前前世から君達のファンです。   作:メケ子

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物語の時間列が難しいですね。
原作と変わりない所はダイジェストにしたりして飛ばすつもりです。


変化

幻の銀水晶の事がテレビで流れた日、うさぎは次の日の朝に帰ってきた。

ついに運命の人と出会ったのか。

男の子同士だけど、どうなったんだろ?

 

疲れた様にベッドに倒れ込んでいるうさぎが遊びに来ていた私に話しかけてくる。

 

 

「リオちゃん、もし僕が世界の為に戦ってるって言ったらおかしいと思う?」

 

 

意外だった。

きっと私には最後まで話してくれないだろうと思っていたから。

それだけ、まもちゃんに出会った事が衝撃的だったのか。

 

 

「可笑しくないよ、うさぎが何かしてるのは気づいてたよ。だって幼馴染だからね。」

 

 

戯けて、でも真面目な顔で応えるとうさぎは少しずつ今までの事を話してくれた。

セーラームーンの事、セーラー戦士の事、…まもちゃんの事。

 

セーラームーンの自分か、うさぎとしての自分かどっちの気持ちでまもちゃんを気になっているのかがわからない、と。

どうして、この世界のうさぎは男の子で産まれたんだろう。

女の子ならきっとこんなに苦しまずに運命に立ち向かう事が出来ただろう。

 

 

「うさぎ、幼馴染として言うよ。貴方は間違ってない。遠回りして苦しくても、きっとそれは無駄にはならないと私は思う。よく考えて、うさぎが納得できるまで自分を信じて。」

 

 

「リオちゃん…」

 

 

うさぎにとって、否定してほしかったのかもしれない。

でも私は否定なんてしたくなかった。

 

泣きそうなうさぎを抱きしめる。

同じく抱きしめ返してくる可愛い幼馴染に思う。

どうか彼が幸せになりますように…。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

それらのうさぎは私にセーラームーンとしての活動内容を教えてくれる様になった。

多分、自分一人では抱えきれないのだろう。

 

 

「それでね!セーラーVちゃんがプリンセスだったんだよ!仮の姿は僕達と同じ男の子だったけど、すごいよね!」

 

 

セーラーヴィーナスも男の子なのか。

愛野 美奈人くん、それがヴィーナスの名前。

 

呆れた様な顔でこちらを見つめるのはルナだ。

最初、私に事情を話した事を怒っていたがうさぎのメンタルケアの為と話すと皆に内緒で許してくれた。

優しい猫ちゃんである。

 

そろそろ、まもちゃんが攫われる時かな。

またうさぎは泣いてしまうのかもしれない。

それを止められない事が悔しかった。

 

 

 

 

 

そんな事ばかり考えたからだろう。

 

停電が起こった。

コレはまさか戦いが始まってるのかな?

しまった…邪魔にならない様に家に急がなくちゃ!!

 

前方に人がいる。

黒い影、マントにタキシード。

 

 

「何故、一般人が!?いや、それより此処は危険だ。今すぐ家に戻りなさい!!」

 

 

いやいや、逆に何でここにタキシード仮面がいるの?

東京タワーにタキシード仮面がいるんじゃないの?

 

待って、本当に待ってよ、ここにタキシード仮面がいて、うさぎ達がもう戦っているなら。

クンツァイトの攻撃はうさぎに直接当たってしまうんじゃないの…?

 

考えてしまい青くなった顔色にタキシード仮面が心配してくる。

だけど、それに構えない。

 

うさぎが死んでしまうかもしれない。

 

その考えだけで私は気づいたら走っていた。

皆と違って何も出来ないけど、それでも、うさぎは私の幼馴染だ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

クンツァイトの攻撃かたプリンセスと他のセーラー戦士達を逃す。

あたしはここで死んでしまうかもしれない。

それでも、あたし…いや僕は守りたかった。

 

 

だけど、

 

 

「うさぎっ!!!」

 

 

誰かが僕の名前を呼び前に出る。

生きてると思い、前を向くと小さな背中。

口から小さくこぼれ落ちた言葉が信じられない光景を自覚させてくる。

 

 

「リオちゃん……?」

 

 

幼馴染のリオちゃんが倒れている。

どうして、リオちゃんがここにいるの?

