申し訳ない!!
うさぎ君の幼馴染、リオちゃんがうさぎ君から離れて考えたい事があるらしい。
元気のないうさぎ君を心配してるとちびうさが教えてくれた。
でも考えれば、当たり前の事だよね。
前世を思い出して、命の危険が何度もあって、混乱してしまってもおかしくない。
きっと、ちょっとしたらいつものリオちゃんとうさぎ君になるんだろうな。
そう考えて、少しだけ胸がモヤモヤした。
授業の予習の為に図書室へ行くと、頭を抱えるリオちゃんがいた。
うさぎ君の事を考えて、声をかけるか迷っていると先にリオちゃんが僕に気づいてくれた。
「やあ、亜希君。」
「…考え込んでたけど、どうかしたの?」
「数学の復習かな…。解けない問題があってね。」
「僕でよかったら、教えようか?」
僕がそう言えば、リオちゃんは嬉しそうに承諾してくれた。
うさぎ君の事もあって、断られるかと考えてたけど…良かった。
隣の席に座り、開いている教科書とノートを見比べる。
応用が必要な問題だったけど、基礎は出来ていた。
ヒントを出しながら、リオちゃんの力で答えにたどり着く様に教えていく。
「……助かったよ〜!この問題が分からなくて、他の問題も正しいのかわかなくてね。」
「ふふっ…、でも基礎はちゃんと出来てたよ。」
解けた問題を書いてるノートを持ち上げて、笑顔でお礼を言う。
その姿は、うさぎ君と一緒にいるリオちゃんそのもので少し寂しく思う。
僕の様子に気づいたのか、リオちゃんは困った様に笑う。
「うさぎの事はちゃんと、答えが出たら向き合うつもりだよ。」
「そっか、…それじゃ待ってるね。」
僕は……、きっと待つ事しかできない。
何か手伝う事があったら、いつでも力になろう。
考えていた僕の顔をリオちゃんは覗き込んでいた。
「亜希君は、先生みたいだねぇ…。」
ドキッ、と胸が跳ねた。
先生…、それはマーキュリーがオリオネスに感じた関係。
自由を教えてくれた、私……そして僕の先生。
「リオちゃんは……、オリオネスの時にマーキュリーと高い所から飛び降りたのを、覚えてる?」
僕の質問を聞いたリオちゃんは視線を逸らした後に、頭を下げながら謝罪をしてきた。
あの時は、大変申し訳なかったです。なんて。
「確かに、オリオネスの行動は非常識だ。初対面の相手にあんな行動をするなんて。」
「うぅ……、ごめんなさい…。」
「だけど…。」
その行動がなかったら、マーキュリーの人生はずっと詰まらないモノだった。
あんなに笑って、驚いて、ドキドキしながら明日を焦がれる事なんてなかっただろう。
「ずっと、マーキュリーは感謝してたよ。オリオネスの事、楽しいの先生だって思ってた。」
「楽しいの先生……。」
照れ臭いのか、また視線を逸らすリオちゃん。
行動の1つ1つが、可愛いと感じる。
これは、この思いはきっと…。
「だから、最後の時はすごく辛かった。」
真剣な表情で僕を見てくるリオちゃんに、僕も見返す。
血溜まりの中のプリンセスとオリオネス。
思い出してから、忘れた事はない。
いや、思い出す前からトラウマとして魂に刻まれてた気がする。
「そうか、……僕は貴女の事が好きなのか。」
言葉に出して再確認する。
僕の言葉に混乱したのか、赤くなってるリオちゃんを見つめる。
ああ、僕はこの人が好きだ。きっと、未来に行く前から。
「僕が、リオちゃんを守るよ。」
オリオネス、私の先生。
リオちゃん、僕の初めて好きになった女性。
ニッコリと笑う僕を見て、引きつった顔をするリオちゃん。
コレは僕なりの宣戦布告だ。
クイーン・オリオネスに焚き付けられた僕の想いを、どうか受け取ってほしい。
大量トラウマ製造機、セレニティとオリオネスの死亡シーン!