サッカーやろうや   作:成金ヤック

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安寧と平穏

どーもFTを若干5歳ながらにして発動する事に成功した田中健太と申します。燃ゆる夕日をバックに魂のFTを決めた日が先日のように感じるよ…まぁまだ3日と経って居ないんですけどね?

 

それはともかく。場所は何時もの河川敷、行っているのはフィジカルトレーニングである。必殺技はいいのかって?正直炎を巻き上がらせてリアルファイアーで相手を焼き殺すファイアトルネード先輩の発現に成功してしまったからその他の必殺技も似たような感じで習得可能なんだよね。グラディウスアーチとかも気の総量の問題で4本ぐらいしか展開出来ないが放つことはできるし。流星ブレードだって、やろうと思えば出来そうなのだ。それこそ、気の総量諸々度外視して放つことの出来なさそうなのなんてグングニルとか位になってきてしまうだろう。だから先ず何よりも優先して行わねばならぬ物は前線突っ切ってシュートを決めれるだけのフィジカルに尽きるだろう?

 

と言う事でイナイレ名物のタイヤ特訓と現在進行形で取り組んでいるのである。

 

朝から夕方までタイヤを引きずりながらドリブル。夜からは庭に出て縄跳びで駆け足飛びをして体力作り…完璧だ。

 

完璧過ぎてヨダレが出てきそうだ…そういったフィジカルトレーニングの合間で感覚が鈍らない用に必殺技の練習をしてればあっという間に1年である。

 

保育園はどーしたって?そんなものは行っていない。ガキ共と戯れている暇があるのならトレーニングに時間を割きたいのだ。さてそんな僕も気づけば小学1年生。ピカピカランドセルを担ぎながら隣の家の小百合ちゃんとお手手繋いで登校中である。

 

ああ^~ぷにぷにのお手手が合法的に繋げるってサイコー!!っと我を忘れかけて居たな。

 

「けんたんはほいくえんにいってないからわたちが沢山友達しょーかいしたげるね!」

 

「楽しみだなぁ…でも僕は小百合ちゃんと仲良く出来れば満足かな」

 

「えへへぇがっこうたのしみだなぁ」

 

「ほんとうに…ね」

 

ああー^ロリっ子の純粋な心で心が洗われるんじゃー。ほんとうにこの子天使過ぎない?マジヤバでちゃけパネェんですが?小百合ちゃんは今も指折りで友達の名前を羅列している。そんな姿を見てニマニマが止まらない自分…

 

「2人ともしっかり着いてこれてる?」

 

「ねぇさん大丈夫だよ。それよりねぇさんも前を気をつけないと…」

 

こちらを心配しすぎて前方不注意。だんだんと重心が左寄りになって近づく電柱…後はお分かりですね?

 

「アデッ!?」

 

「ほらぁ…」

 

横っ面を電柱にぶち当てて蹲るドジっ子ムーブの完成である。

 

「ほらねぇさん大丈夫?元気だして?」

 

「べっべつに平気だし…」

 

ちょっと涙声なのが絶妙に萌えますねぇ!!(本田圭佑並感)

 

「ハッハッハッドジなお前が変にお姉ちゃんぶるからだろ。ほうら学校まで目と鼻の先なのだ蹲っている暇はないぞ!」

 

この豪快な笑い声の人は6年生の羽々音幸人君。我等が登校班の班長さんである。

 

「分かってるわよ!イーダ!!」

 

お姉ちゃんはいじけて走っていってしまった。可愛い

 

「まったくこれではどっちが上か分かったもんじゃないな。ほら健太くんはしっかりしてるから大丈夫だろうが用心するに越した事はないからなあと少しだから頑張って歩こうか」

 

「「はーい」」

 

小百合ちゃんと繋いでいる手を掲げて返事をする。何よりも至福の時間を過ごした後はクラスの発表と入学式である。

 

学校の騒がしい雰囲気に木製の品々緑色の黒板。日に照らされたグラウンド。全てが懐かしくて思わず涙が浮かぶのではないかとヒヤヒヤしてしまう。入学早々泣きだしたら親離れの出来ない奴だと誤解されてしまうのでなんとしてでも阻止せねば。

 

「はーいみなさん席につてくださーい。」

 

担任の登場でみんな自分の席に着き始める。そこからは先生の自己紹介と皆の自己紹介が始まる。僕の名前は田中なので真ん中ら辺である

 

「田中樹です!好きな事はやきゅー!好きな食べ物はやきにく!よろしく!!」

 

パチパチパチと小ぶりな拍手が飛び交い次は自分の番である。

 

「田中健太です好きな事はサッカーです。好きな食べ物はーそうですねリンゴ辺りです宜しくお願いします。」

 

とりあえず当たり障りのない返答だろう。自分の自己紹介の余韻に浸ってると前の樹くんがこっちを向いてニカッと笑いながら話しかけてくる。

 

「健太よろしくな!俺は樹ってんだ!小学校の友達1号はお前な!!」

 

「あっあぁよろしく樹。」

 

コミュ力たっかぁ!?不意打ち過ぎてビビるんだけど!?

