説明してもらった。

 

 

「――ということだ、どうだ?」

 

「そう。貴方はセイバーを倒したいけど、一人では勝ち目がないから私たちに協力を仰いだ。そういうことでいいかしら?」

 

さすがだぞ!相手が 言いたいことを バッチリ 理解 しているんだな!

 

「その通りだ、悪い話じゃないだろ?」

 

『そうだね、ボクからはキャスターの話に乗っても良いと思うよ?』

 

「決まりだな!宜しく頼むぜ、あんた!」

 

そう言ってキャスニキ俺の肩をポンと叩いてきた。…え、俺っすか?

 

「おの坊主よりもお前さんの方が魔力が上だからな、一丁仮契約してくれや!」

 

なるほどな。確かに一般人の藤丸より俺の方が魔力は高い。当然の判断と言えるだろう。

 

「おやマスター、モテモテじゃないか」

 

プロトマーリンの茶化してくる。やめてくれやい!

 

「――それにこっちには美人がいるしな!」

 

プロトマーリン目当てでした。

 

 

 

 

キャスニキと合流後、霊脈地に築いたキャンプに戻った俺らは、マシュの宝具を使えるようにするため、特訓を行うこととなった。ただし――

 

 

 

「ほら、姿勢がなってないぞ〜♪えい!」

 

「クッ…はい!」

 

 

 

――教えているのがプロトマーリンなので少し不安だ。

 

 

「あの盾についてなら私が一番知っているとも!」と言い、自信満々に師範役を買って出たのだが…不安だ。

 

 

何故不安なのかと聞かれれば表現がし辛いのだが…とても不安だ。

 

 

 

 

「…っと大体こんな感じかな?後は大きな刺激があると良いんだけどね…」

 

「はぁ…はぁ…はい、ありがとうございます!」

 

どうやら無事終わったみたいだ、あれ?でもマシュはまだ宝具発動できてないよな…

 

「じゃあ後は冬木のキャスター君に任せようかな!」

 

「おうさ!やっと出番が来たな!」

 

やっぱり実力行使なんだな…死なない程度にしてやってくれよ…

 

「さて、嬢ちゃん。味方だからって遠慮しなくていいぞ。俺も遠慮なく、坊主を殺すからよ」

 

「っ…!?」

 

「あなた正気!?この訓練にマスターは関係ないでしょう!」

 

「サーヴァントとマスターは運命共同体だ、何せ、マスターが死んでしまったらサーヴァントを活動できないからね。」

 

オルガマリー所長が反抗的な意見を示すが、プロトマーリンに言いくるめられてしまう。俺も他人事ではない為、意見することができない。

 

「そういうこった、覚悟しろ」

 

「先輩…下がっていてください!先輩の足手纏いには…なりません!」

 

「そうこなくっちゃ…なぁ!」

 

キャスニキは杖を構え、マシュのマスターである藤丸目掛けて刺突を繰り出した。

 

マシュは慌てて藤丸の前に立ち、刺突を防御するが、キャスニキの猛攻は止まらない。一手一手を追うごとにマシュの動きは段々と鈍くなっていく。その光景を見ていくうちに、見るに耐えなくなった俺はプロトマーリンに間に入って貰おうと指示を出そうとした。

 

「マーリン、マシュに加勢して――」

 

「それはいくらマスターの命でも聞けないな」

 

しかし、プロトマーリンは俺の意見に反して動こうとはしなかった。

 

「何でよ!マシュだってあんな苦しそうじゃない!」

 

オルガマリー所長もマシュを助けるべきだと主張する。しかし、この後の言葉に俺らは黙らざるをえなかった。

 

「何故とは、二人の為にならないからだよ。あの盾を使いこなすには、マスターとサーヴァントの心が通じ合わないといけない。ここで割って入っても、不完全に終わってしまうだろうね。宝具の発動は無理だと断言しても良いだろう」

 

そう。ただ信じて見ていろ。プロトマーリンはそう主張した。

 

「――もし、それでも助けてやれというのなら、君の令呪を使うと良い。その時は、私はマスターのサーヴァントとして、あの二人を護り通すことを約束しよう。さぁ、どうするかな?」

 

そうだ、令呪を使えば良い。簡単な話だ、でもそれではマシュが宝具を使えなくなる…。

 

 

 

――俺は、どうする…?

 

 

 

「…天道健、何をしているの?はやく令呪を使いなさい!」

 

オルガマリー所長もそう言っている。

 

 

 

…それでも、俺は――

 

 

 

「…。」

 

 

 

「…それが君の答えだね、うん、よく我慢した。それでこそ、僕が見込んだマスターだよ」

 

 

 

「…ッ!貴方!!!」

 

 

 

そう、俺は何もしないことを選んだ。確かに今助けるのは簡単だ。でも、時には自力で解決した方が良いものもあるのだろうと今思った。人理修復の為にはここを乗り越えなければならない。頑張ってくれ、藤丸、マシュ…

 

 

 

 

 

 

 

「そらそら!このままじゃマスターが先にくたばっちまうぜ!」

 

「ハァ…ハァ…ハァ…!」

 

マシュの体は限界だった。あらゆる角度からくる火弾、そして杖の打撃、それらを守るには休みなしで盾を振り続ける必要があったからだ。プロトマーリンさんたちも動こうとしてくれない。どうやら私だけで、ここを乗り越えなければいけないようだ。

 

「ふん、これで最後だ、主もろとも燃えちまいな!」

 

キャスターさんの魔力が突然上がり始める。…これは宝具が発動する合図だ。

 

――このままじゃ、宝具を発動できないせいで先輩が…

 

どうすることもできないのかと、項垂れると突然声が頭の中に響いて来た。

 

 

(気持ちを全て解放するんだ、その盾はきっとその声に答えてくれるはずだよ)

 

 

これはマーリンさんの声だった。その優しい言葉は、私を行動させるために十分なエンジンになる。

 

 

 

 

 

そう、私は守りたい…みんなを、先輩を、今だけでいい――

 

 

 

 

 

――私にマスターを守れる力を!!!

 

 

 

 

「我が魔術は炎の檻、茨の如き緑の巨人。因果応報、人事の厄を清める杜――」

 

 

 

「――焼き尽くせ、木々の巨人。『焼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)』』!!!」

 

 

 

 

燃える木の巨人が現れ、こちらに向かってくる。これでできなきゃ先輩が死ぬ。そんなこと、させるものか――

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああぁぁあああああああ――――!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――その瞬間、燃える木の巨人を巨大な城壁が侵入を防ぐように聳え立つ。そして、巨人と城壁は相殺されたように瓦礫となり崩壊していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…私、今…」

 

 

 

 

「おめでとう、君は、宝具を発動することに成功したんだ」

 

 

 

マーリンさんに抱えられながら、私は自覚した。

 

 

 

 

無事に先輩を守ることができたんだと――




ちょっと頭の中で考えていた構図を全て使ったので、更新遅めになると思います。ごめんなさい。

二週間以内には絶対出します

円卓組を召喚することに決まりました、ということで具体的に誰を召喚するかも投票で決めます。星4鯖以上限定ですが投票お願いします。

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