はぶかれた2人が世界最強   作:カワイイもの好きのスライム

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皆さん、お久しぶりです。カワイイもの好きのスライムです。

更新するのが遅くなってすみませんでした。

更新しましたので、ぜひ読んで楽しんでくれると嬉しいです。


謎の水ー謎水ー

今、ここには2人の男と3人の女が意識を失って倒れている。

 

 

 

ピチャン、ピチャン――

 

 

何処からか聞こえてくる水の音に初めに気づき意識を覚醒させたのは剣弥だった。

 

 

「んー・・・ここはどこだ?」

 

「確か・・・メルトさんを庇って落ちそうになっていたところに・・・ハジメがベヒモスの攻撃・・受けて・・あ!?ハジメは!?」

 

 

 

記憶を遡っていってると、だんだんと記憶が鮮明になっていき剣弥はハジメと一緒に橋の下に落ちて来たことを思い出した。

ズキズキと痛む頭、所々体中の骨が折れているのかわからない痛みに眉をひそめながら辺りを歩きながらキョロキョロしてハジメを探す。探し始めて少しすると大きな岩の前で仰向けで倒れているハジメを発見した。がその少し離れた箇所になぜか香織、雫、優花の3人も倒れていた。

 

 

それを見た剣弥は何故この3人が同じ橋の下で倒れているのかわからなかったが、とりあえずハジメを起こすことにした。

 

 

「おい、ハジメ起きろ。ハジメ!ハジメ!」

 

 

何回揺さぶっても、何回頬をペシペシ叩いても起きる気配がなかった。まさか死んだのか?と思い脈拍を確認するが脈は正常に動いていたためホッとするも束の間、すぐに起きないハジメに少し苛立ちを感じた。

そこで剣弥はハジメが起きないことを言いことに少しだけ乱暴することに決めた。その時の剣弥の表情には悪い笑みを浮かべていた。

 

 

「さて、なにをするかな~グーパン?いや、それは可哀想か・・・したら香織にめちゃ文句言われそうだし・・じゃーんー・・決めた全力往復ビンタにしよう!!」

 

 

やることを決めた剣弥は横たわっているハジメを近場の岩に座った状態で立てかけ、思いっきりビンタをした。

すると「痛ああああああぁぁぁぁああぁぁい!!」と絶叫しながらすぐに意識を覚醒させた。

 

 

 

「剣弥、ボクに何をしたんだ!!」

 

「なにって、なかなかハジメが起きないから思いっきり往復ビンタしたんだけど?ダメだった?」

 

「ダ、ダメに決まってる!!」

 

 

 

ハジメからは考えられないような大声を出したあと遂には怒ったままいじけてしまった。

そして、そのハジメの大声を聞いて近くで寝ていた香織、雫、優花も目を覚ました。

代表して最初に声を出したのは雫だった。

 

 

 

「うるさいわね・・・何もめてるのよ・・・」

 

 

 

雫が左腕を抑え辺りを見渡しながら2人に声をかけるが、すぐになにが起きたのか察したため「剣弥が悪いわよ?」と一言言ってから香織と優花の状態を確認しに行ってしまった。

残された剣弥とハジメは颯爽と去って行った雫を見てポカンとしていたが目を合わせると「「ごめんな(ね)」」と謝罪し仲直りをした。そのタイミングで傍で見守っていたのか優花と香織が駆け寄ってきた。

その表情からは2人に会えたことによる喜びや嬉しさ、2人が仲直りしたことの安心感、さっきまで言い合っていた不安感など様々な感情がコロコロと読み取れた。が、駆け寄ってくるだけで仲違いしていたことについては何も聞いてこなかった。

 

 

 

「ハジメく~ん、剣弥くーん」

「ハジメー、剣弥ー」

 

 

「おぉ~香織も優花も目を覚ましたんだな!」

「うん、さっき、私たちも目が覚めたの!所々、切り傷はあったけど私の魔法で回復したよ!!」

「そうか、なら安心だな」

 

 

 

それからというもの感覚的に30分くらいは向こうの世界で何してたとか、どんなことが好きなのかっていう話から橋の上から落ちる前のこととかこれからの目標だとか色々なことを雑談を踏まえながら話あった。話し合うたびに所々脱線しては戻っての繰り返しだったから本当はもっと時間が経っているのかもしれないが、ここは迷宮の中にある橋の下だ。そんなところに時計なんてものは存在するはずもなく正確な時間や日付などさっぱりわからなかった。

 

 

話がだいたい終わるころには戦闘で消耗していた魔力や体力の回復、落ちた時にできた傷の回復、持ち物チェックなども完了し、出発することにした。

 

 

 

「さて、ずっとここにいるわけにもいかないから出発するぞ。当分の目標は自分たちのレベル上げとこの迷宮からの脱出だ。決して無理するなよ」

「う、うん。不安とか緊張はあるけど私、頑張る!」

「剣弥たちの足を引っ張らないように頑張って見せる!!」

「ぼ、ボクも錬成しかできないけど武器や防具、鉱石なんかは任せてよ!」

 

 

そう元気に答えたのは上から香織、優花、ハジメだった。雫は口を開くことなく剣弥の横で3人の意志を聞きウンウンと頷きながら聞いていた。

ちなみに5人の天職だが・・・

 

 

ハジメ:錬成師

香織:治癒師

雫:剣士

優花:投術師

剣弥:死神、魔剣士、剣聖

 

 

になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★★

 

 

 

 

 

