前前世から君達のファンです。   作:メケ子

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ネオ・クイーンセレニティってチートじゃね?


再生

目覚めたネオ・キングセレニティはちびうさを送り出し、しばらくしてからロッドを掲げる。

ロッドから光が溢れて、クリスタル・トーキョーが再生していくのがわかった。

 

 

「蘇った……。……キングの奇跡だわ。」

 

 

思わずヴィーナスの口からこぼれ落ちた言葉に、ネオ・キングセレニティは笑う。

 

 

「いいや、セーラームーンがリオちゃんとスモール・レディの力を借り、ネメシスを打ち破ったのです。」

 

 

その言葉にセーラー戦士達は皆、涙を流しながら喜ぶ。

ネオ・キングセレニティはセーラー戦士に新たな力を授ける。

そして、そのままクリスタル・パレスに戻ろうとするのをヴィーナスが呼び止める。

 

 

「ネオ・キングセレニティ!セーラームーンには……」

 

「……僕もクリスタル・パレスへ戻らなければ。」

 

 

過去の自分と会う事は、歴史にはない事だから……。

 

 

「いいんじゃないかな。私だって、出会っちゃってるし。」

 

 

それを止める声が聞こえた。

その声は、今までキング・エンディミオンと一緒にセーラー戦士を助けてくれた存在。

元の体に戻った、クイーン・オリオネスだった。

 

 

「オリオネス……。」

 

「きっと、君の事だから耐えきれなくて会いに行くよ。」

 

「そう……だね。きっとそうだ。」

 

 

クイーン・オリオネスの言葉に立ち止まり、皆と共にセーラームーン達を待つ事にしたネオ・キングセレニティ。

セーラー戦士達はその二人が並び立つのを誇らしい気持ちもあった。

少しの胸の痛みを気のせいにして…。

 

 

「聞いてもいいですか?クイーン。」

 

「ん?何かな、ヴィーナス。」

 

 

待ってる間にヴィーナスがクイーン・オリオネスに聞く。

何故、ネオ・キングセレニティを信じて待っていられたのか、を。

 

 

「そりゃ、愛してるからだよ。」

 

 

少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうに言うクイーン・オリオネスにヴィーナスは少し寂しそうに笑う。

そんなヴィーナスを見て、ネオ・キングセレニティに聞こえない様にセーラー戦士達に耳打ちする。

 

 

「私は、セレニティ…、うさぎを愛してるよ。でもねリオはちがうんじゃないかな…。」

 

「え……?二人はいつも信じ、思い合っていて、きっとクイーンやキングの様に!」

 

「未来はね、いくつもの分かれ道になってるのさ。私にならないリオの未来だってある。」

 

 

不安そうにするセーラー戦士達に笑いかける。

クイーン・オリオネスは一人一人の目をしっかりと見て、言葉を続ける。

 

 

「君達の誰かの隣に立つリオも何処かの未来ではある。もしかしたら、それは君達のリオかもしれないね。」

 

「ええ!?」

 

 

続けられた言葉に動揺を隠せず叫んでしまう。

訝しげな表情のネオ・キングセレニティがそちらを見るがクイーン・オリオネスは笑う。

 

 

「どちらにしろ、君達の幸せを私は祈っているよ。」

 

 

いたずらっぽく、幸せそうにクイーン・オリオネスは笑った。

そして、後ろを振り向く。

 

 

「……君にも、幸せが与えられていいと思っているよ。」

 

 

クイーン・オリオネスの視線の先には、目覚めて上体を起こしてるプリンス・デマンドの姿だった。

セーラー戦士達は警戒を強め、いつでも戦えるように構える。

しかし、クイーン・オリオネスが前に出て皆を止める。

 

 

「…憐れみのつもりか…?オリオネス。」

 

「いいや、私は君と分かり合いたい。デマンド。」

 

 

そのまま、プリンス・デマンドの目の前に跪き額に手をかざす。

温かい光が周りを包んだかと思うと、プリンス・デマンドの額にあったブラック・ムーンの印が消えていた。

 

 

「これより、君はブラック・ムーン一族ではなくただのデマンドとして生きてもらう。役職は……、そうだね私の秘書だ!」

 

「なんだと…?」

 

「クイーン・オリオネス!?」

 

 

周りが驚く中で、クイーン・オリオネスは笑いながら続ける。

星々を駆ける自分の仕事に着いて行くには、優秀な人材が必要である事。

その条件に合う人間を探し、当てはまるのがプリンス・デマンドであった事。

 

 

「納得がいきません!!それに、いつプリンス・デマンドが裏切るかわからない!」

 

 

クイーン・オリオネスの発言にセーラー戦士達は反対する。

それは、プリンス・デマンドも同じ事だった。

愚かな判断だ、と鼻で笑う。

 

 

「責任なら私がとる。…デマンド、君に渡したいモノがある。」

 

 

そう言って取り出したのは、小さな種だった。

不思議そうな表情で受け取ったプリンス・デマンドは何かに気付く。

 

 

「幻の銀水晶の力で、サフィールをこの種で守っている。今は疲れて眠っているが、いずれ目覚めるだろう。」

 

「サフィールが…?」

 

「君にとって、今を生きる枷だ。そして、私の我儘……、生きてくれデマンド。」

 

 

その言葉を聞き、手の中にあるサフィールの種を持ち、プリンス・デマンドはしばらく静かに考えた後、確かに頷いた。

それを見て、クイーン・オリオネスはようやく、安心しきった様な笑みをこぼすのであった。

 

 




ご都合主義だっていいじゃない!二次作品だもの!
生きろ!兄弟でな!!
正直サフィールどうすっかな、って思ってたけど再生してもいいんじゃないって判断しました。
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