紫炎の転生者   作:12月の雹

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皆様、お久しぶりでございます。なんとおおよそ1年ぶりの投稿になります。あと書きにて重要な報告がございますが、まずは本編をどうぞ。


13話 親友、友達増やします。

  イッセーside

 

俺がはぐれ悪魔祓いに殺されかけた翌日。俺は学校をさぼって公園で黄昏ていた。ほかでもない、アーシアを助けられなかったことだ。縁や櫛名さんを責めるわけじゃない。だけど、たぶんあの二人なら助けられたんじゃないかと思う。前回の神父との戦いですら余裕で相手をしていたぐらいだから、きっと堕天使からアーシアを助けるぐらい……。わかってはいる。そんなことやったら2人が危険な目に合うってことぐらい。仮に助けられても、アーシアをどこに避難させるっていうんだ? 部長はたぶん助けてくれなかっただろうから、な。そんなことを考えながら落ち込んでいると、ふと視界の隅に見覚えのあるシスター服を見つけた。って、アーシア!?

 

「アーシア……?」

「あ、イッセーさん……」

 

 

 縁side

 

「にしても、兵藤君来てないわね~」

 

「そうだな。昨日のアーシアの件が堪えたんだろう。多少の罪悪感があるな」

 

 櫛名が話しかけてきたので返答する。今朝方木場から聞いた話だと、悪魔の仕事も今日は休みらしい。慰めるという訳じゃないが、フォローぐらいはしといたほうがいいのかもしれないが、本人が学校にいないのではどうしようもないな。

 

「要はさぼりよね。とはいってもそこまで軽く言っていいことじゃないんだけど」

 

「そうだな。イッセーにとってはかなりきつい出来事だったろうからな。……櫛名」

「無理だったわよ」

 

 言う前から否定された。確かにこの後言うのは助けられたかもしれない、ということだったが……

 

「なんで言う前からわかるんだよ……」

 

「どれだけ一緒にいると思ってるのよ。大体わかるわ」

 

 そう言って扇子を開く。お見通し、ね。まったくだ。俺はわかりやすいのか? 櫛名に関してはまだ何考えてるかわからない時があるんだがな。あいつが特別なのか。

 

「……とりあえず、学校が終わるまではどうしようもないな。終わったら……」

 

「探すの?」

 

 そうだ、と返答して自分の席に着く。櫛名もそれで会話を切られたと理解して、席に戻った。結局いつも通りの授業が始まっていつも通りの生活になるのだった。

 

 

 

「という訳で授業も終わったから、兵藤君を探しに行きましょうか」

 

 授業終了後、即座に櫛名が俺の席まで来て言った。

 

「そうだな。さっさと行くとしようか。ここ最近のあいつの危険に遭遇する確率を鑑みると、十中八九厄介ごとに巻き込まれてるだろうからな」

 

 ここ1週間の間、あいつは3回死にかけている。1回目は彼女に実際殺され、2回目は堕天使に襲撃され、3回目は昨日。はぐれ悪魔祓いにやられそうになった。2度あることは3度ある。なら4回目もあり得るだろう? そう言う訳で、急いで探そうということになったのだ。

 

「で? 行くあてはあるの?」

 

「いや、わからない。家にいないことは何となく察せるが、とりあえずは部室にでも行ってみるか?」

 

「いないと思うわよ? 学校を休んで部活にだけくるってひどいでしょ?」

 

 確かにそうなんだけどな。

 

「だったらどうするんだ? 繁華街でも回ってみるか?」

 

「いえ、どうせ行くなら繁華街の近くの公園あたりがいいかもしれないわよ? 遊んで疲れて黄昏るのならちょうどいい場所でしょ? 時間もそんな感じだし」

 

「そう、だな。なら行ってみるか。行き違いになるかもしれないからな。櫛名は部室にでも行っててくれ。俺はそこら辺を回ってみるからさ」

 

 そう言って俺は櫛名と別れて公園を目指す。途中ふらりふらりとイッセーのいそうなところを見て回ったりしながらな。でも結局見つけることはできなかった。そして公園にたどり着くと、案の定、イッセーがいた。ついでに俺が罪悪感を感じていた少女、シスター・アーシアも、だ。どうやら割と真剣な話のようだ。イッセーがあんな真面目な表情で、話を聞いているってことはそれなりに重そうな話だな……。と思い、近づいて聞き耳を立ててみる。

 

