前前世から君達のファンです。   作:メケ子

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恋するプルートって可愛いよね。
ほたるちゃん可愛いよ!可愛い!!


プルートの認識/サターンの希望

時空の扉を守る、それが私の使命。

クイーンからの3つの禁忌を守り、長い間亜空間で1人でいる。

少し寂しいけど、誇りある使命を受けている事に嬉しく思う。

 

これは、まだ幼いオリオネスとの出会いの事だ。

彼は今でこそハッキリとした性格だが、幼い頃は違った。

いつか消えてしまいそうな気配をいつもしていた。

 

彼の母が亡くなって、まだ少ししか時間が経ってない頃に彼はこの時空の扉の前に来た。

泣き腫らした目でジッと私を見つめる。

私は使命の為に警告をし、帰るように促す。

 

 

「帰るって何処に?私はずっと帰りたいの。なのにこの夢はいつになったら覚めるの?」

 

 

まるで少女の様な言動に混乱したのを覚えている。

オリオネスに何も言えず時空の扉に触れさせてしまった時、彼は小さく呟いた。

やっぱり、開かない。

確かに、開かなかったがそれが引き金だったようにまた泣き始める。

 

オリオネス、どうしたのですか?何がそんなに悲しいのですか?

慣れない手つきで、彼の頭を撫でながら優しい声を出して聞いてみる。

 

彼は、いえ彼女は答えました。全てを。

もう名前も思い出せないけど、前世の記憶があり、オリオネスは女性だった事を。

 

嘘ではないのでしょう。

彼女のその時の精神状態では嘘など言えるはずがない。

そう信じています。

 

次にオリオネスが来た時には今のオリオネスでした。

まるで、あの時の彼女がいなくなった様に彼は話すのです。

あの子は、セーラーウラヌスと同じ様な精神でウラヌスと違って話せる人がいなかったのでしょう。

 

ならば、私にできるのは彼も彼女も受け入れる事。いつかまた、彼女が出てもいいように待つ事。

大丈夫、待つのには慣れてますから。

 

オリオネスはとても優しい子です。

私が時空の扉から離れられない事を知ると季節ごとの花や様々なお菓子などを持って私の元へ来てくれる。

本当は良くない事なんでしょうが、彼が来る事をいつも楽しみにしてました。

 

しかし、あれから彼が何度来ても彼女が出る事はありませんでした。

彼女は今も泣いているのか、今は泣き止み彼の様に笑っているのか、いつも心配してました。

 

そして、滅びの時が来た。

 

例え、シルバー・ミレニアムが敵の手に落ちようとも時空の扉を近づかせない。

そう考えながら、オリオネスの事を思っていました。

彼は最後にここへ来た時遠い星に行くと言っていたから、彼だけはもしかして。

そう思って…。

 

タリスマンの共鳴で現れたセーラーサターン。

彼女が持つ沈黙の鎌がゆっくりと振り下ろされる。

この世の終焉、それをオリオネスは知っていたのでしょうか。

 

滅びを知り、終焉を知り、それでも笑顔で立っていたのだったら。

あの子はなんて、なんて強い子だったのだろう。

オリオネス、私の大切なたった1人の……。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

禁忌の滅びの星、土星。

その土星そ守護を持つ私は破滅と誕生の戦士。

そんな私はきっと目覚めないままでいた方がいい。そう思っている。

 

でもある日、土星に誰かが来たの。

こんな何もない星に何の用があってきたのかわからないけど、私には関係なかった。

そのはずだった。

 

 

「やぁ、セーラーサターン。聞こえているだろうか。初めまして、俺はオリオネス、君に会いに来たんだ。」

 

 

敵かと思った。

私を知っている者はそう多くないからきっと世界を滅ぼしたいんだって、思ったの。

 

オリオネス、そう名乗った男は何をするでもなく独り言の様に話しかけてくる。

プリンセスの事、シルバー・ミレニアムの事、セーラー戦士の事、他の星の事。

最初はうるさかったけど、慣れてくると色々な事を知れて楽しかった。

 

だけど、私はセーラーサターン。

同じセーラー戦士でも私は破滅をもたらす沈黙の戦士。

きっと彼女達とは仲良くできないわ。

 

その後も何回も彼は土星に降り立つ。

何が楽しいのか独り言を言っては帰って行き、また土星に来る。

 

私が話す事ができるなら、呆れる様に言うだろう。

何故、私の所へ来るの?

 

その疑問は彼の独り言で判明した。

 

 

「サターン、僕は滅びの時以外でも目覚めてる君が見たい。笑い合う君達が見たいんだ。

ただの自己満足だけど、今を生きる君が見てみたい。」

 

 

滅びの時以外に目覚めて笑い合う?

そんな事考えた事もない。本当にそんな今が存在するの?

 

希望を見た気がしたの。勝手に想像してしまっただけなの。

だから当たり前の未来に打ちのめされるのね。

 

シルバー・ミレニアムが滅ぶ時、私は目覚めた。

その時初めてオリオネスを見た。

 

プリンセスと共に倒れ血に濡れる姿。いつも話しかけてくれていた私の希望。

 

涙が溢れ落ちる。

そして沈黙の鎌を振り下ろす。

ただいつも通りの今なのに悲しくてたまらないのは何故かしら?

 

 

 




難産!!
2人はミステリアスだから難しい!
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