前前世から君達のファンです。   作:メケ子

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二部の終わりですぞ!


別れ

気づいたら、私達はクリスタル・パレスへと戻っていた。

セーラームーンの胸には新しいコンパクトがあった。

 

 

「セーラームーン!」

 

 

ちびうさの呼びかけでセーラームーンが目覚める。

混乱しながら、ネメシスやクリスタル・トーキョーの事を聞くのを周りにいたセーラー戦士達が答える。

全部、終わったんだ。

 

 

「セーラームーン…。」

 

「ネオ・キングセレニティ……!」

 

 

あれ!?

何で未来のネオ・キングセレニティが今いるの?

まさかと思い、クイーン・オリオネスを見ると側には目覚めてるプリンス・デマンドが立っていた。

 

私の知らないところで、何があったんだ……?

ネオ・キングセレニティとセーラームーンが短いお別れをしてる間にプリンス・デマンドとクイーン・オリオネスがこちらへやって来た。

 

 

「リオ、今回はありがとう。…貴女のお陰で助かった命があるわ。」

 

「……リオ」

 

 

クイーン・オリオネスのお礼の後、プリンス・デマンドが私を見る。

 

 

「俺は、未来の君に恋をしていた。…それを、君にも押し付けようとしていた。だが、俺は俺の意志でここで生きようと思う。…ありがとう。」

 

 

思わず目を見開き、息が詰まる。

私という異分子で変わる事が実証された気持ちと溢れる安堵の気持ち。

……助かって、良かった。

 

うさぎもネオ・キングセレニティとお別れの挨拶ができたのか、泣きながら戻ってきた。

そして、皆と一緒にちびうさの案内で扉へと歩き出す。

 

現代へ戻る前にもう一度、振り向いてから進む。

私も、……これからを考えなくてはならないなぁ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

目覚まし時計の音で目を覚ますと、涙が溢れていた。

これは、不安の涙か、寂しさの涙かな…。

 

うさぎから連絡があり、ちびうさが未来へ帰るとわかった。

まもちゃんにも連絡を入れて先に公園で待つ事にした。

 

しばらく待っていると、二人が公園に入ってきた。

まもちゃんはちびうさにタキシード仮面のぬいぐるみを渡す。

それを大切に抱きしめ、泣き出すちびうさ。

 

 

「……まもちゃんは、あたしの王子様だったの。」

 

 

ポツリと呟くようにちびうさは言う。

まもちゃんとのお別れをして、ちびうさは私の所へ来る。

 

 

「リオちゃんにも、ずっと甘えててごめんね。」

 

「ちびうさ…言わなくても分かる事があるのと同じ位、言わなくては伝わらない事もある。素直な貴女が大好きだよ。」

 

「……うんっ!」

 

 

ルナPが鳴り出すと、ちびうさはもう、行かなくちゃ、と離れていく。

そして。背負っていたリュックから新しいロッドをうさぎへ差し出す。

受け取ったうさぎと私、まもちゃんを順番にみた後に言葉を続ける。

 

 

「……あたし、まもちゃんとリオちゃんとうさぎにちびうさって呼んでもらうのが、すっごく好きだった。」

 

 

ここに来れて良かった。そう言いながら涙を溢すちびうさ。

ちびうさの名前を呼ぶと、笑顔で手を振る。

 

 

「あたし、うさぎのことが…一番、一番大好きだったよ。」

 

 

そう言って光と共にちびうさは消えていった。

堪えきれずに泣き出すうさぎの手を握る。

 

 

「……また、必ず会えるよ。お前達のムスメだもん。」

 

 

慰める様にうさぎと私の頭を撫でるまもちゃんが、そう言ってくれる。

本当にすぐに会えるのは知っている。

それでも、胸が締め付けられる様に苦しかった。

 

 

 

まもちゃんが、私達の為に飲み物を買ってくると行ってしまった。

二人っきりになる私とうさぎ。

 

今が、チャンスなんだろうな。

ずっと、考えてた事をうさぎに伝えるの。

 

 

「「あのっ!」」

 

 

声を上げると、うさぎも声を出し揃ってしまった。

それに、お互い見つめ合った後に可笑しくて笑ってしまった。

 

 

「リオちゃんから言ってもいいよ。」

 

「…いいの?」

 

 

笑いが落ち着いた後に、うさぎが私に譲ってくれる。

レディーファーストなんだって。

まもちゃんにでも教えられたのかな……。

 

 

「うさぎ……。」

 

「っ……はい。」

 

 

うさぎの名前を呼んで顔を見ると、緊張して返事をする。

きっと、私の言葉はうさぎを悩ませる。

でも、今言うべきなのだろう。

 

 

「私、少し考える時間が欲しい。だから…、しばらくうさぎから離れるね。」

 

「……え。」

 

 

一拍置いてから、うさぎと背中側から驚きの叫び声が聞こえる。

固まってるうさぎを、心配しながらも後ろを見ると飲み物を持ったまもちゃんと、いつのまにか戻ってきたちびうさがいた。

焦った表情でちびうさが私の元へ走ってきて顔を近づける。

 

 

「リオちゃん!!どうして!?うさぎと離れるの!?あたしの事…嫌いになっちゃった……?」

 

「まさか!ちびうさの事、大好きだからね!?」

 

泣き出しそうなちびうさを慰めるとまもちゃんも近づいてくる。

私とうさぎを見た後にため息を吐いて。

 

 

「とりあえず、今回の事とか今までの事とか、リオには考える時間が無かったからな。少しは時間をやろう。」

 

 

小声で、早めにな、なんて声をかけてくるまもちゃんは気遣いができるな。

そりゃ、モテるわ。

 

うさぎとちびうさと別れる時に、寂しそうな顔をしてたけど。

コレは私の問題。

私が、ちゃんと現実としてこの世界を見なければならない話だ。

……早めに頑張ろう!

 

 

 




どうなる、リオとうさぎの関係!!
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