そんなこんなで学校も終わり班長さん達と一緒に家に帰る。

 

「ただいまーーーかあさんごはーーん」

 

ねぇさんが靴を脱ぎ捨てドタドタとリビングまで駆け抜ける

 

「ねぇさん靴ぐらい揃えようよ…かあさん帰ったよー」

 

ねぇさんの落ち着きの無さは最早短所では無く長所と言っても過言でもないだろう。2人分の壁掛けの靴置きに揃えて置いてリビングに上がる。鼻溝を擽るいい匂いが脳を刺激する。入学式から帰ってお昼の準備をしていた母さんがおっとりスマイルで出迎えてくれる。

 

「あら2人ともおかえりー学校どうだった?」

 

「たの…」「たのしかったーー!新しいクラスでねみっちゃんやたけちとまた同じクラスだったんだぁ!!」

 

今日も田中家の台風は元気ハツラツである。

 

 

時は変わって何事も無く数日後。今僕は若草茂るサッカーグランドの中心でサッカーに勤しんでいる。参観席には送迎担当の父さんが見に来てくれている。

 

今日は休みだって言ったから送迎を買って出てくれたのだ。

 

「それじゃあ君がどれだけ出来るか見せてもらおうか…さぁおじさんにシュートを打ってきてご覧?」

 

「それでは遠慮なく」

 

ほんとうに遠慮なく活かして貰いますわ。

 

玉をつま先でけり上げボレーの容量で思いっきり蹴り飛ばす。

 

 

「唸れ…ジ・アロー!!」

 

玉が青色のオーラをまとい矢の形を形成して直進し、青色の彗星を幻視するそれは目にも止まらぬ速さでおじさんの横っ面を掠めてゴールに突き刺さる。

 

「すっ…凄いじゃないか田中くん…」

 

おじさんもといクラブのコーチがかすれ声で声を発する。

 

あれ?僕なにかやっちゃいました?(ドヤ顔)

 

《》

 

といった感じで親に見られてテンションぶち上がりしちゃった田中健太です。父さんがたまの休日を返上してまで僕につきそってクラブの初日に付き合ってくれるって言うから柄にもなく張り切っちゃったね!

 

コーチから実力十分ということで初日から元々居た子達と一緒に練習する事になったのだが。皆の僕を見る目が凄いキラ付いているのは気の所為ではないだろう。

 

「じゃあ先ず自己紹介から始めようか…」

 

「東愛小1年田中健太です。ポジションは基本どこでも出来ると思います。よろしくお願いします。」

 

ん?東愛とはって?稲妻町じゃないのかって?もちろん僕が住んでるのは東京ではない。ここは愛知県の東側に位置する場所だ。前世と違い東、西、中で分けられているが間違っても北東京出身では無い。じゃあ河川敷はどうだって?あんなん何処にでもあるでしょーにある程度の敷地にグラウンド橋の柱。まぁそんな事は些事でしかない。

 

「じゃあ田中くんは二軍の練習に参加してもらおうかな。」

 

「分かりました。」

 

二軍といっても新入生や低学年で構成された未来ある子供達のチームである。まぁいきなり高学年のチームにいっても馴染める分けないから妥当かね。

 

そこから二軍の子達と解散時間になるまでフィジカルや模擬試合をこなしてめいっぱい集団のサッカーを楽しんだ。

 

帰りの車で夜景を見ながら今日の事を振り返る。サッカーを初めてあまり経っていない子も多かったが皆サッカーに一生懸命になってる姿が輝いて見えたやはりサッカーはみんなでやってこそその真価を発揮するのだな。

 

「健太…こんな事しかしてやれなくてごめんな」

 

父さんが寂しげにぽつりと漏らす。もし僕が年相応な精神せいの持ち主なら自分達に構ってくれない父さんの事を恨んでいるかもしれないが、僕は父さんが家族のために遅くまで働いている事をしっかりと理解してるし家事も母さんの負荷にならないようにこっそりと手伝ってる事を知っている。そんな父さんを責め立てるのはお門違いも甚だしいというものだろう。

 

「こんな事なんかじゃないよ。こーやって僕の為に時間を作ってくれる父さんが僕は大好きだよ?」

 

「ふふっ…ありがとう。それは母さんの教えかい?」

 

まぁこんなに早熟のガキンチョ1周回らずとも気持ちが悪いと思うがそんな自分にも姉と遜色ない愛情を注いでくれてるのだ、こちらの方が感謝したいくらいだ。

 

「まっさかー僕の気持ちだよ?」

 

「ふふっ…帰ったら母さんの料理1杯食べるような。」

 

「僕もお腹空いたよ。」

 

田中家の日常はゆったりと進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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