 

 その瞬間に始まったのは、聖女と祭り上げられてしまった、かわいそうな、ただの女の子の話だった。要約するならば、こうだ。ある所にとある敬虔なシスターがいました。彼女は怪我を癒すことのできる神器を持って生まれてしまいました。それが悲劇の始まりでした。あれよあれよという間に少女は聖女として祭り上げられてしまいました。そこからは孤独な日々。友達がいない、孤独な聖女様。人々は怪我を直すことのできるモノ(・・)としか見ていませんでした。そんなある日、彼女は傷ついた悪魔をも治療してしまいます。確かに彼女の慈愛は聖女のものだったでしょう。しかし、悪魔を助けたとあっては異端も異端。聖女として祭り上げられた時以上の速さで魔女と貶められ、教会を追放されてしまったのでした。彼女の望みは聖女としての復帰ではなく、ただ友達が欲しかっただけなのです。

 

 

 

「もう、俺たちは友達じゃないか! 一緒に遊んだだろ!? それでもう、充分なんだよ!」

 

 そう言うイッセーに涙する聖女……いや、シスター・アーシア。感動的だねぇ。ここで俺が出てくのは空気が読めないと思うのだが、もっと空気の読めない女が近づいているみたいなので、仕方ない。俺も、参加させてもらうか。

 

 

「話は聞かせてもらったよ、イッセー、シスター・アーシア」

 

「!? 縁!? いつからそこに?」

 

 目を白黒させて驚くイッセーとアーシア。いや、普通にそこのベンチにいたし。そう告げると、マジか! とイッセー。

 

「もう少し視野を広く持とうぜ。そこがいいところと言ったらいいところなんだがな」

 

 そう言って優しく微笑む。するとイッセーはさらに驚いて、

 

「お前がそんなふうに笑うなんて……」

「おい待てこら」

 

 失礼な。俺は其処まで仏頂面じゃない! いや、そりゃあ櫛名に比べると笑わない

ほうだけどさ。

 

 そう言う言葉の応酬をしているとくすくすと笑う声。見てみるとアーシアが笑っていた。

 

「すみません。なんか、おかしくって……仲がいいんですね。」

「まぁ、な。俺としてはこいつよりは櫛名さんと仲良くなりたいんだけど」

「ほう。なら俺の被害を肩代わりしてもらおうか。あいつのいたずらは凄まじいぞ」

 

 というと、やっぱ遠慮しとくわ、と続けるイッセー。それをみてさらに笑うアーシア。ま、こんなもんだろ。

 

「こうやって他愛のない会話ができたんだ。すでに俺たちは友人だよ、シスター・アーシア」

 

 そう呼びかける。もちろん英語で。ん? 今まで全部英語だよ? 曽祖父が英語圏の人だから英会話だけ、できるんだ。

 

「お二方とも、友達……私、今、すごく幸せです。このままお二人と一緒に入れたら……」

 

 

 

 

 

 

「それは無理よ」

 

 無情にも響く第3の声。声の聞こえた方を振り向くと、そこには堕天使が2人(・・)いた。片方はレイナーレ、そしてもう片方は、

 

「おいおい……。いやな再会をしちまったもんだな、おっさんよぉ」

 

 

「…………そうだな……。」

 幼少期にであった無口な、けれどとても優しい、堕天使の男性だった。




作「申し訳ございませんでした!(焼き土下座で)」
櫛「1年空くって……何やってたのよ」
作「えっと、調子が出なかったから、ゲームやったり、本読んだり……モンハンしたり?」
櫛「有罪ね。どうしてやろうかしら」
作「焼き土下座で堪忍してぇな! 免許取らないといけなかったし、大学の課題もあったし!」
櫛「なぜそれを先に言わないのかしら?」
作「比重の問題。おおよそ7:3だから」
櫛「ギルティ」
作「ぎゃぁぁぁ!」


とまぁ、くだらない茶番でのお目汚し、失礼いたしました。今回ようやっと投稿できたわけですが、さすがに最終投稿日から1年空くのはまずいと思った次第で、急いで書いて投稿しました。

細かいことは活動報告というのを書いてみましたのでそこで。
後、あまりにもひどかった11話を改定しました。暇があったら是非に読んでみてください。
今日中にもう1つ、投稿できるように頑張ります。

今回短いのはキリがよかったので。これから1巻終了までなが~くなる予定です。

それでは、次回更新まで。
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