前前世から君達のファンです。   作:メケ子

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弓矢の名前はどうすっかね!


力の使い方

うさぎがいなくなり、沈んでいる私にクイーン・オリオネスが近寄ってくる。

周りには皆はいなくなり、私達は2人っきりだった。

 

 

「……私ならブラック・ムーンの事もわかってるよね…?」

 

 

その表情は暗く、真剣な声色だ。

暗黒の支配者、ファントム。ブラック・ムーンは彼から始まった。

 

犯罪や殺戮が増え始め、ネオ・キングセレニティが立ち上がった。

彼は、捕らえられネメシスに送られ、ネメシスは封鎖された。

そして、しばらくしてからブラック・ムーンの一族が現れた。

 

 

「ファントムとはね、捕らえた時に話はできたの。でもね…、止める事はできなかった。」

 

「…どっちを、止めようとしたの?」

 

「どっちも!」

 

 

悲しそうな笑顔で、大きな声で言うけど無理してるのがわかる。

ファントムを止められたら、ネメシスに送らなければ、ブラック・ムーン一族は反乱を起こさなかったかもしれない。

そう考えてたんだろうな。

 

 

「スモール・レディはね、私が親でも900歳であのままなの。これからの事も、きっと必要な事なんだろうけどね。元気なままだったら、それで良かったのよ?」

 

 

原作が変わり、未来を変えたかったのかな…?

ヒビの入ったセーラームーンのロッドを抱えながら考える。

私、うさぎを守りたかった。その為にここまで来たのに…。

 

 

「…リオ、君はミゼリコルド・クリスタルは出せるんだよね?」

 

「え?うん、出せるよ。」

 

「じゃあ、未来の私が過去の私へアドバイスをあげよう。」

 

 

クイーン・オリオネスはそう言ってふわふわと飛びながら、私が持っているロッドに座る。

そのまま、私の手に触れる様に近づく。

 

 

「幻の銀水晶の力は、私の中にもある。コツはイメージする事!」

 

「イメージ…。」

 

「ミゼリコルド・クリスタルは、守りたい力の具現化。なら私の得意な武術は…?」

 

武術…、オリオネスは弓は得意だった。

弓、弓ねえ…。

 

クイーン・オリオネスごと、自分の手を見つめる。

私は、誰かを守る為に誰かを傷つけるのかな…。

……うさぎ…。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

リオちゃん…?

……空耳……

 

怖い、一人ぼっちがこんなに怖いなんて思わなかった。

でも、このままでいたらリオちゃんがプリンス・デマンドに……。

 

戦っていても、リオちゃんやちびうさの事で注意が散漫になってた。

このままでいたら、僕はきっと死んでしまう。

このまま……、変身もパワーもない僕なんて…。

 

こんな所で死にたくない!

 

そんな事を考えていると、ふと思い出す。

クイーン・セレニティの言葉。

 

 

『プリンセス・セレニティ。覚えておいて。幻の銀水晶は全て、あなたの心次第なの。』

 

 

僕の心に迷いが、あったせい……?

 

……リオちゃんがちびうさを可愛がる度に、不安だった。

自信がなかった。

……信じる心を忘れてた。

 

それで、力が出せなかった?

 

一呼吸置いて、自分の手を見つめる。

 

僕は、次期国王、ネオ・キングセレニティ。

僕が地球を皆を、…守るんだ。

 

 

ちびうさは、泣きながら助けを求めていた。

キング・エンディミオンもクイーン・オリオネスも力になってほしい、と言っていた。

 

仲間達、セーラー戦士の事。

まもちゃんの事。

 

『うさぎ、うさぎ…!一緒に帰ろう…!』

 

リオちゃんの事。

 

 

僕は、一人じゃない。

信じろ、うさぎ。自分の力を。

今、やらなきゃいけない事、それは。

 

マーキュリー、マーズ、ジュピターを捜す事。

きっと、ネメシスにいるはず。

 

マーキュリー、マーズ、ジュピター!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

何処にあるのかわからない空間に3人はいた。

敬愛する、自分の守るべき存在の声が聞こえた気がして、目が覚める。

 

 

「……う。」

 

「……セーラームーン……?」

 

 

その瞬間に3人は拐われたはずの仲間が自分の近くにいる事に驚く。

そして、変身が解けている事に動揺を隠せないでいる。

 

 

「!?俺達」

 

「変身が解けてる!?」

 

「……ここはどこだ?」

 

 

あたりを見回した亜希は目に入った光景に反射的に肩を揺らす。

そこに見えたのは、手足の拘束された干からびた死体だった。

 

 

「…死んでる……。屍だ。」

 

「……なんて姿だ、……まるで、化け物……。」

 

 

そう、今にも動き出しそうな程の不気味な光景。

動揺が落ち着いた頃に冷静になって調べると、そこは洞窟だった。

 

 

「俺達……どれくらい、ここにいるんだ?」

 

 

考えながら、フラつく頭を押さえる。

頭の中でうさぎの声がした。

それが全員が感じた事。

 

うさぎが近くにいる。

それならば、やる事はわかった。

3人は変身する為に手を上にあげる。

 

 

「ジュピター・スターパワー」

 

「マーキュリー・スターパワー」

 

「マーズ・スターパワー……」

 

 

違和感を感じる。

変身が出来ない?

いや、それどころかパワーがなくなっていき、意識も遠くなっていく。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

祈る様に閉じていた目を勢いよく開く。

 

マーズ、マーキュリー、ジュピター!?

 

確かに感じたはずの3人の気配が途切れる。

いったい何があったのか、調べる為にも自分で動く必要がある。

強く決心して僕は部屋からゆっくりと出る。

 

 

 




タキシード仮面とキング・エンディミオンは何で会っても大丈夫だったんだろ。
本体じゃないからかね?
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