前前世から君達のファンです。   作:メケ子

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亜美ちゃんもレイちゃんも可愛いよね!!


セーラーマーキュリーの先生/セーラーマーズの息抜き

水星の天才、そう呼ばれてるには気づいていた。

だって水星は水と知性を司るのよ、当たり前じゃない。

でも周りの人はわかってないのか、私が勉強を始めると自由にしていいと言うの。

 

自由って何かしら。

私は当たり前の事をして、勉強してる毎日が自由だと思っているのに。

どうしたら、周りの人に馴染めるのかしら。どうしたら…

 

 

「つまらん。君は自身の考えで既に知っている事を何度も試して楽しいのか?」

 

 

シルバー・ミレニアムのオリオネス。

プリンセスが何処かの星に嫁いでしまうと、プリンスとして立ち上がらなくてはならない人。

そんな彼がそんな言葉を言うだなんて思わなくて思考が止まる。

 

つまらない?そんな考えで星を、国を守る事なんてできないじゃない。

新しい事を試して失敗してしまったらどうするの?

口に出して彼を否定する私を彼は冷静に見つめ聞いていた。

 

 

「たとえば、そこの窓から外に飛び出すとしよう。」

 

 

いきなりの言葉に混乱は加速する。

ここは水星の城のかなり高い所にある部屋だ。

窓から飛び出すなんて事をしたら、怪我ではすまないかもしれない。

 

 

「きっと怪我ではすまないだろう、死んでしまうかもしれない」

 

 

そうよ、危ない事だわ。

 

 

「だけど!きっとつまらない考えなんて吹っ飛ぶ程インパクトがあるよな!!」

 

 

手を掴まれた。腕を引かれ、抱き上げられる。そして、そして…

彼が私を抱えたまま窓を乗り越えて飛び出す。

 

口から悲鳴が漏れる。怖い!景色が流れていく。

笑い声が聞こえる、……笑い声?

 

上を見上げると私を抱きしめながらオリオネスは笑っていた。落ちてるのに!

そんな彼を見ているとなんだか可笑しくなってきて気がついたら私も笑っていた。

落ちてるのに、死んでしまうかもしれないのに可笑しいの。

 

そろそろか、なんて声に出したと思ったらもっと強く抱きしめられて

バッシャーン!!

水星の自慢、巨大なプールがあり、水飛沫の後に水の中に私達はいた。

 

全て終わった後には水星の偉い方々がオリオネスを叱っていた。

私は被害者として毛布に包まりボーッとその様子を見てて思った。

楽しかった、あんなに笑ったのはいつぶりだろう。

 

怒られてしょんぼりしてるオリオネスに近づくと謝られた。

流石にいきなり無茶し過ぎたって、あんなに自信があったのに。

 

貴方は、楽しいの先生ね。

自由なんてまだわからないけど、さっきの飛び降りは危ない事だけど楽しかったわ!

 

笑顔でそう言えば彼は笑って、次はどんな楽しいにするかな なんて話してた。

 

それから、私はプリンセス・セレニティを守るセーラー戦士に選ばれた。

プリンセスの家庭教師もして、彼と楽しいも学んで、みんなと楽しく過ごしていた。

それなのに、どうして私の目の前には2人が血溜まりの中にいるのが見えるの。

 

あぁ、私達のプリンセス。

私の先生…

大丈夫、きっと死んでしまってもみんなで一緒にお供致します。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

私には少しだけ未来が見えた。

きっと貴女は特別なのよ、両親が笑顔で言う。

私もそんな自分が誇らしかった。だけど、母親が死んでしまう未来を見た時に自分の力が憎かった。

 

ちゃんと見えたのに、何もできなかった。

色んな人の辛い、悲しい未来だって何回も見る。

いつしか私は自分の力が疎ましく思っていた。

 

月のシルバー・ミレニアムから使者が来た。

オリオネス、私の見た未来ではいつも笑ってる軽薄な男。

なにも辛い事がない様に笑ってる彼が、会った事もないのに嫌いだった。

 

私は火星の自分の部屋にいる。

何もなく炎の力を借りて、未来を見る為の部屋。

私が出来るのは見る事だけ、変える事なんてできない。

それなのに、

 

 

「空気が悪い!!」

 

 

第一声からふざけてる。

勝手に人の部屋に入ってきて、空気が悪い?じゃあ他の部屋に行って、出て行きなさい!

最悪だった、嫌いな人でも月の使者であるオリオネス相手にこんな事しか言えない自分も最悪だった。

 

 

「お邪魔します!俺はオリオネス、君を審査しに来た。」

 

 

そんなの知ってるわ。プリンセスの為のセーラー戦士。

何度も見た未来だわ、笑ってる私がいてプリンセスがいて他の戦士がいてそれで…

 

 

「息苦しくないか?」

 

 

………は?

 

 

「未来だけを見て今を見ないで生きるのは息苦しくないか?」

 

 

な、にを。何を言ってるの?何も知らないのに勝手な事ばかり!未来はね、変えられないの!どうやっても!

それを知らないで、勝手に、勝手に…入ってこないでよ

 

 

「わかるよ、少しだけどね俺も未来がわかる。多分変えられない未来だ。幼い頃は悩んだし苦しかった。でも、俺はみんなが大好きだからさ。みんなと今を生きてみたいんだよね。」

 

 

みんなと今を?

でも未来は変わらないのよ?

 

 

「悲しくてもさ、希望がある限り頑張るよ。未来だけ見てると、今を見れなくて苦しくて窒息しちゃいそうだからね。」

 

 

窒息、そうね。苦しいわ、とても…とても息苦しいわ。

希望があるのかしら?みんなと笑っている希望が、見つかるかしら。

 

 

「マーズ、君が今を見るのなら今、この瞬間はきっと笑える未来があるよ」

 

 

なら、少しだけ前を向いて今を見てみようかしら。

私も窒息し続けるのはもう嫌だわ。

 

この瞬間から私は今を見れるようになった。

相変わらず、楽しいだけの未来を見る訳じゃないけど今はとても楽しいわ。

 

セーラー戦士としてプリンセスを守り、セレニティはきっと立派なクイーンになるの。

そんな未来を夢見てた。

 

 

どうしてかしら、知っていた未来なのに、プリンセスとオリオネスの倒れている姿を見ると苦しくて苦しくて

私は窒息死してしまいそうだわ。息ができない。




亜美ちゃんの可愛さにハッとしてレイちゃんの赤いハイヒールにうっとりでした。
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