はぶかれた2人が世界最強   作:カワイイもの好きのスライム

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嫌われている者たち

週初めの月曜日。

それは、大半の人からしたら憂鬱だし休んでいたい日だろう。

しかし、全員が全員そうではなく希望を持つ者もいることだろう

 

そんな中、銀髪のショートヘアーをし指定の制服に身を包んでいる黒野 剣弥も月曜日には憂鬱を覚える一人だ

 

「よぉ、キモオタ! また、徹夜でゲームか? どうせエロゲでもしてたんだろ?」

「うわっ、キモ~。部屋に引きこもってエロゲで徹夜とかマジキモじゃん~」

 

とその時教室の入り口から声が聞こえて来た。それは人を蔑むかのような声と賛同するかのような声だった。見ていて非常に不愉快極まりないが、それは友人である南雲ハジメが教室に入って来た時のお約束の風景となっている。しかし、剣弥はそんなの気にすることなくハジメに近づいていく

 

「おは~今日もギリ登校だな」

「あ、剣弥。おはよう。まぁ、昨日は忙しかったからね」

 

最初に声を掛けてた男子生徒の檜山 大介を始めとした数人の生徒からの罵倒と嘲笑に対し苦笑を浮かべながらも何も言わずに聞いていた南雲ハジメに対し剣弥は檜山たちの存在など眼中にないかのように話しかけていた。すると檜山は「チッ」と舌打をしてそそくさと離れていった。

 

「今日の放課後、どうするよ?」

「そうだね、今日はー」

 

ハジメと今日の放課後のことについて話していると、不意に剣弥のスマホが鳴った。

宛名を見ると幼馴染の園部優花からだった

 

内容は、”今週の日曜うちの喫茶店でイベントをやるから助っ人で来てくれない?”と言う物だった。その返信にもちろん”OK”と返した

 

園部とは昔からの幼馴染で家が喫茶店をやってることもありよく通っているし、今ではそこでバイトとして働かせてもらってるし、将来的にはそのまま職場になることにも決まっている。

 

そんなハジメと剣弥には友達は片手で数えられる程しかいない。このクラスに至ってはハジメを除くと4人しかいない。そんな2人に毎日声をかけてくる美少女がいる。名は、白崎香織。この学校で知らない者はおらず、もう一人の親友 八重樫雫と2人で学園の2大美女と呼ばれている。そんな白崎はハジメにご執心で、八重樫は剣弥にご執心中だ

 

「南雲君、今日もギリギリだね。もう少し早く来ようよ」

「おはよう白崎さん。精進するよ」

 

キモオタと称されているハジメだが髪もキチンと整え、身奇麗にしている。体格だって彼ぐらいの年齢と体格なら標準的な体つきをしており、世間一般的なキモオタのイメージとは似ても似つかない。そんなハジメと白崎は普通に会話しているが、周りは普通ではなくハジメに向けて嫉妬や殺気といった視線が集まっている。先程の檜山なんか目玉が落ちそうなくらい目を見開いている。その原因となっているのが、今ハジメに話かけている白崎だ。彼女は男女共に人気が高く、常にたくさんの人から告白されている程だ。そんな彼女がクラス一不真面目なハジメと会話しているのが許せないのだ。

 

そんな中、また一人厄介な人物が話に入ってくる。彼の名は、天乃川光輝。香織の幼馴染であり、性格面を除けば全てにおいて完璧とも言える超人高校生だ。

 

「香織は優しいな。そんな不真面目なハジメまでも気に掛けるなんて。そんな奴ほっとけばいいのに」

「全くだぜ。そんなやる気ないヤツに何を言っても無駄と思うけどなぁ」

 

天乃川の意見に同意してきたのは、空手部に所属している坂口龍太郎だ。彼もまた光輝や香織、雫とは幼馴染の関係だ。そんな彼はザ・熱血漢と言う感じだが、お頭は残念な程に悪く思考力が欠けている。

 