 

そんな考えと共にある光景が目に浮かぶ。

見知らぬ男性があたしを庇う映像。

 

閉じそうな目を開けてリオちゃんがあたしを見つめて言う。

 

 

「今度は、ちゃんと逃げろよ……セレニティ」

 

 

男の子みたいな言葉遣いと共に目を閉じる。

リオちゃん、待って、待ってよ。逝かないで……。

口からは思っていた言葉ではなく叫び声が出る。

 

涙が溢れ落ちて止まらない。

その瞬間、あたしのティアラが壊れて額に衝撃がはしる。

後悔と共に悲しい記憶も蘇る。

 

そうか、リオちゃんはあたしの大切な…たった1人の

 

 

全て思い出した瞬間あたしの涙が光り輝く。

リオちゃんにもあたしにも温かい光が当たる。

 

気づいた時には、あたしの手元に綺麗な結晶が一つあった。

 

 

「それが…、幻の銀水晶なのか?」

 

 

いつのまにか、タキシード仮面がこの場に立っていた。

あたしの手にあるコレが幻の銀水晶?

 

そんな事を考えていると何処からか声が聞こえる。

あたしと幻の銀水晶を狙う声、その声を聞いて皆があたし達の元へ駆けつけてくれる。

 

あたしと幻の銀水晶は守られた。

だけど、その隙にリオちゃんとクンツァイトを追ったタキシード仮面が消えてしまった。

 

 

 

 

 

リオちゃんがオリオネスだった。

あたしが、プリンセスだった。タキシード仮面がエンディミオンだった。

その事実に、もっと早く気づいていれば助けられたかもしれなかったのに…。

 

セレニティとしての幸せで楽しかった記憶があり、悲しくて辛い最後があった記憶。

うさぎとしてのリオちゃんとの記憶。

二つの記憶が混同して頭がグルグルする。

 

皆がダーク・キングダムへの道を探そうとしてくれてる中で、まこくんが言った言葉にドキッとする。

そうだ、幻の銀水晶の一部はリオちゃんの中に入っていった。

まだ、温かい。リオちゃんが抱きしめてくれた時の様な温かさ。

 

あたしの中に幻の銀水晶があったなんて。

こんな形で知りたくなんてなかった。

 

必ず助け出すから、リオちゃん。

どうか無事でいてほしい。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

オリオネスと追ってきたエンディミオンを捕まえる事ができた。

だが、オリオネスをいくら調べても幻の銀水晶は見つからない。

 

何故だ。

あの時確かに、幻の銀水晶はオリオネスの体の中に入っていった。

それなのに、どうしても見つからない。

 

クイン・メタリアから処分を言われたが、利用価値がある。

これで2人は私のモノ。

 

エンディミオンはまだ起きないが、治療したオリオネスは苦しそうだが少しの間だけ目が覚めた。

私を見て、認識し、理解した上で、

 

 

「やぁ…、クイン・ベリル。ご機嫌いかがかな…?」

 

 

あの時の様に声を掛けてくる。

どうしてなのかしら、殺されかけたのに。

 

 

「……貴方は私を憎んでいるのでしょうね。前世も今世も壊す私を。」

 

 

「何故?憎む事なんてないし、憎むとしたら俺の不甲斐なさだ。」

 

 

今世の少女の体でオリオネスとしての言葉を紡ぐ。

歪だが懐かしいやり取りに心が騒つく。

 

 

「ベリル、いつまでお人形さんになってるんだよ。嫉妬する心なんて俺にだって誰にだってあるだろ…。」

 

 

わかったフリをするな、と叫びたかった。

例え、オリオネスの言葉が正しくても受け入れられる事などできない。

 

そのままオリオネスは再び眠りにつく。

もしも、前世で私の気持ちを話していたら同じ様に私を止めてくれたのだろうか。

その事が、頭に残った。

 

 

 

 




ツイッターの方で大元のネタ書いた事あったので、オリオネスの名前が出たセーラームーンネタがあった場合私ですね!
そっちの私はセーラームーン以外の適当なネタ書いてるので悪しからず。
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