この星を守りたい。
その気持ちでちびうさが打ち込んだ3つ目の邪黒水晶の力を抑え込む。
あたしの気持ちと共にパレスが光輝く。
それを見た、ワイズマンが邪黒水晶をもっと打ち込もうとしている。
あたしは、今守る事に精一杯なのに…。
そんな事したら、この星は……。
「…そして、オレ達も用済みか?」
「プリンス・デマンド!?」
ワイズマンに、プリンス・デマンドが反論をした。
仲間割れ…?
「この通り、オレは正気だ。」
プリンス・デマンドはマントを翻し、ワイズマンとちびうさに対立し始めた。
もしかしたら、プリンス・デマンド達は操られていたの?
それを見たちびうさがサフィールを呼ぶ。
2人は兄弟なのに。
ワイズマンを守る様にプリンス・デマンドに攻撃しようとしたサフィールをプリンス・デマンドは邪視で攻撃して消滅させる。
そのまま、攻撃を続けてワイズマンへと邪視の力が当たった瞬間ローブが外れ、その姿は白骨した人間だった。
「これが、ワイズマンの姿……!?バカな……!」
「くくくっ、真の姿をここに。出でよ!ワイズマン!!」
混乱しているプリンス・デマンドを前にちびうさは笑い、ワイズマンの名前を叫ぶ。
それと同時に、空から波打つ様な雲の流れの中から黒い、不吉な塊が降りてくる。
あれは……!?
『我が名は、ワイズマン。』
何!?
まるで、地響きの様なこの声、どこから……!?
ワイズマンは、白骨死体は過去の残影、朽ち果てた屍。
しかし、意思はネメシスと同化して一体になった、と。
『わたしは、ネメシス。この星自身だ。』
ネメシスがワイズマンの正体!?
そう宣言した時に、ネメシスからの力により地球は吸い込まれて消えていく。
セーラー戦士達も倒れていく。
ネメシスが近づいてくる。
黒い歪んだ空間が広がる……。
この星は本当に死の星になってしまう。
食い止めなければ!何としても!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
外の異変が時空の扉まで影響を及ぼしている。
きっと外ではセーラームーンがブラック・ムーン相手に戦っているのだろう。
……スモール・レディは無事かしら…。
1人で扉を守っていると、ダイアナが走ってくる。
「プルート!」
「ダイアナ!?」
ダイアナは息をきらせて、あたしに助けを求めに来ている。
それでも、あたしには使命がある。
「スモール・レディが覚醒してしまったの。ブラック・ムーンの女王として。」
その言葉に衝撃を受ける。
だって、スモール・レディはあんなにも頑張っていたのに。
ブラック・ムーンの女王…?どうして。
ダイアナは続けて、セーラームーン達も疲れ切っていて、このままでは今度こそこの星を守れないかもしれない、と。
そんな…、
そんな大事な時なのに、あたしは……。
「あたしだけ、こんな所にいるなんて……。……あたしも、一緒に戦いたい……!」
思いが強すぎて、自然と涙がこぼれ落ちる。
悔しい…!
今まで番人の仕事を疎ましく思った事なんてなかった。
あたしの働きで、皆を守れるならそれでよかった。
でも、今は……っ!!
「あたしが、ここで番人をしててあげる!」
「ダイアナ?」
ダイアナは、自分も不安でいっぱいの中で笑顔で励ましてくれる。
あたしの代わりを立派に果たすと言ってくれている。
「扉の向こうへ行って、プルート。行きたいときは行かなくちゃ!」
ああ、この子の言葉はなんて……。
「ダイアナ」
ゆっくりと小さな体を抱き上げる。
離れて、どうなるかは分からない。
でも、今はただ嬉しい気持ちでいっぱいになった。
「お前はスモール・レディにそっくりよ。ありがとう。」
ダイアナをおいて1人で、扉の向こうへ急ぐ。
「プルート!頑張ってね!」
ダイアナの言葉に笑顔で答えてから、セーラームーン達の元へ急ぐ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暗く、苦しい中で響く声に従う。
「くくくっ、この星が潰れるか。セーラームーン、お前が潰れるのが先か。邪黒水晶の時空をも捻じ曲げる無敵のパワー、いつまで耐えられるかしら。あはははっ。」
黒くて冷たい笑い声が響く。
セーラームーン?
うさぎが、戦ってるの…?
「こんな未来は、これ以上見せないで!」
重苦しい中で集中すると、綺麗な力と共にセーラームーンの叫び声が聞こえる。
その瞬間に、私を呼ぶ声がして体が勝手に動く。
言われた通りに動いて、それで……。
『リオちゃん。』
私、何してるの…?
うさぎの、セーラームーンのコンパクト。
このままだと、幻の銀水晶が…。
思考が止まる間に、争ってる声が聞こえる。
「返すのよ!!」
「スモール・レディ!!」
「皆、道連れにしてやる!」
それは、それだけは
ダメ!!!
動き出す、プルート。