「南雲君も、剣弥も大変ね」

「あはは・・」

「まぁな、慣れだよ慣れ」

 

最後に声をかけて来たのは、剣弥の数少ない親友の八重樫雫だ。最後に光輝や龍太郎と違い二人に気遣うような発言をした黒髪のポニーテールに優しさを感じさせるが、2大美人の最後の一人で光輝、香織、雫の3人とは幼馴染の間柄だ。

 

そんな会話の最中一瞬だけ香織の表情が曇った。雫やハジメ、剣弥はすぐにそのことに気づいたが光輝や龍太郎はそのことには気づかなかった

 

「光輝君、なに言ってるの? 私が南雲君と話したいから話してるだけだよ?」

 

香織の言葉を聞いた光輝は一瞬「何言ってるんだ?」とポカンとしたが、すぐに意識を覚醒させた

 

「え? ……ああ、ホント、香織は優しいよな」

 

しかし、光輝には欠点がある。それは自分が正しいと感じた事を疑う事を知らない事。つまりは自分は絶対に正しいと言う結果的に極めて傲慢になっている所だ。しかも、大半の事は彼が持ちえるカリスマと能力で実際その通りになる訳だから余計にタチが悪い。そんな彼の中では香織が南雲に構うのはあくまでクラスで孤立気味な彼に対する優しさと同情によるもの、と確信しているのだ。

 

そんな彼の矛先はハジメから次第に剣弥に移り始めた。その表情はさっきまでと違い、明確な敵対心が見て取れ「何時まで俺達のそばに居るつもりだ?」とその視線は語っていた。しかし、剣弥はそんなのお構いなしにチャイムが鳴るまでその場に居続けた。

 

午前中の授業が終わり、ハジメと一緒にランチを取ろうと考えていた剣弥はすぐに後ろを向き机にうつ伏せになりそうなハジメの頭を支え目の前に弁当を差し出した。ハジメも最初は剣弥に弁当を作ってきてもらうことに反対していたが、剣弥は料理にはうるさいらしく「そんなんじゃバランス悪いから俺が弁当作ってきてやる!」と言い出しそれから彼にお弁当を作ってきてもらってる

 

そして、2人で弁当を食べようとしてるところに優花と雫がやって来た

 

「ねぇ、私たちも一緒に食べていいかしら?」

「もちろんいいぜ!」

 

雫の質問にハジメに確認を取らずに勝手に返事をした剣弥はなぜか飛び切りの笑みをしていた。

その笑顔を見た2人は顔を赤らめていたが、出遅れた香織は「ガーン」という音が聞こえて来そうな程に落ち込んでいた。そんな香織をチラ見した剣弥は雫とアイコンタクトをして頷いた。

 

「香織、貴方もこっち来なさいよ」

「いいの?」

「もちろんよ。なに遠慮してるのよ?早くなさい」

 

アイコンタクトの内容・・それは雫が香織をランチに誘うことだった。

誘われた香織は、先程の絶望した表情から一気に明るい表情をした

 

その後は、グループで楽しくランチをしていると購買から帰って来た光輝たちが雫と香織を誘っていた

 

「香織に雫、こっちで一緒にランチしないか?剣弥もハジメと仲良く食べているのに邪魔したら可哀想だろう?」

 

その的外れな言葉を聞いたメンバーは全員深い溜め息をついた

そんな中、ハジメだけは(僕の前から消えてくれないかな・・・)と思っていた。

 

すると、足元にドデカい魔法陣が描かれ(まさか・・!!)と思っていると、まだ教室内にいた社会科担当の畑山愛子先生が「今すぐ、ここからにげて」と言う前に先に魔法陣が輝きだし視界が真っ白になった。

 

 

――教室内に残されたのはペットボトルや授業道具が散乱する無人の教室のみだった。後に、このことは昼夜の神隠し事件と言われ全国で大々的に報じられることになるが、それはまた後程の話。

 




ありふれたシリーズの初投稿になります。
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