ライ、記憶喪失の男の子。
最初は面倒だと思ってた。学園とレジスタンスの二重生活に彼のお世話係だなんて、迷惑でしかなかった。
でも、一緒に行動するうちに彼の優しい所、かっこいい所、強い所、ちょっと天然な所...
どんどん彼の存在が私の中で大きくなっていった。
彼といるとドキドキする...
この感情はお兄ちゃんでも、ゼロに向けているものでもない。
この感情は.......
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「カレン」
ライが私の名前を呼ぶ。
たったそれだけで私は嬉しくなって、自然と頬が緩む。
「なに?ライ。...きゃっ」
そう言って私が近づくと、ライは私の手を取って自分の胸に引き寄せた。華奢だけどしっかり鍛えられた体。意外と筋肉質な彼の腕に抱きしめられ、私の顔は赤くなる。
「...ライ?」
「.......」
ライは何も言わない。顔を私の肩に埋めて、背中に回された腕に少し力が入った。
「ねぇ...どうしたの?」
「.....告白」
「えっ?」
「今日、知らない男から告白されていただろう?」
どうやらお昼休みに呼び出されたのを見ていたらしい。知らない男から告白されて私は迷惑でしか無かったのに、ライはヤキモチを焼いているようだ。
貴重な彼のその姿に、私の頬は更に緩む。
「ふふ、でも断ったわ。私にはライがいるんだから」
だから安心して?そう言って彼の背中をポンポンと優しく叩く。幼い子をあやす母親のような仕草。嫌がるかな?って思ったけど、ライは気持ちよさそうに目を細める。
それがまた可愛くてたまらない。
「カレン...」
「なぁに?」
「...好きだ」
ライは肩から顔を離すと、そう言って私を見つめる。綺麗な青紫色の瞳が私を写し出し、熱っぽく潤んでいく。
「カレン...」
「ライ...」
私の頬に手を添えて、ライの顔がだんだん近付いてくる。私はそれに合わせて、彼の背中に回した手をキュッと握りそっと目を閉じた。
そして.......
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目が覚めた。
「.......................
.....〜っっ!!?」
しばらくボーッとしていたカレンだったが、その夢の内容を思い出した途端、トマトに負けないぐらい顔が赤くなり、ベッドの中でゴロンゴロンと回転をした。
「な、なんで私、あんな夢を!?」
ライにヤキモチを焼かれ、抱きしめられ、愛おしげに見つめられた。そんな事今までされた事はない。しかし夢の中のカレンはそれを当然のように受け入れていた。
(あれじゃあまるで、恋人同士じゃない!!)
そう思ったカレンは再度、湯気が出そうなぐらい顔を真っ赤にさせる。
(そもそもまだ付き合ってないし!ましてやキ、キスなんて...!)
それでも、そんな夢の中での出来事が全部嬉しいのは、つまりそういう事で.....。
(〜〜ッ!!!今日、どんな顔でライに会えばいいのよ!)
カレンは顔を真っ赤にしたまま、しばらく頭を抱えてベッドの上で悶絶するのであった。
初ライカレ小説です。
Twitterにもあげてるやつで、これからどんどんライカレ小説をあげていこうと思っています。
完全初心者なので拙い所もあるかと思いますが、ご容赦くださいませ。