黒の魔術師と黄色の医者   作:黒音195(kurone)

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この世界の行き着く先

蓮太郎「こよ!助けてくれ!!ティナが!ティナが死んじまう!」

 

 

こよ「落ち着け蓮太郎、まずはそいつをここに乗せろ・・・こりゃひでぇな・・・イニシエーターじゃねぇとまず死んでる。それにこりゃあ・・・」

 

 

こよはティナの心臓近くに撃ち込まれていた弾をピンセットを使って取り除く。

 

 

こよ「バラニウム・・・じゃねぇな。蓮太郎、こいつを撃った奴は君・・・な訳が無いな。それだったらここに連れてくる意味が無い」

 

 

蓮太郎「・・・ティナを撃ったのはさっきクビになったが聖天子の護衛隊長だった保脇ってやつだ。大方ティナを殺して自分の手柄にしようとしたんだろう・・・」

 

 

こよ「・・・東京・大阪・札幌・仙台・博多・・・どのエリアの護衛隊長共も考える事は同じか・・・甚だ図々しい・・・蓮太郎、こいつの処分はどうなるんだ?ここまで大きい事をしたのなら良くて捕虜、最悪死刑になると思うんだが・・・」

 

 

蓮太郎「それについては聖天子が序列剥奪と謹慎処分にすると言っていた。」

 

 

こよ「そうか、なら素晴らしい提案をしよう。謹慎処分が解けるまで、こいつを俺の所に預けないか?蓮太郎の家は狭いし、家計的にもキツイだろう?それにその間イニシエーターでないこいつの浸食抑制剤はどうする気だ?」

 

 

蓮太郎「それは・・・」

 

 

こよ「あいつらはお人好しじゃねぇ、抑制剤は渡してこないだろうな。」

 

 

蓮太郎「・・・っ、でもそれはお前の所も一緒だろ?」

 

こよ「ふっ、甘いな蓮太郎。俺を誰だと思ってる。浸食抑制剤を作って、IISOに提供しているのは俺だぞ?」

 

 

蓮太郎「なら!」

 

 

こよ「なら、なんだ?まさかそれを無料で提供しろと言うのか?それで俺に何か得があるのか?少なくともIISOは莫大な資金を提供してくれているが?君にそれが出来るのか?」

 

 

蓮太郎「っ!」

 

 

こよ「はぁ・・・それにお前の所に住まわせたら君がこいつに手を出すかもしれないからな」

 

 

蓮太郎「出さねぇよ!?」

 

 

こよ「分かるか、それにこれは菫さんの意志でもあるんだぜ?」

 

 

蓮太郎「先生の?」

 

 

こよ「そうだ、「蓮太郎に幼女ハーレムをさせるな」だそうだ」

 

 

蓮太郎「お前らは俺の事なんだと思ってんだ!!?」

 

 

こよ「変態ロリコンの不幸顔生物マニア」

 

 

蓮太郎「お前ほんとぶっ飛ばすぞ!?」

 

 

こよ「俺とやるのか?序列300の君が?」

 

 

蓮太郎「なんで上がったの知ってんだよ!!」

 

 

こよ「さぁ?なんでだろうね?」

 

 

蓮太郎「はぁ・・・それで?ティナの治療終わったのかよ」

 

 

こよ「君は本当にあの菫さんが執刀医をした機械兵士なのか?とっくに終わったぞ、後はあの子の回復力次第さ」

 

 

蓮太郎「そういやぁ、楓那は?」

 

 

こよ「君は今何時だと思っているんだ?楓那ならもうとっくに寝ている」

 

 

蓮太郎「・・・そう・・・だったな・・・」

 

 

こよ「・・・蓮太郎、君は本当に不幸顔だな・・・また何かあったらここへ来い。面倒くらい見てやるよ」

 

 

蓮太郎「・・・同い年に面倒見られるってどうなんだ・・・」

 

 

こよ「君の場合、木更君と宜しくやってた方がいいか」

 

 

蓮太郎「っ・・・」

 

 

こよ「いや、それとも君が通っている学校の生徒会長かな?」

 

 

蓮太郎「未織とはそんな関係じゃねぇよ・・・」

 

 

こよ「はぁ・・・これはいつまで経っても不幸顔は直らないな・・・今日はもう帰れ、俺も寝る。」

 

 

蓮太郎「あぁ・・・ティナの事、頼んだぞ」

 

 

 

蓮太郎は部屋を後にし、家に帰っていく。

 

 

 

こよ「さて、ティナ・スプラウト。起きているだろ?」

 

 

ティナ「はい・・・あの、ありがとうございました・・・」

 

 

こよ「俺はダチの願いを聞いただけだ、感謝するならここに連れてきた蓮太郎にしてくれ」

 

 

ティナ「・・・ふふっ、すみません。貴方も蓮太郎さんと同じなんですね」

 

 

こよ「・・・よく言われるよ、あいつがここに連れてきた「呪われた子供達」には特にな。」

 

 

ティナ「私以外にもここに?」

 

 

こよ「あぁ、君で8人目だ。全く、確かにあいつと俺はダチ、世間一般で親友って奴なんだろうが・・・こんなしがない医者に「呪われた子供達」を任せるかね普通・・・」

 

 

ティナ「それが信頼というものなのでは?それにしがない医者とは随分と自分を卑下するんですね。序列8位の「マッドドクター」相坂こよさん・・・ドクターエインがよく話していました「あいつは私達にも引けを取らないのに私利私欲以外でしか物事を見ていない」と」

 

 

こよ「エイン・・・あんたに言われたくねぇよクズドクター・・・」

 

 

 

ティナ「それで・・・私をどうするつもりですか?ドクターに対する怨みを私で晴らしますか?」

 

 

こよ「そうだなぁ・・・そうするとしよう。」

 

 

そういうとこよは立ち上がり、ティナに注射を刺す。それを刺されたティナは抵抗出来ずにされるがままになる。

 

 

 

こよ「さて、ティナ・スプラウトよ。君は今から謹慎処分となる。なので謹慎処分が解けるまでここに居てもらう。謹慎が解けたあとは好きにしたらいい・・・いや、正直に言おう。天童民警会社に世話になるといい。あそこなら蓮太郎も居るし、歓迎してくれるはずだ。」

 

 

ティナ「はい・・・所で、今打ったのはなんなんですか?」

 

 

こよ「ただの栄養剤と浸食抑制剤を混ぜた物だ。毒じゃねぇよ」

 

 

 

こうして、ティナの謹慎生活が始まる・・・






今回さりげなくこよの序列を公開しました。


原作読むと、上位の人達は単独が多くいるという事なのでこよと楓那も単独という事にしています。

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