出発してから既にかなりの距離を歩いたのでは?と感じ始めていると崖の壁に成人男性1人が通っても問題くらいの穴が開いており、大量の水が滝のように上から下へと流れていた。そのことに気づいたハジメは穴の中に入り指先に水を少しつけて舐めてみることにした。

 

 

 

「・・・甘い」

 

 

その水はまるで果汁水を飲んでいるかのように甘く、ここが迷宮内かつムシムシしていて暑いにも関わらずずっと冷蔵庫に入れていたかのように冷たかった。ハジメはこんなこともあろうかと進行途中にあった謎の鉄みたいな色をした鉱石『鑑定石(ハジメ命名)』を錬成してオリジナルの鑑定機を道中で作成していた。まぁ、見た目は完全に虫眼鏡なのだが・・・

それを使いこの謎の甘い水が何なのか調べてみることにした。調べてみるとこの水の成分には少量だがマンゴスーラという果物のエキスが入っていることがわかった。マンゴスーラとは、見た目は完全に『果物の女王』とか呼ばれているフルーツ・マンゴスチンだ。ただ、違うのは中の実も含めて全部黄色だということ。そして、魔力が充満している所にしか生息しないことだけだ。それ故、一般市場には出回らず『幻の果物』なんて呼ばれているらしい。

そして、謎の水にはもう1つ効能があった。それは、どんな症状でも治せるというものだった。どんな症状・・・とは大雑把な表記だが例えば欠損部分の復活や状態異常などの完治、魔力の回復はもちろん体力の回復、もっと言えば風邪や伝染病などにも効くということだ。その結果を知ったハジメは口を開いたまま固まってしまった。だって、目の前にこんなに凄い効能を持った水がたくさんあるのだから・・・

ハジメが少し固まっていると入口の方から香織の声が聞こえて来た。その声を聞いた瞬間ハジメは自分が固まっていることに気づいたが、すぐに何かを言い返すことはできなかった。

 

 

 

「ハジメ君、なにかあった?」

 

 

 

ハジメが何も言い返さずに黙認しているといつの間にか香織を先頭に雫、優花、剣弥の順で穴の中に入って来ていた。どうやら、急にハジメが居なくなったから心配して入って来てくれたようだ。

ハジメは仲間にここで『幻の果物』のエキスが入った謎の水を発見したことその効能について経緯を含めて話すことにした。すると3人はその効能の凄さに初めは驚いていたが、次第にその水に興味が湧いたのか指先に少しつけて舐め始めていた。

 

 

 

「「「甘い・・・」」」

 

 

 

3人の感想は同じものでなおかつ言うタイミングも見事にシンクロしていた。

全員が舐め終えまったりとしていると剣弥が急に「ここで休憩にしないか?」と提案してきた。

 

 

 

「いいわね、私は賛成よ」

「ボクもいいよ」

「私も休憩したいかな・・」

「私はみんなにお任せするわ」

 

 

 

剣弥の提案に賛成した一行は特に何をするわけでもなく地面に座り、ついさっき飲んだ謎の水をまた飲み始めていた。

そんな謎の水を飲んでいると優花が何かにピンときたらしくハジメに何かを作ってもらおうとしていた。そのことに気づいた雫は優花に何をしているのかと尋ねてみることにした。

 

 

「優花、なにしてるの?」

「あ、雫。いやー、実はこの謎水おいしいから普段から持ち歩けるようにハジメ君に水筒を作ってもらってたのよ」

「ああ、なるほど!それはいいわね。ハジメ君私にも水筒を作ってくれるかしら?」

「うん、わかった。なら、全員分作るよ」

 

 

ハジメはそう言いながら作業に戻り、雫と優花は違う話で盛り上がっていた。その光景を見ていた剣弥は(緊張感ないなーいつもこの感じは勘弁だけど少しくらいこんな時間があってもいいのかな?)と感じ微笑ましく見ていた。一方、香織はというとなぜか作業中のハジメの背中に自分の背中をくっつけ寝ていた。それを見た剣弥は(あいつら、いい加減くっつかないかなー)と思いながら頬を搔いていた。

 

 

 

 

ハジメが作業を始めてから数時間が経ったのかと感じ始めたころ、遂に人数分の水筒が完成した。

完成した水筒をメンバーに渡すと女子陣は目をキラキラとさせながら眺め始め、それが終わると今度はハジメに向かって「「「ありがとう!!」」」と告げ3人でまたしても謎の女子会が始まってしまった。それを眺めていた剣弥とハジメは一度お互いの顔を見たあと、再度女子会の様子を眺めながら苦笑していた。苦笑し終えると、女子3人に向かって「この謎水、汲んだらここを出発するから3人の水筒貸してくれー」と話しかけていた。

 

 

 

「お願いね」

「お願いします」

「お願いするわ」

 

 

3人から水筒を受け取った剣弥はハジメと一緒に水を汲みにいった。

水汲みをしている最中も時たま笑い声が聞こえ、女子3人はまだ何かで盛り上がっていた。

全員分の水汲みが完了すると先程まで盛り上がっていた女子会は終了しており、今度は武器の手入れをしていた。

 

 

 

 

水筒をそれぞれに返し終え、支度が終わると一行は少しの間お世話になったこの穴を出発した。

だが一行はこの謎水が『神水』と呼ばれ、普通のポーションよりも希少価値が高い物であることを知らなかった。




感想や提案、誤字脱字報告は随時受け付けておりますので、なにかありましたら知らせてくれると有難いです。
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